面接官の正しいやり方!最初の挨拶から質問例、採用判断までの基本フローを完全解説

面接官を任された瞬間、「何を聞けばいいんだろう」と手が止まることがあります。候補者の前では落ち着いて見せたいのに、開始5分前に履歴書を見返しながら、質問の順番も評価基準もあいまいなまま入室する。これ、現場ではかなり危険です。

面接は、ただ会話が盛り上がれば成功ではありません。採用すべき人を見極める場であり、同時に候補者から会社を見られる場でもあります。面接官の挨拶、質問の深さ、話の聞き方、最後の案内まで、すべてが会社の印象になります。

しかも、面接では聞いてはいけない質問もあります。本籍、家族、思想、宗教、支持政党など、本人の適性や能力と関係のない事項を把握することは、就職差別につながるおそれがあります。面接官が悪気なく雑談した一言が、会社全体のリスクになることもあるんですよ。

面接官のやり方は、センスではなく型で整えられます。最初の挨拶、自己紹介、会社説明、質問、深掘り、候補者からの質問、終了案内、評価記入。この流れを押さえれば、初めて面接官をする人でも、焦らず進行できます。

目次

面接官の正しいやり方は流れを固定して評価をぶらさないこと

面接官の正しいやり方は流れを固定して評価をぶらさないこと

面接官がまずやるべきことは、話術を磨くことではありません。最初に整えるべきなのは、面接の流れと評価基準です。

面接で失敗しやすいのは、候補者ごとに質問が変わりすぎるケースです。Aさんには経験を深く聞いたのに、Bさんとは雑談で終わった。面接後に比較しようとしても、材料がそろっていないので判断できません。夕方の評価会議で「なんとなく良さそうでした」としか言えず、採用判断が止まることになります。

面接は、候補者の魅力を引き出す場であると同時に、同じ基準で比較する場です。だからこそ、毎回の流れを固定します。固定するからこそ、候補者ごとの違いが見えるんです。

面接の基本フローはこの順番で進める

面接の流れは、複雑にする必要はありません。最初から最後まで、次の順番で進めると安定します。

・挨拶と自己紹介
・面接時間と流れの共有
・候補者の自己紹介
・職務経験やスキルの確認
・行動事実の深掘り
・会社やポジションの説明
・候補者からの質問
・今後の選考案内
・面接後すぐに評価記入

この流れを紙に書いて手元に置いておくだけでも、面接の安定感はかなり変わります。特に初めて面接官をする人は、質問内容よりも先に進行順を見える化してください。

進行が決まっていない面接は、候補者も不安になります。「この会社、大丈夫かな」と思われるのは、質問が鋭くないときではなく、面接官が場をコントロールできていないときです。逆に、流れを最初に伝えるだけで、候補者は話しやすくなります。

面接開始の挨拶は候補者の緊張をほどきながら主導権を持つ

面接開始の挨拶は候補者の緊張をほどきながら主導権を持つ

面接の冒頭でやるべきことは、候補者をリラックスさせることです。ただし、雑談でダラダラ始める必要はありません。

開始直後、候補者はかなり緊張しています。オンライン面接なら、入室ボタンを押す前に何度もカメラ映りを確認し、声が震えないか不安になっているかもしれません。対面なら受付から会議室までの数分で、すでに疲れていることもあります。

この状態でいきなり「では自己PRをお願いします」と始めると、候補者の本来の力が出にくくなります。面接官は選ぶ側である前に、候補者が話せる場を作る進行役です。

最初の挨拶は短く丁寧に伝える

冒頭では、長い会社説明をしないほうがいいです。まずは面接官が名乗り、時間と流れを共有します。

使いやすい挨拶は、この形です。

「本日はお時間をいただきありがとうございます。面接を担当します、〇〇部の〇〇です。本日は30分ほどお時間をいただき、これまでのご経験や今回のポジションとの相性についてお伺いできればと思います。最後にご質問の時間も取りますので、気になる点があればその際に聞いてください。」

この一言で、候補者は何を話せばいいか分かります。時間も分かり、質問できるタイミングも見えるので、余計な緊張が減ります。

実務では、冒頭の15秒がかなり大事です。ここで面接官が落ち着いていると、候補者も話しやすくなります。反対に、面接官が資料を探しながら「あ、えっと、今日はよろしくお願いします」と始めると、会社の準備不足が伝わってしまいます。

雑談は天気よりも面接に関係する話にする

面接前の雑談で、天気や交通の話をする人は多いです。悪いわけではありませんが、無理に雑談を作る必要はありません。

むしろおすすめは、面接に自然につながる軽い声かけです。

「オンライン接続は問題なさそうでしょうか」
「本日はお仕事終わりのお時間にありがとうございます」
「少し緊張される場面かと思いますが、普段のご経験を中心にお伺いできればと思います」

このくらいで十分です。候補者を和ませながら、面接の本題へ自然に入れます。

注意したいのは、雑談でプライベートに踏み込みすぎることです。「ご結婚されていますか」「ご実家はどちらですか」「ご家族は何をされていますか」といった話は、本人の適性や能力と関係がありません。雑談のつもりでも、採用選考では避けるべき領域になります。

面接前の準備は履歴書確認ではなく採用基準の言語化から始める

面接前の準備は履歴書確認ではなく採用基準の言語化から始める

面接官がやりがちな失敗は、履歴書を読むだけで準備したつもりになることです。もちろん書類確認は必要です。ただ、それだけでは面接の質は上がりません。

面接前に本当に準備すべきなのは、「このポジションで何を見極めるのか」です。ここが曖昧だと、候補者の話が上手いかどうかに引っ張られます。話しやすい人を高評価にしてしまい、実務で必要な能力を見落とすこともあります。

たとえば営業職なら、明るさだけでなく、商談設計、顧客課題の把握、数字への向き合い方、失注後の改善行動を見る必要があります。事務職なら、丁寧さだけでなく、期限管理、確認力、例外対応、関係者との連携が重要になるでしょう。

評価項目は3つから5つに絞る

面接で見る項目が多すぎると、逆に評価できません。面接時間は限られています。30分の面接で10項目を見ようとすると、すべてが浅くなります。

実務では、評価項目は3つから5つに絞るのが現実的です。

評価項目見るポイント質問の方向性
業務経験任せたい仕事に近い経験があるか具体的な担当範囲を聞く
課題解決力問題を見つけて動けるか困難だった場面を聞く
コミュニケーション関係者と調整できるか意見が割れた経験を聞く
再現性入社後も成果を出せるか成果までの行動を聞く
志望度入社後のズレが少ないか転職理由と希望条件を聞く

この表をもとに、面接前に質問を作ります。評価項目が決まっていれば、候補者の話が多少脱線しても戻せます。

ロロメディア編集部でも、採用支援系の記事を作るときに企業担当者の話を聞くと、「面接はしているけれど、評価基準が人によって違う」という悩みが出てきます。これは候補者の問題ではなく、会社側の設計不足です。

面接官が最初に聞くべき質問は自己紹介ではなく職務要約

面接官が最初に聞くべき質問は自己紹介ではなく職務要約

面接で「自己紹介をお願いします」と聞くのは定番です。ただ、聞き方を間違えると、候補者は何を話せばいいか迷います。

特に中途採用では、「自己紹介」と言われると、学生時代から話す人もいれば、直近の業務だけ話す人もいます。面接官が聞きたい情報とズレると、開始早々に時間を失います。

そこでおすすめなのが、「今回のポジションに関係するご経験を中心に、簡単に職務経歴を教えてください」という聞き方です。これなら、候補者は話す範囲を絞れます。

自己紹介の質問例は目的を添えて聞く

候補者が話しやすい質問には、必ず目的があります。ただ「話してください」ではなく、「何を知りたいか」を添えると、回答の質が上がります。

たとえば、次のように聞きます。

「まずは、これまでのご経験について、今回の営業職に関係する部分を中心に3分ほどで教えていただけますか。」

この聞き方なら、候補者は時間、内容、方向性を理解できます。面接官側も、話が長くなったときに戻しやすくなります。

候補者が話し終えたら、すぐに次の質問へ行かず、要点を確認してください。

「ありがとうございます。法人営業を3年、その後既存顧客向けの提案営業を担当されていた、という理解で合っていますか。」

この確認を入れるだけで、面接官がちゃんと聞いている印象になります。候補者も「この人は流れ作業ではなく、理解しながら聞いてくれている」と感じやすいですよ。

面接で使える質問例は行動事実を聞ける形にする

面接で使える質問例は行動事実を聞ける形にする

面接で一番やってはいけないのは、候補者が理想論で答えられる質問ばかりすることです。

「あなたの強みは何ですか」
「仕事で大切にしていることは何ですか」
「チームワークは得意ですか」

こうした質問は、悪くはありません。ただ、準備された答えが返ってきやすいです。候補者が話し上手だと、実際の行動以上に良く見えてしまいます。

採用判断に使いやすいのは、過去の具体的な行動を聞く質問です。行動事実とは、候補者が実際にいつ、どこで、何を考え、どう動き、どんな結果になったかという情報です。

深掘り質問はSTARで聞くと評価しやすい

STARとは、Situation、Task、Action、Resultの頭文字です。簡単に言うと、状況、役割、行動、結果の順番で聞く方法になります。

候補者の話を深掘りするときは、この順番で聞くとブレません。

・どのような状況でしたか
・その中であなたの役割は何でしたか
・具体的に何をしましたか
・結果はどうなりましたか
・次に同じ状況なら何を変えますか

箇条書きで見ると普通に見えますが、面接ではかなり効きます。なぜなら、候補者本人の貢献が見えるからです。

たとえば「売上を伸ばしました」と言われたら、すぐに評価しないでください。「どの商材で、どの顧客に、どんな提案をして、あなた自身は何を担当しましたか」と聞きます。チーム成果なのか、本人の行動なのかを分けないと、入社後の再現性が読めません。

職種別の質問例は実務場面に合わせる

質問例は職種に合わせて変える必要があります。全職種に同じ質問をしても、採用判断には使いにくいです。

営業職なら、成果の数字だけでなく、顧客理解の深さを聞きます。

「直近で受注につながった商談について、最初の課題把握から提案内容、受注までの流れを教えてください。」

事務職なら、正確性と例外対応を見ます。

「ミスが起きやすい業務で、確認漏れを防ぐために工夫していたことはありますか。」

エンジニアなら、技術力だけでなく、要件理解やチーム連携を聞きます。

「仕様が曖昧な状態で開発を進める必要があったとき、どのように確認しながら進めましたか。」

マネージャー職なら、成果よりも人を通じて成果を出す力を見ます。

「メンバーの成果が伸びなかったとき、どのように原因を特定し、改善に関わりましたか。」

このように、質問は実際の業務場面に寄せるほど、回答の質が上がります。候補者の人格を探るのではなく、仕事の場面での行動を見る。これが面接官の基本です。

面接で聞いてはいけない質問は雑談の中で出やすい

面接で聞いてはいけない質問は雑談の中で出やすい

面接官がもっとも注意すべきなのは、NG質問です。厚生労働省は、公正な採用選考では応募者の基本的人権を尊重し、適性や能力に基づいて判断することが大切だと示しています。

つまり、仕事に関係しない個人情報を聞いてはいけません。面接官が評価に使うつもりがなくても、質問した時点で問題になり得ます。

怖いのは、NG質問が「悪意ある質問」としてではなく、「場を和ませる雑談」として出やすいことです。候補者が地方出身だとわかった瞬間に「ご実家はどちらですか」と聞く。女性候補者に「ご結婚の予定はありますか」と聞く。本人は軽い会話のつもりでも、採用選考では避けるべきです。

面接で避けるべき質問の具体例

聞いてはいけない質問は、暗記するよりも考え方で押さえるほうが実務で使えます。基準は「本人の適性・能力と関係があるか」です。

代表的に避けるべき質問は次の通りです。

項目避ける質問例理由
本籍・出生地本籍はどちらですか本人の能力と関係がない
家族親御さんの職業は何ですか家族状況を評価に持ち込むおそれ
住宅環境持ち家ですか、賃貸ですか生活環境の把握につながる
思想・信条尊敬する人物は誰ですか思想や価値観の把握につながる
宗教信仰している宗教はありますか本来自由であるべき事項
政治支持政党はありますか採用判断に不要
結婚・出産結婚予定はありますか差別的判断につながるおそれ
健康持病はありますか業務上必要な範囲を超える可能性

この表にあるような質問は、雑談でも避けたほうが安全です。特に「尊敬する人物」は昔ながらの面接質問として使われがちですが、思想・信条に近づく可能性があります。

聞きたいことがあるなら、業務に必要な範囲へ言い換えます。たとえば勤務条件の確認なら「このポジションは月に数回、出社が必要ですが対応可能でしょうか」と聞きます。家庭事情を聞く必要はありません。

候補者の本音を引き出す面接官の聞き方

候補者の本音を引き出す面接官の聞き方

候補者の本音を引き出すには、圧迫する必要はありません。むしろ、圧迫面接は候補者の警戒心を高めます。

本音に近い情報を得るには、「否定しない」「急かさない」「事実を聞く」の3つが大切です。候補者が話している途中で「それはなぜですか」と詰めすぎると、尋問のようになります。結果として、候補者は守りに入り、模範回答しか話さなくなります。

面接中に候補者が少し言い淀む瞬間があります。転職理由、退職理由、失敗経験、上司との関係などです。ここで面接官が焦って次の質問に飛ぶと、大事な情報を取り逃します。

沈黙を怖がらずに待つ

面接官が慣れていないと、候補者が考えている沈黙を埋めたくなります。ですが、沈黙は悪いものではありません。

候補者が考えているなら、5秒ほど待ってください。そのあとで「ゆっくりで大丈夫です」と添えると、候補者は話しやすくなります。

特に退職理由を聞く場面では、急かさないほうが情報が出ます。

「差し支えない範囲で構いません。前職で転職を考えるきっかけになった出来事を教えていただけますか。」

この聞き方なら、候補者は話す範囲を選べます。面接官側も、無理に個人的事情へ踏み込まずに、仕事上のミスマッチを確認できます。

採用判断は印象ではなく評価メモで決める

採用判断は印象ではなく評価メモで決める

面接後に一番危ないのは、「良い人そうだった」で評価することです。もちろん印象も大事ですが、それだけで採用するとミスマッチが起きます。

面接直後は、話が盛り上がった候補者を高く評価しがちです。反対に、緊張して話すのが苦手な候補者は低く見えます。でも、実務能力と面接の話しやすさは必ずしも一致しません。

だから、面接後はすぐに評価メモを書きます。時間を空けると記憶が混ざります。午前に2人、午後に3人面接した日は、夕方には誰が何を言ったか曖昧になります。

評価メモは事実と解釈を分ける

評価メモでは、事実と解釈を分けて書きます。

事実とは、候補者が話した具体的な内容です。解釈とは、面接官がそこから判断したことです。

たとえば、悪いメモはこうです。

「コミュニケーション力が高そう」

これでは、後から見ても根拠がありません。

良いメモはこうです。

「前職で営業、制作、顧客の3者間調整を担当。納期遅延が起きた際、顧客へ代替案を提示し、制作側には優先順位を整理して再依頼した。関係者調整の経験はポジション要件に合う。」

ここまで書けば、評価会議で説明できます。面接官自身も、感覚ではなく根拠で判断できます。

面接の合否判断は採用したい理由と懸念点をセットで見る

面接の合否判断は採用したい理由と懸念点をセットで見る

採用判断では、良い点だけを見ても危険です。逆に、懸念点だけを見ても採用は進みません。

大事なのは、「採用したい理由」と「入社後に起きそうな懸念」をセットで整理することです。人材に完璧はありません。だからこそ、懸念が許容できるものなのか、入社後にフォローできるものなのかを見ます。

たとえば、経験は十分だけれどマネジメント経験が浅い候補者がいたとします。この場合、「マネジメント経験が浅いから不合格」と即決するのではなく、任せる役割と入社後の支援で補えるかを考えます。

合否判断は3段階で整理すると迷わない

採用判断は、無理に細かく点数化しすぎると運用が重くなります。まずは3段階で整理すると使いやすいです。

・合格: 必須要件を満たし、入社後の活躍イメージが明確
・保留: 良い点はあるが、追加確認が必要
・不合格: 必須要件を満たさない、またはミスマッチが大きい

保留を使うことは悪くありません。ただし、保留理由を必ず書いてください。「なんとなく不安」ではなく、「法人営業の経験年数は足りるが、新規開拓経験の深さが未確認」まで書きます。

次の面接官には、その確認ポイントを引き継ぎます。これをやらないと、二次面接でも同じ話を聞いて終わります。候補者から見ると「また同じ質問か」と感じ、会社の連携不足が伝わってしまいます。

オンライン面接で面接官が気をつけるべき進行

オンライン面接で面接官が気をつけるべき進行

オンライン面接では、対面よりも面接官の進行力が見えます。通信環境、表情、相づち、画面共有、終了案内まで、少しの不備が候補者の不安につながります。

開始時間になっても面接官が入室しない。候補者は画面の前で「URL間違えたかな」と焦ります。3分後に面接官が入ってきて「すみません、前の会議が押していて」と言う。よくある場面ですが、候補者から見ると会社の時間管理に不安を感じる瞬間です。

オンラインでは、開始前の準備がほぼすべてです。カメラ、マイク、背景、資料、候補者のレジュメを事前に開いておきます。

オンライン面接の冒頭では接続確認を入れる

オンライン面接では、最初に接続確認を入れてください。音声が聞こえづらいまま進むと、候補者は聞き返すことに気を使います。

冒頭では、こう言えば十分です。

「音声と画面は問題なさそうでしょうか。もし途中で聞こえづらい場面があれば、遠慮なくおっしゃってください。」

これだけで、候補者は安心します。面接中に通信が乱れたときも、言いやすくなります。

また、オンラインでは相づちが少し遅れて伝わります。対面と同じ感覚で黙っていると、候補者は「伝わっているのかな」と不安になります。うなずきや短い相づちを少し多めに入れるくらいでちょうどいいです。

面接官がやってはいけない進行ミス

面接官がやってはいけない進行ミス

面接でやってはいけないのは、候補者を困らせることではなく、判断材料を取り逃すことです。面接官のミスは、候補者だけでなく会社側にも損をさせます。

たとえば、面接官が自社説明を20分話し続けるケースがあります。候補者は丁寧に聞いてくれますが、面接時間の大半が終わります。残り10分で経験を聞いて、最後に「何か質問ありますか」と言って終了。これでは採用判断ができません。

反対に、質問攻めにする面接もよくありません。候補者が答えた内容を深掘りせず、用意した質問を順番に読み上げるだけになると、本質が見えません。

面接官が避けるべき行動

面接官は、候補者を評価する立場であると同時に、会社の代表として見られています。次の行動は避けてください。

・履歴書をその場で初めて読む
・候補者の話を遮る
・自社の自慢話が長い
・前職や現職を否定する
・給与や条件の話を曖昧にする
・質問してはいけない私的事項に踏み込む
・面接後の連絡時期を伝えない

この中でも、特に避けたいのは履歴書をその場で初めて読むことです。候補者は準備して来ています。面接官が準備不足だと、それだけで志望度が下がります。

面接は、候補者を見極める場でありながら、候補者に選ばれる場でもあります。強い会社ほど、面接の体験設計を軽く見ません。

面接終了時は候補者が次の動きを理解できるように締める

面接終了時は候補者が次の動きを理解できるように締める

面接の終わり方は、候補者の印象に残ります。最後が曖昧だと、どれだけ面接内容が良くても不安が残ります。

候補者は面接後、「いつ連絡が来るのか」「次は何を準備すればいいのか」「結果はメールなのか電話なのか」を気にしています。ここを伝えないまま終えると、候補者は待つしかありません。

終了時は、感謝、今後の流れ、連絡時期をセットで伝えます。

終了の挨拶例はそのまま使える形で覚える

面接の締めは、次のように言うと自然です。

「本日はお時間をいただきありがとうございました。本日伺った内容を社内で確認し、〇営業日以内を目安に結果をご連絡いたします。追加で確認したいことがあれば、こちらからご連絡する場合があります。本日はありがとうございました。」

この言い方なら、候補者は次の流れを理解できます。連絡時期を言い切れない場合でも、「〇営業日以内を目安」と伝えるだけで安心感が出ます。

面接官が複数いる場合は、最後に誰が締めるかも決めておきましょう。全員が黙ってしまい、候補者が「ありがとうございました」と先に締める空気になると、少し不自然です。

面接官初心者が最初の1回で使える台本

面接官初心者が最初の1回で使える台本

初めて面接官をするなら、台本を持っていて問題ありません。むしろ、台本なしで臨むほうが危険です。

面接中に緊張して、何を聞く予定だったか飛ぶことがあります。候補者の回答が想定より長く、時間配分が崩れることもあるでしょう。そんなとき、手元に台本があるだけで戻れます。

台本は読み上げるためではなく、進行を安定させるためのものです。面接官が安心していると、候補者も話しやすくなります。

30分面接の進行例

30分面接なら、次の時間配分が使いやすいです。

時間内容
0〜3分挨拶、自己紹介、流れの共有
3〜7分候補者の職務要約
7〜18分経験・スキルの深掘り
18〜22分転職理由・志望理由の確認
22〜26分会社・ポジション説明
26〜29分候補者からの質問
29〜30分今後の流れ案内

この時間配分のコツは、会社説明を後半に置くことです。最初に会社説明を長く話すと、候補者の経験を聞く時間がなくなります。

もちろん、候補者の質問が多い場合は調整して構いません。ただし、採用判断に必要な質問を聞く前に時間切れになるのは避けてください。

面接官の質を上げるには面接後の振り返りが必要

面接官の質を上げるには面接後の振り返りが必要

面接官は、やれば自然に上手くなるわけではありません。振り返りをしないと、同じ癖を繰り返します。

面接後は、候補者の評価だけでなく、自分の面接進行も見直してください。質問が抽象的すぎなかったか。候補者の回答を深掘りできたか。話しすぎていなかったか。NG質問に近い話題へ入っていなかったか。ここを確認するだけで、次回の面接はかなり良くなります。

ロロメディア編集部でも、採用や人材系の記事を作るときに感じるのは、面接の上手い人ほど「自分の質問が候補者にどう伝わったか」を気にしていることです。候補者を評価するだけでなく、自分の面接も評価しているんですよ。

面接後に確認するチェック項目

面接が終わったら、5分だけ振り返り時間を取ってください。連続面接のときほど、この5分が大事です。

・評価項目に沿って質問できたか
・候補者本人の行動を確認できたか
・話しすぎていなかったか
・次の面接官へ引き継ぐ懸念点はあるか
・候補者からの質問に明確に答えられたか

この振り返りを続けると、面接官としての精度が上がります。面接は、候補者を見る技術であると同時に、会社の採用力を上げる技術でもあります。

まとめ

まとめ

面接官の正しいやり方は、候補者を上手に問い詰めることではありません。最初の挨拶で安心感を作り、評価基準に沿って質問し、具体的な行動事実を聞き、面接後に根拠ある判断をすることです。

特に大事なのは、面接前の準備です。採用基準を決めずに面接へ入ると、話しやすさや印象に引っ張られます。逆に、見るべき項目が決まっていれば、候補者の経験を正しく比較できます。

また、面接では聞いてはいけない質問にも注意が必要です。本籍、家族、宗教、思想、支持政党、結婚や出産予定など、業務上の適性や能力に関係しない事項は避けてください。雑談のつもりでも、採用選考ではリスクになります。

面接官は、候補者を選ぶ人であり、候補者に会社を伝える人でもあります。準備された面接は、候補者にも伝わります。「この会社は人を大切に見ている」と思ってもらえる面接を作ることが、結果的に採用成功につながりますよ。

参考記事

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東京労働局 公正な採用選考を行うために

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