2月は寒さが続く中にも、春の兆しを感じ始める季節です。そんな季節感を手紙やメールに込めて伝える「時候の挨拶」は、ビジネスでもカジュアルな場面でも、相手に好印象を与える重要な一文となります。本記事では、2月の上旬・中旬・下旬それぞれの時候の挨拶を、やわらかい表現からフォーマルなものまで幅広くご紹介。おたよりや社外メールにすぐ使える例文を多数掲載しています。
2月の時候の挨拶とは?意味と役割
時候の挨拶の基本
時候の挨拶とは、手紙やメールの冒頭に季節感を表現することで、相手との距離を縮め、円滑なコミュニケーションを促す文章です。特にビジネスメールでは、形式的になりがちなやりとりの中に温かみを添える役割があります。
2月に使う時候の挨拶の特徴
2月は「立春(2月4日頃)」を迎え、暦の上では春ですが、実際にはまだ寒さが厳しい時期。したがって、”寒さ”と”春の兆し”の両方を意識した表現がよく使われます。例:「余寒なお厳しき折」「梅のつぼみがほころび始める頃」など。
2月の時候の挨拶をやわらかくする5つのコツ
「話しかけるような一文」で始める
「〜ですね」「〜でしょうか」など、会話調の語尾を使うとグッと柔らかくなります。
例:
- 「梅のつぼみがふくらみ始めましたね」
- 「春の気配が感じられるようになりましたが、お変わりありませんか?」
フォーマル語より「自然語」を選ぶ
「ご清栄」などの堅い語を避け、「体調いかがですか?」のように馴染みある単語に置き換えましょう。
例:
- フォーマル:「余寒の候、貴社ますますご清栄のこととお慶び申し上げます」
- やわらか:「寒さはまだ続きますが、お元気でいらっしゃいますか?」
季節の“具体的な情景”を入れる
抽象的な言葉より、「梅の香り」「日差しのあたたかさ」といった具体描写が親しみやすくなります。
例:
- 「道ばたの梅の花が少しずつ咲き始めています」
- 「少しずつ、日差しに春を感じるようになりました」
相手への「気づかいワード」を添える
気候に触れるだけでなく、相手の心身を気遣う言葉をひとこと加えると優しい印象になります。
例:
- 「寒暖差のある時期ですが、体調など崩されていませんか?」
- 「春が近づく季節、少しほっとできる時間がありますように」
漢語を避け、ひらがなを多めに使う
読みやすく優しい印象を与えるには、語彙を少しくだけさせ、ひらがな比率を高めに。
例:
- 「ご健康をお祈り申し上げます」→「どうかご自愛くださいね」
- 「ご多幸をお祈りします」→「よい日々を過ごせますように」
このようなコツを取り入れることで、2月の挨拶が形式的な「枕詞」ではなく、人と人を結ぶやさしいメッセージになります。
やわらかい2月の時候の挨拶|例文6選
① ビジネスでも使える、やさしめな挨拶文
「立春を過ぎたとはいえ、まだまだ冷え込む日が続いておりますね。皆さま、お変わりなくお過ごしでしょうか。」
② おたよりやメルマガなどに使える、柔らかトーン
「梅のつぼみもふくらみ、春の足音が少しずつ近づいてきたように感じます。寒さのなかにも、あたたかさを見つける季節ですね。」
③ 社内メールなどで使える、カジュアル+敬意ある文面
「寒い日が続きますが、日差しにほんの少し春の気配を感じるようになってきました。どうか体調にはお気をつけてお過ごしください。」
④ 友人や親しい関係者向けの挨拶
「今年の冬は寒さが長引いているようですね。あたたかいお茶と梅の香りに、ほっと一息つく時間が増えました。」
⑤ カジュアル+丁寧、オンライン発信にも適した文面
「朝晩の寒さはまだ厳しいですが、少しずつ春の兆しを感じるようになってきましたね。どうぞ健やかにお過ごしください。」
⑥ 2月下旬向け、やさしい締めの文例
「ようやく寒さがやわらぎ、春がそこまで来ているように感じます。季節の変わり目ですので、どうぞご自愛くださいませ。」
ビジネスメール・書状で使える2月の挨拶例文
フォーマル(社外向け)・書面やメール冒頭に
拝啓 余寒の候、貴社ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
立春を過ぎましたが、いまだ寒さ厳しき日が続いております。
皆さまにおかれましては、ますますご健勝のことと存じます。
ビジネスメール(やややわらかめ)
立春とは名ばかりの寒さが続いておりますが、○○様にはお変わりなくお過ごしでしょうか。
日々ご多忙のことと存じますが、くれぐれもご自愛くださいませ。
提案書や見積書に添える一言(簡潔・品のあるトーン)
早春の候、貴社ますますご繁栄のこととお喜び申し上げます。
本日は、下記の件につきましてご提案をさせていただきます。
社内通達やチームメンバーへの月初挨拶に
立春を迎えましたが、まだまだ寒さが続いております。<br>
2月も体調に気をつけつつ、引き続きどうぞよろしくお願いいたします。
取引先へのお礼や返信文の冒頭に
寒さが残る日々が続いておりますが、春の訪れが少しずつ感じられるようになってきました。<br>
このたびは早々にご返信をいただき、誠にありがとうございました。
ポイント
- 2月は 「余寒」や「立春」 を意識した表現が好まれます。
- 「ご清栄/ご健勝」「お変わりありませんか」などの相手を気遣う言葉で丁寧さを演出。
- 少しやわらかくすることで、温度感のあるビジネス文書になります。
2月の結婚式で使える挨拶例文(ゲスト・司会・親族などで応用可能)
ゲスト代表スピーチ(友人・同僚などから)
本日は、寒さの残る中にもかかわらず、皆さまとこうして温かなひとときをご一緒できることを、大変うれしく思います。
2月はまだ冬の名残がありますが、今日の新郎新婦の笑顔は、まるで春の訪れを告げるように、会場を明るく照らしています。
おふたりのこれからの人生が、今日のこの日のように、あたたかく、穏やかで、そして華やかに彩られますよう、心よりお祈り申し上げます。
親族からの挨拶(両親・親戚代表)
余寒の中、お忙しいところ本日はお運びいただき、誠にありがとうございます。
立春を迎えたこの佳き日に、こうして多くの方々に見守られながら、ふたりが夫婦として新たな一歩を踏み出せますことを、親としてこの上なくうれしく思っております。
まだまだ未熟なふたりではございますが、皆さまからのあたたかいご指導・ご支援を賜れましたら幸いです。
司会進行・冒頭の挨拶(プロ司会者/友人司会向け)
本日は、立春を迎えたばかりの寒さの残る中、新郎新婦の晴れの日にお集まりいただき、誠にありがとうございます。
厳しい冬を越え、春の訪れを感じ始めるこの季節のように、おふたりの新たな人生が、希望に満ちたものとなりますよう、心より願っております。
季節感の入れ方のポイント
- 「立春」「余寒」「春の兆し」「梅の花」「陽だまり」など、2月らしい自然表現を挿入
- 会場のあたたかさ=ふたりの門出を象徴させることで情緒ある演出
- 冬の終わり→春の始まり=「これからの幸せな人生」の比喩にもなる
2月上旬・中旬・下旬の時候の挨拶の違いとは?
2月は前半と後半で気候や季節感が変わるため、挨拶文もそれに合わせて調整すると、より細やかな印象を与えることができます。
2月上旬の時候の挨拶(〜2月10日頃)
- 「立春を迎えましたが、まだまだ寒さが続いております」
- 「余寒厳しき折、いかがお過ごしでしょうか」
2月中旬の時候の挨拶(2月11日〜20日頃)
- 「寒さの中にも、日差しに春の気配が感じられる頃となりました」
- 「梅のつぼみも膨らみ始め、春の訪れが待ち遠しい季節です」
2月下旬の時候の挨拶(2月21日〜28日頃)
- 「日ごとに寒さが緩み、春の足音が近づいてまいりました」
- 「春の訪れを感じる今日この頃、いかがお過ごしでしょうか」
2月のおたより・手紙に使える挨拶文例
ビジネス向け(フォーマル)
- 拝啓 余寒の候、貴社ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
- 拝啓 立春を迎えましたが、なお寒さ厳しき日々が続いております。
カジュアルなおたより向け
- 寒さの中にも春の兆しを感じる季節となりましたね。
- まだまだ冷え込む日が続きますが、体調など崩されていませんか?
2月下旬の挨拶でカジュアルに伝えるには?
2月下旬は「春目前」という季節感を意識しつつ、親しみを込めて書くとよいでしょう。
例:
- 「春の気配が感じられるようになりましたが、いかがお過ごしですか?」
- 「暖かい日も増え、ようやく春が近づいてきたように感じます」
【まとめ】2月の時候の挨拶は「季節の移り変わり」と「相手への配慮」を意識して
2月の時候の挨拶は、まだ寒さの残る季節と、春の兆しが同居する独特の季節感を丁寧に伝えることがポイントです。ビジネスシーンでは礼儀正しく、カジュアルな場面ではやわらかく、シーンに応じて使い分けることが重要です。
ロロント株式会社では、WEBマーケティングの視点から、こうした時候の挨拶を活かしたメールマーケティングやコミュニケーション戦略のご提案も行っております。ご相談はお気軽にお問い合わせください。

