新しい年の幕開けとなる1月は、丁寧な言葉で気持ちを伝える「時候の挨拶」が特に大切にされる季節です。年賀状やビジネスメール、学校や園のおたより、カジュアルな手紙やLINEなど、様々なシーンで使える“やわらかく心のこもった表現”を知っておくと、相手への印象がぐっと良くなります。本記事では、1月上旬〜中旬のタイミングごとに、ビジネス向け・カジュアル向け・おたより向けの時候の挨拶を豊富な例文と共にご紹介します。
1月の時候の挨拶とは？意味と使い方の基本
なぜ1月は時候の挨拶が重要なのか？
1月は「年の初め」として、1年の中でも特に改まった気持ちで言葉を交わすタイミング。旧年の感謝と新年のご挨拶を込めた、温かみのある言葉が求められます。フォーマルでもカジュアルでも、“はじまり”を意識した丁寧なトーンが基本です。
よく使われる1月の時候の言葉
- 新春の候
- 初春の候
- 厳寒の候
- 寒冷の候
これらはフォーマル文書に使われやすい表現ですが、カジュアルな文面ではもう少しやわらかい語り口に調整することが大切です。
1月の時候の挨拶｜やわらかい表現にするコツ
コツ①：「新春の候」などの漢語を自然な日本語に置き換える
形式ばった漢語を避けて、普段の会話に近い表現にすると、親しみやすくなります。
例：
- ✕「新春の候、貴社ますますご発展のことと～」
- ◎「新しい年が明けて、寒さが本格的になってきましたね」
コツ②：「寒さ」と「はじまり」を組み合わせる
1月は“冬の寒さ”と“1年の始まり”を感じさせる言葉をやわらかく組み合わせると◎
例：
- 「吐く息も白くなる季節ですが、皆さまいかがお過ごしでしょうか」
- 「お正月ムードが少し落ち着いて、日常が戻ってきましたね」
コツ③：「語尾」をやさしく、語りかけるように
「～でしょうか」「～ですね」「どうぞ～くださいね」など、語りかけ口調で印象が和らぎます。
やわらかい表現の例文（シーン別）
メール・手紙に使える書き出し例
新年を迎え、気持ちも新たに過ごされていることと存じます。
朝晩の冷え込みが厳しいですが、いかがお過ごしでしょうか？
ビジネスカジュアルで使える表現
年始の慌ただしさも落ち着いてきた頃でしょうか。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。
寒さが続きますので、くれぐれもご自愛くださいませ。
おたより・学校通信向け
新しい年を迎え、子どもたちの元気な声が園に戻ってきました。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。
厳しい寒さが続きますので、ご家庭でもどうぞあたたかくお過ごしください。
LINEやSNSでも使える一言
新しい年が始まりましたね。寒さに気をつけて、ゆったりとしたスタートを切れますように。
1月のビジネスシーンで使える挨拶例文（用途別）
社外メール・年始の書状の冒頭（フォーマル）
拝啓 新春の候、貴社ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
旧年中は格別のご高配を賜り、誠にありがとうございました。
本年も変わらぬご厚誼のほど、何卒よろしくお願い申し上げます。
提案書・見積書など添え文に使える挨拶
拝啓 初春の候、貴社におかれましては益々ご繁栄のこととお慶び申し上げます。
本年も変わらぬご愛顧を賜りますよう、お願い申し上げます。
さて、以下にてご提案申し上げます。
カジュアルな社内メール・あいさつ回り用
明けましておめでとうございます。
本年もどうぞよろしくお願いいたします！
寒い日が続きますので、体調にはくれぐれもお気をつけてお過ごしください。
月初の報告書・会議冒頭の一言
新年を迎え、あらためて気を引き締めてまいりたいと思います。
今年もどうぞよろしくお願いいたします。
まずは1月の進行状況についてご報告申し上げます。
年始の返信メール・お礼対応
ご丁寧な新年のご挨拶をいただき、誠にありがとうございました。
本年も変わらぬお付き合いのほど、どうぞよろしくお願い申し上げます。
ポイントまとめ
| 用途 | 季語例 | トーン |
|---|---|---|
| 社外文書 | 新春の候／初春の候 | フォーマル・丁寧 |
| 社内あいさつ | 明けましておめでとう | ややカジュアル |
| 書類・提案書 | 寒冷の候／厳寒の折 | 端正かつ誠実な印象 |
【時期別】1月上旬・中旬の時候の挨拶｜自然な表現とポイント
1月上旬（〜7日頃）に使える挨拶文
お正月ムードが残る時期。年始の挨拶＋希望を込めた表現が◎。
フォーマル
- 拝啓 新春の候、皆様におかれましては良き新年をお迎えのこととお慶び申し上げます。
- 初春の候、貴社益々ご繁栄のこととお喜び申し上げます。
やわらかい表現（カジュアル寄り）
- 明けましておめでとうございます。新しい年のスタート、いかがお過ごしでしょうか？
- お正月はいかがお過ごしでしたか？本年もどうぞよろしくお願いいたします。
1月中旬（8日〜20日頃）に使える挨拶文
松の内を過ぎ、通常業務・学校も本格再開する時期。寒さや健康への気づかいを加えると効果的です。
フォーマル
- 拝啓 寒冷の候、貴社ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
- 厳寒の折、皆さまのご健勝を心よりお祈り申し上げます。
やわらかい表現（カジュアル寄り）
- お正月気分も少しずつ抜けてきた頃ですね。寒い日が続きますが、お元気でお過ごしでしょうか。
- 本格的な寒さが続いていますね。あたたかくしてご自愛ください。
1月下旬に使える時候の挨拶（フォーマル・やわらかい表現）
ビジネス向け（社外メール・文書）
拝啓 寒冷の候、貴社ますますご清栄のこととお喜び申し上げます。
寒さが一段と厳しくなってまいりましたが、皆さまにおかれましてはお変わりなくお過ごしのことと拝察いたします。
拝啓 厳寒の折、貴社におかれましては益々ご発展のことと心よりお慶び申し上げます。
本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
カジュアル・社内・プライベート向け
1月もあっという間に後半となり、寒さもいっそう厳しくなってきましたね。
体調など崩されていませんか？あたたかくしてお過ごしください。
新年ムードも落ち着き、日常が戻ってきた頃でしょうか。
まだまだ寒さが続きますので、どうぞご自愛くださいませ。
おたより・学校通信・園だより向け
寒さの厳しい毎日が続いておりますが、子どもたちは元気いっぱいに過ごしています。
年度末に向けて忙しくなる時期ですが、引き続きご協力のほどよろしくお願いいたします。
文末に使えるやわらかい結び言葉（1月下旬向け）
- 寒暖差の大きい時期ですので、体調にはくれぐれもお気をつけください。
- 春の訪れが待ち遠しい季節となりました。どうぞ温かくしてお過ごしください。
- お忙しい時期とは存じますが、ご自愛のほどお願い申し上げます。
【用途別】1月の時候の挨拶｜ビジネス／カジュアル／おたより／手紙
ビジネス向けの例文
- 拝啓 新春の候、旧年中は大変お世話になり、厚く御礼申し上げます。本年も変わらぬご厚誼のほどお願い申し上げます。
- 拝啓 寒冷の折、貴社の皆さまにおかれましては益々ご健勝のことと拝察いたします。
カジュアル向けの例文（社内・友人・SNSなど）
- 明けましておめでとうございます。今年もどうぞよろしくお願いします！
- 寒さが本格的になってきましたね。風邪などひかれませんようにお過ごしください。
おたより・園だより・学校通信向け
- 新年を迎え、子どもたちの元気な声が園内に戻ってきました。
- 年末年始はいかがお過ごしでしたか？本年もどうぞよろしくお願いいたします。
手紙・書状で使える表現
- 早いもので新年も半月が過ぎましたが、お変わりございませんか。
- 寒さの厳しい日が続きます。あたたかくして、どうぞご自愛くださいませ。
1月の時候の挨拶をやわらかく伝えるコツ
1. 固すぎる表現は日常語に置き換える
- 「ご清栄のことと〜」→「お元気でお過ごしでしょうか？」
- 「本年もご愛顧のほど〜」→「今年も変わらずよろしくお願いいたします」
2. 冬の情景＋気づかいで“人らしさ”を加える
- 「こたつから出るのがつらい季節になってきましたね」
- 「朝晩の冷え込みが増してきました。あたたかくしてお過ごしください」
3. 書き出しと結びをバランスよく
- 書き出しが丁寧なら、結びはやわらかめに。逆もOK。
1月の結婚式で使える挨拶例文（シーン別）
🗣️ ① 友人代表スピーチ（カジュアル＋情緒重視）
本日は、新しい年の始まりにふさわしい晴れやかな一日、こうしておふたりの門出に立ち会えますことを、心から嬉しく思います。
澄んだ空気と冬の日差しに包まれた今日のような日には、これから始まるおふたりの未来が、どこまでも清らかでまっすぐに続いていくような気がします。
寒さの中にも、皆さんの祝福のあたたかさが満ちあふれていますね。これからのおふたりの人生が、あたたかく幸せなものでありますように、心よりお祈り申し上げます。
🎤 ② 司会者の開会挨拶（フォーマル寄り）
皆さま、本日はご多忙の中、また寒さ厳しき時節にもかかわらず、新郎新婦の晴れの門出にご参列いただき、誠にありがとうございます。
新しい年のはじまりに行われる結婚式は、これからの人生をともに歩み出すおふたりにとって、特別な節目となることでしょう。
本日のひとときが、ご列席の皆さまにとっても心温まるものとなりますよう、どうぞ最後までお楽しみください。
👨👩👧 ③ 両親・親族からの謝辞（丁寧＋感謝）
本日は、年明け早々のお忙しい中、また寒さの厳しい折にもかかわらず、こうして多くの皆さまにお集まりいただき、心より御礼申し上げます。
本日ふたりが、新年という節目の時に人生を歩み始めることができましたのは、ひとえに皆さまの温かいご支援とご厚情の賜物と存じます。
これからも変わらぬご厚誼を賜りますよう、今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。
💡1月らしい季節感ワード（挨拶に添えると効果的）
- 新年／年明け／冬晴れ／凛とした空気
- お正月明け／寒さ厳しき折／清々しい気持ち
- 新しいスタート／新たな節目
ご希望があれば、
- ✅ 新郎・新婦本人による謝辞文例（感動系／ややカジュアル）
- ✅ 年始に招待状を送る際の文面・メッセージ例
- ✅ 上司・先輩からのスピーチテンプレ
【まとめ】1月の挨拶は「新年＋やさしさ＋気遣い」で伝える
1月は1年のスタートにふさわしい言葉を交わせる貴重な時期。ビジネスでもカジュアルでも、時候の挨拶に“少しの心づかい”を添えることで、相手の印象はぐっと良くなります。フォーマルな場面では端正に、フレンドリーな関係性ではやさしく語りかけるように、使い分けを意識してみましょう。
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