「最近、職場でのストレスが抜けない…」
そう感じるあなた。もしかすると、今感じているストレスの原因は「職場環境」そのものではなく、「あなたの性格特性と環境の相性」にあるかもしれません。
この記事では、世界的に活用されている性格診断「MBTI(16タイプ)」のタイプごとに、どんな職場環境でストレスを感じやすいか、逆にどんな環境で力を発揮できるのかを解説します。自分自身を知ることが、ストレスとの向き合い方の第一歩です。
MBTIとは?職場ストレスにどう関係するのか
MBTIとは、心理学者ユングの理論をもとに開発された性格タイプ診断です。
項目 | 説明 |
---|---|
外向(E)/内向(I) | エネルギーの源が外か内か |
感覚(S)/直観(N) | 情報の受け取り方(現実か未来か) |
思考(T)/感情(F) | 判断基準(論理か共感か) |
判断(J)/知覚(P) | 生活スタイル(計画重視か柔軟性重視か) |
これらの組み合わせにより、16タイプに分類されます。
このMBTIをベースにすると、「どんな状況でストレスを感じやすいか」「どんな仕事が向いているか」「どんな人間関係に疲れるか」といった傾向が見えてくるのです。

MBTI×職場ストレス傾向 診断チャート
Q1:物事を論理的に考えるのが得意だと思う。
Q2:他人の感情に敏感で、空気を読むタイプだ。
Q3:計画を立てて物事を進めるのが好き。
Q4:同じ作業の繰り返しより、自由なタスクの方が好き。
診断結果
MBTIタイプ別|職場で感じやすいストレス傾向
ここからは、16タイプを4つのグループに分類しながら、それぞれのストレス傾向と対処のヒントを紹介します。
◆ アナリスト型(INTJ/INTP/ENTJ/ENTP)
特徴
- 論理的・効率重視・改善志向
- 長期視点や仕組み化が得意
ストレスの原因
- 無駄な会議や非効率なルールに苛立ちやすい
- 論理より感情が優先される職場にストレスを感じやすい
- 継続的な改善がないと「成長していない」と感じる
対処のヒント
- 業務改善の提案を自分から起こすことで、能動的に動ける
- 感情的な場面は「事実と課題」で切り替える
- スキルアップや自己研鑽でストレスを成長に変える
◆ ディプロマット型(INFJ/INFP/ENFJ/ENFP)
特徴
- 共感力が高く、人とのつながりを大切にする
- 意義やビジョンを重視する理想主義
ストレスの原因
- 表面的な人間関係や対立的な雰囲気に消耗しやすい
- 「やりがい」が感じられないと動けなくなる
- 感情的に無関心な職場に居心地の悪さを感じる
対処のヒント
- 自分の“理想”を小さな行動に落とし込む
- 感情を溜めずに定期的にアウトプット(メモ、日記など)
- 心が通じ合う少人数の仲間を持つことで安心感を得る
◆ センター型(ISTJ/ISFJ/ESTJ/ESFJ)
特徴
- 責任感が強く、堅実で安定志向
- 組織内の秩序やルールを重んじる
ストレスの原因
- 変化や不確実性が続くと不安が大きくなる
- 頼まれごとが多く「抱え込み型」になりやすい
- 無責任な同僚や上司にイライラする
対処のヒント
- 「自分の責任範囲」を明確に線引きする
- 頼まれたことをすべて受けないトレーニングをする
- ルールが曖昧な場合は、文書化や共有で整備する
◆ 探索型(ISTP/ISFP/ESTP/ESFP)
特徴
- 柔軟で即応性があり、現場対応が得意
- 縛られず自由に動きたいタイプ
ストレスの原因
- ルールが多すぎる職場やガチガチの上下関係
- 退屈なルーチンワークが続くとやる気を失いやすい
- 自由がないと「存在意義がない」と感じる
対処のヒント
- 業務内で自由度のある領域を増やす(裁量をもらう)
- ルーチンの中にも「工夫できる余地」を見出す
- 動きのあるタスク(外出・対応など)を意識的に選ぶ
タイプ別|ストレス傾向と感じやすい職場環境・相性表
MBTIタイプ | 特徴キーワード | ストレス傾向 | 苦手な職場環境 | 相性の良い環境 |
---|---|---|---|---|
INTJ | 戦略・論理・独立思考 | 非効率・感情的な人間関係 | 指示待ちばかりの職場 | 自律性がある・仕組み化できる |
INTP | 分析・柔軟・探究心 | マルチタスク・ルールが多い | ルーチン業務・過干渉 | 思考に集中できる静かな職場 |
ENTJ | 主導・目標志向 | 成果が曖昧・管理が甘い | 決断を避ける組織 | 権限と裁量がある環境 |
ENTP | 創造・挑戦・柔軟性 | 単調な仕事・停滞感 | 指示通りのルーチン | 新規事業・自由度の高い職場 |
INFJ | 理想・共感・ビジョン重視 | 無関心・感情のすれ違い | 目的が不明確な職場 | 意義を感じられる仕事 |
INFP | 想像力・価値観・内向性 | 自分の価値が無視される | 批判的・指示的な職場 | 柔らかい空気のチーム |
ENFJ | 協調・導き・熱意 | 人間関係の不和・対立 | ドライな評価文化 | チーム重視で感情に配慮 |
ENFP | 表現・社交・感性 | 無感動な環境・評価が不明 | 保守的・決まりきった職場 | アイデアを受け止めてくれる場 |
ISTJ | 責任・秩序・安定志向 | 急な変化・無責任な言動 | 上司の言うことが変わる | 手順が明確なルール重視環境 |
ISFJ | 支援・配慮・丁寧 | 無関心・感謝されない状況 | 感情の起伏が激しい環境 | 穏やかなチームで丁寧な連携 |
ESTJ | 組織・管理・実行 | 優柔不断・混沌とした場 | 方針が曖昧な組織 | 役割が明確な縦構造 |
ESFJ | 協力・調和・人間関係重視 | チーム内のギスギス | ドライ・成果主義偏重 | 会話・報告が活発な職場 |
ISTP | 冷静・柔軟・実践 | 指示が細かすぎる | 管理が厳しいルール社会 | 自由裁量のある実働ポジション |
ISFP | 感性・静けさ・優しさ | 衝突・急な変化 | タスクの切り替えが激しい現場 | 一人の時間も取れる柔らかい職場 |
ESTP | 行動・即決・反応力 | 退屈・変化がない環境 | 曖昧な指示・遠回しな依頼 | 現場で判断できる裁量の場 |
ESFP | 社交・陽気・人間味 | 無視・孤立・静寂 | コミュニケーション不足 | 賑やかで動きのある職場 |
タイプ別×人間関係のストレス傾向と対処法
MBTIグループ | ストレスになる相手 | 対処法 |
アナリスト型 | 感情的・非論理的な人 | 一度距離を置き、建設的な会話に変換する |
ディプロマット型 | 無関心・冷淡な人 | 期待せず、自分の“感じ方”に集中する |
センター型 | 無責任・フレキシブルすぎる人 | 自分のやり方を守りつつ、相手の役割を明確にする |
探索型 | 口出しが多い上司・干渉型同僚 | 自分の裁量を主張し、境界線をつくる |
ストレスと向き合うための「自己理解」ステップ
ステップ1|自分のタイプを正しく知る
- MBTI診断を受けて「納得感のあるタイプ」を確認する
- 過去の仕事や人間関係でのパターンと照らし合わせる
ステップ2|ストレスサインに気づく
- 肉体・感情・言動の「違和感」に敏感になる
- 「疲れてるのに無理している」サインを見逃さない
ステップ3|タイプ別に“整える時間”を持つ
- INFJやISFJは「1人で内省する時間」
- ENFPやESTPは「人と雑談する時間」
- INTJやISTJは「計画を整理する時間」
まとめ|ストレスは“性格のズレ”に気づくチャンス
職場で感じるストレスは、単なる「疲れ」や「人間関係の問題」ではなく、自分の性格タイプと環境のズレに起因することも多いのです。
自分を知れば、苦手な環境に“工夫”が生まれます。
相手を知れば、イライラの“意味”が見えてきます。
MBTIの16タイプは「弱点」ではなく「個性」です。
あなたらしさを活かしながら、心地よく働く道を探っていきましょう。
次のステップは、自分のタイプを活かせる職場や働き方を探すことです。 それが、ストレスを減らす“根本改善”になります。