「PDCAをちゃんと回せって言われても、正直よくわからない…」
そんなふうに感じたことはありませんか?
実は、PDCA(Plan・Do・Check・Action)という仕事の進め方は、人それぞれ得意なフェーズが違います。
「計画が得意な人」「すぐ行動に移せる人」「振り返りに価値を見出す人」など、思考タイプによってPDCAの回し方に個性が出るのです。
この記事では、自分のPDCAタイプを診断しながら、思考のクセ・強み・つまづきポイントを知り、仕事やチームでの活かし方を解説していきます。
PDCAとは?4つの思考プロセスを理解しよう
PDCAは、ビジネスでも自己改善でも広く使われている「改善サイクル」です。
フェーズ | 意味 | 内容 |
---|---|---|
Plan(計画) | 目的と手段の設計 | ゴール設定・戦略立案・仮説設計など |
Do(実行) | 行動に移す | 実践・試作・営業など |
Check(評価) | 結果を確認 | データ分析・フィードバック・KPIレビュー |
Action(改善) | 改善に活かす | 次の計画に修正を加える・やり方を変える |
多くの人は「P(計画)」か「D(実行)」で止まってしまい、「C(評価)」と「A(改善)」が形骸化していることも。
まずは、自分がどこでつまずきやすいか、どこに強みがあるかを知ることが、PDCAをうまく回す第一歩です。
あなたのPDCA思考タイプを診断してみよう!
PDCAタイプ診断チャート
Q1:まず全体像を把握してから動きたい。
Q2:とにかく行動してみないとわからないタイプだ。
Q3:振り返りや結果分析が好きだ。
Q4:改善や工夫を考えるのが得意だと思う。
Q5:決まったやり方を継続するより、変化をつけたくなる。
診断結果
以下の項目で「YES」が多いセクションが、あなたの思考傾向を示しています。
◆ 計画型(P:Plan)
- □ 行き当たりばったりが嫌い
- □ 事前準備が8割だと思っている
- □ ロジカルに計画するのが得意
- □ 仮説を立てて動きたい
- □ ゴールや数値がないと落ち着かない
強み:戦略設計、情報整理、資料作成、企画立案
注意点:考えすぎて行動が遅れることも
◆ 行動型(D:Do)
- □ まず動いてみるタイプ
- □ 人と話しながら考えるのが得意
- □ スピード感が武器
- □ 試行錯誤の中で学ぶ派
- □ フィードバックより実践が好き
強み:営業、イベント運営、現場対応、交渉
注意点:計画を無視して空回りすることも
◆ 評価型(C:Check)
- □ データや数字を見るのが好き
- □ 物事を多角的に捉える癖がある
- □ 結果の原因を分析したくなる
- □ 振り返り会やレポート作成が得意
- □ 再現性を重視するタイプ
強み:マーケ分析、ログ解析、レポート作成、改善提案
注意点:分析ばかりで前に進みにくいことも
◆ 改善型(A:Action)
- □ 同じやり方を続けるのが苦手
- □ 常に「もっと良くするには?」を考える
- □ アイデアが次々出てくる
- □ 失敗を次に活かす力がある
- □ 仕組み化や再設計が得意
強み:改善提案、オペレーション構築、仕組み化
注意点:安定運用が苦手で変化ばかりになることも
診断結果でわかる!あなたの仕事スタイルと適職
タイプ | 思考の特徴 | 向いている仕事・役割 |
---|---|---|
計画型 | 構造思考・準備重視 | マーケ企画・経営戦略・ライター |
行動型 | 実践重視・スピード勝負 | 営業・イベント運営・CS |
評価型 | データ重視・再現性重視 | 分析職・マーケアナリスト・経理 |
改善型 | 柔軟思考・プロセス重視 | PM・DX推進・業務改善 |
PDCAタイプ別|仕事でよくある“つまづきポイント”
◆ 計画型のつまづきあるある
- 完璧なプランに時間をかけすぎてスタートが遅い
- 変更に柔軟に対応できない
- チームの行動に不満を抱えやすい
→ 解決策:実行型メンバーとの役割分担を明確に
◆ 行動型のつまづきあるある
- 場当たり的に動いてしまい、目的を見失う
- 反省や記録をしないので再現性が低い
- 継続的な改善に興味がない
→ 解決策:計画型や評価型とペアを組むと最強
◆ 評価型のつまづきあるある
- 分析結果に満足して実行に移せない
- データにこだわりすぎて意思決定が遅れる
- 攻めより守りの姿勢が強くなる
→ 解決策:実行型を巻き込んで共に動く
◆ 改善型のつまづきあるある
- 手段をすぐ変えてしまい、効果が測れない
- チームの混乱を招くことがある
- 安定運用に飽きやすい
→ 解決策:評価型とセットで仕組みを安定させる
PDCAタイプ×チームで相乗効果を生む組み合わせ
主体タイプ | 補完すると相性が良いタイプ | 理由 |
---|---|---|
計画型 | 行動型・改善型 | 実行力・柔軟性を補える |
行動型 | 評価型・計画型 | 方向性と成果確認を支える |
評価型 | 行動型・改善型 | 実行と変化で停滞防止 |
改善型 | 計画型・評価型 | 継続性と安定性を確保できる |
あなたに合ったPDCAの使い方・回し方
- 計画型 →「7割完成で出す」ことを意識しよう
- 行動型 →「週1の振り返り」をルーティンに
- 評価型 →「小さく試して検証」の癖づけを
- 改善型 →「変えない週」を意図的に設けると◎
まとめ|PDCAはタイプを知れば、もっと上手くいく
PDCAは「正しく回すもの」ではなく、自分の得意な型から回していけばいいフレームワークです。
- 自分のPDCAタイプを知ること
- チームや上司と「相性」を見つけること
- 足りない部分は“誰かと組む”ことで補うこと
この3つを意識するだけで、PDCAは「回す苦手な仕組み」ではなく、「成果を出す武器」になります。