途中で接続が切断されましたの原因と解決法|PC・スマホ・ブラウザ別対処ガイド

途中で接続が切断されましたの原因と解決法|PC・スマホ・ブラウザ別対処ガイド

ウェブ会議やオンライン見積もり、クラウドでの共同編集が日常になった今、「途中で接続が切断されました」といったエラーは業務を一瞬で止めてしまいます。Chromeでは「このサイトにアクセスできません」「接続がリセットされました」と表示されることもあり、AndroidやiPhoneでも似た症状が起きます。本記事では、エラー文言の意味、発生メカニズム、想定される原因を丁寧に整理し、PC・スマホ・ブラウザ別の実践的な解決手順を詳しく解説します。会議中でも短時間で復旧できるコツや、再発を防ぐ運用のポイントまでカバーします。


目次

エラー表示の意味を正しく理解する

ブラウザに出る代表的な文言

発生時に表示される言葉には傾向があります。Chromeでは「このサイトにアクセスできません」「このサイトにアクセス できません 接続がリセットされました」と出ることが多く、補足として「により途中で接続が切断されました。」や「このサイトにアクセスできません により途中で接続が切断されました。」のような表現が添えられる場合があります。英語の “ERR_CONNECTION_RESET” に相当し、通信途中で接続がリセット(強制的に切断)されたことを意味します。Firefoxなら「接続のリセット」、EdgeならChrome同様の表現、Safariは「ページを開けません」といった表示になりやすいものの、本質は同じです。

何が起きているのか

ブラウザはサーバーと「TCP」という通信の土台を作ってから、暗号化(TLS)やHTTPのやり取りに進みます。リセットはこの土台の途中、またはTLS/HTTPの途中で発生し、相手から明示的に切断されたか、途中のネットワーク機器が遮断したか、あるいは端末・OS・アプリが継続できず落としたことを示します。原因は一箇所に限らず、端末、ブラウザ、LAN、ルーター、プロバイダ、クラウドWAF、アクセス先サーバーのいずれでも起こり得ます。


代表的な原因を全体像から押さえる

物理・回線・Wi-Fiの不安定さ

社内Wi-Fiの電波が弱い、5GHzと2.4GHzを行き来している、混雑したチャネルを使っている、あるいはモバイル回線の電波が不安定といった要因で、パケットが連続的に欠落するとセッションが維持できずリセットのように見えます。VPN使用時はさらに帯域が詰まりやすく、スプリットトンネルの設定次第で特定ドメインだけ遅くなることもあります。

ルーターや中継機の処理落ち・設定不整合

家庭用や小規模向けルーターで同時接続数が増えたとき、NATテーブルが詰まる、ファームが古くてクラッシュしやすい、MTU/MSS値が不適切でフラグメントが発生しているなど、ネットワーク層の微妙な不整合がリセットの原因になります。IPv6とIPv4のデュアル環境で、途中の機器がIPv6に対応し切れていないケースも典型例です。

DNS解決や証明書検証のつまずき

名前解決が不安定、企業DNSで特定ドメインがブロック、DoH/DoT切替の途中で失敗、あるいは端末の時刻ずれでTLS証明書の検証に失敗すると、ハンドシェイクが完了せず「途中で接続が切断されました 原因」に直結します。時刻ずれは意外と見落とされがちです。

ブラウザ・拡張機能・キャッシュの衝突

広告ブロッカーやプロキシ拡張、企業用セキュリティエージェントが暗号化トラフィックを中間復号している場合、証明書チェーンの食い違いやHTTP/2・QUICの扱いの差でリセットが発生することがあります。破損したキャッシュやCookieでリダイレクトが循環し、結果的に切断に至ることもあります。

セキュリティソフト・OSファイアウォール

HTTPS検査機能がオンだと、ローカルでTLS終端し再暗号化するため、サイト側の厳格な設定(HSTS、証明書ピニングなど)と衝突して切断されることがあります。OSのファイアウォール規則が古いアプリ識別子を参照してブロックしている例も定番です。

サーバー・WAF・CDN 側の要因

アクセス先がレート制限、国別・ASN別ブロック、ボット判定強化、TLSの古い暗号スイート拒否などを行い、一定閾値でコネクションをリセットすることがあります。CDNのリージョン障害や、特定経路だけ輻輳しているときも「特定のサイトにアクセスできない 急に」という症状になります。


特定サイトだけ繋がらないときに考えること

突然、一つのサービスだけ「このサイトにアクセスできません 原因」が不明のまま利用不能になる場合、広い視点が役立ちます。まず、同僚や別回線で再現するかを確認します。別のブラウザやデバイスでは問題ないのに、手元のChromeだけ失敗するならブラウザ要因に寄ります。会社のVPNを切ると繋がるなら、企業側のプロキシ・DNS・ゼロトラストのポリシー影響が疑わしいと判断できます。逆に自宅回線だけダメで、モバイルテザリングだと通る場合は、宅内ルーターやISP経路、IPv6トンネルなどネットワーク寄りの切断を優先的に疑うのが効率的です。


PCでの復旧ステップを丁寧に

Windowsでの確認と復旧

まず時刻同期を実行し、証明書検証の前提を整えます。次に、ネットワークアダプタを無効化→有効化、あるいは「ネットワークのリセット」を実施してドライバやスタックを再初期化します。DNSは一旦自動から公共DNS(例えば企業方針に差し支えなければ 1.1.1.1 や 8.8.8.8)へ切り替え、名前解決の影響を切り分けます。コマンドで ipconfig /flushdns を実行しキャッシュをクリアするのも有効です。セキュリティソフトのHTTPS検査が有効なら一時的に無効化して差分を確認します。プロキシ設定も自動検出から手動指定まで状態を変え、影響を切り分けます。

macOSでの確認と復旧

日付と時刻の自動設定を確認したうえで、ネットワーク環境を新規に作成し直します。DNSは一度削除してから再登録し、ブラウザは別プロファイルで起動して拡張機能なしの状態を試します。キーチェーンにインストールされた独自CAや古い中間証明書が悪影響になっていることもあるため、企業管理の証明書配布状況も見直します。ルーターとMacの双方でIPv6を有効・無効に切り替え、再現性を確認すると経路の問題が浮き彫りになります。


スマホ・タブレットでの実践的な対処

Androidでの対処

「このサイトにアクセスできません android」と出る場合、まず機内モードのオンオフ、Wi-Fiとモバイル回線の切り替えで経路を刷新します。Chromeのサイト設定から該当ドメインのキャッシュとCookieを個別に削除し、アプリのストレージで「キャッシュを削除」を試します。セキュリティ系アプリや省データモード、VPNクライアントを一時停止して変化を確認します。APNが企業プロファイルに切り替わっている場合もあるため、私用回線プロファイルに戻しての再検証が有効です。

iOS/iPadOSでの対処

Wi-Fiアシストやプライベートリレー、VPNを一時的にオフにし、DNSプロファイル(構成プロファイルのDoH/DoT)が入っていれば外して再確認します。SafariだけでなくChromeやFirefoxでも同じかを試し、ブラウザ固有かネットワークかを切り分けます。キャリア回線で問題がなければ宅内Wi-Fiやルーター側の問題に傾きます。iPadは業務でVPN常時接続のことが多く、証明書やトラフィック分岐の設定が原因で「により途中で接続が切断されました。」が繰り返されることがあります。


ブラウザ別の具体的な復旧アプローチ

Chromeでのポイント

「このサイトにアクセスできません chrome」と表示される場合、シークレットウィンドウで再現するかを確かめ、再現しないなら拡張機能やキャッシュが要因です。プロファイルを新規作成し、同期を切った状態で再発するかを試すと切り分けが進みます。chrome://net-internals を用いたログ採取や、QUICの有効・無効、ハードウェアアクセラレーションの切替も効果があります。エンタープライズ環境では管理テンプレートによりTLSや証明書ポリシーが強制され、外部サイトと衝突していることがあるため、ポリシー一覧の確認も忘れないでください。

EdgeやChromium系

基本はChromeと同様ですが、Windowsの証明書ストア連携の影響が強く出ます。企業プロキシの自動構成スクリプト(PAC)が古いと、特定ドメインだけ誤経路になって切断されます。PACの更新日と、WPADによる自動検出の優先順位も見直す価値があります。

Safari

iCloudプライベートリレーやインテリジェントトラッキング防止がリダイレクトの設計と噛み合わず、結果として接続が落ちることがあります。該当ドメインのWebサイトデータを消し、プライベートリレーを一時停止して再確認します。企業VPNの証明書が「信頼済み」になっていない場合もTLSで躓きます。

Firefox

拡張に起因するケースが比較的多く、セーフモード(アドオン無効)での再現確認が早道です。DNS over HTTPSを独自プロバイダにしている場合、企業環境のフィルタと二重化して名前解決が破綻することがあります。DoHをオフにしてOS依存DNSへ戻すと安定することがあります。


仕事を止めないための応急処置

会議中・商談中に切れたとき

まず音声だけを維持するためにビデオを切り、必要に応じて電話にフェールバックします。資料共有はメール添付やチャットへのファイル投げ込みに切り替え、発表者を交代します。ネットワークはモバイルテザリングへ即時に切り替えると復旧が早いことが多く、社用スマホの回線が安定策として役立ちます。ブラウザは別エンジン(Chrome→Edge→Firefox)に切り替えるだけで通ることも珍しくありません。

代替経路の準備

在宅勤務では、有線LANケーブルを常備し、Wi-Fi不安定時に即切替できるようにしておくと事故率が下がります。モバイル回線のデータ容量とテザリング可否を月初に確認し、いざという時の「避難先」として確保しておきましょう。


再発を防ぐためのネットワーク設計と運用

ルーターとWi-Fiの見直し

ファームウェアを定期更新し、5GHz帯のチャンネルを手動で空いている帯域に設定すると安定します。WPA3や最新のセキュリティ方式は望ましい一方、古い端末との互換で切断が増える場合はWPA2への一時的な後退を検討します。MTUはPPPoEなら1454前後、IPoEやCATVなら1500が基本ですが、VPNトンネルを噛むと実効MTUが下がるため、MSSクランプで調整すると切断減少に効きます。

DNSと証明書の運用

企業DNSとDoH/DoTの併用は慎重に設計し、重要SaaSのドメインがフィルタに引っかからないよう除外リストを整えます。端末時刻はNTPで自動同期し、社内CAやSSLインスペクションを導入している場合は配布証明書の期限・チェーンを定期監査します。

ログと監視

切断が散発するなら、ブラウザのネットログ、端末のイベントログ、ルーターのシスログ、セキュリティアプライアンスのWAF/IPSログを同時刻で突き合わせます。時間帯や宛先ASN、プロトコルの偏りが見えれば、再現性の高い原因に近づけます。


情報システム部門へ渡すと復旧が速くなる情報

障害の再現時刻、対象URL、社内外どの回線で再現するか、ブラウザの種類とバージョン、拡張機能の有無、VPNの接続状況、IPアドレス(グローバル/プライベート)、発生頻度、同僚の再現性などを一つのメモに整理して添えると調査が加速します。可能ならブラウザのHARファイルも採取し、TLSハンドシェイクで止まっているのか、HTTPレイヤで落ちているのかを切り分けられる形で共有すると、対応が一段速くなります。


よくある質問を具体的に解決する

このサイトにアクセスできません chrome と出る

Chrome固有のキャッシュや拡張衝突が多い印象です。シークレットで再現しないなら、該当ドメインのサイトデータを消し、拡張を一つずつオフにして犯人を特定します。プロファイル新規作成は最も早い解毒手段です。企業管理下なら管理テンプレートのTLS/証明書/プロキシポリシーをITへ確認します。

このサイトにアクセスできません android の場合

まず回線をWi-FiからLTE/5Gへ切り替え、経路要因を除外します。Chromeのアプリ情報からストレージ→キャッシュを削除、該当サイトのCookieも消します。省データやVPNアプリ、セキュリティアプリを一時停止し、再現性を確認します。Android System WebViewが古い場合も描画や接続に影響しますので更新します。

特定のサイトにアクセスできない 急にに遭遇

CDN側のリージョン不調、サイトのWAF強化、レート制限しきい値変更、国別ブロックなどサーバー側の仕様変更が原因のことが多いです。別回線・別ブラウザでの差分、海外経由VPNでの到達可否など、手元と遠隔の両面から切り分けると判断がつきます。業務必須サイトなら管理者への問い合わせも早めに行います。

このサイトにアクセスできません 原因は一つか

単一ではないことがほとんどです。端末の時刻ずれとWAFの併発、DNSフィルタとプロキシの誤動作、Wi-Fiの電波弱さとVPNのMTU不整合など、複合的な要因で起きます。だからこそ「別回線」「別ブラウザ」「別デバイス」の三方向での切り分けが最短ルートになります。


ミスを減らす実務目線のコツ

ブラウザは二刀流で

業務端末にはメインとサブの二種類のブラウザを常備し、ログインセッションも両方で準備しておくと、会議中に切断しても素早く持ち替えられます。

回線の冗長化を常態化

在宅なら有線LAN+Wi-Fi+テザリングの三つを常に切り替え可能な状態にしておきます。ルーターに予備電源を用意し、ファームは月初に更新、SSIDは5GHz固定で安定運用を心がけます。

クリティカル業務は事前テスト

重要商談や大型ウェビナー前には、同時間帯・同回線での通しリハーサルを行い、スライドと動画の再生、画面共有、マイク切替まで一度実機確認しておきます。


まとめ

「途中で接続が切断されました」という現象は、端末・ブラウザ・ネットワーク・サーバーのどこでも発生し得ます。表示としては「このサイトにアクセスできません」「接続がリセットされました」と出ることが多く、「このサイトにアクセスできません により途中で接続が切断されました。」のような文言が添えられる場合もあります。原因の本質は、通信の途中でどこかが接続を維持できなくなったことです。だからこそ、別回線・別ブラウザ・別デバイスでの三方向切り分けをまず実施し、DNS・時刻・証明書・拡張・VPN・ルーター・WAFといった主要ポイントを順に当たっていくのが、最短での復旧につながります。会議中は映像を切って音声だけ残す、テザリングへ即切り替える、代替ブラウザへ持ち替えるといった応急処置で業務を止めず、平時は回線の冗長化とブラウザ二刀流、ファームや証明書の定期更新を習慣化しましょう。原因を丁寧に切り分け、運用で再発を抑える。この二つを押さえれば、ビジネスにおける「接続切断」は確実に減らせます。

今週のベストバイ

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