iPhoneを使っていると、画面上に突如として現れる「黒い丸」に戸惑った経験はありませんか?画面上を自由に移動するこの黒いアイコンは、何かの不具合ではなく、Appleが提供している正規の便利機能「AssistiveTouch(アシスティブタッチ)」の一部です。本記事ではこの黒い丸の正体から、表示・非表示の方法、カスタマイズのやり方、仕事や業務で役立つ使い方まで徹底的に解説していきます。
黒い丸の正体は「AssistiveTouch」
iPhoneの黒い丸はバグではない
iPhoneの画面に表示される黒い丸は、端末の不具合や故障ではありません。これは「AssistiveTouch(アシスティブタッチ)」という、主にホームボタンの代替や操作の補助を目的とした機能によるものです。iPhone X以降のモデルでは物理ホームボタンが廃止されたこともあり、この機能を有効にして使っているユーザーが増えています。
この黒い丸は、ユーザーが画面をタップすることなくジェスチャー操作やショートカット機能を使えるようにするインターフェースで、特に指の可動域が制限されている方や、繰り返し作業の負担を軽減したいビジネスパーソンにとっても有用です。
iPhoneで黒い丸を出す方法
AssistiveTouchをオンにする手順
黒い丸を出すには、以下のようにAssistiveTouchを有効にする必要があります。
- 「設定」アプリを開く
- 「アクセシビリティ」をタップ
- 「タッチ」を選択
- 「AssistiveTouch」をオンにする
これで、黒い丸が画面に表示されるようになります。
この設定は一度オンにすれば常時表示されますが、場所は自由に動かすことが可能です。なお、業務アプリを使っている際に黒い丸が重なって邪魔になる場合もあるため、表示位置は適宜調整しておきましょう。
AssistiveTouchの設定方法とカスタマイズ
黒い丸の中の機能は何がある?
AssistiveTouchの黒い丸をタップすると、デフォルトでは次のようなメニューが表示されます。
- ホーム
- コントロールセンター
- Siri
- 通知センター
- デバイス(音量調整、画面のロックなど)
これらは「設定」→「アクセシビリティ」→「タッチ」→「AssistiveTouch」→「最上位メニューをカスタマイズ」から変更可能です。
表示されるアイコン数を変更する
「黒い丸の中に6個や8個のアイコンがある」と感じた方は、上記カスタマイズ画面でアイコンの数を変更した可能性があります。最大で8個、最小で1個まで設定が可能です。たとえば、業務でよく使う「スクリーンショット」や「画面収録」などを割り当てると、操作の効率が格段にアップします。
黒い丸が右上に固定されたり動く原因とその対処法
位置が固定されたまま動かない場合
AssistiveTouchの黒い丸は通常、画面の端で自由にドラッグ移動が可能ですが、稀に右上に固定されてしまい動かなくなるケースがあります。これは以下の要因が考えられます。
- ソフトウェアの一時的なバグ
- アクセシビリティ設定の一部エラー
- iOSアップデート直後の挙動不安定
この場合は以下を試してみてください。
- iPhoneを再起動する
- AssistiveTouchを一度オフにしてから再度オンにする
- iOSが最新版でない場合はアップデートする
勝手に動くように見える場合
AssistiveTouchの黒い丸は画面上に一定時間置いておくと、若干透明化して目立たなくなります。また、アプリによっては意図しないタイミングで一時的に位置が変わって見えることがあります。これも不具合ではなく仕様なので、心配する必要はありません。
黒い丸が消えない時の対処法
消したはずなのに復活する原因とは?
設定でオフにしたはずの黒い丸が、時間経過後や再起動後に再び表示されることがあります。この場合は「アクセシビリティのショートカット設定」が原因かもしれません。
以下の確認を行ってください。
- 「設定」→「アクセシビリティ」→「ショートカット」
- AssistiveTouchが選ばれていれば、解除する
ホームボタンやサイドボタンを3回クリックすることでAssistiveTouchがオンになるショートカットが設定されていると、意図せず黒い丸が再表示される可能性があります。
業務におけるAssistiveTouch活用術
よく使う機能への時短アクセスで生産性向上
ビジネスパーソンにとって、iPhoneの操作を1秒でも短縮できることは業務効率に直結します。たとえば以下のような設定を行うことで、日々の操作がスムーズになります。
- スクリーンショットを割り当てる:SNSや資料作成での画面キャプチャがワンタップ
- 画面ロックを設定する:物理ボタンの劣化を防ぎながら素早く画面をオフ
- 音量調整を割り当てる:会議中の即時ミュートや音量調整が可能に
このように、AssistiveTouchは単なる補助機能ではなく、操作のショートカット機能として業務に活用できる強力なツールです。
仕事中にAssistiveTouchを非表示にする方法
会議やプレゼン中に、画面上の黒い丸が目立ってしまうのを避けたい場合もあります。こうした状況では、以下の方法で一時的に非表示にできます。
- 「設定」→「アクセシビリティ」→「タッチ」→「AssistiveTouch」をオフ
- Siriに「AssistiveTouchをオフにして」と指示する
- コントロールセンターにショートカットを設定する(要カスタマイズ)
このように、必要なときだけオンにすることで、使用感も業務マナーも損なわずにすみます。
まとめ|iPhoneの黒い丸は使いこなせば業務効率の味方になる
iPhoneの画面に突然現れる黒い丸は、AssistiveTouchというAppleの公式機能です。最初は邪魔に感じることもありますが、設定をカスタマイズすることで業務効率を大きく改善する可能性があります。
表示や非表示、右上への固定、動き、アイコンの数(6個・8個)など、あらゆる状況にも対処できます。
誤操作の防止や時間短縮の観点でも、AssistiveTouchはスマートに仕事を進めるための有効な選択肢です。
「黒い丸=邪魔」という認識から、「黒い丸=仕事のパートナー」へ。
正しく使いこなすことで、あなたのiPhoneがさらに仕事に強くなります。