エクセル関数とは、数値の計算やデータの処理、条件付きの操作などを簡単に行える便利な機能です。関数を活用することで、業務の効率を向上させ、ミスを減らすことができます。
本記事では、初心者でもすぐに使える基本的なエクセル関数20選を紹介し、それぞれの使い方を詳しく解説します。これを読めば、エクセルの基礎をしっかりと身につけることができ、業務で即活用できるようになります。
また、関数一覧の表示方法やダウンロード可能なPDF、よく使う関数のランキングなど、実践的な情報もお届けします。
目次
- 1. エクセル関数一覧表~使うべきおすすめExcel関数~
- 1.1 1. SUM(合計)
- 1.2 2. AVERAGE(平均)
- 1.3 3. IF(条件分岐)
- 1.4 4. COUNT(数を数える)
- 1.5 5. COUNTA(空白でないセルの個数)
- 1.6 6. COUNTIF(条件に一致するセルの個数)
- 1.7 7. VLOOKUP(縦方向の検索)
- 1.8 8. HLOOKUP(横方向の検索)
- 1.9 9. INDEX(行と列を指定して値を取得)
- 1.10 10. MATCH(値の位置を検索)
- 1.11 11. LEFT(文字列の左側を取得)
- 1.12 12. RIGHT(文字列の右側を取得)
- 1.13 13. MID(文字列の指定位置から取得)
- 1.14 14. LEN(文字数をカウント)
- 1.15 15. SUBSTITUTE(文字列を置換する)
- 1.16 16. TEXT(数値を指定の書式で表示する)
- 1.17 17. TODAY(今日の日付)
- 1.18 18. NOW(現在の日付と時間)
- 1.19 19. ROUND(四捨五入)
- 1.20 20. TRIM(不要なスペースを削除)
- 2. Excel関数をより効率的に活用するポイント
- 2.1 エクセル関数の活用方法
- 3. Excel関数とは何か?
- 3.1 関数を使うメリット
- 4. まとめ
エクセル関数一覧表~使うべきおすすめExcel関数~
以下に、業務でよく使われる基本的なエクセル関数を20種類厳選しました。
1. SUM(合計)
SUM関数は、指定した範囲内の数値をすべて合計する関数です。たとえば、売上データや成績データの合計値を求める際に役立ちます。特に、大量のデータを扱う際に手作業で足し算をするのは非効率なので、SUM関数を使えば一瞬で計算結果が得られます。
書式: =SUM(範囲)
例: =SUM(A1:A10)
→ A1からA10の合計を求める。

2. AVERAGE(平均)
AVERAGE関数は、指定した範囲の数値の平均値を計算します。たとえば、クラスの平均点や、売上の平均値を求める際に役立ちます。
書式: =AVERAGE(範囲)
例: =AVERAGE(B1:B10)
→ B1からB10の平均を求める。
3. IF(条件分岐)
IF関数は、「もし○○ならば△△を表示、それ以外なら××を表示」といった条件分岐を行うための関数です。たとえば、学生の成績判定や売上目標の達成可否などに使用できます。
書式: =IF(条件, 真の場合, 偽の場合)
例: =IF(A1>=60, "合格", "不合格")
→ A1が60以上なら「合格」、それ未満なら「不合格」と表示。

4. COUNT(数を数える)
COUNT関数は、指定した範囲内で数値が入力されているセルの個数を数える関数です。数値のみをカウントするため、文字列が入っているセルはカウントされません。
書式: =COUNT(範囲)
例: =COUNT(C1:C10)
→ C1からC10までの数値の個数を数える。
5. COUNTA(空白でないセルの個数)
COUNTA関数は、指定した範囲内で空白でないセルの個数をカウントする関数です。数値だけでなく、文字列が入力されたセルもカウントされます。Excelの表の中で、データが入力されているセルの数を数えたいときに便利です。
書式: =COUNTA(範囲)
例: =COUNTA(D1:D10)
→ D1からD10の空白でないセルの数を数える。
実際の使用例: 営業成績の一覧があり、80点以上の成績を取得した社員の数を数えたい場合。
=COUNTIF(B2:B100, ">=80")
→ B2:B100の範囲で80以上の数値が入力されたセルの個数を返します。
6. COUNTIF(条件に一致するセルの個数)
COUNTIF関数は、指定した範囲内で条件に一致するセルの個数を数える関数です。例えば、ある商品がいくつ売れたか、ある成績以上の生徒が何人いるかを調べるのに便利です。
書式: =COUNTIF(範囲, 条件)
例: =COUNTIF(E1:E10, ">50")
→ E1からE10の中で50より大きいセルの個数を数える。

7. VLOOKUP(縦方向の検索)
VLOOKUP関数は、指定した範囲の中から検索値に一致するデータを探し、その行の別の列にある値を取得する関数です。商品管理や社員データの検索に便利です。
書式: =VLOOKUP(検索値, 範囲, 列番号, 検索方法)
例: =VLOOKUP(1001, A2:C10, 2, FALSE)
→ A2:C10の範囲から1001に対応する2列目の値を返す。

8. HLOOKUP(横方向の検索)
HLOOKUP関数は、指定した範囲の上部にある行を検索し、指定した行のデータを取得する関数です。VLOOKUPが縦方向に検索するのに対し、HLOOKUPは横方向に検索を行います。
書式: =HLOOKUP(検索値, 範囲, 行番号, 検索方法)
実際の使用例: 例えば、表の1行目に商品コードが並び、2行目に在庫数がある場合、特定の商品コードの在庫数を取得できます。
=HLOOKUP("A102", A1:D2, 2, FALSE)
→ 商品コードA102に対応する在庫数を取得します。
9. INDEX(行と列を指定して値を取得)
INDEX関数は、指定した範囲の中で行番号と列番号を指定して値を取得する関数です。VLOOKUPより柔軟にデータ検索が可能です。
書式: =INDEX(範囲, 行番号, 列番号)
実際の使用例: 従業員名簿から特定の行・列のデータを取得する。
=INDEX(A2:C10, 3, 2)
→ A2:C10の範囲で、3行目2列目の値を取得します。
10. MATCH(値の位置を検索)
MATCH関数は、指定した値が検索範囲のどの位置にあるかを検索する関数です。INDEX関数と組み合わせることで、柔軟な検索が可能になります。
書式: =MATCH(検索値, 検索範囲, 検索方法)



11. LEFT(文字列の左側を取得)
LEFT関数は、文字列の左側から指定した文字数分の文字を取得する関数です。例えば、名前の先頭部分や商品コードのプレフィックスを取得する際に使われます。
書式: =LEFT(文字列, 文字数)
実際の使用例: 商品コード “A1023XYZ” の先頭3文字を取得したい場合。
=LEFT("A1023XYZ", 3)
→ “A10” を取得。
12. RIGHT(文字列の右側を取得)
RIGHT関数は、文字列の右側から指定した文字数分の文字を取得する関数です。
書式: =RIGHT(文字列, 文字数)
13. MID(文字列の指定位置から取得)
MID関数は、文字列の指定した位置から指定した文字数を取得する関数です。
書式: =MID(文字列, 開始位置, 文字数)
14. LEN(文字数をカウント)
LEN関数は、文字列の文字数を数える関数です。
書式: =LEN(文字列)
15. SUBSTITUTE(文字列を置換する)
書式: =SUBSTITUTE(文字列, 置換前, 置換後)
16. TEXT(数値を指定の書式で表示する)
書式: =TEXT(数値, "書式")
実際の使用例: 売上データを通貨形式で表示する。
=TEXT(1234.56, "#,###円")
→ “1,235円” を表示。
17. TODAY(今日の日付)
今日の日付を取得します。
書式: =TODAY()
実際の使用例: 請求書や報告書に自動的に今日の日付を入れる。
=TODAY()
→ 2024/03/07(例)
18. NOW(現在の日付と時間)
現在の日付と時間を取得します。
書式: =NOW()
19. ROUND(四捨五入)
書式: =ROUND(数値, 桁数)
実際の使用例: 計算結果を小数点以下2桁まで表示する。
=ROUND(3.14159, 2)
→ 3.14 を表示。
20. TRIM(不要なスペースを削除)
書式: =TRIM(文字列)
Excel関数をより効率的に活用するポイント
- ショートカットを活用する Excelでは、
Ctrl + Shift + Enter
などのショートカットを活用することで関数の適用範囲を簡単に変更できます。 - Excel関数一覧表を活用する エクセルの関数一覧表をダウンロードしておけば、必要な関数をすぐに見つけることができます。Excelの「関数の挿入」機能を使えば、関数の詳細情報を確認しながら使うことも可能です。
- Excel関数の勉強アプリを活用する 関数を効率的に学ぶには、エクセル関数専用の勉強アプリを活用するのもおすすめです。無料・有料のものがあり、問題を解きながら習得できるので、初心者でもスムーズに学べます。
エクセル関数の活用方法
- 関数一覧をエクセル上で表示する方法:
=FORMULATEXT(セル)
を使うと、セルに入力された関数を表示できます。 - エクセル関数一覧のPDFをダウンロード: Microsoft公式サイトなどでエクセル関数の一覧をPDF形式で提供していることがあります。
- よく使う関数のランキング: 上記の関数は、特にビジネスやデータ分析の現場でよく利用されるものです。
- 関数の登録方法: よく使う関数を「名前の定義」機能を使って登録しておくと、入力の手間が省けます。
Excel関数とは何か?
Excel関数は、方程式を書かなくても、計算や情報処理を自動化できる機能です。
たとえば、一連の数値の合計を出したいとき、普通は一つ一つ加算しなければなりません。しかし、ExcelのSUM関数を使えば、ワンクリックで決定できます。
Excelでは、多くの情報処理が必要ですが、関数を使うことで、操作を大きく短縮できます。
それにより、仕事の粘りつきが減り、精密な情報処理が可能になるのです。
関数を使うメリット
- 計算ミスを大幅に減らせる
- 効率的なデータ処理が可能
- リアルタイムな計算や検索ができる
まとめ
エクセルの基本関数をマスターすれば、データ処理のスピードが格段に向上します。本記事で紹介した20の関数は、どれも業務で役立つものばかりです。
また、関数一覧をエクセル上で表示したり、PDFで保存したりすることで、より便利に活用できます。関数の使い方を覚えて、業務の効率化を目指しましょう!