844電話の正体と、電話にでてしまったときの対処法!NTT・SBを騙る手口への防衛策

ふとスマホの画面を見ると、見慣れない「844」や「+844」から始まる番号の着信履歴が残っていて、心臓がドキッとした経験はありませんか。 「海外からの電話?」「もしかして、未払いの料金があるのかも?」と不安になって検索したあなたは、とても危機管理能力が高い方です。

最初に結論をお伝えしますね。 この「844」から始まる電話は、十中八九、NTTやソフトバンクなどの大手通信キャリアを騙る詐欺、あるいは悪質なワン切り業者からの電話です。 焦って折り返したり、自動音声の指示に従ったりする必要は一切ありません。

この記事では、謎多き「844」という番号の正体から、なぜあなたの元にかかってきたのかという背景、そして誤って出てしまった場合の具体的なリスクと対処法までを、2025年12月の最新情報を交えて徹底的に解説します。 特に「未納料金があります」といった脅し文句に不安を感じている方や、ビジネスで社用携帯を使っている方にとっては、知っておくだけでトラブルを回避できる重要な情報です。 正しい知識を身につけて、不要な不安を解消し、大切な時間とお金を守るための「最強の防衛策」を一緒に見ていきましょう。

目次

844電話番号はどこからの着信?正体と詐欺の可能性を見極める

まず一番気になるのは、「そもそも844ってどこの国の番号なの?」という点ですよね。 日本の市外局番でもなければ、携帯電話番号の「090」や「080」とも違います。 実は、この844という番号には、国際的な電話サービスの仕組みと、それを悪用する犯罪グループの意図が隠されています。 ここでは、この番号の正体と、なぜ詐欺に使われるのかという仕組みについて、専門用語をかみ砕きながら詳しくお話しします。

北米のトールフリーですが、日本では詐欺に使われるケースが大半です

驚かれるかもしれませんが、本来「844」という番号は、アメリカやカナダなどの北米地域で使われている「トールフリー(Toll-Free)」の番号です。 トールフリーとは、日本でいうところの「0120(フリーダイヤル)」と同じ仕組みのもので、電話をかける側ではなく、受ける側(企業など)が通話料を負担するサービスのことです。

「えっ、じゃあアメリカの企業からの電話なの?」と思われるかもしれません。 確かに、アメリカ国内で現地の企業にかける場合は正規の番号として機能しています。 しかし、日本に住んでいるあなたの個人携帯に、アメリカの企業がいきなりフリーダイヤルを使って電話をかけてくることは、通常では考えにくいですよね。

実は、詐欺グループがこの「844」という番号を偽装表示させて電話をかけているケースが非常に多いのです。 インターネット回線を使った電話(VoIP)などの技術を使えば、発信元の番号を好きな数字に書き換えて通知させることが簡単にできてしまいます。 彼らがこの番号を使う理由は、「見慣れない番号で興味を引くため」や「海外からの重要な連絡だと思わせるため」、そして「日本の警察の手が届きにくい海外経由に見せかけるため」といった狙いがあります。 つまり、画面に表示された「844」という数字は、あなたを騙すための舞台装置の一つだと考えてください。

ベトナムの国番号(+84)と見間違えやすいポイントを解説

もう一つ、よくある勘違いとして「ベトナムからの電話ではないか?」というものがあります。 ベトナムの国番号は「+84」です。 スマホの画面に「+84 4…」や「+84-4…」と表示された場合、パッと見ると「844」に見えてしまうことがあります。

実際に、ベトナムやその周辺国を経由した国際電話詐欺も横行しています。 特にビジネスで海外と取引がある方などは、「ベトナムの工場からかな?」と思って出てしまうかもしれません。 しかし、ここでも重要なのは「心当たりがあるかどうか」です。 事前にアポイントメントのない国際電話、特に個人の携帯にかかってくるものは、国番号がどこであれ疑ってかかるべきです。

「844」という並びを見たときは、それが北米のフリーダイヤルであれ、ベトナムの国番号の続きであれ、基本的には「自分には関係のない、出る必要のない電話」だと認識してしまって問題ありません。 無理に対応しようとせず、まずは一呼吸おいて、その番号をGoogleやYahoo!で検索する癖をつけましょう。

なぜ日本のスマホにかかってくるのか?ランダム発信の仕組み

「私は普通の会社員だし、電話番号をどこかに公開した覚えもないのに、なぜ?」と不思議に思うかもしれません。 自分の個人情報がどこからか漏れているのではないかと不安になりますよね。 もちろん、過去に登録したサイトから情報が流出している可能性もゼロではありませんが、多くの場合はもっと単純な「ランダム発信」という手法が使われています。

これは、コンピュータープログラムを使って、数字の組み合わせを自動的に作り出し、機械的に何万件もの電話をかけまくる手口です。 例えば、「090-XXXX-XXXX」の「X」の部分を0から9まで順番に入れ替えていけば、理論上すべての携帯電話番号に電話をかけることができますよね。 彼らはあなた個人を狙っているわけではなく、数千、数万とかけた電話の中で、たまたずつながり、反応してくれた「誰か」を探しているだけなのです。

ですので、「私だけが狙われている」と過度に怖がる必要はありません。 家にポスティングされるチラシと同じで、無差別に配られている迷惑な広告のようなものです。 ただ、チラシと違って電話は着信音が鳴り、生活や仕事を中断させられるため、非常に厄介です。 だからこそ、仕組みを知って「相手にしない」ことが、精神的な平穏を守るためにも重要になってきます。

844電話に出てしまったらどうなる?通話料金とリスクを徹底解説

着信画面を見て、とっさに指が動いて出てしまったり、寝ぼけてスワイプしてしまったりすることもありますよね。 あるいは、仕事の電話だと思って慌てて出てしまったという方もいるでしょう。 「通話ボタンを押してしまった!高額請求が来る?」とパニックになる必要はありません。 ここでは、誤って電話に出てしまった場合に実際に起こりうることと、金銭的なリスクについて詳しく解説します。

日本国内で受信するだけなら料金は発生しませんが、国際ローミング中は注意

まず一番心配な「電話に出ただけでお金を取られるのか」という点についてです。 結論から言うと、あなたが日本国内にいて電話を受ける(着信に応答する)だけであれば、通話料は発生しません。

日本の電話料金の仕組みでは、基本的に「かけた側(発信者)」が通話料を負担するルールになっています。 これは相手が海外からの国際電話であっても、偽装された番号であっても同様です。 ですので、もしあなたが日本国内で「844」からの電話に出て、「もしもし?」と言ってすぐに切ったとしても、次の月の請求書に数万円の請求が載ることはまずありません。

ただし、例外が一つだけあります。 それは、あなたが海外旅行中や海外出張中である場合です。 海外滞在中に日本の携帯番号にかかってきた電話に出ると、「着信通話料」が発生します。 日本の携帯電話会社を経由して海外の現地まで電波を届けているため、受ける側にもコストがかかるのです。 この場合は、1分あたり百数十円から数百円単位の料金がかかることがあるため注意が必要ですが、日本で生活している限りは「受信料」の心配は無用です。

だからといって、「なんだ、タダなら出てもいいか」と考えるのは危険です。 金銭的な直接被害はなくとも、次に解説するような「情報の搾取」や「カモリスト入り」のリスクがあるからです。 リスクは金銭だけではないことを、しっかりと理解しておきましょう。

折り返しかけ直すと高額な国際通話料が発生する「ワン切り詐欺」の手口

「844」からの着信で最も警戒すべき金銭被害は、折り返し電話をしてしまった場合に発生します。 これを一般的に「国際ワン切り詐欺」と呼びます。

手口は非常にシンプルかつ巧妙です。 犯人は、あなたのスマホを一瞬だけ鳴らして切る(ワン切り)、あるいは留守電に無言や意味深なノイズを残します。 着信履歴に「+844…」という謎の番号が残っているのを見たあなたは、「誰だろう?」「緊急の用事かな?」と気になって、その番号をタップしてかけ直してしまいます。

この瞬間、罠にかかったことになります。 日本から海外へ電話をかけることになるため、あなたに高額な国際通話料が発生します。 かけ直した先が北米であればまだマシかもしれませんが、衛星電話や特定の高額な通話料が設定されている地域に転送される仕組みになっていることもあります。 30秒で数百円といった高単価な料金がかかることも珍しくありません。

さらに悪質なケースでは、かけ直した先で「ただいま電話が混み合っています。そのままお待ちください」といった自動音声が流れ、通話時間を意図的に引き延ばそうとします。 この通話料の一部が、通信会社を経由して(キックバックのような形で)詐欺グループの収益になる仕組みが存在するとも言われています。 つまり、あなたが折り返し電話をすることで、詐欺師にお金を貢いでいるのと同じことになってしまうのです。

「知らない国際電話番号には、絶対に折り返さない」。 これを自分の中の鉄則にするだけでも、被害のほとんどは防げます。 どうしても気になる場合は、まずはその番号をネットで検索してください。 同じように「ワン切りされた」という報告が、知恵袋や口コミサイトに多数上がっているはずです。

出てしまった後に「カモリスト」に登録されるリスクと二次被害

電話に出てしまった場合、金銭以外のリスクとして「電話番号の有効性確認」があります。 先ほどお話ししたように、業者は機械を使ってランダムに電話をかけています。 その時点では、その番号が「現在使われているか(通じるか)」「持ち主は電話に出るタイプか」は分かっていません。

しかし、あなたが電話に出て応答した瞬間、相手のシステムには以下のような情報が記録されます。

  • アクティブな番号である:この番号は現在使われており、電波も通じている。
  • 応答する人物である:知らない番号でも警戒せずに出る、あるいは好奇心旺盛な人物である。
  • 活動時間帯:平日の昼間に出たならビジネスパーソン、夜中なら夜型の生活、といった推測が可能。
  • 性別や年齢層:声を出してしまった場合、録音データから男性か女性か、高齢者かなどを分析されることもあります。

こうして選別された番号は、「カモリスト(騙しやすい人の名簿)」としてリスト化されます。 このリストは裏社会で売買され、他の詐欺グループや悪質な営業会社に渡る恐れがあります。 その結果、「一度電話に出てしまってから、急に迷惑メールが増えた」「投資勧誘の電話がかかってくるようになった」「架空請求のSMSが届くようになった」という二次被害を招いてしまうのです。

もし誤って出てしまった場合は、「もしもし」や「はい、〇〇です」と名乗らず、相手の反応を待ってください。 そして、不審な自動音声や無言だと分かったら、何も言わずに即座に切るのがベストです。 相手に「人間が出た」という確証を少しでも与えないような対応を心がけましょう。 「間違えました」といった謝罪も不要です。相手は機械や犯罪者なのですから、遠慮なく通話終了ボタンを押してください。

NTTやソフトバンクを騙る「未納料金」の自動音声・SMSに騙されない方法

最近、「844」からの着信や、これに関連するSMSで特に増えているのが、実在する通信キャリア(NTTファイナンス、ソフトバンク、ドコモなど)を名乗る詐欺です。 「未納料金がある」「法的措置に移行する」といった強い言葉で不安を煽り、金銭や個人情報を盗み取ろうとする手口が急増しています。 ここでは、具体的な詐欺のパターンと、本物かどうかを見分けるための決定的なポイントを深掘りします。

「法的措置を取る」と脅す自動音声ガイダンスの典型的なパターン

もし844からの電話に出てしまい、自動音声が流れてきたら、内容をよく聞いてみてください(もちろん、聞かずに切るのが一番ですが)。 多くのケースで、以下のようなアナウンスが流れます。

  • 「NTTファイナンスです。現在ご利用中の電話回線にて未納料金が発生しております」
  • 「法的措置に移行するため、通信サービスを停止します」
  • 「オペレーターにおつなぎする場合は『1』を押してください」
  • 「重要なお知らせがあります。詳しくは『9』を押してください」

この手口の巧妙なところは、「法的措置」「サービス停止」という恐怖心を煽る言葉を使っている点です。 今の生活において、スマホやインターネットが使えなくなるのは死活問題ですよね。 その不安につけ込んで、「なんとかしなきゃ」と焦らせ、冷静な判断力を奪おうとするのです。

もしここで指示通りにボタンを押してしまうと、詐欺グループのオペレーター(人間)につながります。 そして、「未払いのサイト利用料がある」「今日中に支払わないと裁判になる」などと言葉巧みに脅され、コンビニで電子マネーカード(Apple Gift CardやAmazonギフトカードなど)を買ってくるように指示されます。

断言しますが、NTTやソフトバンクなどの正規の通信会社が、個人の携帯電話に対して、自動音声で「法的措置」や「未納による停止予告」を行うことは絶対にありません。 重要な契約に関する連絡は、必ず「書面(封書)」や「請求書」で届きます。 「電話での自動音声通知=100%詐欺」と覚えておいて間違いありません。

844から始まるSMSで誘導されるフィッシング詐欺の実態

電話だけでなく、SMS(ショートメッセージ)にも注意が必要です。 発信元が「844…」などの海外番号や、あるいは「NTT」などの名称になっていても、本文に不審なURLが記載されているケースです。

メッセージの内容は以下のようなものが一般的です。

  • 「【重要】ソフトバンク未払い料金お支払いのお願い。http://…」
  • 「ご利用料金の確認が取れておりません。本日中にご確認ください。http://…」
  • 「お荷物の住所が不明のため持ち帰りました。ご確認ください。http://…」

これらのリンクをクリックすると、本物の公式サイトそっくりの偽サイト(フィッシングサイト)に飛ばされます。 見た目はロゴもデザインも本物と瓜二つですが、URLをよく見ると微妙に違ったり、デタラメな文字列だったりします。 この偽サイトで、IDやパスワード、クレジットカード番号などを入力してしまうと、その情報はすべて犯人に盗み取られてしまいます。 その結果、キャリア決済を勝手に使われたり、クレジットカードを不正利用されたりする被害に遭うのです。

SMSに記載されているURLは、基本的にタップしないことが鉄則です。 もし料金の未払いが心配なら、SMSのリンクからではなく、普段使っている公式アプリ(My SoftBank、My docomoなど)や、ブックマークしている公式サイトからログインして確認するようにしましょう。 自分の手で正規のルートからアクセスすれば、絶対に偽サイトに誘導されることはありません。

本物のキャリアからの連絡と詐欺メッセージを見分ける決定的な違い

では、本物の連絡と詐欺をどうやって見分ければいいのでしょうか。 実は、通信キャリア各社もこの問題を深刻に受け止めており、明確なルールを設けています。

【決定的な見分け方リスト】

  1. 自動音声での督促はしない: 先ほどもお伝えした通り、NTTファイナンスや大手キャリアが、自動音声電話で個人の未納料金を督促することはありません。
  2. 電子マネーでの支払いは求めない: 正規の料金支払いは、銀行振込、コンビニ払込票、ショップでの支払いが基本です。「コンビニでギフトカードを買って番号を教えて」と言われたら、それは100%詐欺です。
  3. SMSのリンク先URLを確認する: 本物のURLは「https://www.ntt-finance.co.jp/」や「https://www.softbank.jp/」など、ドメイン(.jpの前などの部分)が決まっています。見たことのないURLや短縮URL(bit.lyなど)は疑いましょう。
  4. そもそも「844」などの海外番号からは送らない: 日本の通信会社が、わざわざ北米のフリーダイヤルを使って連絡してくる理由がありません。発信元番号が「090」や「080」以外の不自然な数字であれば、それは詐欺のサインです。

これらのポイントを押さえておけば、いざという時に「あ、これは詐欺だ」と冷静に判断できます。 特にビジネスシーンでは、会社の経費に関する連絡と勘違いしてしまうこともあるかもしれません。 「未納」「請求」という言葉を見ても、反射的に反応せず、まずは一呼吸おいて確認作業を行う余裕を持つことが大切です。

844電話への対処法と、二度とかかってこないようにする拒否設定

「無視すればいいとは分かったけれど、着信履歴に残るのも気持ち悪いし、通知が来るだけでストレスになる」 その通りですよね。 毎回「またか」とイライラするのは、精神衛生的にも良くありませんし、業務の集中力を削ぐ原因にもなります。 根本的な解決策は、そもそも電話が鳴らないように設定してしまうことです。 ここからは、iPhoneやAndroidの機能、そして通信キャリアのサービスを使った具体的な着信拒否の設定方法を、ステップバイステップで解説します。

iPhone・Androidで「844」や国際電話を着信拒否する手順

スマホの標準機能やアプリを使うことで、特定の番号や、迷惑電話と思われる番号をブロックすることが可能です。 すぐにできる設定ですので、ぜひ今すぐ手元のスマホで試してみてください。

【iPhoneの場合】

iPhoneには「特定の国番号を一括拒否する」という標準機能はありませんが、着信があった番号を個別に拒否することは非常に簡単です。

  1. 「電話」アプリの「履歴」タブを開きます。
  2. 「844」から始まる迷惑電話の履歴を見つけ、右端にある青い「i」マーク(インフォメーションマーク)をタップします。
  3. 情報画面が開いたら、一番下までスクロールします。
  4. 赤文字で表示されている「この発信者を着信拒否」をタップします。
  5. 確認のポップアップが出るので、もう一度「連絡先を着信拒否」をタップします。

これで、その特定の番号からは二度とかかってきません。 また、もっと強力に対策したい場合は、「不明な発信者を消音」という機能もおすすめです。 「設定」→「電話」→「不明な発信者を消音」をオンにすると、連絡先に登録していない番号からの着信音は鳴らず、通知も来ずに直接留守電に送られます。 ビジネスで新規の顧客から電話がかかってくる可能性がある方は使いにくいかもしれませんが、プライベート用のスマホなら非常に効果的です。

【Androidの場合】

Androidは機種によってメニュー名が多少異なりますが、多くの機種で「海外からの電話」や「迷惑電話」をブロックする機能が充実してきています。

  1. 「電話」アプリを開き、履歴一覧から「844」の番号を長押しします(またはタップして詳細を開く)。
  2. メニューが表示されるので、「ブロックしてスパムとして報告」や「着信拒否」を選択します。

さらに、Androidの標準電話アプリ(Google製)を使っている場合は、スパム保護機能を活用しましょう。

  1. 電話アプリの右上にあるメニュー(︙)から「設定」を選びます。
  2. 「発信者番号とスパムの番号」をタップします。
  3. 「スパム番号をフィルタ」のスイッチをオンにします。

これをオンにしておくと、Googleのデータベースに基づいて、悪質だと判断された番号からの着信を自動的に防いでくれます。 「844」に限らず、様々な迷惑電話をシャットアウトしてくれる頼もしい機能です。

キャリア(ドコモ・au・ソフトバンク)の迷惑電話ブロックサービス活用法

スマホ本体の設定だけでなく、契約している通信キャリア(携帯会社)側でブロックしてもらうのが最も確実です。 各社とも、迷惑電話対策には力を入れていますので、無料または少額のオプションで利用できるサービスを確認してみましょう。

  • NTTドコモ: 「迷惑電話ストップサービス」が無料で使えます。 着信履歴に残っている番号を登録することで、次回から「おかけになった電話番号への通話はおつなぎできません」というガイダンスが流れ、着信自体を拒否できます。 また、国際電話の着信を一括で拒否する設定もMy docomoから申し込み可能です。
  • au: 「迷惑電話撃退サービス」(月額110円、パックによっては無料)があります。 迷惑電話を受けた直後に「1442」へダイヤルすると、その番号を拒否リストに登録できます。 さらに、最近では国際電話の発着信を細かく制限できるオプションも強化されています。
  • ソフトバンク: 「ナンバーブロック」(月額110円、パックによっては無料)で、迷惑電話の着信を拒否できます。 また、「国際電話着信規制」というサービスもあり、これを申し込むと海外からの着信をすべてブロックできます。海外とのやり取りが全くない方には、これが最強の対策になります。

自分が使っているキャリアのマイページ(My docomo, My au, My SoftBank)にログインし、「迷惑電話」や「国際電話」で検索して、設定状況を確認してみてください。 数分で設定できるものがほとんどですので、後回しにせずやってしまいましょう。

知恵袋でも話題?迷惑電話対策アプリで発信元を特定してブロックする

個別の番号をブロックしても、相手が番号を変えてかけてくる「いたちごっこ」になることがあります。 そこでおすすめなのが、「Whoscall(フーズコール)」や「電話帳ナビ」といった迷惑電話対策アプリの導入です。

Yahoo!知恵袋などでも、「このアプリを入れたら844からの電話が止まった」「出る前に詐欺だと分かって助かった」という口コミが多く見られます。 これらのアプリは、世界中の膨大な迷惑電話番号のデータベースを持っており、着信があった瞬間に画面上に「〇〇詐欺」「迷惑電話の可能性あり」といった情報を表示してくれます。

  • メリット1:正体がわかる まだ自分の電話帳に登録していない番号でも、データベースにあれば発信元が表示されます。「844」と表示されるだけでなく、「詐欺報告あり」と出れば、安心して無視できますよね。
  • メリット2:自動ブロック 悪質な番号からの着信を、そもそも鳴らさずに自動でブロックする設定も可能です。

無料版でも十分な機能を持ったアプリが多いので、一度インストールして試してみる価値はあります。 特に、仕事用とプライベート用の携帯を分けていないフリーランスの方や、色々な番号から電話がかかってくる営業職の方にとっては、必須のツールと言えるでしょう。

もし被害に遭ってしまったら?事後対応と相談窓口まとめ

「この記事を読む前に、うっかり折り返してしまった」「自動音声に従って個人情報を入力してしまった」 そんな方もいるかもしれません。 起きてしまったことは変えられませんが、その後の対応次第で被害を最小限に抑えることは可能です。 焦らず、冷静に以下の手順で行動してください。

金銭的な被害が出た場合の警察・消費生活センターへの相談ルート

もし、折り返して高額な通話料が発生してしまったり、偽サイトでクレジットカード情報を入力して不正利用されたりした場合は、公的な機関への相談が必要です。

  1. 消費生活センター(消費者ホットライン): 局番なしの「188(いやや)」に電話をかけてください。 地方公共団体の消費生活相談窓口につながり、専門の相談員が対処法をアドバイスしてくれます。「架空請求の画面が消えない」「支払ってしまったお金を取り戻したい」といった具体的な相談に乗ってくれます。
  2. 警察への相談: 実際に金銭を騙し取られた場合や、身の危険を感じるような脅迫があった場合は、警察へ届け出ましょう。 緊急ではない相談の場合は、警察相談専用電話「#9110」にかけると、生活安全課などの担当部署につないでくれます。

相談する際は、以下の情報を整理しておくとスムーズです。

  • 着信があった日時と電話番号
  • 通話の内容(自動音声だったか、人が出たか)
  • SMSの内容やURL
  • もし支払ってしまった場合は、その金額と方法(振込、電子マネーなど)

一人で抱え込まず、プロの力を借りることが解決への近道です。 「騙された自分が悪い」なんて思う必要はありません。悪いのは100%、騙そうとした側なのですから。

個人情報が漏れた可能性がある場合のパスワード変更とセキュリティ対策

もし、フィッシングサイトなどでIDやパスワードを入力してしまった場合は、すぐに以下の対策を行ってください。

  1. パスワードの変更: 入力してしまったサービス(例:My SoftBank、dアカウント、Apple IDなど)のパスワードを、直ちに変更してください。他のサイトでも同じパスワードを使い回している場合は、それらもすべて変更する必要があります。
  2. クレジットカードの停止: クレジットカード番号を入力してしまった場合は、カード会社に連絡してカードの利用を停止し、再発行の手続きを行ってください。「不正利用されるかも」と不安なまま過ごすよりも、一度止めてしまった方が安心です。
  3. キャリア決済の確認: 携帯電話の利用料金と一緒に請求される「キャリア決済」が勝手に使われていないか、利用明細をこまめに確認しましょう。身に覚えのない請求があれば、すぐに携帯会社に申し出てください。
  4. 二段階認証(2FA)の設定: もし設定していなければ、この機会に必ず「二段階認証」を有効にしましょう。これがあれば、万が一パスワードが漏れても、あなたのスマホに届く認証コードがないとログインできないため、乗っ取りを防ぐことができます。

こうした事後対応は面倒に感じるかもしれませんが、これ以上被害を広げないための重要な作業です。 一つ一つ確実に処理して、デジタルの鍵をかけ直しましょう。

まとめ:844電話は「無視」が最強の防衛策!落ち着いて対処しよう

ここまで、844電話の正体から、具体的な着信拒否設定、そして万が一の時の事後対応までを詳しく解説してきました。 長くなりましたが、重要なポイントをもう一度おさらいしましょう。

  • 844の正体は詐欺: 北米のトールフリーを偽装した番号か、ベトナム経由の迷惑電話です。正規のキャリアからの連絡ではありません。
  • 基本は無視: 電話に出るメリットは一つもありません。着信があっても出ず、すぐに検索して確認しましょう。
  • 折り返し厳禁: 「ワン切り詐欺」の可能性があります。高額な国際通話料が発生するリスクを避けるため、絶対にかけてはいけません。
  • 未納の脅しに屈しない: NTTやソフトバンクが自動音声で法的措置を予告することはありません。SMSのURLも安易にクリックしないように。
  • 設定でブロックする: スマホやキャリアの設定、アプリを活用して、着信そのものを拒否するのが一番のストレス解消法です。

現代において、電話は便利なツールであると同時に、あなたの時間を奪い、時には資産さえも狙う「入り口」にもなり得ます。 しかし、相手の手口を知り、適切な対策をしておけば、決して怖いものではありません。 「知らない番号には出ない」「怪しいと思ったら検索する」 このシンプルな習慣が、あなたとあなたの会社を守る最強の盾になります。

844電話というノイズをしっかりとシャットアウトして、本当に大切な仕事やプライベートな時間に集中できる環境を作りましょう。 この記事が、あなたの不安を解消し、快適なスマホライフを取り戻す手助けになれば嬉しいです。 今すぐスマホの設定画面を開いて、対策を始めてみてくださいね!

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