ココナラには、個人がノウハウやスキルを商品として出品できるサービスが数多く存在します。その中でも「稼げる副業ノウハウ」や「起業支援コンテンツ」など、いわゆる情報商材と呼ばれるジャンルは人気が高く、同時にリスクや怪しさも議論されがちです。今回は、実際にココナラで情報商材を購入してみた体験談をベースに、見極め方や注意点、購入する前に知っておくべきリアルな実態をビジネス視点から徹底解説していきます。
情報商材とは?ココナラで出回っている商品の特徴
情報商材の基本的な構成と提供形式
情報商材とは、ビジネスノウハウや副業手法など、知識をコンテンツ化した商品を指します。PDFや動画、限定公開のサイトなどで提供されることが多く、訴求としては「初心者がゼロから始めて稼ぐ」「裏技的な方法で収益を得る」などが定番です。
ココナラでは、数千円から一万円程度の価格帯で販売されているものが多く、「初回限定」「特典付き」といった形で興味を引く商品が目立ちます。一見お得に見えるこれらの商材ですが、実態は玉石混交であり、内容や提供者の信頼性を見極めることが不可欠です。
怪しい副業案件に共通する特徴とは?
副業の名を借りた詐欺的な案件も横行しているため、以下のような特徴を持つサービスには注意が必要です。
- 「誰でも即日1万円」など過剰に甘い表現が多い
- 公式サイトに具体的な運営情報が記載されていない
- LINE登録や外部サイトへの誘導が前提
- 高額な初期費用(情報商材やサロン入会)を求められる
このような要素が見られた場合は、サービスそのものの信頼性を慎重に再確認する必要があります。
実際に購入をしてみた情報商材その①の内容と構成
筆者自身も、情報収集の一環として
とある副業系情報商材を購入した経験があります。
タイトルは刺激的で、「後発組の友人が私よりも稼いだ方法」と銘打たれ、一見するとリアルな体験談とノウハウが詰まっていそうな印象を与えるものでした。
しかし、実際に読んでみて感じたのは、「情報の薄さ」と「再現性のなさ」でした。
その中身は「あなたもこの情報商材のようなものを作って売りませんか?」という自己増殖型のビジネスモデルになっていました。
つまり、稼ぐ手段として提案されているのは「他人に稼ぎ方を売ること」。その“稼ぎ方”とは、つまり「他人に稼ぎ方を売る方法を売る」という、無限ループのような構造になっています。
このビジネスモデルには、以下のような問題が潜んでいます。
情報の中身ではなく“売り方”だけが売られる構造
実際に提供される内容の多くは、マーケティング手法やSNSの活用方法というよりも、「どう売るか」のテンプレートとセールストークの指南に終始しています。肝心の“何を売るか”が抜け落ちており、本質的な価値の提供には至っていません。
内容の実態と問題点
まず第一に、中身のほとんどが抽象的な成功ストーリーや「やる気を出しましょう」といった精神論に偏っており、具体的な収益化の手順やマーケティングの設計図、実践例が一切提示されていない点が挙げられます。
特に以下のような点において、不安を感じざるを得ませんでした:
- 「これから伸びるジャンル」として漠然としたテーマだけ紹介され、どのように収益化するかの戦略設計が皆無
- LINEや別媒体への外部誘導を前提とした構成(セールスに誘導する典型的な導線)
- 実績のスクリーンショットやデータがあるようで、その出所や検証性が一切示されていない
- 「無料で学べる」と記載しながら、結局は高額コンサルやサロンへのアップセルを前提に設計されている匂い
つまり、“後発組の友人が稼げた”のではなく、“後発組を餌にしたモデルで収益化している”構造が透けて見える内容でした。
再現性が低く、信頼性のないビジネスモデル
この手法の問題は、以下の点にあります。
- 顔出し・実名ではなく、匿名やニックネームで活動する前提が多い
- 発信力や影響力のない初心者にはそもそも売れない
- すでに同様の情報商材が大量に出回っており、差別化が困難
- 長期的に信用を築くビジネスにはつながらない
その結果、多くの購入者が「教えられた通りにやっても売れない」という壁にぶつかり、二次的なアップセル(高額サロンやコンサル)へと誘導されていきます。
初心者が誤解しやすい「成功の再現性」
最大の問題は、この手の商材が「簡単にできそう」「自分でもいけるかも」と初心者に思わせる再現性の錯覚を植え付けてしまうことにあります。
例えば、「この手順で〇〇万円達成しました」と書かれていても、その環境やSNSフォロワー数、広告予算などの前提条件が曖昧である場合、ほとんどの人にとっては再現不能です。
また、「副業は努力と継続がすべて」と書かれている一方で、実際には努力しても意味のない方向に走ってしまうような内容も含まれており、戦略的な指導にはなっていませんでした。
稼げるのは“最初に売った側”だけ
この仕組みの最大の特徴は、**最も稼げるのは“この仕組み自体を最初に作った人”**という点です。情報商材の購入者がさらに同じような商材を売り始めても、すでに市場が飽和していたり、信用構築が追いつかなかったりするため、多くの場合「思っていたより稼げない」という現実に直面します。
このような情報商材型副業には、表面上は「誰でもできる」「稼げる」と謳われていても、実際には非常にハードルが高く、構造的に再現性の低い仕組みであることが多いのです。副業初心者ほど「買った内容をそのまま売るビジネス」には十分注意し、スキルや信頼を積み上げていく本質的な働き方を選ぶことが重要です。
実際に購入をしてみた自動化アフィリ情報商材その②
副業ブームの中で、手っ取り早く稼げる方法として「X(Twitter)×情報商材販売」がもてはやされています。
情報商材の内容はどんなものだったか?
基本戦略は「X(旧Twitter)×noteアフィリエイト」
PDFでは以下のような流れで“自動化”アフィリエイトを進めるよう指導されています。
- Xで匿名アカウントを量産
- noteにアフィリエイトリンク付きコンテンツを掲載
- フォロワー数が少なくても見込み客を集めるテンプレ文を投稿
- note記事に流し込むようなツイートを自動投稿
- note内で“同じ商材”を紹介し、アフィリ報酬を得る
一見、自動化してマネタイズできるように見えますが、実態は「noteで商材を売り、アフィ報酬を得る」というだけであり、それ以上でも以下でもありません。
問題点1:収益構造が破綻している
この商材で提案されているのは「商材を売って報酬を得る」ことですが、その中身は以下のような再販型ビジネスです。
- 商材の購入者がnoteで「自分が買ったもの」を紹介
- 新しい購入者がさらに紹介し…という繰り返し
- 中身の有用性は薄く、稼げる根拠は「誰かが買ってくれたら」
つまり、実際に「副業」として成立しているわけではなく、あくまで情報商材の再販でしかなく、その限界は明白です。
問題点2:ツール依存×Twitter規約違反リスク
「自動化ツール」を使って大量の投稿を行う手法が紹介されていますが、これは以下の点で極めてリスクが高いです。
- Twitterの規約変更で即凍結の可能性あり
- ツール自体が有料 or 課金ベースのため、コスト先行
- プラットフォーム依存型ビジネスの最大リスクを内包
「完全自動化」や「寝てても稼げる」という表現がある一方で、そのリスクやトラブル時の代替案がまったく記載されていません。
問題点3:ノウハウにオリジナリティがない
この商材の中身はすでにネット上に無料で落ちているような内容が多く、たとえば以下のような「よくある情報商材テンプレート」に近い構成です。
- SNS運用の基本的なアドバイス
- noteへの誘導方法
- フォロー/フォロワーの増やし方
目新しさは一切なく、初心者を狙った“期待感”で買わせるための内容に近いといえます。
逆に評価できる点はあったか?
強いて言えば、「アフィリエイトの流れを一連で理解する入門資料」としては成立しています。完全初心者が「SNSでどうやってマネタイズするか」をざっくり把握するための参考にはなるかもしれません。
しかしその場合も、わざわざ高額を払って購入する必要はなく、YouTubeやブログなどで無料で学べる範囲に留まる内容です。
流行りのAI副業商材を購入してみた感想とリアルな実態
結論:AIを使えば稼げるという“幻想”に乗せられるな
SNSやYouTubeで頻繁に目にする「ChatGPTで月収100万」「AI画像で無限に稼げる」系の情報商材。興味本位でいくつか実際に購入してみましたが、正直なところ――期待していたような“未来感”や“革新性”はほとんどありませんでした。
商材の中身は、基本的に以下のような薄い内容の組み合わせです。
- ChatGPTに記事を書かせてブログに投稿してアフィリエイトする
- CanvaやLeonardo.Ai、Midjourneyで画像を作り、グッズを販売する
- noteやBrainに「AIで稼ぐ方法」をまとめて売る(つまり情報商材を再販)
- クラウドワークスやココナラで「AI活用の代行」としてスキル販売
どれも“やればできる”ように見えるのですが、実際には、
- SEOやマーケティングの知識が必要
- ツール操作に習熟が必要
- 差別化が極めて困難
- そもそも そのノウハウを売ってる本人が一番稼いでいる
という構造が隠れています。

再現性のない「自動化幻想」には注意
多くのAI副業商材が謳う「完全自動化」「放置で月収〇万」などの文言は、実際にはまったく再現できません。
例えば、
- 「ChatGPTで自動記事生成 → アフィリ収益化」は、GoogleのAIコンテンツペナルティ対象になりやすく、SEO上位に上がるのは至難の業
- 「AI画像をBOOTHやSUZURIで販売」は、テンプレートだらけで埋もれ、1枚も売れないことが大半
- 「LINEステップ配信でAIに商品を売らせる」なども、配信設計や広告運用が必須で、結局マーケの知識が必要
要するに「AIを使えば勝手に稼げる」というのは、売り文句としてのキャッチコピーであって、真に受けると痛い目に遭います。
本当にあった危ない事例
購入したうちの1つは「ChatGPTで生成したテンプレをnoteで販売しよう!」という商材でしたが、そこで紹介されているテンプレートをそのまま投稿したところ、即アカウントが凍結され、しかもnote運営から警告メールまで届きました。
他にも、「AIで作った画像を無加工でBOOTHにアップするだけで稼げる」と言われた商材では、著作権グレーの画像が混ざっており、商用利用不可の危険性が潜んでいました。
商材の本質は「AIのノウハウを売ること」であって、AIで稼ぐことではない
多くのAI副業商材は、“AIで稼ぐ方法”を売ることで収益化しているにすぎません。商材を売るためにX(旧Twitter)やLINE、noteを使って「誰でもできる」と誘導し、その買い手がまた情報商材を売る構造になっています。
これは言い換えれば、「情報商材の再販構造」にAIという流行ワードが乗っただけであり、従来の“高額サロン系”と構造は何も変わっていません。
なぜココナラの情報商材は「怪しい」と言われるのか
以下のような点が、購入者の不安をあおる要因になっています。
- 商品の価格帯に比して内容が薄いケースが多い
- 「成功者アピール」が過剰で実績の裏付けが乏しい
- セールスレターの構成がテンプレート化されている
- 購入前に無料相談を求められるが、実質的には“事前クロージング”
- キャンセル不可・転売禁止など、規約で購入者側を縛るケースが多い
中には、合法スレスレの集客から高額商品の販売へ誘導するスキームも存在し、購入者側が「騙された」と感じる構造になっていることもあります。
信頼できる情報商材と、避けるべき商品の見極め方
すべての情報商材が悪質というわけではありません。次のような特徴を持つ出品は比較的信頼性が高いです。
- 販売者の実績が客観的に確認できる(法人登記・SNS・登壇歴など)
- 返金保証やトライアルプランが用意されている
- 内容紹介に具体的なアウトラインやサンプルがある
- 購入後のサポートや質疑応答体制が明確
反対に、抽象的な主張だけで「成功できます」と謳うものや、「今だけ無料」「この情報は外部に漏らさないでください」などの煽りが強すぎる商品には注意が必要です。
要注意が必要な懸念・危険信号のあるポイント
情報商材的で再現性が曖昧
「27歳でセミリタイア」「今後20年これ以上のものは出てこない」「極秘厳守」などの文言は、典型的な情報商材の誇張トークであり、実証性や再現性がないまま高額商品に誘導される可能性があります。
実態が不明な“無料プレゼント”と“未公開商品”
- 商品の中身が明確に提示されず「未公開」「極秘」「ノウハウ」としか書かれていない。
- プレゼントの中身=将来的な高額商材のステップメール的な布石の可能性が高いです。
フレーズに過剰な煽りとポジショントーク
- 「AIはオワコン」「何をやっても成功できる」といった、感情を揺さぶるような極端な表現。
- ニュースピックスをやたら推して「自分はリテラシーが高い」アピールをしている割に、根拠ある実績や内容の深掘りはなし。
無料相談必須=囲い込み型のセールス導線
- 購入前に無料相談を義務づけている点は、DMやZoomで高額案件を売るための導線の可能性大。
- ここで心理的にコントロールされたり、断りづらい空気にさせるパターンが多い。
利用規約が異様に強気
- 「キャンセル不可」「相談なし購入NG」「法的措置を取る」など、規約の厳しさで“買う側”を抑えつけているのも特徴的。
- 信頼できる商材やサービスなら、ここまで警戒感を煽る必要はないのが普通です。
情報商材のマーケ視点評価点
観点 | 評価 |
---|---|
信頼性 | ★☆☆☆☆ 不透明かつ曖昧な情報が多い |
実用性 | ★★☆☆☆ 内容が不明で判断しづらい |
誇張性 | ★★★★★ 典型的な情報商材のトーン |
安全性 | ★☆☆☆☆ 相談必須・キャンセルNGは高リスク |
マーケティング構造 | ★★★★☆ コピーライティングは上手 |
実際に購入して感じたリアルな印象と注意点
今回購入した商材については、内容がすべて無価値だったとは言いません。ただし、価格相応かというと微妙で、無料で得られる範囲の知識を再構成したような印象も否めませんでした。
また、一部で語られていた過去の成功体験やライフスタイルの紹介についても、それが購入者の行動にどう活きるかという観点ではやや説得力に欠けます。
仮に商材自体の内容がまともであっても、その後の有料プランや「講座への参加」など、高額課金につながる構造になっているケースも少なくありません。
本当に稼げる情報は“売っていない”という視点
ビジネスの現場ではよく「本当に稼げる情報は、そもそも売られない」と言われます。理由は明確で、自分で使って利益を出せるからです。
情報商材として販売されているのは、「過去の実績ベース」または「初心者向けの一般論」であることが多く、既に飽和していたり、再現性が低かったりします。
信頼性の高いビジネス支援やマーケティングサポートを受けたいのであれば、コンサル契約や実績ある法人との提携を検討した方が、結果的にコストパフォーマンスは高いと言えます。
結論、情報商材系のサービスは試して大丈夫?本当に稼げる?
→ 推奨しません。
・内容が不明確
・囲い込みセールスの構造
・信頼担保になる実績が提示されていない
気になるなら、無料相談だけ聞くのはアリですが、その後は必ず冷静な第三者に相談してから判断するのがベストです。
うかつに高額オファーに乗ると、「言ったけど実現できなかった」系の後悔案件になりがちです。
信頼性の高い副業を選ぶためのマインドセット
副業で成果を出すには、「どのサービスか」よりも「自分に合ったやり方か」が重要です。即金性だけで判断するのではなく、スキルの蓄積や将来のキャリアにもつながるかどうかの視点を持つことが、長期的に見てリスクの少ない選択につながります。
副業を通じて自分の強みや市場価値を可視化していくことで、フリーランスとしての自立や起業への道も見えてきます。
まとめ:ココナラの情報商材は“玉石混交”。慎重に見極めて判断を
ココナラに出品される情報商材には、有益なヒントが含まれているものもあれば、煽りや誇張が過剰で実態と乖離した商品も混在しています。
購入前には以下をチェックするとリスク回避につながります。
- 価格と内容のバランス(価格が高すぎないか)
- 販売者の経歴や実績が実在するか
- 過去に同様の商品が別名で出品されていないか
- 口コミやレビューが信頼できるか
「手軽に稼げる」「短期間で自由になれる」といった誘い文句に引っかからず、本質的なビジネス力を高めることが、長期的な成功への近道です。
情報に踊らされるのではなく、自分の頭で判断できるビジネスマインドを育てていきましょう。