うっかり会社の資料や備品を「間違えて持って帰った」経験は、誰にでも起こりうるものです。そんなときに大切なのは、スピーディーで誠実な対応です。適切な謝罪文を送ることで信頼を保ち、返し方や状況によっては返せない場合の代替策まで知っておくと安心ですよ。本記事では、ビジネスで使える謝罪メール例文や返却手順を詳しく解説し、失礼にならない対応方法を整理しました。
間違えて持って帰ったときにすぐ取るべき対応
ビジネスの現場では、資料や備品を自宅に持ち帰ってしまうケースは少なくありません。大切なのは「持って帰ったことに気づいたらすぐ連絡する」ことです。早い対応は誠意を伝える第一歩になります。
謝罪の基本はスピードと誠意
- 気づいた時点ですぐに上司や関係者に報告する
- 電話で連絡が難しい場合は、まずメールで一報を入れる
- 謝罪と同時に「返却方法」について自分の意見を添えると安心感を与えられる
たとえば、会社の会議資料を誤って持ち帰ってしまった場合、「本日持ち帰ってしまいました。明日の朝一番に持参いたします」と明確に伝えることで相手も安心します。謝罪だけでなく、その後の対応をセットで伝えるのが大切です。
間違えて持って帰ったときの謝罪文例
具体的な謝罪文の型を知っておくと、慌てずにすぐ送信できます。ここでは、会社や取引先に送る際の代表的なビジネスメール例文を紹介します。
社内向けの謝罪メール例文
「お疲れさまです。先ほど会議資料を誤って持ち帰ってしまいました。大変申し訳ありません。明日の朝一番に持参いたしますので、どうぞよろしくお願いいたします。」
社内の場合はシンプルで構いません。重要なのは謝罪の気持ちと返却予定をはっきり示すことです。
社外向けの謝罪メール例文
「株式会社◯◯ ◯◯様
いつもお世話になっております。◯◯株式会社の△△です。
本日、御社にご提出いただいた書類を誤って持ち帰ってしまいました。大変失礼いたしました。至急郵送にて返送いたします。ご迷惑をおかけし、誠に申し訳ございません。」
取引先や社外の相手には、より丁寧な敬語と「失礼」「誠に申し訳ございません」といったフレーズを用いることが信頼を守るポイントです。
間違えて持って帰ったときの返し方
謝罪メールを送ったあとは、すぐに返却方法を検討しましょう。返し方ひとつで、相手に与える印象も変わります。
直接持参して返す場合
翌日以降すぐに出社できるのであれば、直接返すのがもっとも誠実です。持参の際は改めて口頭で「ご迷惑をおかけしました」と伝えると良いですよ。
郵送で返す場合
距離があったり、すぐに持参できない場合は郵送が有効です。速達や宅急便を使うと誠意が伝わりやすくなります。メールでは「本日中に速達でお送りいたします」と明確に記載しましょう。
データやコピーで代替する場合
資料が手元にありすぐに返せない場合は、スキャンしてPDFを送付し、原本は後日返すという形も可能です。特に業務が滞ることを防ぐための有効な手段になります。
間違えて持って帰ったものを返せないときの対応
場合によっては、すぐに返却できないケースもあります。そのようなときは誠意を示す工夫が大切です。
返せない事情を正直に伝える
「自宅からすぐに出られず、本日中の返却が難しい状況です」など、具体的な理由を説明しましょう。隠すよりも率直に伝えた方が信頼を失わずに済みます。
代替案を提示する
- データをスキャンして共有する
- 必要な部分をコピーして送付する
- 代理の社員に返却をお願いする
こうした代替策をあわせて提案することで、単なる謝罪で終わらず「問題を解決する姿勢」が伝わります。
間違えて持って帰ったときに失礼にならない工夫
謝罪の場面では、表現を誤ると逆に相手を不快にさせてしまうことがあります。ここで言葉遣いや配慮のポイントを整理しておきましょう。
避けるべきNG表現
- 「すみませんでした」だけで終わる(軽く聞こえる)
- 「持ち帰ったのは仕方ない」など言い訳が混じる
- 謝罪よりも返却方法だけを伝える
謝罪の基本は「非を認め、相手への影響を考える姿勢」を示すことです。
丁寧に伝えるための工夫
- 「大変申し訳ございません」「失礼いたしました」といった敬語を使う
- 「至急対応いたします」「明日の朝一番に持参いたします」と具体的に行動を伝える
- 返却後に「改めてご迷惑をおかけしました」と再度一言添える
これらを徹底することで、相手に誠実さが伝わり、信頼を損ねずに済みます。
即コピペで使えるビジネス謝罪メール例文集
社内で資料を間違えて持ち帰ったとき
件名:資料を誤って持ち帰ってしまいました
本文:
「お疲れさまです。◯◯です。
本日会議で使用した資料を誤って持ち帰ってしまいました。大変申し訳ありません。明日の朝一番に持参いたしますので、どうぞよろしくお願いいたします。」
→ 社内では簡潔さとスピードが重要です。長々と謝罪するより、すぐに返却予定を明記することが信頼につながります。
社外の取引先に返却が必要なとき
件名:書類を誤って持ち帰ってしまいました【お詫び】
本文:
「株式会社◯◯
◯◯様
いつも大変お世話になっております。△△株式会社の□□です。
本日、御社にていただいた書類を誤って持ち帰ってしまいました。誠に申し訳ございません。
至急、速達にてご返送いたします。ご迷惑をおかけしましたことを重ねてお詫び申し上げます。」
→ 社外には「誠に申し訳ございません」「重ねてお詫び申し上げます」といった丁寧な表現を追加し、誠意を伝えます。
返却が翌日以降になる場合
件名:資料返却の件につきまして
本文:
「お疲れさまです。◯◯です。
本日、会社資料を誤って持ち帰ってしまいました。
大変恐縮ですが、本日中にお返しが難しいため、明日の午前中に必ずお持ちいたします。
この度はご迷惑をおかけし申し訳ございません。」
→ 正直に返せない理由を添えたうえで、必ず返却予定を明確に伝えることが大切です。
郵送で返却する場合
件名:誤って持ち帰った書類の返却について
本文:
「株式会社◯◯
◯◯様
平素よりお世話になっております。△△株式会社の□□です。
本日御社よりお預かりした書類を誤って持ち帰ってしまいました。誠に申し訳ございません。
速達にて本日中に発送いたしましたので、明日にはお手元に届くかと存じます。
この度はご迷惑をおかけいたしましたことを深くお詫び申し上げます。」
→ 郵送の際は「いつ届くか」まで伝えると相手も安心できます。
データで代替対応する場合
件名:誤って持ち帰った資料のデータ送付について
本文:
「お疲れさまです。◯◯です。
会議資料を誤って持ち帰ってしまいました。
至急、スキャンデータをお送りいたしますので、業務にご利用ください。原本は明日持参いたします。
この度はご迷惑をおかけし、大変申し訳ございません。」
→ 業務が止まらないように「代替案」をすぐ出すのも、謝罪の一部です。
返却できない場合の特別対応
件名:誤って持ち帰った資料の件について
本文:
「お疲れさまです。◯◯です。
本日、会議資料を誤って持ち帰ってしまいました。大変申し訳ございません。
恐縮ですが外出先に直行するため、明日まで返却ができない状況です。
必要な箇所をPDF化し、先ほどメールにて送付いたしましたので、当面はそちらをご利用ください。原本は明日の午前に必ずお渡しいたします。
重ねてお詫び申し上げます。」
→ 「返せない」状況でも、相手の不便を最小化する工夫を示すことが信頼維持の鍵です。
まとめと実践ポイント
「間違えて持って帰った」ときの対応は、ビジネスの信頼関係を左右する重要な場面です。
ポイントは次の通りです。
- 気づいたらすぐに連絡する
- 謝罪だけでなく返却方法を明確に伝える
- 社内と社外で敬語の使い方を変える
- 返せない場合は代替策を提案する
- 最後まで誠意ある態度を徹底する
- 謝罪は「スピード+誠意+具体的行動」を必ずセットで伝える
- 社内はシンプル、社外は丁寧に言葉を重ねる
- 返却方法(持参・郵送・データ送付)を明確に提示する
- 返せない場合も「理由+代替策+返却予定」を必ず伝える
この流れを守ることで、失敗を信頼構築のきっかけに変えることもできますよ。失敗を恐れず、正直で迅速な対応を心がけましょう。