就職して間もない頃や、新しい環境に移ったばかりのときに戸惑いやすいのが「上司に頼まれてメールを送る場面」です。自分の言葉だけでなく「上司の意向を背負って送る」ため、表現を間違えると失礼になったり誤解を生んでしまう可能性がありますよね。本記事では、社外・社内で使える具体的な例文、適切な敬語、注意点をわかりやすく解説します。読み終えるころには、自信を持ってメールを作成できるようになるはずです。
上司に頼まれてメールを送るときに意識すべき基本マナー
上司の指示でメールを送るときは、自分の考えを伝えるのではなく「上司の意向を代わりに届ける」ことが目的です。特に社外に向けて送る場合は、自分の立場を前面に出すのではなく「組織を代表している」意識を持つ必要があります。
上司の意向を正しく伝えることが最優先
「上司に頼まれてメール例文」という検索をする人が多いのは、それだけ誤解を避けたいからです。メール文面では「私の判断ではなく上司からの指示による」というニュアンスをはっきりさせることが重要です。例えば次のような書き方があります。
- 「上司の○○よりご連絡するよう指示を受けましたため、ご案内申し上げます」
- 「弊社○○の依頼により、ご連絡差し上げております」
どちらも「自分が勝手に送ったのではない」という前提を伝えられるので安心です。
社外と社内で異なる敬語の使い方
社外では「指示を受けましたので」という表現がよく使われますが、社内ではやや堅すぎる印象になる場合があります。社内メールでは「上司から依頼を受けましたので」と柔らかい言い方にすると自然ですよ。
敬語の基本を押さえてトラブルを防ぐ
「指示がありましたので」という表現は正しくても、相手によってはぶっきらぼうに感じられることがあります。より丁寧にするなら「指示を受けましたので」「ご依頼をいただきましたので」と言い換えると良いでしょう。この「言い換えの幅」を知っていると、状況に応じて使い分けられるようになります。
上司の指示でメールを送る社外向け例文と注意点
取引先や顧客に対して送るメールは、会社の信頼に直結します。だからこそ「上司の指示でメールを送る社外 例文」を知りたい人が多いのです。ここでは社外向けの具体的な文例を紹介します。
社外向けメール例文
件名:○○の件につきまして(株式会社△△ ○○よりご依頼)
株式会社△△
営業部 ○○様
平素より大変お世話になっております。株式会社□□の△△でございます。
弊社○○(役職名:部長など)よりご案内するよう指示を受けましたため、以下のとおりご連絡申し上げます。
――本文内容――
まずは取り急ぎのご案内となりますが、何卒よろしくお願い申し上げます。
株式会社□□
営業部 △△
このように、冒頭で「上司の指示によるもの」であることを明記すると、相手は安心して受け取れます。また件名に「○○より依頼」と入れると、受信トレイで見たときに重要性が伝わりやすくなります。
社外メールでの注意点
- 自分の判断ではなく、上司の意向を伝えていることを必ず明記する
- 件名に依頼主の名前を入れると信頼性が増す
- 署名は必ず自分の名前で結び、責任を持つ姿勢を示す
この3点を守れば、取引先からの印象を損なうことはありません。
上司より指示を受けメールを送る社内例文と表現の使い分け
社内の場合も、上司からの指示を明示する必要はありますが、社外ほど堅苦しい敬語は不要です。それでも「上司の指示でメールを送る 社内 例文」を参考にすれば、丁寧かつ効率的に伝えられます。
社内向けメール例文
件名:○○の件について(部長指示)
○○部 各位
お疲れさまです。△△です。
部長の○○より、本件について周知するよう指示がありましたので、ご連絡いたします。
――本文内容――
以上、よろしくお願いいたします。
△△
このように、社外に比べて短く、フランクにまとめて問題ありません。ただし「誰の指示によるものか」は必ず書いておきましょう。そうすることで「なぜこのメールが届いたのか」が明確になり、混乱を避けられます。
社内メールでの言い換え表現
- 「指示がありましたので」→「依頼を受けましたので」
- 「ご指導いただきましたため」→やや柔らかく「お願いをいただきましたので」
こうした言い換えを知っておくと、社内文化や上司の性格に合わせて使い分けができます。形式張りすぎると距離を感じさせることもあるので、組織の雰囲気に合わせるのがコツです。
指示によりや指示を受けるの言い換えと自然な使い方
「指示により」「指示を受けましたので」といった表現は便利ですが、繰り返し使うと堅苦しさや単調さを感じさせます。そこで「指示により 言い換え」を覚えておくと、表現の幅が広がります。
言い換え表現の例
- 「上司の依頼を受け」
- 「ご要望に基づき」
- 「お願いをいただき」
- 「上司の判断により」
使い分けのポイント
「依頼を受け」は柔らかく、「ご要望に基づき」はよりフォーマルな印象を与えます。相手が社外ならフォーマル寄り、社内なら柔らかめ、という具合にシーンに合わせて選びましょう。
例えば学会の運営チーム内で「指示により」と書くと堅苦しすぎる印象を与えるかもしれません。その場合「依頼を受け」と言い換えると、協力的な雰囲気になります。
上司の指示でメールを送る例文まとめ
これまで解説してきた表現を踏まえて、社外と社内で使える文例を整理してみましょう。実際の場面を想定した具体例を知っておくと、急な依頼があったときにも落ち着いて対応できます。
社外向け例文
件名:打ち合わせ日程のご案内(部長依頼)
株式会社△△
営業部 ○○様
平素よりお世話になっております。株式会社□□の△△でございます。
弊社部長の○○より、打ち合わせ日程についてご案内するよう指示を受けましたため、以下のとおりご連絡申し上げます。
――本文――
お忙しいところ恐れ入りますが、ご確認のほどよろしくお願いいたします。
株式会社□□
営業部 △△
この例文は「誰からの依頼か」を件名と本文で明確にし、相手に安心感を与える書き方です。
社内向け例文
件名:来週の会議について(部長指示)
営業部 各位
お疲れさまです。△△です。
部長の○○より、来週の定例会議について以下の内容を周知するよう依頼を受けましたので共有します。
――本文――
以上、よろしくお願いいたします。
△△
社内では「依頼を受けましたので」と柔らかく書き、必要以上に形式張らないことがポイントです。
社外・社内でのトラブル回避の注意点
上司の指示でメールを送るときに最も避けたいのは「伝達ミス」です。ちょっとした表現の違いで、相手に誤解を与えてしまうこともあります。ここでは注意すべきポイントを整理します。
社外での注意点
- 上司の役職や名前を省略しない
- 指示内容を自分の言葉で言い換えすぎない
- 件名に依頼主を明記して相手に安心感を与える
社外の場合は、相手が「このメールは誰の意向によるものか」をすぐに理解できることが大切です。省略や曖昧な書き方は避けましょう。
社内での注意点
- 指示を受けた経緯を簡潔に書く
- メールが長くなりすぎないよう要点を整理する
- 上司の言葉をそのまま写すのではなく、読みやすい形に整える
社内メールはスピード感も重要です。読み手がすぐに内容を理解できるよう、シンプルさを心がけましょう。
上司の指示メールで避けるべきNG表現とまとめ
最後に、よくあるNG表現とその改善方法を見ていきます。
避けるべきNG表現
- 「上司に言われたので送ります」
→ カジュアルすぎてビジネスには不向きです。 - 「上からの命令で」
→ 威圧的でネガティブに響くため避けましょう。 - 「とりあえずご連絡します」
→ 曖昧で責任感が伝わらない表現です。
代わりに「上司の○○より依頼を受け」「ご指示に基づき」といった表現を使うと丁寧で誤解がありません。
まとめ
上司に頼まれてメールを送るときは、社外・社内で求められるトーンが異なります。社外ではフォーマルに「上司の指示を受けて」という表現を明記し、社内では柔らかく「依頼を受けて」と伝えるのが自然です。また、件名や本文で「誰の意向なのか」を明示することで誤解やトラブルを防げます。
メールは単なる伝達手段ではなく、信頼を築くツールでもあります。上司の指示を正しく伝える姿勢を持つことで、相手との関係性をより良いものにできるでしょう。