ChatGPTを使っていて「○○文字で書いて」と指示したのに、実際の出力がそれより短かったり、逆に長くなったりした経験はありませんか?この記事では、ChatGPTが文字数指定を守らない原因を技術的・構造的に解説するとともに、文字数通りに出力させるためのプロンプトテンプレートもご紹介します。さらに、よくある関連の疑問や制限の回避法、英語での指定方法まで丁寧に解説していきます。
ChatGPTが文字数指定を守らない3つの主な原因
1. トークンベースで動いているため
ChatGPTは文章を文字単位ではなく”トークン”単位で処理します。トークンとは単語の一部や記号を分解した単位で、1トークンはおおよそ0.75文字~1.5文字程度。たとえば「こんにちは」は1トークンですが、「英語の複雑な文章」では1単語が複数トークンになることも。
これにより、ユーザーが”300文字”と指示しても、ChatGPT内部ではトークン数ベースで処理されるためズレが生じやすいのです。
2. 自然言語の曖昧さとモデルの最適化アルゴリズム
ChatGPTは文章の意味や整合性を優先して出力します。過剰に文字数を意識しすぎると、文法が崩れたり、内容の質が低下したりするため、モデルが”ちょうどよい”長さを自動的に最適化するケースがあります。
3. プロンプトの指示が不明確
ユーザーの指示が「〜くらいで」「〜前後で」など曖昧な場合、モデルは任意の範囲内で判断します。また、「○○文字で」と書いても、出力する前提の内容や文脈が多すぎると、文字数を超過することもあります。
ChatGPTに文字数指定を正確に伝えるテンプレート
日本語での指示テンプレート
以下の条件を厳守して出力してください。
・内容:○○について
・文字数:○○文字ぴったり(句読点含む)
・出力形式:改行や箇条書きありでも構いません
・重要:文字数制限を必ず守ること
英語での指示テンプレート
Please write about [topic] in exactly [XXX] Japanese characters, including punctuation. Do not exceed or fall below the specified number of characters.
応用:分割出力テンプレート(制限回避)
ChatGPTの出力上限に近い長文(例:1500文字以上)を出す際は、以下のように分割指示が有効です:
この内容を1000文字×2回に分けて出力してください。まずはPart1のみ出力してください。"続き"と入力したらPart2を出力してください。
指定文字数通りに出力させるためのテンプレート
文字数カウントをするとき、必ずPythonコードを使用して、生成した文章を正確にカウントしてください。
Step1 文章を生成する
まず生成する文章を考え、その内容をPythonコードに入力します。以下のコード例を使用して、文章を生成してください。
例
text=”ここに生成した文章を入力してください。
print(len(text))
Step2:文字数をカウントする
生成した文章の文字数をカウントし、目標文字数(6000文字)に達しているかどうかを確認してください。
上記のコードでlen()関数を使用して文字数を取得します。
Step3;調整する
生成した文章が目標の「✖✖✖文字」を満たしていない場合は、文章をより長く調整し、再度Pythonコードを実行して文字数をカウントします。このプロセスを、目標文字数を満たすまで繰り返してください
Step4 最終 確認と提出 最終的い以下を提出してください。
目標文字数を満たした最終的な文章
使用したPythonコードとその実行結果
ただ
あまりに文章量が多すぎると、何度も文字数に達成せずにやり直しになるケースが多発したため、自分で要所ごとに追加をしていくほうが効率はいいです。
ChatGPTの文字数カウントが「おかしい」と感じる理由
- 表示上の文字数と実際のカウント(トークンベース)が異なる
- 改行やスペース、記号の扱いが文脈によって変わる
- プログラム的な「文字数」と、目視での「文字数」が一致しない
このため、ChatGPTの出力が想定より短い・長いと感じるのは珍しくありません。
無料プランと有料プランの文字数制限の違い
プラン | 入力上限 | 出力上限 | 主な制限 |
---|---|---|---|
無料(GPT-3.5) | 約4,000トークン | 約1,500文字前後 | 長文不可、記憶保持なし |
有料(GPT-4) | 約8,000トークン | 約3,000文字前後 | 文脈保持あり、安定出力 |
有料プランでは長文や構造化された指示に対しての精度が高く、制限に引っかかりにくいのが特徴です。
ChatGPTの文字数制限を回避・超えるためのテクニック
1. 分割出力を活用する
一度に長文を出すのではなく、複数回に分けて指示を出すことで安定した出力が可能です。
2. 要点整理とトピック分割
1つのテーマを複数に分割して指示することで、各セクションを確実に文字数管理できます。
3. プロンプトで”文字数厳守”を強調
モデルは曖昧な指示を避けるため、「厳守」「必ず守る」などの語句を使うことで出力精度が高まります。
知恵袋でよく見かける悩みとその対処法
- 「文字数を守ってくれない!」 → 厳密なテンプレートを使い、”ぴったり○○文字”と強調
- 「途中で止まってしまう」 → 分割指示で”続き”の合図を設定する
- 「無料だと短すぎる」 → 長文が必要ならGPT-4の利用を検討
ChatGPTで文字数を増やしたい時の対処法
- テーマを細かく分けて詳しく書いてもらう
- 具体例や数字、事例を追加するよう指示する
- 「○○文字以上で」「詳細に」「具体的に」と指示する
まとめ
ChatGPTに文字数通りに文章を書かせたい場合は、トークンベースの動作原理を理解した上で、プロンプト設計を最適化することが重要です。無料プランには明確な制限がありますが、プロンプト次第ではある程度のコントロールは可能です。今回紹介したテンプレートやテクニックを活用し、目的に合った文字数での出力を実現しましょう。