外出先や打ち合わせ後にお客様や取引先が忘れ物をしてしまうことは意外とよくあります。その際、どのようにメールで伝えるかによって相手の印象は大きく変わります。丁寧すぎても堅苦しく、そっけなさすぎても失礼になる。この記事では、忘れ物を預かったときの正しいビジネスメールの書き方と、すぐに使える例文をシーン別に紹介します。失敗しない表現や注意点を押さえることで、円滑なやり取りができるようになりますよ。
忘れ物を預かっているときの基本メール例文
忘れ物を預かった際のメールは、状況を明確に伝えつつ相手への配慮を忘れないことが大切です。特に「お客様」「取引先」など社外の相手には、丁寧でわかりやすい表現を心がけましょう。
忘れ物預かっているメール例文【保存版】
以下はもっとも基本的な「忘れ物を預かっています」と知らせるメール例文です。件名は分かりやすく、本文では「場所」「物品」「対応方法」を簡潔に伝えるのがポイントです。
件名:お忘れ物のお知らせ
本文:
〇〇株式会社
△△様
平素よりお世話になっております。□□株式会社の××です。
本日、弊社会議室にてのお打ち合わせの際に、△△様のお忘れ物(ボールペン)をお預かりしております。
弊社にて大切に保管しておりますので、次回お越しの際にお渡しするか、またはご送付先をお知らせいただけましたら郵送させていただきます。
お忙しいところ恐縮ですが、ご都合のよい対応方法をお知らせいただければ幸いです。
今後ともよろしくお願い申し上げます。
このように、預かった事実を冷静に伝えつつ、相手に選択肢を提示するのが望ましい対応です。
忘れ物に関する問い合わせメールへの返信方法
相手から「忘れ物がありませんでしたか」と問い合わせが来るケースもあります。この場合は、見つかったかどうかをはっきり伝えることが信頼につながります。
忘れ物問い合わせメール返信の例文
件名:忘れ物についてのご確認
本文:
〇〇株式会社
△△様
いつもお世話になっております。□□株式会社の××です。
お問い合わせいただきました件について確認いたしましたところ、会議室にて△△様の忘れ物(資料一式)をお預かりしておりました。現在弊社にて保管しておりますので、ご希望に応じてご返却いたします。
恐れ入りますが、ご希望の受け取り方法(ご来社または郵送)をお知らせいただけますでしょうか。
引き続きどうぞよろしくお願いいたします。
問い合わせメールへの返信では、確認済みであることを明確にし、次のアクションを相手に委ねるとスムーズに進みます。
お客様への忘れ物対応メールのマナー
お客様が忘れ物をされた場合、対応次第で会社全体の印象が決まることもあります。単なる事務連絡ではなく、相手を気遣う一言を添えるのが大切です。
お客様忘れ物対応メールの書き方
件名:お忘れ物のお預かりについて
本文:
〇〇様
平素より大変お世話になっております。□□株式会社の××でございます。
本日ご来社の際に、〇〇様のお忘れ物(ハンカチ)を弊社にてお預かりいたしました。
大切なものかと存じますので、次回ご来社時にお渡しするか、ご希望に応じて郵送にてお届けいたします。
ご希望の受け取り方法をお知らせいただけますと幸いです。
急ぎご連絡申し上げます。
このように「大切なものかと存じます」と一言添えるだけで、事務的なメールが温かいものに変わります。ビジネス上の気遣いは小さな工夫から生まれるのです。
忘れ物を知らせるときの件名と文例
件名は受信トレイで一目で内容が分かるように設定しましょう。漠然とした件名では見落とされる可能性もあります。
- 「【ご確認】お忘れ物のお預かりについて」
- 「お忘れ物のご案内(□□株式会社××)」
- 「△△様のお忘れ物をお預かりしております」
件名に「忘れ物」という言葉を入れるだけで、開封率は格段に高まります。業務効率を考えると、相手に迷わせない件名設定が必須ですよ。
忘れ物を預かったときの謝罪を含めたメール例文
忘れ物を預かったこと自体は相手の不注意ですが、場合によっては「気づくのが遅れた」など自社側のフォロー不足もあります。その際は謝罪を含めた文面が適切です。
忘れ物謝罪メールの例文
件名:お忘れ物に関するお詫びとご連絡
本文:
〇〇株式会社
△△様
平素よりお世話になっております。□□株式会社の××です。
昨日の会議後に△△様のお忘れ物(USBメモリ)を弊社にてお預かりしておりましたが、発見のご連絡が遅くなり誠に申し訳ございません。
現在、大切に保管しております。ご来社時にお渡しするか、郵送にてお届けすることも可能ですので、ご希望の方法をお知らせいただけますでしょうか。
ご迷惑をおかけしましたことを重ねてお詫び申し上げます。
誠意ある謝罪の一文を加えることで、相手に誠実さが伝わります。忘れ物対応は迅速さと誠意がカギですよ。
忘れ物を取りに来てもらう場合の依頼メール
相手に取りに来てもらうケースでは、催促に見えないよう注意が必要です。柔らかい表現で案内するのが望ましいです。
忘れ物取りに行くメールの文例
件名:お忘れ物のお引き取りについて
本文:
〇〇株式会社
△△様
いつも大変お世話になっております。□□株式会社の××です。
先日お預かりいたしました△△様のお忘れ物(手帳)につきまして、弊社受付にて保管しております。
恐れ入りますが、〇月〇日までにお引き取りいただけますと幸いです。
もしご都合がつかない場合は、こちらから郵送の手配も可能でございます。どうぞご遠慮なくお申し付けください。
期限を設けつつも代替案を提示することで、相手が負担を感じないように配慮できます。
忘れ物が見つからないときの返信例文
問い合わせを受けても忘れ物が見つからない場合は、否定の伝え方に注意が必要です。冷たく聞こえないよう、調査の姿勢を示すことが重要です。
忘れ物見つからない返信メールの例文
件名:お忘れ物に関するご確認
本文:
〇〇株式会社
△△様
平素よりお世話になっております。□□株式会社の××です。
このたびお問い合わせいただきました忘れ物について確認いたしましたが、現時点では弊社内にて確認できませんでした。
引き続き社内で確認を進めてまいりますので、発見次第すぐにご連絡申し上げます。
また、思い当たる場所や詳細をご存じでしたら、お知らせいただけますと幸いです。
どうぞよろしくお願いいたします。
「見つかりませんでした」と断定せず「現時点では確認できませんでした」と表現することで、誠意が伝わりやすくなります。
ビジネスで使える忘れ物確認メールの工夫
社内外を問わず、忘れ物確認メールは業務上避けられないものです。効率的かつ丁寧に対応することで、無用なトラブルを防ぐことができます。
忘れ物確認メールビジネスでのポイント
- 件名に「忘れ物」「確認」など明確なキーワードを入れる
- 本文は「物品名」「預かり場所」「対応方法」を必ず記載する
- 相手に選択肢を与え、返信しやすい形にする
このような基本を押さえておけば、誰が対応しても安心です。特に複数人で対応する企業や店舗では、共通フォーマットを作っておくと効率化につながりますよ。
まとめ
忘れ物を預かった際のメール対応は、小さなやり取りに見えて会社の信頼を左右します。お客様や取引先に対しては、冷たすぎず、かといって過剰にならないバランスが大切です。
この記事で紹介した例文を参考にすれば、
- 預かっていることを伝える基本のメール
- 問い合わせに対する丁寧な返信
- 謝罪や取りに来てもらう場合の依頼文
- 見つからなかったときの対応
など、あらゆるケースで活用できます。忘れ物対応メールは「正確さ」と「誠実さ」の両立が肝心です。今日から自社のやり取りに取り入れてみてくださいね。