エンティティとは?ビジネス・IT用語で何を指す?データベース・システム設計での意味を図解で解説

「エンティティ(Entity)」という言葉は、ビジネス、IT、金融、ゲームなど、さまざまな文脈で使われます。しかしその意味は文脈によって微妙に異なるため、混乱しやすい概念でもあります。本記事では、「エンティティとは何か?」を軸に、IT・システム開発・データベース設計などの専門的な使い方を中心に、ビジネスや金融、ゲームなどでの意味も交えて、図解付きでわかりやすく解説します。

目次

エンティティとは?英語の意味から理解する

「エンティティ(Entity)」は、英語で「実体」「存在」「単位」といった意味を持つ単語です。一般的には「何らかの独立した存在」として解釈されます。

たとえば:

  • A company is an entity.(会社は1つのエンティティである)
  • Each user is treated as a separate entity.(ユーザーごとに独立したエンティティとして扱う)

このように、何かしら区別可能で、定義可能な“存在”を指します。

IT・システム開発におけるエンティティとは?

IT業界で「エンティティ」というと、主にデータベース設計システムアーキテクチャに関連する概念です。

エンティティの定義(IT用語)

  • データベースに格納される「モノ」「コト」を表す独立した単位
  • 各エンティティは、属性(フィールド)と主キー(識別子)を持つ

例:会員管理システムの場合

エンティティ名属性例
ユーザー氏名、メールアドレス、登録日
商品商品名、価格、在庫数

ER図におけるエンティティとは?

ER図(Entity-Relationship Diagram)は、エンティティとその関係性を視覚的に表現する図です。

  • エンティティ:四角形で表現
  • 属性:楕円で表現し、エンティティと線でつなぐ
  • リレーション:菱形(ダイヤモンド)で、エンティティ間を接続
[ユーザー]———(購入)———[商品]
     |                          |
 [名前]                     [価格]

このように、データ構造の設計において「何を管理するか=エンティティ」が中心になります。

Javaなどのプログラミングにおけるエンティティとは?

Javaなどオブジェクト指向言語では、エンティティ=データベースと対応するクラスという意味合いで使われます。

Javaにおけるエンティティクラスとは?

  • データベースの1レコードを表すクラス
  • @Entityアノテーションで定義(JPA使用時)
@Entity
public class User {
  @Id
  private Long id;
  private String name;
  private String email;
}

このように、JavaではDBとの橋渡しをする「実体=エンティティ」として扱われます。

ビジネスや金融業界でのエンティティとは?

ビジネス領域での意味

「エンティティ」は「企業」「組織単位」「事業体」といった意味で使われます。

例:グループ企業内で、法人ごとに“エンティティ”として区分管理される

金融業界での意味

金融機関では、「法的主体」や「口座の持ち主」として「エンティティ」という表現がよく使われます。

  • 法人名義の口座=法人エンティティ
  • 税務上の納税義務者=個人または法人エンティティ

ゲームやマイクラにおけるエンティティとは?

ゲームの世界では、「動いているもの=エンティティ」として表現されることが多いです。

マイクラ(Minecraft)の場合

  • エンティティ:プレイヤー、モブ(敵・動物)、アイテムなど移動・アクションを伴う存在
  • ブロック:動かない設置物(地面、石、木など)

DBD(Dead by Daylight)の場合

  • 「エンティティ」はゲーム内の世界観における“超常的存在”
  • プレイヤーやゲームルールに影響する存在としてストーリーに登場

一般的なゲーム用語としてのエンティティ

  • ゲームエンジン内では「個別のオブジェクト」や「キャラクター」「アイテム」などを管理する単位

エンティティとは?わかりやすくまとめると

「エンティティ=独立した存在や管理すべき対象」という意味合いを、文脈ごとに使い分けるのがポイントです。

分野意味の例
ITデータベースで管理する対象
JavaDBの1行を表すクラス
ビジネス企業や事業体
金融法的主体、口座の持ち主など
ゲームキャラ、アイテム、動くもの
マイクラモブやプレイヤーなど移動する存在

エンティティを理解することで得られるメリット

  • データベース設計が整理される
  • システム開発時の設計書が読みやすくなる
  • ビジネスや金融業界での用語理解が深まる
  • ゲームの仕様や世界観理解にもつながる

まとめ|「エンティティ」とは文脈ごとに意味が変わる“実体”のこと

  • エンティティは「何かしらの独立した存在」を指す言葉
  • ITではデータベースやオブジェクトの基本単位を指す
  • JavaではエンティティクラスとしてDBと連携する
  • 金融・ビジネスでは「法人」や「契約主体」として使われる
  • ゲームでは動きのあるキャラやアイテムなどを意味する

文脈に応じて柔軟に意味を捉えることで、より正確な理解と活用ができるようになります。

資料ダウンロード

弊社のサービスについて詳しく知りたい方はこちらより
サービスご紹介資料をダウンロードしてください