Googleスプレッドシートを使っていると、データを見やすく整理したいと考えることがよくあります。たとえば、売上データの中で特定の金額以上のものを目立たせたり、タスクの進捗状況によって色を変えたりすることで、ひと目で状況を把握できるようになります。視覚的にデータを整理することは、業務の効率化にもつながります。
そんなときに便利なのが「条件付き書式」です。この機能を使えば、特定の条件を満たしたセルの色やフォントを自動で変更できるため、重要な情報を一目で把握することができます。
本記事では、スプレッドシートの条件付き書式の基本的な使い方から、カスタム数式を活用した応用テクニック、色がつかない場合の対処法まで、初心者にもわかりやすく解説します。また、実務でよく使われる具体的な活用例も紹介するので、ぜひ最後までご覧ください。
目次
条件付き書式とは？
条件付き書式とは、Googleスプレッドシートのセルに対して、特定の条件を満たす場合に色やフォントのスタイルを自動的に変更する機能です。たとえば、次のような使い方が可能です。
- 売上が10万円以上のセルを緑色にし、未達成のセルを赤色にする
- 期限切れのタスクを赤く表示して注意喚起する
- プルダウンリストで選択した値によってセルの色を変更する
- 特定の担当者ごとにセルの色を変えて、誰が担当しているか分かりやすくする
この機能を活用することで、データの可視性が向上し、ミスを防ぎながら業務の効率をアップさせることができます。
条件付き書式の基本設定
セルの値に基づいて色を変更する方法
基本的な条件付き書式の設定方法を紹介します。たとえば、「売上が100,000円以上のセルを緑にする」設定を行う場合、次の手順で設定します。
- 色を変更したいセルを選択する。
- 「表示形式」メニューから「条件付き書式」を選択する。
- 「セルの書式設定のルール」で「セルの値が次の条件に一致」を選ぶ。
- 「>=100000」と入力し、適用する色を選択する。
- 「完了」をクリックする。
この設定を適用することで、100,000以上の数値が入力されたセルだけが自動的に緑色に変わります。
行全体を色付けする方法
特定の条件を満たす場合に行全体の色を変更することも可能です。たとえば、「売上が100,000円以上の行全体を緑色にする」といった設定ができます。
- 色を付けたい行全体を選択する。
- 「条件付き書式」を開き、「カスタム数式」を選択する。
- カスタム数式を入力する。
- たとえば
=$B2>=100000と入力すれば、B列の値が100,000以上の行全体を色付けできます。
- たとえば
- 適用範囲を設定し、「完了」をクリックする。
この設定を適用することで、条件を満たすデータが含まれる行全体が視覚的に強調され、見やすくなります。
カスタム数式を活用した応用テクニック
IF関数を使って複数の条件で色を変更する
条件付き書式では、IF関数を活用することで、より高度な条件を設定することが可能です。
たとえば、「売上が100,000円以上の場合は緑、50,000円未満の場合は赤にする」といったルールを作りたい場合は、次のようなカスタム数式を使います。
=IF($B2>=100000, TRUE, FALSE)
また、複数の条件を組み合わせて、たとえば「売上が100,000円以上でかつC列が“達成”の場合に色を付ける」といった設定も可能です。
=AND($B2>=100000, $C2="達成")
このように、カスタム数式を活用することで、さまざまな状況に対応した色分けが可能になります。
条件付き書式が適用されない場合の対処法
条件付き書式が思うように適用されない場合は、以下の点を確認しましょう。
- 適用範囲が正しく設定されているかを確認する。
- カスタム数式を使用している場合、絶対参照 (
$) の位置が適切か確認する。 - セルのデータ形式（数値やテキスト）が適切に設定されているかを確認する。
- スプレッドシートのキャッシュをクリアして更新する。
特にカスタム数式を使用する場合、「=$B2>=100000」 のように $ を適切に設定することが重要です。
まとめ
Googleスプレッドシートの条件付き書式を活用することで、データをより見やすく整理し、業務の効率を向上させることができます。
この記事では、基本的な条件付き書式の使い方から、行全体の色付け、カスタム数式の活用方法、プルダウンリストとの連携、問題発生時の対処法まで幅広く解説しました。
条件付き書式を活用すれば、スプレッドシートのデータを整理し、見やすくすることができます。ぜひ今回紹介したテクニックを活用して、スプレッドシートをもっと便利に使いこなしてみてください！
