「承りました」とは?意味とビジネスでの正しい使い方・メール例文を解説

ビジネスメールや電話対応で頻繁に使われる「承りました」という言葉。一見丁寧な印象を受けますが、「本当に正しい敬語なのか」「目上の人に対して使っても失礼ではないのか」など、細かいニュアンスに迷う場面も多いのではないでしょうか。本記事では、「承りました」の意味から正しい使い方、言い換え表現、注意点まで詳しく解説し、実際に使えるメール例文もあわせて紹介します。

目次

「承りました」とは何か——意味と言葉の背景

「承りました」は、動詞「承る(うけたまわる)」の過去形で、謙譲語の一つです。相手の言葉や依頼、意向などを自分が受け入れた・聞き入れたことをへりくだって表現する言い回しで、「確かに受け取りました」「理解しました」というニュアンスを含みます。

「承る」には「聞く」「引き受ける」「受け取る」といった意味があり、特に目上の人に対して、自分の動作を謙って伝える際に使われます。

ビジネスシーンでの「承りました」の正しい使い方

ビジネスでは、主に以下のような場面で「承りました」が使われます:

  • 電話での要件確認や伝言を受けたとき
  • メールでの依頼内容や変更事項への返信
  • 社内外の業務連絡への応答

例えば、上司から「明日10時に会議室で打ち合わせをお願いします」と言われた場合、「承りました。10時に会議室へ参ります」と返答するのが自然な使い方です。

また、メールでも「ご依頼の件、確かに承りました。手配を進めてまいります」など、相手の指示を受けたことを丁寧に伝えることができます。

「承りました」は目上の人にも使える?

結論から言うと、「承りました」は目上の人に対して使って問題ありません。むしろ、謙譲語であるため、目上の相手や取引先に対して適切な表現です。ただし、状況に応じては「かしこまりました」や「承知いたしました」など、ニュアンスが少し異なる表現を選ぶことで、より丁寧な印象を与えることができます。

例えば:

  • 「承りました」:要件を理解・受諾したことを謙虚に伝える。
  • 「かしこまりました」:指示に従う姿勢をより強く表現。
  • 「承知いたしました」:理解・把握したことを丁重に伝える。

「承りました」と「承知しました」の違い

「承りました」と「承知しました」は似た意味を持ちますが、厳密には使いどころが異なります。

  • 「承りました」は相手の依頼や意見、事情などを“受けた”というニュアンスを含む謙譲語。
  • 「承知しました」は、内容を理解し、了承したことを表す丁寧語。

たとえば、電話応対で「○○様からお電話があったことを承知しました」と言うよりも、「承りました」と伝える方が自然で丁寧な印象になります。

「承りました」の自然な言い換え表現

ビジネス文書やメールでは、表現が単調にならないよう、適度に言い換えを使うことが推奨されます。「承りました」の言い換えとして使える表現には、以下のようなものがあります:

  • 「かしこまりました」:より丁寧で柔らかい印象
  • 「確かに拝受いたしました」:文書・メールでのフォーマルな受領表現
  • 「ご指示の件、了解いたしました」:ややカジュアルだが業務上問題なし
  • 「ご依頼内容、確認いたしました」:メールや報告書で使いやすい

「承りました」の読み方と使い分けの注意点

「承りました」は「うけたまわりました」と読みます。「承る」という言葉自体が日常会話ではやや硬めの敬語にあたるため、丁寧な印象を与えつつも、場面によってはやや堅苦しく感じられることもあります。

特にメールでは、全体のトーンや相手との関係性を考慮して、「かしこまりました」などの表現とバランスを取ることが大切です。

メールでの「承りました」の例文集

ビジネスメールでは、短く的確に要点を伝えることが求められます。「承りました」を使ったメール例文を以下に紹介します。

例文1:納期変更への対応

件名:納期変更の件

○○株式会社 ○○様

平素より大変お世話になっております。 ご連絡いただきました納期変更につきまして、確かに承りました。 スケジュールの調整を行い、対応いたします。

今後ともよろしくお願い申し上げます。

株式会社△△ 営業部 □□


例文2:社内の報告連絡

件名:来週の会議について

○○部長

お疲れ様です。○○です。 来週の会議スケジュールについてのご連絡、承りました。 資料の準備を進めておきます。

よろしくお願いいたします。


まとめ:正しい理解で信頼感のあるビジネス対応を

「承りました」は、ビジネスシーンで幅広く使える謙譲語であり、正しく使うことで相手への敬意を自然に表現できます。ただし、似た表現とのニュアンスの違いや、相手との関係性に応じた使い分けを意識することが、より洗練されたコミュニケーションにつながります。

メールや電話など、言葉だけで信頼を築く場面が多い現代ビジネスにおいて、「承りました」のような基本的な表現こそ、丁寧に扱う価値があるのです。

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