その場合は、以下のような選択肢が考えられます。
- 保護されたブックをWindows版Excelで開き、VBAコードを使用する
- クラウド上で共有し、他メンバーに解除してもらう
パスワード付きZipファイルの中にあるエクセルが解除できないとき
エクセルファイルがZIPフォルダに格納され、さらにZIPにパスワードが設定されているケースもあります。こうした場合は、まずZIPの解凍パスワードを入力しなければ、Excel本体にアクセスすることすらできません。
このような二重保護がされている場合は、以下の対応が必要です。
- ZIPの作成者にパスワードを確認
- 解凍ソフトが最新版か確認(古いツールでは解凍できないケースも)
- セキュリティソフトがブロックしていないかチェック
Excelのパスワードが解除できない理由と再確認ポイント
以下のようなケースで「解除できない」と感じることがあります。
- 入力ミス:大文字・小文字、スペースを間違えている
- 半角/全角の違い:特に日本語入力環境で注意
- 違う保護レベルに対してパスワードを入力している:シート保護とブック保護を混同している
まずは、どのレベルで保護されているのか、解除対象が正しいのかを整理することで、対処の選択肢が見えてきます。
ブック全体の保護を忘れてしまった時の対処法
ブック保護は構造そのものを守る仕組みなので、シート単位よりも解除が厳しい印象があります。パスワードを忘れた場合の対処法は以下の通りです。
- VBAで解除を試す(コードはシート保護用と別)
- バックアップファイルを探す
- 共有されている場合、別メンバーに依頼して複製してもらう
名前変更やリンク切れのリスクに注意
ファイル保護を解除したあと、ついでにファイル名を変更することもあるかもしれませんが、注意が必要です。ExcelやPowerPoint、Accessなどでは、リンク参照が途切れる可能性があるため、業務上重要なファイルでは名前の変更前にリンク構造を確認しておくことをおすすめします。
まとめ:エクセルの保護解除は慎重に、安全に行う
パスワードが分からないエクセルファイルに対して保護を解除したい場合は、まず正当な手段で確認・復旧を試みることが基本です。VBAやツールによる強制解除は一定の効果がある一方で、法的・セキュリティ的なリスクも伴います。企業での業務利用であれば、情報システム部や作成者への相談が第一の選択肢です。作業効率を優先するあまり、不正アクセスやデータ破損につながらないよう、慎重な判断を心がけましょう。