打ち合わせの調整や訪問予定をメールでやり取りする際、「上司も同席します」と伝える場面は意外と多いものです。ただし、この表現をそのまま書くと、受け取る相手によっては少し堅すぎたり、逆に唐突に感じられたりすることがあります。この記事では、上司が同席する場合に失礼にならない伝え方や、取引先や社内でのメール例文、便利な言い換えフレーズをまとめました。読み終えるころには、相手に配慮しながら自然に伝えられる文章が作れるようになりますよ。
上司も同席しますメール例文と正しい敬語の使い方
上司が同席する打ち合わせの案内をメールで送る場合、まず大切なのは「敬語のレベル」と「配慮の伝え方」です。「同席します」だけではシンプルですが、敬語としてはやや不十分な印象を与えることがあります。そこでよく使われるのが「同席させていただきます」という表現です。
基本的な例文
「当日は弊社部長も同席させていただきますので、何卒よろしくお願い申し上げます。」
このように書くことで、単に「一緒に行く」という事実だけでなく、取引先に対しての敬意を示すことができます。さらに、相手側に「上司が来るのか」と身構えさせないよう、文末に「よろしくお願い申し上げます」と柔らかい結びを添えると安心感を与えられます。
表現を工夫した例文
- 「当日は私どもの上司もご一緒させていただきたく存じます。」
- 「打ち合わせには弊社マネージャーも同席予定でございます。」
いずれも直接的すぎず、相手に配慮を示した言い回しになっています。
注意すべきポイント
- 「連れていきます」といった表現は、目上の人を軽んじている印象を与えるため避けましょう。
- 上司の肩書きを正しく記載することは必須です。取引先に「誰が来るのか」を明確に伝えるのは信頼の基本ですよ。
上司に同席をお願いするメールの書き方
社内で「打ち合わせに同席いただけますか」と上司にお願いする場面もあります。この場合は、依頼メールとしての書き方が重要になります。敬語の使い方を間違えると、上司に対して失礼になりかねません。
上司への依頼例文
「〇月〇日の△△社との打ち合わせにご同席いただきたく、メールを差し上げました。ご都合はいかがでしょうか。」
「ご同席いただきたく」という表現は、依頼のニュアンスを保ちながらも丁寧さを損なわない言い回しです。もし日程の候補が複数ある場合は、「以下の日程でご都合の良い時間をお知らせいただければ幸いです」と補足するとスムーズに調整できます。
依頼時の注意点
- 「来ていただけませんか」よりも「ご同席いただけますでしょうか」の方が丁寧です。
- 上司の予定を尊重する姿勢を見せることが大切で、強制的な言い方は避けましょう。
- 件名には「【ご依頼】△△社打ち合わせ同席のお願い」と明確に入れると、上司も内容を把握しやすいです。
打ち合わせで取引先に同席を伝えるフレーズ
実際に取引先へ送る場合、「上司も同席します」と伝えるには、少し工夫が必要です。なぜなら、上司の同席を告げることは「商談の重要性が増した」と相手に受け取られる可能性があるからです。相手に余計な負担を感じさせず、自然に伝えることがポイントです。
丁寧に伝える例文
「今回の打ち合わせには、弊社の営業部長も同席させていただきたく存じます。ご確認のほど、よろしくお願い申し上げます。」
この表現なら、上司が来る理由を暗に伝えつつも、相手に圧を与えません。
やわらかく伝える例文
「当日は、弊社の上司もご一緒させていただく予定です。どうぞよろしくお願いいたします。」
少しカジュアルな表現にすることで、堅苦しさを和らげることができます。相手との関係性や打ち合わせの内容に応じて選びましょう。
相手に配慮する一言を添える
- 「打ち合わせの内容をよりスムーズに進めるために、弊社部長も同席させていただきます。」
- 「技術的な部分を補足するため、弊社開発責任者も同席予定です。」
理由を簡単に添えることで、単なる「上司同席」ではなく、相手の利益になることを伝えられます。
同席させていただきますの言い換え表現
「同席させていただきます」は便利ですが、繰り返し使うと単調になってしまいます。メール文の中でバリエーションを持たせるために、いくつかの言い換え表現を覚えておくと役立ちます。
よく使われる言い換えフレーズ
- 「ご一緒させていただきます」
- 「同行させていただきます」
- 「同道させていただきます」
- 「同伴させていただきます」
選び方のポイント
- 「同行」「同伴」はややフォーマルな印象を与えます。社外の正式な案内に適しています。
- 「ご一緒させていただきます」は柔らかく、親しみを持たせたい場合に有効です。
- 「同道」は少し古風で硬めの表現なので、文脈によっては堅苦しく感じられるかもしれません。
使い分けのコツは、相手との関係性とメール全体のトーンに合わせることです。
上司と2名で伺う場合のメール文例
打ち合わせや訪問の際、「上司と2名で伺います」と伝えるケースもよくあります。この場合も、シンプルに書くより敬語を使った方が、相手に丁寧な印象を与えられます。
基本的な例文
「当日は、弊社部長と私の2名で伺わせていただきます。」
この表現は一番ベーシックで、相手に誤解を与えない言い回しです。「伺います」に「2名で」を添えるだけで十分自然になります。
丁寧にした例文
「〇月〇日の打ち合わせには、弊社部長と私の2名でお伺いさせていただきたく存じます。」
「お伺いさせていただきたく存じます」とすると、より丁寧な敬語になり、正式なビジネスシーンで好印象です。
注意点
- 「連れていきます」とは絶対に書かないこと。上司を部下が案内するようなニュアンスになり、失礼にあたります。
- 「同行させていただきます」という言い方も有効で、フォーマルな印象を保てます。
- 参加人数が多い場合は「弊社より〇名で伺います」とまとめても問題ありません。
上司も同席しますメールを英語で伝える方法
外資系企業や海外取引先とのやり取りでは、英語で「上司が同席します」と伝える必要も出てきます。直訳では不自然になるため、ビジネスメールに適した表現を覚えておきましょう。
基本的なフレーズ
- “Our manager will also attend the meeting.”
- “I will be accompanied by my supervisor.”
どちらもシンプルで、相手に誤解を与えません。「accompanied by」は「同行する」という意味で、フォーマルな言い回しです。
丁寧にしたフレーズ
- “For this meeting, our department head will also be present.”
- “I would like to inform you that my manager will join us as well.”
「be present」や「join us as well」は柔らかく丁寧な印象を与える表現で、重要な場面に適しています。
使用時の注意
- 上司の肩書き(Manager, Director, Department Headなど)を必ず明記すること。
- “my boss”はカジュアルすぎるため、ビジネスメールでは避けるのが無難です。
- 英語メールでも理由を添えると安心感を与えられます。例:“to provide technical support”など。
同席依頼メールの作成ポイント
社内で上司に同席をお願いする際の依頼メールは、相手のスケジュールを尊重しつつ、趣旨を明確にすることが重要です。
ポイント1:件名で要件を明示する
「【お願い】〇月〇日△△社打ち合わせ同席の件」など、件名だけで内容が伝わるようにしましょう。
ポイント2:依頼理由を添える
「技術的な質問が想定されるため、ご同席をお願いできますでしょうか」といった具体的な理由を加えることで、上司も判断しやすくなります。
ポイント3:候補日を提示する
スケジュール調整が必要な場合は「〇日、△日、◇日のいずれかでご都合はいかがでしょうか」と提示すると効率的です。
上司への依頼例文
「〇月〇日の△△社との打ち合わせにおきまして、技術的な内容も多く含まれることが予想されますため、ご同席いただけますと幸いです。ご都合をお聞かせいただければ助かります。」
このように依頼の背景を簡潔に添えると、上司も納得感を持ってスケジュールを調整してくれます。
NG表現とまとめ
最後に、避けるべきNG表現を確認しておきましょう。ちょっとした言葉の違いで、相手に不快感を与えてしまうことがあります。
NG表現の例
- 「上司を連れて行きます」
- 「部長を同行させます」
- 「部長が来ますのでよろしく」
これらは目上の人への敬意を欠き、相手にも乱暴な印象を与えかねません。
正しい言い換え
- 「弊社部長も同席させていただきます」
- 「弊社の上司もご一緒させていただきたく存じます」
- 「上司も打ち合わせに参加予定でございます」
まとめ
上司が同席する打ち合わせをメールで伝えるときは、「敬語の正しさ」と「相手への配慮」が大切です。「同席させていただきます」や「ご一緒させていただきます」といった表現を使えば、失礼にならず自然に伝えられます。また、英語メールでは “will also attend” や “be accompanied by” といったフレーズを使うと良いでしょう。依頼メールでは件名や理由を明確にし、相手に配慮する一言を添えるのが成功のコツです。言葉を選ぶだけで印象は大きく変わりますから、ぜひこの記事の例文を活用して、丁寧でスムーズなビジネスコミュニケーションを実現してください。