YouTubeショートにパソコンで音楽を付ける方法!業務効率を上げる編集フローと著作権対策

YouTubeショートにパソコンで音楽を付ける方法!業務効率を上げる編集フローと著作権対策

「YouTubeショート動画を作ってビジネスの認知度を上げたいけれど、パソコンからだとスマホみたいに簡単に音楽が付けられない」と悩んでいませんか。 スマホアプリの手軽さは魅力的ですが、細かい編集や画質にこだわると、やはりパソコンでの作業が欠かせませんよね。しかし、いざパソコンから投稿しようとすると「あれ、音楽を選ぶボタンがない?」と戸惑ってしまう方が非常に多いのです。

実は、パソコン版のYouTube Studioには、スマホアプリのような「音楽を後から乗せる機能」が搭載されていません。そのため、パソコンでショート動画を作るには、少し違ったアプローチが必要になります。 この記事では、パソコンを使ってYouTubeショートに効率よく音楽を付ける具体的な手順から、企業アカウントなら絶対に知っておきたい著作権のリスク回避術までを徹底解説します。 スマホ編集の限界を感じている方や、安全かつ高品質な動画を量産したいビジネスパーソンにとって、明日から使える実践的なノウハウをお届けしますので、ぜひ最後まで目を通して業務フローを見直してみてくださいね。

目次

パソコンでYouTubeショートに音楽を付けるメリットとスマホとの違い

YouTubeショートといえば、「スマホで撮って、その場で音楽を選んでアップする」という手軽なイメージが強いかもしれません。 確かに、プライベートで日常を切り取るだけならスマホ完結が一番早いです。 しかし、ビジネスで活用したり、チャンネルの世界観を統一したりしようとすると、スマホだけの編集では限界を感じる場面が出てきます。

パソコンを使って音楽やBGMを付けることには、スマホにはない大きなメリットがあります。 まずは、なぜパソコンでの作業が推奨されるのか、そしてスマホやタブレット版とは根本的に何が違うのか、その仕組みと利点を正しく理解することから始めましょう。 ここを理解しておくと、「今はPCでやるべきか、スマホでやるべきか」の判断が瞬時にできるようになりますよ。

PC版YouTube Studioでは音楽の後付けができない仕様を理解する

まず最初に、多くの人がつまずくポイントを解消しておきましょう。 「パソコンでYouTubeを開いて、ショート動画をアップロードしようとしたけれど、音楽を選ぶ画面が出てこない」 これは、あなたのパソコンの不具合でも、操作ミスでもありません。 実は、パソコン版(ブラウザ版)のYouTube Studioには、動画投稿時にYouTubeライブラリの楽曲(人気アーティストの曲など)を選択してBGMとして追加する機能自体が存在しないのです。

スマホアプリ版のYouTubeには「サウンドを追加」というボタンがあり、そこから流行りのJ-POPや洋楽を選んで動画に乗せることができます。 これはスマホユーザー向けに特化された機能であり、2025年現在でもPC版には実装されていません。 つまり、パソコンからショート動画を投稿する場合、**「動画編集ソフトを使って、あらかじめ動画ファイルの中に音楽を埋め込んでおく」**必要があります。

「えっ、面倒くさい」と思いましたか? 確かに一手間かかりますが、これは逆に言えば「自分の好きなタイミングで、好きな音量で、好きな箇所だけ音楽を使える」という自由度を手に入れることでもあります。 この仕様の違いを割り切って、「PC投稿=完パケ(編集済み)データの納品」と捉えることが、PC運用への第一歩です。

編集ソフトであらかじめBGMを入れるPC完結フローの優位性

パソコンで動画編集ソフト(Adobe Premiere ProやFinal Cut Pro、CapCutのPC版など)を使って音楽を入れることには、スマホアプリにはない圧倒的なメリットがあります。 それは、**「緻密な音のコントロール」**ができるという点です。

ビジネス向けの動画では、ただ音楽が鳴っていればいいわけではありません。 例えば、商品解説のナレーションを入れる場合、BGMが大きすぎると声が聞こえにくくなってしまいますよね。 スマホアプリの簡易的な調整機能では、「BGM全体の音量を下げる」くらいしかできません。

しかし、パソコンの編集ソフトを使えば、以下のような高度な調整が可能になります。

  • ダッキング(Auto Ducking): 話し声がするときだけ自動的にBGMの音量を下げ、話し終わると元に戻す。
  • イコライジング(EQ): ナレーションと周波数が被る音域をカットして、声を聞き取りやすくする。
  • ミリ秒単位のタイミング調整: 映像の切り替わり(カット)と音楽のビートを完璧に合わせる。

こうした「音の演出」は、視聴者の維持率(どれだけ長く見てもらえるか)に直結します。 「なんかこの動画、聞きやすいな」「テンポがいいな」と感じさせる動画の裏には、必ずこうしたPC編集ならではの細やかな音声調整が隠されているのです。 クオリティで競合と差別化したいなら、PC完結フローは非常に強力な武器になります。

スマホやタブレット(iPad)アプリとの機能差と使い分けの基準

では、スマホやiPadでの編集はダメなのかというと、決してそんなことはありません。 重要なのは「使い分け」です。 それぞれのデバイスが得意なこと、苦手なことを整理しておきましょう。

【スマートフォン(iPhone / Android)】

  • 得意: 撮影してすぐ投稿する速報性、流行りの楽曲(著作権処理済み)を手軽に使うこと、外出先での作業。
  • 苦手: 複数の音源を重ねる複雑な編集、長時間の作業(目が疲れる、バッテリー消費)、大量のファイル管理。
  • 向いているシーン: イベントの様子をチラ見せする、トレンドのダンス動画、日常のオフショット。

【タブレット(iPadなど)】

  • 得意: スマホより画面が大きく編集しやすい、タッチ操作で直感的にカット編集ができる、LumaFusionなどの高機能アプリが使える。
  • 苦手: PC用ソフトほどの拡張性はない、ファイル管理がPCよりやや複雑。
  • 向いているシーン: カフェでの軽い編集作業、出張先での動画制作。

【パソコン(Windows / Mac)】

  • 得意: 複雑なレイヤー編集、高度な音質調整、大量の素材管理、テンプレートを使った効率化、ショートカットキーによる爆速編集。
  • 苦手: 起動や場所の確保が必要、YouTube公式の「人気曲」を直接投稿画面で付けられない。
  • 向いているシーン: しっかり作り込んだ解説動画、企業のプロモーション映像、シリーズ物のコンテンツ制作。

ビジネスでYouTubeショートを運用する場合、基本的には「パソコンで型(テンプレート)を作って品質を担保し、効率よく量産する」のがおすすめです。 一方で、「今流行っているあの曲を使ってバズらせたい!」という戦略的な動画の場合は、PCで映像だけ作ってスマホに送り、スマホアプリから曲を乗せるという「ハイブリッド技」を使うのが正解です(この方法は後ほど詳しく解説しますね)。

YouTubeショートの音楽著作権ルールとビジネスで失敗しないBGM選び

YouTubeで動画を公開する際、最も神経を使わなければならないのが「著作権」です。 特に企業やビジネスとして運用しているアカウントの場合、たった一度の著作権侵害が、チャンネルの停止や社会的信用の失墜につながるリスクがあります。

「みんな使っている曲だから大丈夫だろう」という安易な判断は禁物です。 YouTubeショート特有の音楽ルールと、ビジネス利用における安全なBGMの選び方について、しっかり深掘りしていきましょう。

「流行りの曲」を安易に使うとリスク?著作権侵害の仕組み

TikTokやYouTubeショートを見ていると、最新のヒットチャートに入っているような人気曲がBGMとして使われているのをよく見かけますよね。 「これを使えば再生回数が伸びそう!」と思うのは当然ですが、ここには大きな落とし穴があります。

YouTubeアプリの「サウンドを追加」機能から選べる楽曲は、YouTubeが音楽レーベルと契約を結んで使用を許可しているものです。 個人のクリエイターが非営利目的で使用する分には、基本的に問題ありません。 しかし、「ビジネス利用(商用利用)」となると話が変わってくるケースがあります。

企業の公式チャンネルや、商品・サービスを直接宣伝する動画において、これらの「人気曲」を使用することは、プロモーション目的とみなされ、通常のライセンス範囲外となる可能性があるのです。 もし権利者(レコード会社など)から「商用利用の許諾を得ていない」と判断された場合、以下のようなペナルティを受ける可能性があります。

  • 動画の削除・ミュート(音が消される): せっかく作った動画が無音になってしまいます。
  • Content IDの申し立て: 動画の収益が権利者に没収される、または動画に勝手に広告が表示されるようになります。
  • 著作権侵害の警告(ストライク): これが3回溜まると、チャンネル自体が削除(BAN)されます。

特にパソコンで編集して音楽ファイルを自分で用意する場合、CDから取り込んだ曲や、iTunesで購入した曲を勝手にBGMとして使うのは、完全に著作権法違反です。 「15秒だけなら大丈夫」「引用だから大丈夫」という独自の解釈も通用しません。 YouTubeの検知システム(Content ID)は非常に優秀で、数秒のメロディでも自動的に特定してしまいます。 ビジネスアカウントを守るためには、「権利関係がクリアになっていない曲は絶対に使わない」という鉄則を設けることが重要です。

YouTubeオーディオライブラリを活用して安全な音源を探す手順

では、どこから音楽を持ってくればいいのでしょうか。 最も安全で、かつ無料で使えるのが**「YouTubeオーディオライブラリ」**です。

これはYouTubeが公式に提供している、著作権フリー(ロイヤリティフリー)の楽曲や効果音のコレクションです。 YouTube Studioの中に機能として組み込まれており、ここにある楽曲であれば、基本的に誰でも(ビジネス利用も含めて)安心してショート動画に使用できます。

【YouTubeオーディオライブラリの使い方】

  1. パソコンでYouTube Studioにログインします。
  2. 左側のメニューバーを下にスクロールし、**「オーディオライブラリ」**をクリックします。
  3. 「音楽」や「効果音」のタブが表示されるので、フィルター機能を使ってイメージに合う曲を探します。
    • ジャンル: ポップ、ロック、アンビエントなど
    • ムード: 明るい、ドラマチック、落ち着いたなど
    • 長さ: ショート動画に合わせて60秒以内のものを探すのも便利です。
  4. 気に入った曲が見つかったら、右端の**「ダウンロード」**をクリックして、MP3ファイルをパソコンに保存します。
  5. 保存したファイルを動画編集ソフトに読み込んで使用します。

【注意点:帰属表示が必要な曲】 オーディオライブラリの中には、「クリエイティブ・コモンズ(CC)」ライセンスの楽曲も含まれています。 これらを使用する場合は、動画の概要欄に「アーティスト名」や「曲のタイトル」などのクレジット(帰属)を表示する義務があります。 ライブラリのリストに「CC」マーク(人のアイコンなど)が付いているものは要注意です。 面倒な場合は、フィルターで「帰属表示不要」を選択して検索すれば、クレジット表記なしで自由に使える曲だけを絞り込めますよ。

商用利用も安心な有料・無料の外部著作権フリー素材サイト

YouTubeオーディオライブラリは安全ですが、「他のチャンネルと曲が被りやすい」「もう少しクオリティの高い、ユニークな曲が使いたい」と感じることもあるでしょう。 そんな時は、外部の著作権フリー素材サイトを利用するのがおすすめです。 ここでは、ビジネス利用でも安心して使える定番のサイトをいくつかご紹介します。

【無料で使えるサイト(高品質)】

  • DOVA-SYNDROME(ドーヴァ・シンドローム): 日本のYouTuber御用達のサイト。ポップで使いやすい曲が多く、検索もしやすいです。商用利用も可能ですが、利用規約は必ず確認しましょう。
  • BGMer(ビージーエマー): 完全無料で商用利用可、クレジット表記も不要という太っ腹なサイト。シンプルで動画の邪魔をしないBGMが揃っています。

【有料のサブスクリプションサービス(プロクオリティ)】 予算が許すなら、有料サービスを使うことで動画のクオリティが一気に上がります。

  • Epidemic Sound(エピデミック・サウンド): 世界中のクリエイターが愛用する最大手。洋楽のようなおしゃれで高音質な楽曲が膨大にあります。月額契約すれば、ライセンス処理も自動でクリアになります。
  • Artlist(アートリスト): こちらも非常に人気があります。一度ダウンロードした曲は、解約後も使い続けられる(プランによる)という特徴があり、コストパフォーマンスが高いです。

これらの有料サイトは、YouTubeの「Content ID」対策もしっかり行われています。 自分のチャンネルを登録しておけば、著作権の申し立てが来ることを防げる仕組みになっているため、企業としてのリスク管理という観点からも非常に推奨されます。 「安心をお金で買う」と考えれば、月額数千円の投資は決して高くありません。

パソコン編集ソフトを使ってショート動画に音楽・BGMを付ける手順

安全な音楽素材を手に入れたら、いよいよ動画編集ソフトを使ってBGMを付けていきましょう。 「動画編集ソフトって難しそう…」と身構える必要はありません。 ここでは、多くのクリエイターが使っている**「Adobe Premiere Pro(プレミアプロ)」や、無料で高機能な「CapCut(キャップカット)PC版」**を例に、共通する基本的な操作フローと、ショート動画ならではの調整テクニックを解説します。

どのソフトを使っていても、「読み込んで、配置して、調整する」という基本の流れは同じですので、ぜひ手元のソフトで試してみてください。

Adobe Premiere ProやCapCut PC版での基本的な音声挿入フロー

まずは、ダウンロードした音楽ファイルを編集プロジェクトに追加して、動画と合わせるまでの基本的な手順です。

【手順1:音楽ファイルをインポートする】 編集ソフトを立ち上げたら、まず素材置き場(プロジェクトパネルやメディアプール)に音楽ファイルを読み込みます。 フォルダからドラッグ&ドロップするだけでOKなソフトがほとんどです。

【手順2:タイムラインに配置する】 読み込んだ音楽ファイルを、映像素材の下にある「音声トラック(オーディオトラック)」にドラッグ&ドロップします。 映像の開始に合わせて曲の頭を揃えるのが基本ですが、曲の盛り上がる部分(サビなど)を使いたい場合は、波形を見ながら位置をずらして調整します。

【手順3:不要な部分をカットする】 YouTubeショートは最大60秒です。 音楽が長すぎる場合は、動画の長さに合わせてカット(トリミング)します。 「レーザーツール(カミソリのアイコン)」や「分割」機能を使って、60秒以降の余分な音楽を切り落としましょう。

【CapCut PC版の便利な機能】 CapCutのPC版には、スマホ版と同様にアプリ内に「楽曲ライブラリ」が内蔵されています。 著作権フリーの素材も一部含まれていますが、商用利用の可否が分かりにくい場合があるため、ビジネス利用なら先ほど紹介した外部サイトから取り込んだ「ローカルファイル」を使う方が確実です。

音量バランスとフェードイン・アウト設定でプロっぽく仕上げるコツ

音楽を配置しただけでは、まだ素人っぽさが残ります。 聞きやすい動画にするために、音量調整とフェード処理を行いましょう。

【音量バランス(重要!)】 動画編集初心者がやりがちなミスNo.1が、「BGMが大きすぎる」ことです。 特にナレーションや話し声がある場合、BGMは「聞こえるか聞こえないか」くらいでちょうど良いことが多いです。

  • 話し声(メイン): -3dB 〜 -6dB くらい
  • BGM(背景): -20dB 〜 -25dB くらい

これはあくまで目安ですが、編集中は必ずイヤホンやヘッドホンだけでなく、**「スマホのスピーカー」**でも音を確認してください。 視聴者の多くはスマホで再生します。スマホのスピーカーは中高音が強調されやすいため、PCでちょうど良くてもスマホだとBGMがうるさく感じることがあります。

【フェードイン・フェードアウト】 音楽がいきなり「ブツッ」と切れると、視聴者に違和感を与えます。 動画の終わり(エンド)に合わせて、音楽の音量が徐々に小さくなって消える「フェードアウト」処理を入れましょう。 多くのソフトでは、音声クリップの端をドラッグするか、右クリックメニューから「ディゾルブ(音声)」などのエフェクトを適用することで簡単に設定できます。 冒頭も、いきなりドン!と始まるより、0.5秒ほどかけてフェードインさせると上品な印象になります。

ショート動画の尺(60秒以内)に合わせて音楽をきれいにループさせる技

YouTubeショートは「最大60秒」という厳しい制限があります。 しかし、使いたいフリーBGMが2分あったり、逆に30秒しかなかったりすることもありますよね。 ただ切って終わらせるのではなく、音楽の構成を編集して尺に合わせるテクニックがあります。

【曲が短い場合:ループ(繰り返し)させる】 30秒の曲を60秒の動画で使いたい場合、曲を2回並べます。 このとき、単に並べただけではつなぎ目に違和感が出ます。 波形を拡大して見て、ドラムの「ドン」というキック音など、リズムの区切りが良い場所を探してつなぎ合わせます。 「クロスフェード(前の音が消えながら次の音が始まる)」をわずかに入れると、継ぎ目が目立たなくなります。 Adobe Premiere Proなら、「リミックスツール」というAI機能を使うと、指定した秒数に合わせて自動的に曲をアレンジ(ループやカット)してくれるので非常に便利です。

【曲が長い場合:構成を変える】 イントロから始めて、途中のAメロをカットし、いきなりサビにつなげ、最後にアウトロ(曲の終わり)を持ってくる、といった「切り貼り」を行います。 これもリズムに合わせてカットするのがコツです。 ショート動画はテンポが命なので、ダラダラとした間奏部分は思い切ってカットし、常に展開があるように音楽も編集しましょう。

PCで作った動画をスマホからアップして「人気曲」を付ける裏技

ここまで、パソコンだけで完結させる方法をお伝えしてきましたが、実はもう一つ、プロの運用担当者がよく使っている「ハイブリッドな裏技」があります。 それは、**「パソコンで映像編集を行い、スマホにデータを送って、スマホアプリから投稿する」**という方法です。

この方法を使えば、パソコン編集ならではのハイクオリティな映像美と、スマホアプリ特有の機能である「YouTubeライブラリの人気曲(著作権処理済み)」の両方をいいとこ取りできます。 「どうしても流行りのあの曲を使いたい!でも編集はPCできっちりやりたい!」というワガママを叶える最強のフローをご紹介します。

AirDropやクラウド経由で動画データをスマホに転送する

まずは、パソコンで作った動画データをスマホ(iPhoneやAndroid)に移動させる必要があります。 このとき、画質が劣化しないように転送するのがポイントです。LINEなどで送ると圧縮されて画質が落ちてしまうことがあるので注意しましょう。

【おすすめの転送方法】

  • MacとiPhoneの場合:AirDrop(エアドロップ) これが最も速くて高画質です。Macの書き出しフォルダから、近くにあるiPhoneへAirDropで動画ファイルを飛ばすだけ。数秒で完了します。
  • WindowsやAndroidの場合:GoogleドライブやDropbox クラウドストレージサービスを使います。PCからGoogleドライブに動画をアップロードし、スマホのGoogleドライブアプリから「端末に保存(ダウンロード)」します。
  • 有線ケーブル: 大量の動画がある場合は、USBケーブルでPCとスマホをつないで直接データをコピーするのが確実です。

パソコンで書き出す際は、スマホで見やすいように「縦型(9:16、1080×1920)」で書き出すのを忘れないでくださいね。また、この段階ではBGMは入れず、ナレーションや効果音だけの状態(または無音)にしておきます。

スマホアプリの投稿画面から「サウンド」機能で人気曲を選ぶ

動画がスマホに入ったら、あとはYouTubeアプリを開いて投稿作業を行うだけです。 ここで初めて、アプリ限定の機能である「サウンド追加」を使います。

  1. スマホのYouTubeアプリを開き、下の「+」ボタンから「ショート動画を作成」をタップします。
  2. 画面左下の四角いアイコンをタップし、PCから転送した動画を選択します。
  3. 編集画面に進んだら、画面上部の**「サウンドを追加」**をタップします。
  4. 流行りの曲やおすすめの曲が表示されるので、使いたい曲を選びます。検索機能を使って特定のアーティストを探すことも可能です。
  5. 曲を選んだら、右側のメニューにある「調整」などの機能を使って、曲のどの部分(サビなど)を使うか指定します。

この手順なら、公式機能として音楽を使っているので、著作権の心配をせずに(YouTubeのルールの範囲内で)人気曲をBGMにすることができます。

オリジナル音声と追加した音楽のバランス調整テクニック

このハイブリッド技を使う時に一番気をつけてほしいのが、「元の動画の音」と「追加した音楽」のバランスです。 PCでナレーションを入れている場合、アプリで音楽を追加すると、音楽の音が大きすぎて声がかき消されてしまうことがよくあります。

以下の手順で、必ず音量バランスを調整しましょう。

  1. 音楽を追加した後、編集画面の右側にあるメニュー(下向き矢印をタップして展開)から**「音量」**などを探してタップします(アプリのバージョンによって位置が異なる場合があります)。
  2. **「オリジナル」**のスライダー:これがPCで作った動画の音量です。100(最大)にしておきます。
  3. 「追加したサウンド」(音楽)のスライダー:これを下げて調整します。ナレーションがある場合は、20〜30くらいまで下げると聞きやすくなります。

この調整を忘れると、せっかくPCでこだわって作った音声が台無しになってしまうので、最後の仕上げとして必ずチェックしてくださいね。

トラブル解決!iPadやタブレットで音楽が付かない・後から変えたい時は?

最後に、ショート動画の音楽に関するよくあるトラブルや疑問について、Q&A形式で解決策をまとめておきます。 「iPadだと画面が違う?」「投稿した後に音楽を変えたいんだけど…」といった、現場で直面しがちな悩みをクリアにしておきましょう。

iPad版YouTubeアプリはPC版とスマホ版どちらの仕様?

iPadなどのタブレットを使っている場合、画面が大きいのでPCのように使いたくなりますが、アプリの仕様としては**「スマホ版(モバイル版)」**と同じ機能を持っています。 つまり、iPadのYouTubeアプリから投稿すれば、スマホと同じように「サウンドを追加」機能を使って人気曲を付けることが可能です。

ただし、iPadでブラウザ(SafariやChrome)を開き、そこからPC版表示のYouTube Studioにアクセスして投稿しようとすると、PCと同じ扱いになり、音楽の後付け機能は使えなくなります。 iPadで音楽を簡単に付けたい場合は、ブラウザではなく**「YouTube公式アプリ」**から投稿作業を行うのが正解です。

「この楽曲は使用できません」と表示される原因と対策

スマホやiPadで音楽を選ぼうとした時に、一部の曲がグレーアウトしていたり、「この動画には音楽を追加できません」といったエラーが出たりすることがあります。 主な原因は以下の通りです。

  • 動画の尺が長すぎる: 多くの人気曲は、著作権契約の関係で「15秒まで」や「30秒まで」しか使えない制限がかかっています。動画が60秒フルにある場合、使える楽曲の選択肢が減ることがあります。音楽に合わせて動画を短くするか、60秒使える曲(YouTubeオーディオライブラリの曲など)を選び直しましょう。
  • ビジネスアカウントの制限: 一部のブランドアカウントや企業設定のアカウントでは、商用利用のリスクを避けるために、エンタメ系の楽曲利用が制限されている場合があります。この場合は、やはりPC編集で著作権フリー音源を使う運用に切り替えるのが安全です。

投稿後に音楽を変更することは可能?再アップロードの必要性

「アップロードした後に、やっぱり違う曲に変えたい!」と思うこともあるかもしれません。 残念ながら、YouTubeショート(および通常の動画)は、一度公開した後に、動画の中身や音楽だけを差し替えることはできません。 タイトルや説明文、タグなどは後からでも変更できますが、映像や音声データそのものは変更不可なのです。

もし音楽を変えたい場合は、以下の手順を踏む必要があります。

  1. 現在公開している動画を削除する。
  2. 編集ソフトやアプリに戻り、音楽を差し替えた新しい動画データを作る。
  3. それを新規動画として再アップロードする。

一度削除すると、それまでについた再生回数や「いいね」、コメントはすべて消えてしまいます。 ですので、音楽選びや音量バランスの確認は、投稿ボタンを押す前の「プレビュー」段階で念入りに行うことが非常に重要です。 「公開してから直せばいいや」は通用しないので、ビジネス運用ではダブルチェックの体制を作っておくと安心ですね。

まとめ:ビジネスならPC編集×著作権フリー音源が最強の選択

今回は、パソコンを使ってYouTubeショートに音楽を付ける方法を中心に、業務効率化とリスク管理の観点から解説してきました。 最後に、重要なポイントを振り返ってみましょう。

  1. PC版の仕様を知る: PC版YouTube Studioには「音楽後付け機能」がないため、編集ソフトであらかじめBGMを入れておく必要があります。
  2. PC編集のメリット: 音量の微調整やタイミング合わせなど、視聴者を惹きつける高品質な編集が可能です。
  3. 著作権リスクを回避: ビジネス利用なら、流行りの曲を安易に使うのは危険。「YouTubeオーディオライブラリ」や有料の素材サイトを使いましょう。
  4. ハイブリッド技も活用: どうしても人気曲を使いたい場合は、PCで映像を作り、スマホに転送してアプリから音楽を付ける方法が有効です。

ビジネスでYouTubeショートを活用するなら、一過性のバズりよりも、継続的かつ安全に運用できる体制を作ることが大切です。 パソコン編集のフローを一度確立してしまえば、テンプレート化もしやすく、チームでの分業もスムーズになります。 ぜひ今回の記事を参考に、あなたの会社に合った最適な動画制作フローを構築して、魅力的なショート動画を世に送り出してください。 あなたのビジネスが、動画の力でさらに加速することを応援しています!

今週のベストバイ

おすすめ一覧

資料ダウンロード

弊社のサービスについて詳しく知りたい方はこちらより
サービスご紹介資料をダウンロードしてください