eSportsの熱い大会を見ている時や、推しの配信者が面白い話をしている最中、突然画面が切り替わって「広告」が流れ始めた経験はありませんか。しかも、いいところに限って長尺の広告が入ったりすると、正直なところ「うざい」「邪魔だ」と感じてしまうのは無理もありません。
せっかくのライブ感や没入感が削がれてしまうのは、視聴者にとって大きなストレスですよね。
この記事では、最近特に「多すぎる」と言われるTwitchの広告事情について、その頻度や仕組みを解説するとともに、広告をブロックして快適に視聴するための具体的な対処法を徹底的に紹介します。無料でできる工夫から、確実に消すための公式機能まで、あなたの視聴スタイルに合った最適解を見つけていきましょう。

なぜTwitchの広告は「多すぎ」「ゴミ」と言われるほど増えたのか
「昔はもっと快適だったのに」と感じている古参のユーザーも多いかもしれません。実際、インターネット上の掲示板「なんJ」や「Yahoo!知恵袋」などでも、Twitchの広告頻度に対する不満の声は毎日のように投稿されています。
まずは敵を知ることから始めましょう。なぜこれほどまでに広告が増え、視聴体験を阻害するようになってしまったのか、その背景にある仕組みと現状を整理します。
頻度は30分に1回?容赦なく入る「2分広告」の正体
Twitchの広告には、配信開始時に流れる「プレロール広告」と、配信中に流れる「ミッドロール広告」の2種類があります。特に視聴者のヘイトを集めているのが、配信の途中で強制的に割り込んでくるミッドロール広告です。
このミッドロール広告ですが、設定によっては「1時間に3分」や「30分ごとに1分半」といった頻度で流れることがあります。場合によっては、複数の広告が連続して再生され、合計で「2分」近くも本編が見られなくなるケースも珍しくありません。
ライブ配信における2分間というのは非常に長いです。FPSゲームなら1ラウンドが終わっていますし、雑談なら話題が一つ完結してしまうほどの時間です。この「見逃し」が発生することへの恐怖とストレスが、Twitch広告を「ゴミ」や「邪魔」と感じさせる最大の要因と言えるでしょう。
配信者も実は困っている?「流さない」設定の限界
「配信者が金儲けのために広告を増やしているんだ」と誤解されがちですが、実は配信者側もこの仕様に頭を抱えていることが多いのです。
Twitchには「広告インセンティブプログラム」という仕組みがあり、一定時間ごとに広告を流す設定にすることで、配信者に収益が還元されたり、新規視聴者向けの「プレロール広告(配信を開いた瞬間の広告)」を無効化できたりする特典があります。
多くの配信者は、新規の視聴者が「広告があるから見るのをやめよう」と離脱してしまうのを防ぐために、あえて配信中のミッドロール広告をオンにしています。つまり、「新規の人に見てもらいやすくするために、既存の視聴者に広告を見せざるを得ない」というジレンマの中で運営しているのが実情です。
完全に「広告を流さない」設定にすることも不可能ではありませんが、それでは収益面でのサポートが得られにくく、継続的な配信活動が難しくなるというビジネス的な側面もあることを理解しておくと、少しだけイライラが収まるかもしれませんね。
Twitch広告をブロック・回避するための具体的な方法
仕組みは分かったけれど、それでもやっぱり広告は見たくない。そんな方のために、現状で有効とされる広告対策をいくつか紹介します。
ただし、Twitch側も広告ブロック対策を日々強化しているため、今日使えた方法が明日も使えるとは限らないという「いたちごっこ」の状態であることは念頭に置いてください。
【方法1】ブラウザの拡張機能(AdBlockなど)を導入する
PCで視聴している場合、最も手軽なのがGoogle ChromeやFirefoxなどのブラウザに「広告ブロック拡張機能」を入れる方法です。
有名なところでは「uBlock Origin」や「AdGuard」などがあります。これらを導入することで、Webサイト上のバナー広告だけでなく、動画広告もある程度遮断することが可能です。
しかし、Twitchの広告技術は非常に高度です。単に広告をブロックしただけでは、画面が真っ紫になって「Purple Screen of Death(死の紫画面)」と呼ばれるエラーメッセージが表示されたり、低画質モードに固定されたりすることがあります。
これを回避するために、Twitch専用のスクリプトを組み込んだ拡張機能も有志によって開発されていますが、導入にはセキュリティリスクも伴います。怪しい拡張機能を無闇に入れると、ブラウザの閲覧履歴や個人情報を抜かれる可能性もゼロではありません。利用する際は、開発元が信頼できるかどうかをしっかり確認し、自己責任で行う必要があります。
【方法2】VPNを使って広告が少ない国から接続する
少しテクニカルな方法として、VPN(仮想プライベートネットワーク)を利用して、広告配信が少ない国(東欧の一部や中南米など)から接続しているように見せかける裏技があります。
確かに一部の国ではTwitchの広告在庫が少なく、結果として広告がほとんど流れないという現象が起きます。しかし、これも完璧ではありません。接続速度が遅くなって配信がカクついたり、Twitchの利用規約に抵触してアカウントが制限されたりするリスクがあります。
業務効率化や快適さを求めているのに、回線速度が落ちてストレスを感じてしまっては本末転倒ですよね。あくまで「こういう方法もある」という知識として留めておくのが無難かもしれません。
【方法3】最強の公式解決策「Twitch Turbo」を利用する
ここまでの方法は、いわば「抜け道」のようなものでしたが、Twitch公式が用意している正攻法かつ最強の解決策があります。それが「Twitch Turbo(ツイッチターボ)」です。
Twitch Turboは、月額料金(約9ドル〜12ドル程度、為替や地域による)を支払うことで、Twitch上の「ほぼすべて」の広告を非表示にできるサービスです。特定のチャンネルだけでなく、あらゆる配信者の放送で、プレロール広告もミッドロール広告も流れなくなります。
メリットは計り知れません。
- 広告ブロック対策の影響を受けない(紫画面が出ない)。
- 配信者にはきちんと収益が入る(あなたが広告を見たという扱いでTwitchから支払われます)。
- スマホアプリでもPCでも、ログインさえしていれば広告なしで視聴可能。
毎月千数百円の出費にはなりますが、「月に何十時間もTwitchを見る」「広告のストレスで時間を無駄にしたくない」というビジネスパーソンにとっては、時間単価で考えれば十分に元が取れる投資と言えるでしょう。
【方法4】特定の配信者を「サブスクライブ」する
もしあなたが、特定の配信者だけを熱心に見ているのであれば、そのチャンネルの「サブスクライブ(サブスク)」を利用するのがおすすめです。
サブスクライブ特典の一つに「広告なし視聴」が含まれている場合が多いです(配信者の設定によります)。Twitch Turboよりも安価(月額600円〜)で、かつ直接的にその配信者を応援できるのが最大の魅力です。
ただし、あくまで「そのチャンネル限定」の特典なので、他の配信を見に行った時には通常通り広告が流れます。色々なチャンネルをザッピングして楽しむタイプの方には、Twitch Turboの方がコストパフォーマンスが良いかもしれませんね。
ブラウザ以外(スマホアプリ・テレビ)での広告対策
最近はPCだけでなく、iPhoneやAndroidのスマホアプリ、あるいはFire TV Stickなどを使ってテレビの大画面でTwitchを楽しむ人も増えています。PCのブラウザ以外での広告対策はどうすれば良いのでしょうか。
スマホアプリでの広告ブロックは難しい
残念ながら、iOSやAndroidのTwitch公式アプリ上で、外部ツールを使って広告だけを綺麗にブロックするのは非常に難易度が高いです。
DNS設定を変更して広告サーバーへの接続を遮断するアプリ(AdGuard Proなど)もありますが、設定が複雑な上に、Twitchアプリのアップデートで頻繁に対策されてしまいます。また、広告をブロックできたとしても、配信の読み込み自体が不安定になるケースも多々あります。
スマホで快適に見たい場合は、やはり「Twitch Turbo」への加入か、Webブラウザ(SafariやChrome)でPC版サイトとして開き、そこにコンテンツブロッカーを適用するという少し強引な方法をとるしかありません。ただ、操作性はアプリに比べて格段に落ちてしまいます。
「ピクチャインピクチャ」や「別タブ」での回避術
広告ブロックではありませんが、広告の「うざさ」を軽減するテクニックとして、広告が流れている間は音声をミュートにし、ピクチャインピクチャ(小窓表示)にして別の作業をする、という方法があります。
また、PCであれば、広告が始まった瞬間にブラウザの別タブを開いてニュースをチェックするなど、時間を有効活用するのも一つの手です。
ちなみに、配信者によっては「サブスクライバー限定配信」を行っていたり、広告中も小窓で本編映像をワイプ表示してくれたりする設定にしている場合もあります。これは視聴者側では操作できませんが、そういった配慮をしてくれる配信者を選ぶのも、ストレスフリーな視聴環境を作る一つの要素と言えますね。
「広告ブロッカー」を使用する際のリスクと注意点
「知恵袋」やSNSで「Twitchの広告を消す無料の方法」を探すと、怪しげなスクリプトや改造アプリを紹介されることがありますが、これらには十分な注意が必要です。
セキュリティリスクとアカウントBANの可能性
特に「Mod APK」と呼ばれる改造されたアプリや、出所不明のブラウザ拡張機能には、マルウェア(ウイルス)が仕込まれている可能性があります。これらをインストールすることで、Twitchのアカウント情報だけでなく、同じ端末で管理しているクレジットカード情報や仕事のデータまで危険に晒されることになりかねません。
また、Twitchの利用規約では、サービスの正常な動作を妨害する行為を禁止しています。悪質な広告ブロック行為とみなされた場合、最悪のアカウント停止(BAN)処分を受けるリスクもあります。長年育ててきたアカウントが一瞬で消えてしまうのは、あまりにも代償が大きすぎますよね。
配信者へのリスペクトを忘れない
もう一つ忘れてはいけないのが、広告は配信者の貴重な収入源であるという事実です。
私たちが無料で高品質なエンターテインメントを楽しめるのは、スポンサー企業が広告費を出し、それが配信者の活動資金となっているからです。無理やり広告を消すことは、回り回って「推しの配信者が活動できなくなる」未来を招くかもしれません。
もちろん、今のTwitchの広告頻度は「多すぎる」と言わざるを得ないレベルですが、その対価としてコンテンツが提供されているという構造自体は理解しておきたいところです。だからこそ、公式にお金を払って広告を消す「Twitch Turbo」や「サブスクライブ」は、配信者にもTwitchにも、そして視聴者にもメリットがある「三方よし」の解決策なのです。
まとめ:ストレスフリーな視聴環境を作るために
今回は、Twitchの広告が「多すぎる」「うざい」と感じている方に向けて、その背景と具体的な対処法を解説しました。
記事のポイントを振り返ってみましょう。
- 広告が増えた背景には、新規視聴者獲得と収益化のジレンマがある。
- PCブラウザなら拡張機能でブロック可能だが、紫画面などの対策も強化されている。
- スマホアプリでの完全ブロックは難しく、公式の有料プランが確実。
- 「Twitch Turbo」なら全チャンネルで広告なし、配信者の支援にもなる。
- 特定の配信者だけ見るなら「サブスクライブ」がコスパ良し。
「たかが広告、されど広告」です。貴重なプライベートの時間や、情報収集のための時間を、たった数分の広告でイライラして過ごすのはもったいないですよね。
もしあなたがTwitchを日常的に視聴しているのであれば、一度「Twitch Turbo」や「サブスク」を検討してみてはいかがでしょうか。広告が一切流れない快適さを一度体験すると、もう元の環境には戻れなくなるかもしれませんよ。
あなたの視聴スタイルに合わせて、最適な方法を選んでみてくださいね。




























