独立して稼げる資格といえば、行政書士や司法書士、公認会計士などが思い浮かぶかもしれません。しかし今、密かに注目を集めているのが「国際行政書士×公証人」の組み合わせです。どちらも国家資格でありながら、業務領域や働き方が自由に設計できる点が支持され、特にビジネス視点での開業志向者から関心を集めています。
では、実際に国際行政書士や公証人として独立し、年収1000万〜3000万円レベルに到達するにはどうすればよいのでしょうか？この記事では、初心者にもわかりやすく、「年収を上げやすい高単価業務の選び方」「稼げる人がやっている集客の仕組み」「開業初期にやるべき準備」などを具体的に解説していきます。
国際行政書士とは何か？普通の行政書士との違いを明確にする
「国際行政書士」という呼び名は、実は正式な資格名ではありません。行政書士の中でも、外国人関連業務（ビザ、帰化、国際結婚、外国人雇用、認知手続きなど）に特化している人たちを総称して、そう呼ぶことが多いのです。つまり、行政書士の登録を行い、そこから入管業務や国際書類の作成サポートに精通していくことで“国際行政書士”としての道が開けます。
特に出入国在留管理庁（旧・入国管理局）に対する「申請取次行政書士」の資格を持っていると、外国人本人に代わって入管手続きが可能になり、業務の幅が一気に広がります。実務に入るためには、一定の研修や申請が必要ですが、国際業務に対応できる行政書士はまだ少ないのが現状。その分、ニーズも高く、他士業との差別化がしやすいのが魅力です。
公証人とはどんな職業か？行政書士と組み合わせるメリット
公証人とは、法律行為を公的に証明する職業です。主に以下のような文書に関して、法的な効力をもたせる「認証業務」を行います。
- 遺言公正証書
- 任意後見契約
- 離婚に関する合意書
- 外国向けの認証文書（国際結婚、親権、出生証明など）
- 会社設立時の定款認証
一般的には、元裁判官・検察官・弁護士などの法律家が就任するイメージですが、近年では実務経験豊富な司法書士や行政書士が任命されるケースもあります。行政書士と公証人業務は相性が良く、特に外国人対応や会社設立に関わる業務では、1人で複数手続きをカバーできるメリットがあります。顧客から見ても「窓口がひとつで済む」ことは大きな安心材料になるのです。
行政書士の年収はどこまで目指せるのか？3000万円稼ぐ人の実態
一般的な行政書士の平均年収は、開業初年度で200万〜300万円、3年目で500万円前後というのが実情です。しかし、中には年収1000万を超える人もおり、さらに限られた高収益層では年収3000万円に届くケースも報告されています。
その違いを分けるのは「業務の単価」と「集客力」です。多くの行政書士は1件2万〜5万円ほどの書類作成業務を数多くこなして収益を上げています。一方、年収3000万円クラスの人たちは、1件あたり30万円〜100万円超の業務を複数持ち、それをWeb経由や紹介ベースで安定的に受注しています。
特に以下のような業務は、高単価でかつリピートや紹介に繋がりやすく、稼げる分野として知られています。
- 経営管理ビザや技術・人文知識・国際業務ビザ
- 国際結婚、養子縁組、国籍変更
- M&A、株主総会関連の書類サポート
- 海外展開支援、各国公文書の認証翻訳
行政書士と司法書士の年収を比較して見えてくる開業戦略
「稼げる士業」として司法書士を目指す人も多い中、行政書士とどちらが実際に高収入を狙いやすいのか、疑問に思う方もいるでしょう。司法書士の平均年収は600万円〜900万円程度とされています。特に登記業務や不動産関連に強く、単価も高い傾向にあります。
しかし、行政書士には「業務範囲が拡張しやすい」「AI化されにくいヒューマン業務が多い」「顧問契約を結びやすい」といった柔軟性があり、独自のブランディングや差別化がしやすい点で優位に立つことも可能です。
特に「行政書士×公証人」「行政書士×国際業務」「行政書士×Webマーケティング」のように、他資格と組み合わせることで単価を引き上げられるのは、行政書士ならではの強みです。
入管業務は稼げるのか？儲かる案件の実態と注意点
入管業務とは、外国人の在留資格申請、変更、更新、永住・帰化申請などを行う業務です。これらは法務省が所管する分野で、法律や手続きの変更が頻繁に発生するため、専門性とアップデート力が求められます。
報酬相場は以下のようなイメージです。
- 技術・人文知識・国際業務ビザ：15〜25万円
- 経営管理ビザ取得：30〜50万円
- 永住申請：20万円前後
- 帰化申請：20〜30万円以上
一見、報酬額は高めですが、その分だけ「申請失敗は許されない」厳格さもあり、手続きの正確性や説明力が問われます。ただし、信頼を得られれば継続案件や紹介も多く、長期的なリピートが期待できる業務です。
開業初期に必要な集客戦略｜SNS・SEO・地域連携をどう活かすか
「資格を取っただけでは依頼が来ない」――これはどの士業でも共通です。実際、集客に失敗して廃業してしまう人も少なくありません。
では、稼げる行政書士・公証人がやっている集客戦略とは何か。それは、「選ばれる理由を見せるブランディング」と「ターゲットに届く導線設計」の両立です。
たとえば、次のような方法が効果的です。
- 専門分野を明確に打ち出す：「外国人ビザ専門」「帰化申請サポート特化」など
- WebサイトでSEO設計を意識：「ビザ申請 東京 外国人」などの検索ワードに対応
- SNSやYouTubeを活用：簡単な解説動画や手続きの流れを発信
- Googleビジネスプロフィールを活用：地元密着型での信頼獲得
- 地域の中小企業・経営者との提携：外国人雇用の手続き窓口になれる
これらを同時に継続して行うことで、初年度から安定した受注が見込めるようになります。
リピーターを増やすしくみとは？信頼構築と高単価化のポイント
士業は一見すると「一度きりの仕事」が多く見えますが、実はリピート率が高い業種でもあります。特に外国人関連業務では、ビザの更新・変更、家族の呼び寄せなど継続的に依頼が発生するため、「継続案件を取りやすい設計」をしておくことが重要です。
そのためには以下のような工夫が必要です。
- 案件後に「次に必要になる手続き」をあらかじめ伝えておく
- LINEやメールで定期的なリマインドを送る
- 多言語対応の書類テンプレートやFAQを整備する
- 案件終了後の「紹介キャンペーン」などを実施する
こうした動線を設計することで、1人のお客様から複数回の受注が生まれ、安定した売上が実現します。
まとめ｜独立開業で稼げる人になるには「組み合わせ」と「継続力」
国際行政書士や公証人として独立して成功するには、ただ「資格を取る」だけでは不十分です。高単価な業務に着手できる専門性、そして継続して依頼される信頼性を兼ね備える必要があります。
そのために有効なのが、「業務の掛け合わせ」です。行政書士×公証人、行政書士×外国人雇用支援、行政書士×SNS発信など、自分なりの強みを明確に打ち出すことで、価格競争に巻き込まれず、紹介や口コミによって依頼が増えていくのです。
そして、何より大切なのは「続けること」。最初は仕事が来ない日が続くかもしれませんが、積み上げた実績と信頼は、確実に自分の資産となります。
あなたも、今から「稼げる士業」としての第一歩を踏み出してみてください。
