ChatGPTの出力からアスタリスク(**)を排除するプロンプト術!コピペ修正の手間をゼロにする方法

ChatGPTに文章を作成してもらったとき、文中に散りばめられた「アスタリスク(星印)」や勝手な「太字」にイライラしたことはありませんか。せっかく素晴らしい文章ができても、WordやGoogleドキュメント、あるいは社内のチャットツールに貼り付ける際に、いちいち余計な記号を手作業で削除するのは本当に時間の無駄ですよね。

実は、この現象には明確な理由があり、ほんの少しのコツを知っているだけで完全にコントロールすることが可能です。

この記事では、ChatGPTがなぜ記号を使うのかという仕組みの解説から、今すぐ使える「装飾なしで出力させる魔法のプロンプト」、さらには二度と同じ指示をしなくて済む設定方法までを徹底的に解説します。今日から「修正作業」という無駄な時間をゼロにして、本来の業務に集中できる快適な環境を手に入れましょう。

目次

なぜChatGPTは勝手に太字にするのか?マークダウンの仕組みとアスタリスクの意味

まずは、敵を知ることから始めましょう。「頼んでもいないのに、どうしてChatGPTは大事そうなところを勝手に太字にするの?」と不思議に思ったことはありませんか。

実はこれ、ChatGPTが気を利かせているつもりで行っている「マークダウン(Markdown)」という記述ルールによるものなのです。ここでは、その仕組みと、あの星印が持つ本来の意味について分かりやすく解説します。

「チャット GPT 太字 意味」とは強調表示のこと

ChatGPTの画面上で文字が太く表示されている部分は、裏側では「アスタリスク2つ」で文字を挟むというルールで書かれています。

具体的には、文章の中で特に重要だとAIが判断したキーワードやフレーズを強調するために使われます。人間がノートをとるときに重要な部分を赤ペンで囲むのと同じ感覚ですね。

ChatGPTは、ユーザーにとって読みやすいように、このマークダウン記法を使って視覚的なメリハリをつけてくれています。ブラウザ上で見ている分には「見やすくて便利だな」と感じるかもしれません。しかし、これがテキストをコピーして別の場所(メールやメモ帳など)に貼り付けた瞬間、太字の効果が消え、正体である「アスタリスク」という記号だけが亡霊のように残ってしまうのです。これが、私たちが直面している「コピペ問題」の正体です。

「チャット GPT アスタリスク 意味」を理解して制御する

この「アスタリスク(星のような記号)」は、プログラミングやWebライティングの世界では非常に一般的な記号です。

  • アスタリスク1つで挟む:斜体(イタリック)になります。
  • アスタリスク2つで挟む:太字(ボールド)になります。
  • アスタリスク3つで挟む:太字かつ斜体になります。

ChatGPTはこのルールに則って文章を生成しています。「チャット GPT 太字になる」現象はバグではなく、仕様通りの正しい挙動なのです。

しかし、ビジネス文書やメールの下書きを作成している場合、この仕様はありがた迷惑になることが多いですよね。仕組みが分かれば、あとは「その機能を使わないで」と正しく命令するだけで解決します。AIは指示待ちの優秀なアシスタントですから、こちらの意図を明確に伝えることが何よりも大切ですよ。

見出しに使われる「#(シャープ)」などの記号にも注意

アスタリスク以外にも、ChatGPTは文章構造を作るためにさまざまな記号を使います。

よく見かけるのが、行の先頭につく「#(シャープ)」です。これは「見出し」を意味するマークダウン記号です。シャープの数が増えるほど、見出しのレベルが小さくなっていきます(#は大見出し、##は中見出し)。

これらも同様に、コピペ先によってはただの記号として残ってしまいます。これから紹介する方法を使えば、アスタリスクだけでなく、こうした見出し記号もまとめて消し去り、純粋な「文字だけのテキスト」を手に入れることができますので安心してくださいね。

コピペが劇的に楽になる!太字や装飾を回避してプレーンテキストで出力する具体的な指示

仕組みが分かったところで、いよいよ実践編です。ここでは、今すぐ使える具体的な指示(プロンプト)を紹介します。

この章の内容をそのままコピーしてChatGPTに貼り付けるだけで、あの煩わしい修正作業から解放されますよ。用途に合わせて使い分けてみてください。

「チャット GPT 記号」を使わせない魔法の言葉

最もシンプルで効果的なのは、「プレーンテキスト」という言葉を使うことです。

プレーンテキストとは、太字や色、見出しの大きさなどの装飾情報を持たない、純粋な文字だけのデータのことです。Windowsの「メモ帳」で扱うテキストと言えばイメージしやすいかもしれませんね。

具体的なプロンプト例を見てみましょう。

  • 基本のプロンプト 「以下の内容について記事を書いてください。ただし、出力はプレーンテキスト形式とし、マークダウン記法や装飾は一切使用しないでください。」
  • もっと短く伝えたい場合 「装飾なし、ベタ打ちで出力して。」

このように指示することで、ChatGPTは「あ、今回は見やすさよりも、文字データとしての使いやすさを優先するんだな」と理解してくれます。特に「プレーンテキスト」という専門用語(テクニカルターム)を使うと、AIへの伝わりやすさが格段に上がりますので、ぜひ覚えておいてください。

具体的に「ChatGPT アスタリスク2つ」を禁止する指示

プレーンテキストと伝えても、なぜか頑固にアスタリスクを使ってくる場合や、箇条書きの「・」は残したいけれど太字だけは消したい、という微妙な要望があるかもしれません。

そんなときは、禁止事項として具体的に明記するのが効果的です。

  • 太字のみを禁止するプロンプト 「強調のためのアスタリスク記号(**)は使用しないでください。」 「重要な単語であっても、太字にはしないでください。」
  • 記号全般を制御するプロンプト 「文中の強調表現、および見出し記号(#)は不要です。文章のみで構成してください。」

AIは「〜して」という肯定の命令よりも、「〜しないで」という否定の命令を少し苦手とする傾向があります。もし「しないで」と言っても記号が出てくる場合は、「装飾を含まないテキストのみで出力してください」のように、肯定的な言い回しに変換して伝えてみると、成功率がグッと上がりますよ。

メールやチャット用に「そのまま送れる形」を指定する

ビジネスメールの下書きや、Slackなどのチャットツールで送るメッセージを作成させる場合、相手に「アスタリスク付きの文章」を送ってしまうのは避けたいですよね。

そんなときは、出力の「目的」を伝えることで、AIが自動的に装飾を控えてくれることがあります。

  • メール用のプロンプト例 「取引先への謝罪メールを作成してください。メールソフトにそのまま貼り付けて送信するため、件名と本文のみを記述し、マークダウンによる装飾は行わないでください。」
  • チャット用のプロンプト例 「部下への業務連絡メッセージを書いて。Slackに貼り付けるので、太字などは使わずシンプルなテキストにしてください。」

このように「どこで使うのか」「何のために装飾がいらないのか」という背景情報(コンテキスト)を含めることで、ChatGPTはより人間に寄り添った、気の利いた出力を返してくれるようになります。

毎回指示するのは面倒?カスタム指示を活用して「名前」や「ルール」を忘れさせない設定

毎回プロンプトの最後に「プレーンテキストで」と入力するのは、正直面倒くさいですよね。人間ですから、うっかり入力を忘れてしまい、出力された瞬間に「あ!また太字になってる!」とがっかりすることもあるでしょう。

そこで活用したいのが、ChatGPTの「カスタム指示(Custom Instructions)」という機能です。これを使えば、一度設定するだけで、今後すべての会話で自動的にアスタリスクを排除できます。

「チャットGPT 名前 忘れる」を防ぐカスタム指示とは

ChatGPTを使っていると、長い会話の中で「最初の設定を忘れてしまう」ことや、新しいチャットを立ち上げるたびに「私の名前」や「好みの形式」を忘れてしまっていて、また一から説明し直さなければならないことにストレスを感じることはありませんか。

カスタム指示は、そういった「前提条件」や「常に守ってほしいルール」をAIの記憶に固定するための機能です。ここに「私はアスタリスクが嫌いです」と書き込んでおけば、ChatGPTは記憶喪失になることなく、常にそのルールを守り続けてくれます。

設定手順はとても簡単です。

  1. ChatGPTの画面左下にある自分のアイコンをクリックします。
  2. メニューから「ChatGPTをカスタマイズする(Custom Instructions)」を選択します。
  3. 下の段にある「ChatGPTにどのように応答してほしいですか?」という欄に入力します。

「ChatGPT アスタリスク」を恒久的に消す設定テンプレート

では、具体的に何を入力すればよいのでしょうか。ここでは、コピペしてそのまま使える設定テンプレートを用意しました。

以下の文章を、先ほどの「応答してほしい内容」の欄に貼り付けて保存してください。

【出力形式のルール】

  • すべての回答において、マークダウン記法による装飾(太字、斜体、見出し記号など)は原則として使用しないでください。
  • 特に、強調を示すアスタリスク(**)の使用は固く禁止します。
  • 出力は常にプレーンテキスト形式で行ってください。
  • ただし、プログラミングコードを表示する場合のみ、コードブロックを使用してください。

この設定をしておけば、新しいチャットを始めても、いちいち「太字にしないで」と言う必要はなくなります。まさに専属秘書に「私のコーヒーはブラックで」と一度伝えておけば、毎回言わなくてもブラックコーヒーが出てくるのと同じ状態を作れるわけです。

業務効率化において、この「繰り返しの作業をなくす」ことは非常に大きなインパクトがありますよ。

特定の場面だけ装飾を復活させたいときは?

「基本的にはプレーンテキストがいいけど、たまには見やすくまとめてほしいときもある」という場合もありますよね。

カスタム指示はあくまで「基本設定」です。個別のチャットで「今回はブログ記事用なので、マークダウンを使って見やすく装飾してください」と指示すれば、その場限りで設定を上書きしてくれます。

ガチガチに縛り付けるわけではなく、あくまで「デフォルト(標準)」を自分好みに変えるだけなので、安心して設定してみてください。もし不要になれば、いつでも設定画面から削除したり、スイッチひとつで無効化したりすることも可能です。

それでも記号が残ってしまう場合の対処法と、ビジネス活用事例

ここまで対策をしても、ごく稀にChatGPTが指示を無視してアスタリスクを出してくることがあります。AIも完璧ではないので、文脈によっては「ここは絶対に強調すべきだ!」と判断してしまうことがあるのです。

そんなときの緊急対処法と、装飾なしテキストが役立つ具体的なビジネスシーンを紹介します。

再生成(Regenerate)で言い方を変える

もしアスタリスクが含まれた回答が返ってきたら、決して手作業で消そうとしないでください。その数秒すらも短縮しましょう。

一番早いのは、回答の下にある再生成ボタンを押すことではありません。続けてこう入力するのです。

「修正して。記号をすべて削除して。」

これだけです。ChatGPTは直前の自分の回答を読み直すことができるので、「修正して」と言われると、内容を変えずに形式だけを整えて出し直してくれます。

また、「置換して」というテクニックも使えます。「文中にある全てのアスタリスク記号を削除して再出力してください」と伝えれば、物理的に記号を取り除いたバージョンを即座に作ってくれます。

プログラミングコードや表組みはどうなる?

「プレーンテキストにして」と指示すると、便利な「表(テーブル)」や「コードブロック(黒い背景の箱)」まで消えてしまうのではないかと心配になるかもしれません。

基本的には、プロンプトで「表形式は維持してください」「コードブロックは使ってください」と書き添えることで共存が可能です。

  • 共存させるプロンプト例 「説明文にはアスタリスクなどの装飾を使わずプレーンテキストにしてください。ただし、データ部分は表形式(テーブル)で作成してください。」

こうすることで、文章部分はコピーしやすく、データ部分はExcelに貼り付けやすいという、いいとこ取りの出力結果を得ることができます。

ビジネス文書・コード・メールでの活用メリット

最後に、アスタリスクを排除することで、具体的にどんな業務が効率化されるのかをイメージしてみましょう。

  • 社内レポート・報告書 WordやPowerPointに貼り付ける際、フォントサイズや太字設定が勝手に変わってしまう「書式の崩れ」を防げます。「テキストのみ保持して貼り付け」をする手間すら省けます。
  • プログラミングコードのコメント コードの説明文(コメントアウト)にマークダウン記号が混ざっていると、そのままエディタに貼り付けたときにエラーの原因になったり、可読性を下げたりします。プレーンテキストならそのまま貼り付けられます。
  • チャットツール(Slack/Teams/Chatwork) ツールごとに太字の記法は異なります(Slackはアスタリスク1つ、Teamsはショートカットなど)。ChatGPTが出した記号が、ツール側で正しく変換されずに「ゴミ」として表示されるのを防ぎます。

小さなことかもしれませんが、毎日数回、数十回と行うコピペ作業です。この「ちりつも」のストレスを解消することは、長期的に見て大きな業務効率化に繋がりますよ。

まとめ:AIに使われるのではなく、AIを使いこなすための第一歩

今回は、ChatGPTの出力から厄介な「アスタリスク」や「太字」を排除する方法について解説しました。

記事のポイントを振り返ってみましょう。

  • 仕組みを理解する:太字の正体は「マークダウン記法」による強調表現であり、仕様通りの挙動である。
  • プロンプトで制御する:「プレーンテキストで」「装飾なしで」と明確に指示することで回避できる。
  • 設定で自動化する:「カスタム指示」を使えば、毎回指示しなくても常に記号なしの状態で出力させることができる。
  • 困ったら修正させる:もし記号が出てきても、手で消さずに「記号を削除して再出力」とAIにやらせる。

「チャット GPT 太字 なぜ」と検索したあなたは、きっと日々の業務をもっと効率よく、スマートに進めたいと考えている意識の高い方だと思います。

たかが記号、されど記号です。AIの癖を理解し、自分の使いやすいようにカスタマイズしていく過程こそが、AIに使われる側ではなく「AIを使いこなす側」になるための第一歩です。

ぜひ、今日からカスタム指示を設定して、ストレスフリーなコピペライフを体験してみてください。きっと、「なんでもっと早くやらなかったんだろう!」と思うはずですよ。

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