INDEX MATCH関数で複数条件を検索する方法!VLOOKUPではできない効率的な使い方

Excelでデータを扱うとき、最もよく使われる関数の一つがVLOOKUPです。しかし「条件が複数あるときにうまく検索できない」「列の順番を変えたら参照が崩れた」といった悩みを抱える方も多いのではないでしょうか。そこで役立つのがINDEX MATCH関数です。本記事では、複数条件での検索や複数抽出を行う方法を、実務で役立つ具体例を交えて解説します。今日から効率的なデータ管理に活かせますよ。


目次

INDEX MATCH関数とVLOOKUPの違いを理解する方法

なぜVLOOKUPだけでは不十分なのか

まず「index match関数 vlookup」と検索する方が多いのは、VLOOKUPを使っていて不便を感じているからです。VLOOKUPは指定した列から値を探すことができますが、参照範囲が左から右に固定されているため「左にある列からデータを参照する」ことができません。さらに、列を追加すると参照位置がずれて誤動作するという弱点もあります。

一方、INDEX MATCH関数は「INDEX関数(セル範囲の指定行・列を返す)」と「MATCH関数(条件に合う行番号を返す)」を組み合わせることで、柔軟な検索が可能です。これにより、列の順序が変わっても参照が崩れず、複数条件を組み合わせた高度な検索もできるようになります。

ビジネス現場での具体的な事例

ある商社の営業チームでは、VLOOKUPで得意先コードから担当者名を取得していました。しかし商品コードや販売日といった複数条件を加える必要が出てきたとき、VLOOKUPでは対応できずに行き詰まったのです。そこでINDEX MATCHを導入し、得意先コードと商品コードの両方を条件にして担当者を検索する仕組みに切り替えました。結果として、ミスが減り検索速度も向上しました。

他業種や海外の活用例

海外の金融業界では、取引データに複数のキー(顧客ID、商品番号、取引日など)が存在します。そのためINDEX MATCHを使って複数条件検索を行うことが当たり前になっています。日本の現場でも同じように複数条件検索を使えば、VLOOKUPに頼っていた時代よりも柔軟な業務フローが実現できるでしょう。

メリットとデメリット

INDEX MATCHのメリットは以下の通りです。

  • 複数条件検索が可能
  • 列の順序が変わっても崩れない
  • VLOOKUPより処理が速いケースがある

デメリットとしては、VLOOKUPに比べると数式が長くなりがちで、初心者には少しハードルが高い点です。ただし一度理解すれば、業務効率の向上につながる大きな武器になります。

注意点と失敗事例

よくある失敗は「MATCH関数の範囲指定がズレる」ことです。たとえば表全体を参照してしまうと、意図しない行番号を返してしまい、結果としてINDEXで取得する値も間違ってしまいます。範囲を正しく設定することが何より大切です。


INDEX関数とMATCH関数の基本的な使い方を押さえる

INDEX関数とは何か

「index関数」と検索する人は多いですが、実は基本はとてもシンプルです。INDEX関数は「指定した範囲の中から、行番号と列番号でセルの値を返す」関数です。

例えば、=INDEX(A1:C10,2,3)と書くと、A1:C10の範囲の中で2行目・3列目のセルを返します。つまり表の座標を指定して値を取り出す仕組みです。

MATCH関数の基本的な役割

「match関数 使い方」と調べる方は、検索位置を求めたいことが多いです。MATCH関数は「指定した値が範囲の中で何番目にあるか」を返します。

例:=MATCH(101,A1:A10,0)
この場合、A1:A10の中から「101」が見つかった位置(行番号)を返します。

INDEXとMATCHを組み合わせるイメージ

この2つを組み合わせると、MATCHで「条件が見つかった位置」を返し、INDEXでその位置のデータを取得できるわけです。これが「インデックスマッチ関数 わかりやすく」という検索意図への答えになります。

例:=INDEX(B1:B10,MATCH(101,A1:A10,0))
A列で「101」に一致する行を探し、B列の対応する値を返します。

ビジネス現場での応用例

人事部門で社員IDを検索して氏名を返す処理では、MATCHでIDの行番号を取得し、INDEXでその行の「氏名」列を取り出す仕組みが活用されています。これにより、社員情報が追加されても列の順序を気にせず運用できます。

注意点と失敗例

ありがちな失敗は「MATCHの検索方法を誤る」ことです。第3引数を1や-1にすると近似値を返してしまい、思わぬ結果になります。必ず「0」(完全一致)を指定するようにしましょう。


INDEX MATCH関数で複数条件を指定して検索する方法

複数条件が必要になる背景

「index match 複数条件」と検索する人は、VLOOKUPでは1つの条件しか使えず不便に感じていることが多いです。現場では「顧客コードと商品コードが一致するデータを探したい」「社員番号と年度を両方指定して評価結果を取得したい」といった複数条件検索が必要になる場面が少なくありません。

実践的な手順

複数条件検索は、MATCH関数の中で条件を掛け合わせて行います。代表的な方法は「配列数式」を使うことです。

例:
=INDEX(C2:C100,MATCH(1,(A2:A100=E1)*(B2:B100=F1),0))

ここでは、A列とE1が一致、B列とF1が一致する行を探し、その行のC列を返しています。掛け算「*」は「AND条件」を意味します。

実際の業務シナリオ

経理部門では「勘定科目」と「月度」を条件にして予算値を検索し、実績と比較する表を作成していました。これをVLOOKUPで処理しようとすると複雑すぎて対応できませんでしたが、INDEX MATCHの複数条件検索を導入することで、簡潔に自動計算できるようになりました。

他業種・海外の事例

海外の小売業では、POSデータ分析で「店舗ID」「商品ID」「販売日」を条件にして売上数を抽出するケースが多いです。複数条件での抽出は世界共通のニーズであり、日本企業でも同じ考え方を取り入れることで高度な分析が可能になります。

メリットとデメリット

複数条件検索のメリットは、VLOOKUPでは不可能な柔軟な検索ができる点です。一方で、配列数式を使うため初心者には少し難しく、入力方法を誤ると「index+match うまくいかない」と悩む原因になります。

注意点と失敗例

実際によくあるのは「配列数式にするためのCtrl+Shift+Enterを忘れる」ケースです(古いExcelでは必要)。これを忘れると正しい結果が返りません。また、条件範囲の長さが一致していないとエラーになります。必ず範囲のサイズを揃えることを意識してください。

INDEX MATCH関数で複数抽出を行う方法

複数抽出が必要になる背景

「index match 複数抽出」と検索する方は、単一条件で1つの結果を返すだけでは業務で不便に感じているケースが多いです。例えば「特定の顧客が購入した全商品一覧を抽出したい」「社員IDに紐づく全ての研修参加履歴を表示したい」といった場合、1件だけ返すVLOOKUPでは対応できません。INDEX MATCHを工夫して使うことで、複数の値を順に抽出できます。

実践的な手順

複数抽出では、行番号を1件ずつ順番に返す工夫が必要です。代表的な方法は「SMALL関数」と組み合わせるやり方です。

例:
=INDEX($C$2:$C$100,SMALL(IF($A$2:$A$100=$E$1,ROW($A$2:$A$100)-ROW($A$2)+1),ROW(1:1)))

この式では、E1で指定した顧客IDに一致する行番号を順番に取り出し、C列から対応するデータを返します。行をコピーして下に広げていけば、複数の結果がリストとして並びます。

ビジネス現場での活用例

営業部門では、特定顧客の注文履歴を抽出して傾向を分析するためにこの方法が役立ちました。従来は手作業でフィルターをかけてコピーしていたのが、自動的に一覧表示されることで業務時間が大幅に削減されたのです。

注意点と失敗例

この手法は配列数式を必要とするため、古いExcelでは「Ctrl+Shift+Enter」で入力しないと正しく動作しません。また、行数が多いと処理が重くなり、ファイルが遅くなることもあります。データが大規模な場合はPower Queryやピボットテーブルと併用すると効率的です。


INDEX MATCHがうまくいかないときの原因と解決策

よくある失敗パターン

「index+match うまくいかない」と検索されることからも分かるように、設定が難しくつまずく人は少なくありません。代表的な原因は以下の通りです。

  • MATCH関数の範囲とINDEX関数の範囲が一致していない
  • MATCH関数の検索方法(完全一致/近似値)を誤っている
  • 配列数式を正しく入力していない
  • 参照セルに余分なスペースが含まれている

実際の事例

ある経理部では、社員番号でデータを検索してもうまく結果が返らず困っていました。原因は社員番号のセルに「見えないスペース」が含まれていたことです。TRIM関数で余分な空白を削除すると正しく動作しました。こうした小さなミスが大きな時間ロスにつながるのです。

解決策の手順

  • まず参照範囲のサイズが揃っているか確認する
  • MATCH関数の第3引数を「0」にして完全一致にする
  • 必要ならTRIMやCLEANでデータを整形する
  • 配列数式を使う場合は入力方法に注意する

これらを順にチェックするだけで、多くのトラブルは解決できます。


業務効率を高めるINDEX MATCH活用事例

営業部門での活用

営業リストで「顧客IDと商品ID」を条件に販売数量を自動抽出。これにより、毎月の売上分析資料を手作業で作成する手間が削減されました。従来3時間かかっていた作業が30分で済むようになったという声もあります。

人事部門での活用

人事評価データを「社員番号+年度」で検索して結果を一覧表示。VLOOKUPでは処理できなかった複雑な条件をINDEX MATCHでクリアし、評価シートの作成がスムーズになりました。

他業種・海外の事例

海外の小売業では、POSデータを条件抽出して商品ごとの販売傾向を可視化しています。ExcelのINDEX MATCHを使った抽出はデータベースソフトに比べても導入が容易で、現場での分析にも向いているため広く利用されています。


トラブルを未然に防ぐポイント

バージョン差への対応

Excelのバージョンによっては配列数式の入力方法が異なります。Microsoft 365では動的配列に対応しているため、昔より簡単になりましたが、古い環境を併用している企業では注意が必要です。

データ品質の担保

空白や重複、全角半角の違いなど、データが整っていないとINDEX MATCHが誤動作します。関数を使う前に必ずデータをクリーニングする仕組みを取り入れることが大切です。

運用ルールを決める

数式が複雑になるため、誰が見ても理解できるように「補助列を作る」「関数をコメントで説明する」など運用ルールを整えておくと安心です。


まとめ

INDEX MATCH関数は、VLOOKUPではできない柔軟な検索を実現する強力なツールです。

  • INDEX関数とMATCH関数を組み合わせることで、列の順序に依存せず検索できる
  • 複数条件や複数抽出も可能で、実務での応用範囲が広い
  • うまくいかないときは範囲や入力方法を確認することで解決できる
  • 営業・人事・経理など多様な現場で効率化に直結する

VLOOKUPしか使っていなかった方にとって、INDEX MATCHは最初は難しく感じるかもしれません。しかし一度理解すれば、データ処理の幅は格段に広がります。明日からの業務でぜひ実践してみてください。

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