「脱毛サロンを開業したいけど、本当に儲かるのか？」「年収や収益性、開業に必要な資格は？」脱毛サロンは美容業界で人気のビジネスですが、成功するためには収益性や集客、そして施術に関する知識が欠かせません。本記事では、脱毛サロン開業を検討する方に向けて、年収・売上・収益性の実情から、開業に必要な資格、そして効果的な集客方法まで、具体的な事例を交えながら詳しく解説します。
脱毛サロンが儲かる仕組みとは？
脱毛サロンの収益性は、定期的に通う必要のある「施術の特性」と、コース契約やパッケージ料金といったビジネスモデルにより成り立っています。ここでは、その収益構造のポイントを詳しく見ていきましょう。
1. リピーター制度と施術の回数設定で安定収益を確保
脱毛は一度の施術では効果が完了しないため、通常は数カ月にわたって複数回通う必要があります。この特性により、顧客が「施術の効果を感じるまで通う」流れができやすく、リピーター化しやすいというメリットがあります。
- リピーターの確保：脱毛サロンでは、多くの顧客が3～6カ月にわたって定期的に通うため、リピーター制度が自然に生まれます。
- コース契約と回数設定：施術回数を前提にコース料金を設定し、顧客がまとめて支払う仕組み（例：全身脱毛6回コース）にすることで、継続的な収益が見込めます。
- 事例：都内の脱毛サロンを経営するAさんは、リピーター特典を導入し、コース契約での顧客定着率を向上。結果として、1顧客あたりの年間売上が20％増加しました。
2. コース契約で長期的な収益が見込める
脱毛サロンの主な収益源は、**複数回の施術をまとめた「コース契約」**です。多くのサロンでは、初回カウンセリングで顧客に施術プランを提案し、希望に応じたコース契約を行います。こうしたコース契約は、顧客が最初に数回分の費用を支払う形になるため、初期収入が得やすく、かつリピーターを確保しやすくなります。
- コース料金のメリット：1回ずつの施術よりも、コース契約の方が割引率が高いため、顧客が通いやすくなります。また、サロン側も先払いで安定した収入を確保できます。
- 事例：地域密着型サロンのBさんは、「部分脱毛3回コース」や「全身脱毛6回コース」などのコースメニューを用意。初回カウンセリングで効果を丁寧に説明し、3回コースの新規契約率が80％に達しました。コース契約が主な収入源となり、毎月の収益が安定しています。
3. 高収益を生む単価設定とオプション販売
脱毛サロンの収益性が高い理由の一つに、施術単価を調整しやすい点があります。特に全身脱毛やVIO脱毛といった高単価メニューは、コース設定にすることで顧客単価が上がり、収益に直結します。また、スキンケア商品やアフターケア用品の販売も、追加の収益源になります。
- 単価の設定とオプション販売：顧客のニーズに合わせて、「全身脱毛コース」や「部位ごとの集中ケア」など、複数の価格帯のメニューを提供することで、幅広い層へのアプローチが可能です。さらに、施術後の肌ケア製品や美容オイルなどの販売も行うことで、サイド収益が生まれます。
- 事例：美容脱毛サロンを経営するCさんは、施術メニューに加えてアフターケア用の美容商品も提供。全身脱毛契約者の約50％がアフターケア商品を購入し、年間売上の15％が美容商品の販売から得られています。メイン施術に関連する商品で顧客満足度を高めながら収益性も向上しました。
4. SNSと口コミで集客コストを削減しながら拡大
脱毛サロンでは、リピーター獲得が重要ですが、口コミやSNSでの評判が集客の柱になることで、新規顧客の集客コストを抑えることができます。SNSやGoogleビジネスプロフィールを活用して、顧客が投稿した施術のビフォーアフター写真をシェアしたり、口コミを通じて評判が広がると、新規集客が効率化されます。
- 口コミとSNSの効果：リピーターを中心に紹介制度を導入することで、新規顧客が口コミで増える仕組みを作ることが可能です。また、SNSでは、サロン内の雰囲気や施術の効果をアピールすることで、フォロワーからの自然な集客が期待できます。
- 事例：脱毛サロン経営のDさんは、インスタグラムで「施術のビフォーアフター」と「お客様の声」を定期的に投稿。さらに、Googleビジネスプロフィールでも高評価を獲得し、地域内での検索順位が上がったことで、月平均30名の新規顧客が安定して来店しています。
脱毛サロンの年収と収益性：儲かるビジネスのリアルとは？
脱毛サロンは、美容市場の成長とともに安定した収益が期待できる分野ですが、収益性はサロンの規模や立地、集客方法によって大きく異なります。
脱毛サロン経営での年収目安とその背景
脱毛サロンの年収は、個人経営とフランチャイズ経営によっても変わりますが、個人経営の小規模サロンで年収300万円～500万円が平均的な目安です。集客が成功してリピーターが増えると、年収800万円～1000万円も可能です。大手フランチャイズ店のようにブランド力があると、さらに高収益が見込めます。
- 事例：都内で小規模サロンを個人経営するKさんは、初年度に年収400万円を達成。地元住民をターゲットにした地域広告と口コミ戦略でリピーターを増やし、2年目には年収600万円に到達。口コミが安定した集客を生み出し、年々収益が向上しています。
脱毛サロンの収益性を高める3つの要素
- 施術メニューと単価設定
脱毛サロンでは、部分脱毛や全身脱毛、回数制限付きのパッケージなど、複数のメニューを展開することで、幅広い顧客ニーズに応えられます。単価の高い全身脱毛メニューを提供すると、収益性が向上します。 - リピーターの確保
脱毛施術は効果を安定させるために定期的な施術が必要です。リピーターの確保が重要であり、アフターケアやリピーター特典を用意することで、顧客の定着率が向上します。 - 立地とアクセスの良さ
駅近や繁華街、住宅街のメイン通りなど、アクセスの良い立地は集客に有利です。また、地方のサロンでも地域密着型で地元の顧客にリピーターを増やすことで、安定した収益が期待できます。
- 事例：商業ビルの一室に脱毛サロンを構えるSさんは、脱毛メニューの中でも高単価の全身脱毛コースを導入。駅近の立地を活かして集客し、月々の売上が安定。口コミでも「施術が丁寧で安心」と評判が広まり、リピーターが増加しました。
脱毛サロンの具体的な収益シミュレーション
脱毛サロンの収益をシミュレーションすることで、どの程度の利益が見込めるかを具体的にイメージすることができます。ここでは、小規模の個人サロンと、フランチャイズの中規模サロンのケースで収益シミュレーションを行います。
小規模サロン（個人経営）の収益モデル
- 施術内容：部分脱毛と全身脱毛
- 客単価：部分脱毛 5,000円、全身脱毛 20,000円
- 1日の平均来店数：5名（部分脱毛3名、全身脱毛2名）
- 月間売上：部分脱毛3名×5,000円×30日 + 全身脱毛2名×20,000円×30日 = 105万円
このように、1日5名の来店があるサロンでは、月間で100万円前後の売上が見込めます。経費を差し引いた利益は60～70万円程度が目安となり、1年で年収700万円程度を目指せます。
中規模サロン（フランチャイズ）の収益モデル
- 施術内容：部分脱毛、全身脱毛、VIO脱毛
- 客単価：部分脱毛 5,000円、全身脱毛 25,000円、VIO脱毛 15,000円
- 1日の平均来店数：10名（部分脱毛4名、全身脱毛4名、VIO脱毛2名）
- 月間売上：部分脱毛4名×5,000円×30日 + 全身脱毛4名×25,000円×30日 + VIO脱毛2名×15,000円×30日 = 225万円
フランチャイズのブランド力と集客支援を活用する中規模サロンでは、1カ月に200万円以上の売上が期待でき、経費を引いた利益は100万円以上が見込めます。年間で約1,200万円の利益が得られる計算となり、高収益ビジネスとして成り立ちます。
脱毛サロンで収益を最大化するためのポイント
脱毛サロンで収益を最大化するには、以下のような工夫が効果的です。
1. リピーター特典を提供して定期来店を促す
脱毛サロンの収益を支えるのはリピーターです。次回予約時の割引や、施術回数ごとに特典を用意しておくことで、顧客の定期来店を促進できます。顧客が「通い続けるメリット」を感じる特典を提供しましょう。
2. 顧客の声を活用したSNSマーケティング
SNSで顧客の声を積極的に発信することは、新規顧客に対してサロンの信頼性を高める効果があります。施術後の満足度アンケートやレビューを集め、ビフォーアフターの写真とともに投稿することで、潜在顧客へのアピールが可能です。
3. カウンセリングでのニーズ把握と丁寧な説明
初回カウンセリングで顧客のニーズをしっかりと把握し、施術のメリットや通院の重要性を丁寧に説明することで、コース契約への納得感が生まれます。顧客が「ここなら安心」と感じられるような接客が収益アップにつながります。
- 事例：脱毛サロン経営のEさんは、初回カウンセリングでの丁寧なヒアリングと、施術の効果説明を徹底。「安心して任せられる」との口コミが広がり、全身脱毛のコース契約率が80％に達しました。
開業に必要な資格と初期費用
脱毛サロンの開業には、取得を検討すべき資格や、初期費用の目安について理解しておくことが重要です。
脱毛サロン開業に必要な資格は？
エステ脱毛（光脱毛）は医療行為ではないため、特別な国家資格は不要です。ただし、信頼を得るために、施術者としての知識や技術を証明する資格を取得しておくと効果的です。
- 推奨資格：
- 美容脱毛技能士：脱毛技術や接客スキルを学べ、サロンの信頼度が高まります。
- 日本エステティック協会の資格：エステ全般の技術が学べ、他の美容メニューとの併用も可能です。
- 事例：美容脱毛技能士の資格を持つYさんは、資格取得後に「施術は資格保有者が担当」とホームページに掲載。資格をアピールすることで、初めての顧客からも信頼を得やすくなり、新規顧客の来店率が向上しました。
脱毛サロン開業に必要な初期費用の内訳
脱毛サロンを開業するためには、小規模サロンで300万円～500万円程度の初期費用が必要です。主な内訳は以下の通りです。
- 脱毛機器費用：1台あたり100万円～300万円が一般的です。高品質の機器を導入することで、顧客の満足度とリピーター率が上がります。
- 内装・設備費：清潔でリラックスできる内装にするため、50万円～150万円程度を予算に設定するのが目安です。
- 広告宣伝費：初期集客にはSNS広告やウェブサイト制作、チラシ配布が効果的です。20万円～50万円を見込んでおくと良いでしょう。
- 事例：Nさんは、脱毛機器に150万円を投資し、店舗の内装にもこだわりました。サロンの雰囲気や機器の高性能さが評価され、口コミが広がり、半年後には予約が埋まりやすくなりました。投資を惜しまず行ったことで、リピーター獲得にもつながりました。
脱毛サロンの集客方法：成功するための戦略と事例
集客は、脱毛サロンの成功において最も重要な要素です。ここでは、効果的な集客方法と成功事例を紹介します。
1. インスタグラムを活用した集客
インスタグラムは、視覚に訴える集客が可能なため、脱毛サロンにとって強力な集客ツールです。施術のビフォーアフターやキャンペーン情報を発信し、サロンの認知度と信頼を高めます。
- 事例：都内で脱毛サロンを経営するRさんは、インスタグラムで「フォロワー限定の割引クーポン」を配布。キャンペーンの告知でリーチが通常の2倍に増加し、月に20名以上の新規来店が実現しました。ビジュアル重視の投稿と口コミで、リピーターも増加し、集客効果が継続しています。
2. Googleビジネスプロフィールを活用した地域密着型集客
Googleビジネスプロフィールを使うと、「脱毛サロン 近く」「おすすめ 脱毛サロン」といったキーワードでの検索に対応でき、地域密着型の集客が可能です。口コミや評価を増やすことで、新規顧客の来店を促進できます。
- 事例：Sさんのサロンは、Googleビジネスプロフィールに顧客の口コミと写真を掲載。「清潔感があり、リラックスできる」といった口コミが増え、月間の新規顧客が安定。地元の顧客からの信頼を獲得し、口コミによる集客が増えました。
3. クーポンサイトを活用した初回集客
クーポンサイト（例：ホットペッパービューティー）は、新規顧客の集客に有効なツールです。初回の特別割引を提供し、まずは一度試してもらうことを重視し、リピーターとしての定着を狙います。
- 事例：脱毛サロン経営者のHさんは、ホットペッパービューティーで「初回限定50％OFF」クーポンを掲載。新規顧客の来店が月10人増加し、その後リピーターとして定着。クーポンで来店した顧客のうち約40％がリピートし、安定した売上につながりました。
脱毛サロン経営のリスクと成功のためのポイント
脱毛サロン経営には高い収益性が期待できる反面、リスクもあります。安定した経営のためには、以下のポイントを押さえることが重要です。
1. 集客戦略の多様化
脱毛サロンは、リピーターだけでなく常に新規顧客も必要です。SNS広告、Googleビジネス、クーポンサイトといった集客チャネルを組み合わせて利用し、幅広い層にアプローチできる体制を整えましょう。
- 事例：Mさんのサロンは、インスタグラムとGoogleビジネスを主軸に、定期的にキャンペーンを実施し、リピーターと新規顧客をバランス良く集客しています。月々の集客が安定し、収益も安定化しました。
2. 施術の質と顧客満足度の向上
脱毛サロンの口コミで多く見られるのは、施術の痛みや仕上がり、スタッフの対応です。施術技術の向上と顧客への丁寧な対応が、口コミでの評価を高め、リピーター率に影響します。
- 事例：Tさんのサロンは、スタッフ全員に接客研修を行い、丁寧な対応を徹底。「親しみやすく、丁寧な対応」と口コミで評判が広がり、リピーター率が80％に達しました。
まとめ
脱毛サロンの開業は、集客力と施術の質に力を入れることで高収益が見込めるビジネスです。集客方法や施術メニューの工夫、資格取得や初期投資の判断が、サロンの成功を左右します。脱毛サロン経営を成功させるために、さまざまな集客チャネルを活用し、顧客満足度を高める施策を取り入れ、信頼されるサロンを目指しましょう。
