スマホでゲームやニュースアプリを使っていると、突然表示される「Pangle広告」。
「これって何?」「広告が多すぎてうざい…」と感じたことはありませんか?
この記事では、Pangle広告とはどんな広告なのか、その配信面や配信先の仕組み、なぜ「うざい」と言われるのか、そしてブロック方法(とくにAndroidでの対策)まで、ネット広告に詳しくない方でもわかるように丁寧に解説します。
合わせて、Pangleの運営会社や広告ブロックのリスクについても紹介していきます。
Pangle広告とは?TikTokが運営する動画広告ネットワーク
まず、Pangleとは何なのかを簡単に整理しましょう。
Pangle(パングル)は、TikTokなどを運営するByteDance(バイトダンス)社が提供する広告ネットワークの名称です。
日本を含むアジア圏を中心に、アプリ内に自動的に配信される動画・バナー広告として急速に普及しています。
運営会社の基本情報
項目 | 内容 |
---|---|
運営会社 | ByteDance(バイトダンス)社 |
本社所在地 | 中国・北京(グローバル拠点:シンガポール等) |
サービス提供国 | 日本を含む東南アジア・ヨーロッパなど |
主な関連サービス | TikTok、CapCut、BuzzVideo など |
広告主はTikTok for Businessの広告プラットフォームを利用して、TikTokとPangleを同時に使って広告配信することができます。
Pangle広告が「うざい」と言われる理由とは?
1. 強制的に表示される形式が多い
Pangle広告の代表的な形式は、インタースティシャル広告(全画面表示)や動画広告です。
アプリの画面遷移時や起動後にいきなり表示されるため、“広告感”が強く、ユーザー体験を阻害しやすいのが実情です。
2. 音声付き動画がいきなり再生される
中には音声がONの状態で突然再生される広告もあり、公共の場や静かな環境では不快に感じるユーザーが多いようです。
3. 表示頻度が多いアプリも存在
無料アプリを中心に、広告収益に依存している運営元も多いため、短い操作ごとに何度も表示されてしまう場合があります。
4. 「閉じづらい」設計の広告がある
×ボタンが分かりにくい位置にある、数秒待たないとスキップできない、誤タップを誘うような設計の広告も存在し、ユーザーの不満に繋がっています。
Pangle広告の配信面と仕組み
Pangle広告が表示される場所(配信面)
Pangle広告は主に、以下のようなモバイルアプリの中に組み込まれた広告スペースに配信されます。
- 無料ゲームアプリ(特にカジュアル・パズル系)
- ニュースアプリ・まとめ系アプリ
- 天気・ツール系のユーティリティアプリ
- 動画再生系アプリ(サードパーティのプレイヤーなど)
これらのアプリが「Pangleの広告枠」を設置しており、TikTok側の広告ネットワークと連携して自動的に広告が配信される仕組みです。
配信先アプリの特徴
Pangleの広告配信先アプリは、一部は公式に公表されていませんが、以下のような傾向があります:
- 国内外の中〜小規模アプリが多い
- 無料提供でマネタイズに苦戦しているアプリが採用しやすい
- Google PlayやApp Storeでも一般公開されているアプリが中心
広告はTikTokや広告主が直接コントロールするのではなく、自動的な最適化アルゴリズムで“最も効果が出そうなユーザー”に向けて表示されます。
Pangle広告をブロック・非表示にする方法(Android編)
完全に広告を消すことは難しいですが、表示頻度を減らす・不快な広告を非表示にする設定方法はあります。
方法1:Google広告のパーソナライズ設定を変更
- Androidの設定アプリを開く
- 「Google」→「広告」→「広告のパーソナライズをオフにする」を選択
- 「広告IDをリセット」でリフレッシュ(追跡回避)
これはPangle広告だけでなく、全体的なターゲティング広告に対する設定です。
方法2:アプリ内の広告表示設定を確認
一部のアプリでは、設定画面から「広告表示頻度の調整」「パーソナライズ設定」が可能な場合もあります。
方法3:特定アプリをアンインストール or 課金で広告削除
広告があまりに多いアプリの場合は、**プレミアムプランへの課金(広告非表示)**やアンインストールも選択肢に入ります。
Pangle広告ブロックに関する注意点
- 完全なブロックは非推奨・非現実的:Pangleは広告ネットワークであるため、端末側から完全に遮断するのは現実的に困難です。
- 一部の広告ブロックアプリはセキュリティリスクあり:非公式な広告ブロックアプリを使うと、個人情報の漏洩やウイルス感染の可能性もあります。
基本的には「表示頻度を下げる」「表示させたくないアプリの使用を控える」という対応が現実的です。
広告主向け:Pangle広告のメリットと注意点
Pangleは「うざい」と思われる反面、広告主側には非常にメリットの大きい媒体でもあります。
メリット
- CPCが安い(10〜30円台でクリック獲得可能)
- TikTokと連携して同時配信が可能(TikTok for Businessから出稿)
- 動画広告フォーマットが主力で訴求力が高い
- アプリ外部のオーディエンスにリーチできる=新規層に届きやすい
注意点
- 「ネガティブな印象」を与えるとブランド毀損につながる
- 広告内容・表現方法の工夫が必須
- 成果が出やすいクリエイティブの研究が不可欠
広告ライブラリ的なツールは存在していませんが、過去の広告分析はTikTokクリエイティブセンターやSpark Adsの流用で行うのが主流です。
Pangle広告はうざいだけじゃない。使い方と理解次第で便利にもなる
ユーザー側からすると「うざい」と感じるPangle広告ですが、それは見せ方・量・タイミングによるものであり、うまく制御すれば不快感は最小限に抑えられます。
また広告主の立場から見れば、PangleはCPCの安さとリーチの広さを兼ね備えた貴重な選択肢でもあります。
- 無料アプリを使う代わりに広告が表示されるのは“対価”の一つ
- あまりに過剰なら、表示頻度を調整する方法もある
- ユーザーも広告主も、Pangleの仕組みを理解することが最も重要
まとめ
Pangle広告について、「うざい」と感じる理由や表示の仕組み、広告の種類や運営会社、ブロック設定方法まで幅広く解説してきました。
要点の振り返り
- PangleはTikTok系の広告ネットワークで、主にアプリ内に動画広告を配信している
- うざいと感じるのは“表示形式・頻度”の問題
- Androidでは広告パーソナライズの調整やアプリ課金で軽減可能
- 広告主にとっては「コスパの良い拡張施策」として活用可能