セルフリーダーシップを身につける7つの行動習慣|今日から始める自分マネジメント

私たちが日々働く中で、「上司の指示を待つだけの人」と「自ら動いて結果を出す人」では、キャリアの伸び方も信頼の得方もまったく違います。
この違いを生み出すのが“セルフリーダーシップ(自己主導型リーダーシップ)”です。

この記事では、セルフリーダーシップの基本概念から、企業研修でも注目される7つの行動習慣、そして実際に今日から始められる自分マネジメント術までをわかりやすく解説します。
「主体性を持って働きたい」「チームに頼らず成長できる人材になりたい」そんなビジネスパーソンにこそ、読んでほしい内容です。


目次

セルフリーダーシップとは何か:上司がいなくても動ける人の思考法

セルフリーダーシップとは、自分自身を導く力のことです。
「自分の上司は自分」という考え方を持ち、組織や環境に左右されずに行動できる人が、この力を発揮しています。

セルフリーダーシップの定義と起源

この考え方は1980年代に心理学者チャールズ・C・マンツによって提唱されました。
彼は「セルフリーダーシップとは、自分の思考・感情・行動を自らマネジメントする能力である」と説明しています。つまり、他人のリーダーになる前に、まず“自分のリーダー”であることが必要なのです。

一般的なリーダーシップが「他人を動かす力」であるのに対し、セルフリーダーシップは「自分を動かす力」。
ここが大きな違いであり、今の時代に求められているスキルの本質でもあります。

現代ビジネスで注目される理由

現代の企業では、上司が常に近くにいて指示をくれるとは限りません。テレワーク、分散チーム、フリーランス、副業など、個人が自立して判断・行動する環境が増えています。
そのため、「自分の仕事を自分でデザインできる人」が圧倒的に強いのです。

また、企業も「セルフリーダーシップ研修」を導入するなど、主体的な人材の育成を加速させています。ある研修では、「上司の指示を待つより、目的を自分で再定義する」ことを習慣化するトレーニングが行われ、参加者の満足度は非常に高いという結果も出ています。


セルフリーダーシップの基盤となる3つの力

セルフリーダーシップを身につけるには、まず「自分を動かすための土台」を整える必要があります。
それは以下の3つの力です。

1. 自己認識力(自分を客観的に理解する力)

自分の強み・弱み・感情の動きを理解する力です。
「なぜ自分は今この選択をしたのか?」「何に対してモチベーションを感じるのか?」を振り返る習慣が、リーダーとしての自己理解を深めます。
実際に多くのセルフリーダーシップ研修でも、この「自己分析」が最初のステップとして組み込まれています。

2. 自己統制力(感情と行動をコントロールする力)

仕事では、理想通りに進まないことも多いですよね。そんな時に感情に流されず、冷静に行動を選択できる人が成果を出します。
自己統制とは、怒りや焦りを自分で鎮め、行動を建設的な方向へ向ける能力です。これも「リーダーシップの原点」と言われています。

3. 自己動機付け力(自分を鼓舞する力)

「誰かに言われたからやる」ではなく、「自分の意思でやる」。
このマインドを支えるのが自己動機付け力です。自分が何のために働いているのか、どんな価値を生み出したいのかを明確にできる人は、周囲のモチベーションにも良い影響を与えます。


セルフリーダーシップを身につける7つの行動習慣

ここからは、日常の中でセルフリーダーシップを実践するための「7つの行動習慣」を紹介します。
これは、スティーブン・R・コヴィーの名著『7つの習慣』にも通じる考え方であり、多くの企業研修や論文でも実証的に取り入れられています。

1. 主体的に考え、他責にしない

最初の習慣は「自分の行動を選ぶ」という意識を持つこと。
上司が悪い、環境が悪いといった“他責思考”を手放し、「自分は今、何を変えられるか?」と問いかけることがセルフリーダーシップの出発点です。

たとえば、会議で意見が通らなかった時に「上司がわかってくれない」と思うのではなく、「もっとデータを整理して伝えれば良かった」と考えられる人ほど、次に進化します。

2. ゴールから逆算して行動する

「今日やるべきこと」だけでなく、「何のためにそれをやるのか」を明確にする習慣です。
これは“セルフリーダーシップ目標の立て方”にも通じます。
短期のタスクに埋もれず、「半年後・一年後にどうなりたいか」から逆算してスケジュールを作ることが重要です。

3. 優先順位を自分で決める

周囲に流されず、「緊急ではないが重要なこと」に時間を使うのがプロの働き方です。
上司や同僚の期待に応えるだけではなく、自分の仕事の価値を判断し、優先順位を決められる人は信頼されます。

4. Win-Winの関係を築く

セルフリーダーシップは独りよがりではありません。
相手も自分も納得できる関係(Win-Win)を作ることが、自立したリーダーに欠かせない視点です。
「上司が納得してくれない」と感じた時こそ、「相手の立場ならどう思うか?」と考えてみることで、関係性は一気に変わります。

5. 共感的に聞く(リスニング力を鍛える)

「聞く力」は“受け身”ではなく、“相手の意図を理解する力”です。
たとえば部下がミスをしたとき、責めるよりも「何が原因だったと思う?」と尋ねることで、相手の内省を促せます。これこそが真のリーダーシップであり、セルフリーダーシップ研修でも重視されるスキルの一つです。

6. 相乗効果を生む行動を選ぶ

自分一人で頑張るより、チームの力を引き出すことに価値を置く。
この姿勢がある人ほど、結果的に評価されます。
「自分が中心にならなきゃ」と思うよりも、「どうすればみんなが力を出せるか」と考える方が成果は早く出ます。

7. 自己更新を続ける(Sharpen the Saw)

学び、成長し続ける人は、どんな環境でも成果を出します。
読書、研修、論文やセルフリーダーシップ本のインプットなど、日々の「磨き」を怠らないことが、自走力を支える習慣です。


セルフリーダーシップ研修の内容と効果を実例で解説

企業が導入するセルフリーダーシップ研修は、「社員が自ら動ける組織」を作るために欠かせません。
多くの企業が取り入れている研修の主な内容は以下の通りです。

主な研修内容

  • 自己認識ワーク(自分の価値観・強み・弱みの明確化)
  • 思考のクセを見直すリフレクション
  • 行動計画を立てるセルフマネジメント実践
  • フィードバック・セッション(他者視点を得る)

受講者の感想を見ると、「上司に言われなくても動けるようになった」「自分の目標を自分で設定できるようになった」など、行動の変化が多く報告されています。


有名人に見るセルフリーダーシップの実例

セルフリーダーシップは決して抽象的な考え方ではありません。
世界の有名人たちは、この考えを日々の行動で体現しています。

  • スティーブ・ジョブズ:「自分の信念を貫く」セルフリーダーシップの象徴。
  • イーロン・マスク:「問題を他人任せにしない」自走型マネジメントの代表例。
  • 本田宗一郎:「失敗しても、自分の手でやってみる」行動主義の体現者。

彼らは外的リーダーシップよりも、“自分の内なるリーダーシップ”を磨き続けた人物です。


セルフリーダーシップを高める本と学び方

セルフリーダーシップの本は数多く出版されていますが、特に評価の高いのが以下の3冊です。

  1. 『7つの習慣』(スティーブン・R・コヴィー)
  2. 『セルフリーダーシップとセルフコーチング』(チャールズ・C・マンツ)
  3. 『自分をマネジメントする技術』(ドラッカー関連書籍)

これらを読む際は、「読むだけ」で終わらせず、「明日から何を変えるか」を一つ書き出すのがコツです。


まとめ:セルフリーダーシップは“生き方”そのもの

セルフリーダーシップとは、単なるスキルではなく“生き方”です。
上司がいなくても動ける人、目標を自分で立てられる人、学び続ける人——そうした人が、組織や社会を動かしています。

「リーダーじゃないから関係ない」と思う必要はありません。
誰もが自分の人生のリーダーであり、今日からその力を鍛えることができます。
まずは一つ、「自分の意思で行動を選ぶ」ことから始めてみましょう。
そこから、確実にあなたの働き方が変わっていきます。

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