スマートフォンに突然「+969」から始まる見知らぬ番号から電話がかかってきて、不安になった方も多いのではないでしょうか。「うっかり出てしまったけど大丈夫?」「これって詐欺電話?」といった疑問が急増しています。本記事では、+969の国番号の正体、着信の背景、ビジネスにも影響を及ぼしかねないリスクと対処法まで、実例とともにわかりやすく解説します。
+969から始まる電話はどこの国?
正体は「モルディブ共和国」の国際電話番号
「+969」は、インド洋に位置する島国モルディブの国際電話番号として割り当てられています。モルディブは観光地として有名ですが、日本との一般的な通話機会は少なく、「+969」からの電話はほぼ全てが不審な目的による着信と考えられます。
- 国名:モルディブ共和国(Maldives)
- 国際電話コード:+960(※+969は正規国際コードではなく不明または偽装の可能性大)
- 特徴:近年、詐欺的国際電話の発信源として報告件数が増加
重要:+969は正式な国番号ではない?
実際には**+969はITU(国際電気通信連合)によって正式には割り当てられていない番号**である可能性もあります。つまり、「国を偽装した架空の番号」の可能性が極めて高く、詐欺・不正通話に悪用されているケースが疑われます。
なぜ+969から電話がかかってくるのか?
多くのケースは「ワン切り詐欺」目的
+969からの着信の多くは、1コールで切れるワン切り型の手法です。これは、ユーザーが気になって折り返してくることを狙っており、以下のような仕組みで被害が発生する可能性があります:
- 折り返すことで国際通話料が発生
- 自動音声応答で長時間通話を誘導
- 個人情報やSMS認証を抜き取る目的も
自動発信ボットや電話番号収集目的も
企業や個人が利用する回線のセキュリティを突いて、**電話番号の生存確認(アクティブかどうか)**を行う目的でランダムに発信されているケースもあります。これは、企業担当者の携帯に届くことで、ビジネス情報の流出や営業妨害につながるリスクも。
出てしまったらどうなる?通話の危険性
出るだけで料金は発生する?
基本的に「着信に出るだけ」では通話料は発生しません。ただし、以下のようなケースでは料金や被害の可能性が高まります:
- 相手の音声ガイダンスに誘導されて長時間話した
- 折り返し発信してしまった
- 相手から録音されていた(※セキュリティリスク)
出た後にやるべきこと
- 電話内容を覚えている限りメモ
- キャリアの通話履歴・課金履歴をチェック
- 不審なSMS・リンクなどが届いていないか確認
- 不審な挙動があれば端末のセキュリティスキャンを実施
折り返してしまった場合のリスクと対応方法
高額通話料を請求される恐れ
モルディブを含む国際発信は、1分あたり200~500円程度の通話料がかかる場合も。特にプリペイド式や業務用スマートフォンの場合、会社側が後から高額な請求を受けることも。
ビジネス用端末の場合は注意が必要
- セキュリティポリシーに違反する通話が履歴に残る
- 企業内部の連絡網がリスト化され、さらなる迷惑着信へ波及
- 経費精算でトラブルになる恐れ
対応策
- すぐにキャリアに通話履歴を確認し、課金停止依頼を出す
- 企業利用端末なら情報システム部へ報告
- 通話ログのスクリーンショットを記録
スマートフォンでできる着信ブロックと予防策
Android端末の対応方法
- 電話アプリを開く
- 最近の着信履歴から+969を長押し
- 「ブロック/スパムとして報告」を選択
また、迷惑電話対策アプリ(例:Whoscall、Truecaller)を併用するとさらに精度が上がります。
iPhoneの場合
- 設定 → 電話 → 不明な番号を消音
- 着信履歴から該当番号を開く
- 「この発信者を着信拒否」を選択
よくある質問と不安解消Q&A
Q:+969の番号に出たらウイルス感染しますか?
→ 通話だけではウイルス感染しません。リンクをタップしたり、SMSのURLを開いた場合に注意が必要です。
Q:+969の番号に折り返してしまった。後日請求は来る?
→ 多くの事例で「国際通話料」として請求される可能性があります。心配な場合は早めにキャリアへ相談しましょう。
Q:何度も着信がある場合、どうすれば?
→ 繰り返しの着信は、番号が“アクティブ”と認識されている可能性が高いため、着信ブロック+キャリアへの通報をおすすめします。
まとめ:+969からの電話に出たときの対処と、事前の予防が重要
+969から始まる電話番号は、一般的な国際通話とは異なり、不審な目的で発信されているケースが多く報告されています。
出てしまっただけで被害になることは少ないものの、折り返し・通話継続・SMS反応などを行うと、金銭的・情報的リスクに発展する可能性があります。
- 知らない国際番号には出ない・折り返さない
- 不審な番号は即ブロック+ログの記録
- 会社貸与端末の場合は必ず報告し、情報共有を
これらを意識することで、被害を未然に防ぎ、信頼されるセキュアなビジネス対応が実現できます。