ExcelやGoogleスプレッドシートを使う際、条件によって異なる結果を表示させたい場面があります。そんなときに便利なのが「IF関数」です。
IF関数は、「もし〇〇なら△△、そうでなければ□□」という条件分岐を行う関数で、例えば「点数が80以上なら合格、それ未満なら不合格」などの判定を自動化できます。
しかし、IF関数の使い方に慣れていないと、どこでエラーが出るのか分かりにくく、「思ったように動かない」と困ることもあるでしょう。
この記事では、IF関数の基本的な使い方から応用例、複数条件の設定方法、計算式の組み込み方までを初心者にもわかりやすく解説します。実際に使える具体例も豊富に紹介しているので、ぜひ参考にして、業務の効率化やデータ管理に役立ててください。
目次
- 1. IF関数の基本的な使い方
- 1.1 IF関数の構文
- 1.2 なぜIF関数が便利なのか?
- 2. IF関数の具体例
- 2.1 例1:合格・不合格の判定
- 2.2 例2:値に応じたランク付け
- 2.3 例3:数値の比較と計算
- 2.4 例4:給与の計算(ボーナスの有無)
- 3. IF関数で複数条件を扱う方法
- 3.1 AND関数を使った複数条件
- 3.2 OR関数を使った複数条件
- 4. IF関数の応用例
- 4.1 1. 文字が入っていたら処理を行う
- 4.2 2. 計算式をIF関数に入れる
- 4.3 3. 在庫管理への活用
- 5. IF関数の覚え方とコツ
- 5.1 1. まずは基本形を覚える
- 5.2 2. 小さな例で試す
- 5.3 3. ネスト(入れ子構造)を活用する
- 5.4 4. 他の関数と組み合わせる
- 6. まとめ
IF関数の基本的な使い方
IF関数の構文
IF関数の基本的な構文は以下のようになります。
=IF(条件, 真の場合, 偽の場合)
例えば、ある学生の点数が60点以上なら「合格」、それ未満なら「不合格」と表示する場合、以下のように記述します。
=IF(A1>=60, "合格", "不合格")
A1セルの値が60以上であれば「合格」、それ未満なら「不合格」と表示されます。
なぜIF関数が便利なのか?
- 数値の条件判定が簡単にできる
- 文字列の判定も可能
- 他の関数と組み合わせて高度な計算ができる
例えば、売上データを集計するとき、一定の売上を超えた場合に「達成」、未達成なら「未達成」と表示するといった応用も可能です。
さらに、IF関数は顧客管理や売上データの分析、在庫管理など、多くの業務で使われています。
IF関数の具体例
例1:合格・不合格の判定
=IF(B2>=80, "合格", "不合格")
B2の値が80以上なら「合格」、それ未満なら「不合格」と表示します。
例2:値に応じたランク付け
=IF(B2>=90, "A", IF(B2>=70, "B", "C"))
B2の値が90以上なら「A」、70以上なら「B」、それ未満なら「C」と表示します。
例3:数値の比較と計算
=IF(A1>B1, A1-B1, B1-A1)
A1の値がB1より大きい場合はA1-B1、小さい場合はB1-A1を計算します。
例4:給与の計算(ボーナスの有無)
=IF(B2>=100000, B2*1.1, B2)
B2が100,000以上なら10%のボーナスを加算、それ未満ならそのままとなります。
IF関数で複数条件を扱う方法
AND関数を使った複数条件
IF関数はAND関数と組み合わせることで、複数の条件をすべて満たした場合に結果を返すことができます。
=IF(AND(A1>=50, B1>=50), "合格", "不合格")
A1とB1の両方が50以上であれば「合格」、そうでなければ「不合格」となります。
OR関数を使った複数条件
OR関数を使うことで、いずれか1つの条件が満たされた場合に結果を返すことができます。
=IF(OR(A1>=50, B1>=50), "追試", "不合格")
A1またはB1のどちらかが50以上であれば「追試」、どちらも50未満なら「不合格」となります。
IF関数の応用例
1. 文字が入っていたら処理を行う
=IF(A1<>"", "入力済", "未入力")
A1に文字が入っていれば「入力済」、空白なら「未入力」となります。
2. 計算式をIF関数に入れる
=IF(A1>=100, A1*0.9, A1)
A1が100以上なら10%割引、それ未満ならそのままの値を返します。
3. 在庫管理への活用
=IF(A2<=10, "在庫少", "在庫あり")
A2の値が10以下なら「在庫少」、それ以上なら「在庫あり」と表示します。
IF関数の覚え方とコツ
1. まずは基本形を覚える
IF関数の基本形は「=IF(条件, 真の場合, 偽の場合)」とシンプルです。
2. 小さな例で試す
実際にExcelやGoogleスプレッドシートでサンプルを作成して試してみましょう。
3. ネスト(入れ子構造)を活用する
複数のIF関数を組み合わせることで、より高度な条件分岐が可能になります。
4. 他の関数と組み合わせる
SUM、COUNT、VLOOKUPなどの関数と組み合わせることで、より便利なデータ処理ができます。
まとめ
IF関数は、データ分析や業務の効率化に欠かせない重要な関数です。本記事では、基本の使い方から応用例、複数条件の処理、文字列の判定、計算式の入れ方まで詳しく解説しました。
初心者の方は、まずシンプルなIF関数の使い方を試し、徐々に複雑な条件にも挑戦してみましょう。
これをマスターすれば、ExcelやGoogleスプレッドシートでの作業が格段にスムーズになります。