「申請メール」の正しい書き方と例文集|社内・社外で失礼にならない文面ルール

業務の中で「申請メール」を書く機会は意外と多いものです。出張、研修、経費精算、講習受講、各種システムの利用など、申請の種類はさまざま。
しかし、「社内向けと社外向けの書き方は同じでいいの?」「件名はどうすればいい?」「申請をお願いする時の言い方が難しい」など、迷う方も多いのではないでしょうか。
この記事では、社内・社外どちらにも使える申請メールの正しい書き方を、目的別の例文付きで詳しく解説します。読むだけで“失礼にならない申請メール”が書けるようになりますよ。


目次

申請メールの基本構成とマナーを理解する

まずは、どんな申請にも共通する基本ルールから確認しましょう。申請メールは「依頼+目的+感謝」の3点を意識するだけで、丁寧で伝わりやすい文面になります。

申請メールの基本構成

申請メールは、以下のような順序で書くと自然です。

  1. 件名:内容が一目でわかるように
  2. 宛名:上司・担当者・部署名など正確に
  3. 挨拶・導入文:「いつもお世話になっております」など定型文でOK
  4. 申請の目的・内容:「〇〇の件で申請いたします」など端的に
  5. 補足事項:必要な情報(期間・理由・添付資料など)
  6. 結びの言葉:「ご確認のほど、よろしくお願いいたします」など
  7. 署名:部署名、氏名、連絡先を明記

例文を挙げると、以下のようになります。


例文(基本構成)
件名:経費精算の申請について(山田)
〇〇部 〇〇課
△△様

いつもお世話になっております。〇〇部の山田です。
先日の出張に伴う交通費・宿泊費の経費精算を申請いたします。
詳細は添付の申請書をご確認ください。

お手数をおかけしますが、ご確認のほどよろしくお願いいたします。

――――
〇〇部 山田太郎
内線:1234
メール:taro.yamada@example.co.jp
――――


このように、簡潔に要点を整理しつつも、相手への敬意を忘れない構成が理想的です。


社内向け申請メールの書き方と例文

社内向けの申請メールでは、**「報告の延長線上にある依頼」**として、丁寧すぎない自然なトーンを意識しましょう。
上司・人事・経理・総務など、相手によって言葉の硬さを調整します。

社内メールのポイント

  • 敬語は「です・ます」調で統一
  • 理由は簡潔に(長文になりすぎない)
  • 書類や期日など、相手がすぐ対応できる情報を明示
  • 承認が必要な場合は、「ご承認をお願いいたします」と明記

例文①:出張申請メール

件名:出張申請(11月20日〜21日/大阪出張)
総務部 ○○様

お疲れさまです。営業部の田中です。
11月20日〜21日に大阪の取引先訪問を予定しており、出張申請をさせていただきます。

日程・宿泊先・交通手段などの詳細は添付の申請書に記載しております。
ご確認のうえ、ご承認をお願いいたします。

よろしくお願いいたします。

――――
営業部 田中一郎
内線:2245
――――


例文②:受講申請メール

件名:外部研修受講申請(〇〇セミナー)
人事部 △△様

お疲れさまです。〇〇部の佐藤です。
来月開催予定の「〇〇セミナー」について、受講申請をさせていただきます。
スキル向上および業務効率化に活かせる内容のため、受講を希望いたします。

申請書を添付しておりますので、ご確認のうえ承認をお願いいたします。
どうぞよろしくお願いいたします。


社内で使える件名の書き方例

件名は、メールを開かなくても内容がわかるように書くのが鉄則です。
以下のような書き方がおすすめです。

  • 出張申請(11月〇日〜〇日/訪問先:〇〇)
  • 研修受講申請(〇〇セミナー)
  • 経費精算申請(営業部 佐藤)
  • システム利用申請(〇〇アカウント作成依頼)

特に上司や承認者は1日に数十件のメールを処理します。件名に「目的+日付+自分の名前」を入れると、見落としを防げます。


社外向け申請メールの丁寧な依頼表現と例文

社外への申請メールは、社内よりも一段階丁寧な敬語を使いましょう。
特に「お願い」「承認」「確認」などを依頼する場合は、相手の立場を尊重する言い回しが欠かせません。

社外メールのマナー

  • 「申請いたします」より「申請させていただきます」が柔らかく聞こえる
  • 結び文に「お手数をおかけしますが」を添えると印象が良い
  • 社外の相手には「ご確認ください」より「ご確認いただけますと幸いです」が上品

例文①:取引先への申請メール

件名:資料閲覧申請のお願い(株式会社〇〇 山田)
株式会社〇〇
△△部 □□様

いつも大変お世話になっております。株式会社ロロントの山田です。
弊社では現在、〇〇案件に関連する資料の閲覧申請をさせていただきたくご連絡いたしました。

閲覧希望資料:□□関連報告書(2025年度分)
閲覧目的:次期提案書の作成のため

お手数をおかけしますが、ご確認のうえご対応をお願いいたします。
何卒よろしくお願い申し上げます。


例文②:登録情報の変更申請メール

件名:契約者情報変更の申請(株式会社ロロント 山田)
〇〇株式会社
カスタマーサポートご担当者様

いつもお世話になっております。株式会社ロロントの山田です。
下記の通り、弊社契約情報の変更を申請させていただきます。

【変更内容】
・住所:東京都渋谷区〜〜〜
・担当者:新任の田中太郎(連絡先:tanaka@example.com

ご確認のほど、よろしくお願いいたします。


「申請をお願いするメール」にふさわしい言い換え表現

「申請をお願いする」ときは、同じ言葉を繰り返さず、柔らかい言い回しを使うと印象が良くなります。
例えば以下のように使い分けると自然です。

  • 「申請させていただければ幸いです」
  • 「ご確認のうえ、ご承認賜りますようお願い申し上げます」
  • 「お手数をおかけいたしますが、よろしくお願いいたします」

依頼メールでは、**“強く感じさせないお願い”**がポイントです。
文末のトーンを少し和らげるだけで、印象は大きく変わります。


出張・研修・受講など目的別「申請メール」例文集

ここからは、実際に使いやすい目的別テンプレートを紹介します。
業務でよく使われる3つの申請(出張・研修・受講)を中心に、書き方のコツも解説します。


出張申請メールの書き方

出張申請メールでは、日程・行先・目的・費用の4点を明記します。
また、添付ファイル(旅費明細・申請書)がある場合は、「添付しました」と必ず記載しましょう。

例文:
件名:出張申請(東京→大阪/11月20日〜21日)
総務部 □□様

お疲れさまです。営業部の木村です。
11月20日〜21日に大阪の取引先訪問を予定しており、出張申請をさせていただきます。

【出張詳細】
・目的:新規プロジェクト打ち合わせ
・期間:11月20日〜21日
・宿泊先:ホテル〇〇(1泊)
・交通費:新幹線往復

ご確認のうえ、ご承認をお願いいたします。


研修受講申請メール

研修やセミナー参加を申請する場合は、業務との関連性を一文添えると承認されやすくなります。

例文:
件名:外部研修受講申請(ビジネススキル強化セミナー)
人事部 △△様

お疲れさまです。経理部の松本です。
来月実施予定の「ビジネススキル強化セミナー」への受講を希望し、申請いたします。
本研修で学ぶ内容は、経理業務の効率化や新人育成にも活かせると考えております。

詳細は添付の申請書をご確認いただけますと幸いです。
どうぞよろしくお願いいたします。


受講申請メール(社内講座)

件名:社内講習受講申請(プレゼンテーション研修)
教育担当 △△様

お疲れさまです。企画部の鈴木です。
次回のプレゼンテーション研修への受講を希望しております。
業務での資料作成や社内説明に活かしたく、ぜひ参加させていただければと思います。

何卒よろしくお願いいたします。


承認を得やすい件名と書き方のコツ

承認者は日々多くのメールを受け取ります。件名と本文の冒頭で**「誰の」「何の」申請なのか**を即座に伝えることが重要です。

件名の具体例

  • 出張申請(11/20〜21/大阪出張)
  • 経費精算申請(営業部 山田)
  • 外部研修受講申請(セミナー名:〇〇)
  • システム利用申請(新規アカウント作成)

件名で完結していれば、開封されやすく、承認もスムーズになります。

本文でのポイント

  • 初文で「申請いたします」より「申請させていただきます」と柔らかく
  • 添付ファイルの有無を明記
  • 最後に「ご承認をお願いいたします」を忘れずに

申請メールで避けたいNG表現と注意点

どんなに内容が正しくても、表現次第で印象が悪くなることがあります。
以下のような言い回しは避けましょう。

NG例と改善例

NG表現改善例
承認お願いしますご承認をお願いいたします
〇〇してもいいですか?〇〇させていただけますでしょうか
添付してます添付しております
見てくださいご確認いただけますと幸いです

メールでは「敬語+クッション言葉+感謝」の組み合わせが基本です。
たとえば「お手数をおかけしますが」「ご対応のほどよろしくお願いいたします」などを添えるだけで、ぐっと上品になります。


まとめ|信頼される申請メールは「丁寧さ」と「情報の明確さ」で決まる

申請メールは、単なる「お願いの文章」ではなく、相手が判断しやすい情報を丁寧に伝える報告書のようなものです。
社内では簡潔で明確に、社外では敬意を忘れずに書くことが大切です。

また、承認を得やすい件名・添付の明示・柔らかい依頼表現の3つを意識するだけで、印象が大きく変わります。
メールは“あなたの仕事の姿勢”を映す鏡です。
相手に伝わる言葉選びを身につけ、スムーズなコミュニケーションで信頼を築いていきましょう。

今週のベストバイ

おすすめ一覧

資料ダウンロード

弊社のサービスについて詳しく知りたい方はこちらより
サービスご紹介資料をダウンロードしてください