ビジネスメールや社内チャットで、つい「了解しました」と返信していませんか?一見便利で手軽な表現ですが、実は「失礼になるかも」と指摘されることも。一方で、「承知しました」は堅苦しい、距離があると感じる人も多いのが事実です。本記事では、「了解」と「承知」の違い、正しい使い方、そして相手やシーンに応じた適切な敬語表現について、例文を交えて丁寧に解説します。あなたの言葉づかいが“信頼されるビジネスパーソン”へと変わるヒントが詰まっています。
「了解」と「承知」の違いとは?
言葉の意味と背景
- 了解:意味は「理解して受け入れること」。軍隊や無線通信などで使われてきた背景があり、命令に対する返事や、同等の立場同士のやりとりでよく使われます。
- 承知:意味は「理解して引き受けること」。相手に対して敬意を示しながら、自分の意思として受け入れるニュアンスが強いです。
ビジネスでの印象の違い
表現 | 敬意のレベル | 用途 | 印象 |
---|---|---|---|
了解しました | ややカジュアル | 同僚や部下への返信 | 軽く感じられる場合も |
承知しました | 丁寧で無難 | 上司・社外向け | フォーマルで好印象 |
「了解しました」は失礼?使ってもいい?
「了解しました」は失礼ではない(ただし場面を選ぶ)
「了解しました」がすぐに失礼というわけではありません。ただし、目上の人や取引先に対して使うのは避けた方が無難です。
実際の声:「了解しました」は失礼ではない?(知恵袋などでの議論)
- 「上司に使うと違和感がある」
- 「フランクすぎる印象」「言われるとイラッとすることがある」
- 「知り合いレベルならOK」
→ 対応策:上司・社外には「承知いたしました」など敬語で表現をアップデートしましょう。
「承知しました」への違和感・イラッとする理由とは?
丁寧なのに「冷たい」「他人行儀」と受け取られることも
特に社内でのやりとりで、「承知しました」が多用されると、よそよそしく感じる人もいます。
よくある意見
- 「わざと距離を取られてる気がする」
- 「マニュアル通りすぎて機械的」
- 「“承知しました”だけだと素っ気ない」
→ 対応策:一言クッションを添えると柔らかくなる
例:
- ご連絡ありがとうございます。承知しました。よろしくお願いいたします。
- 承知しました。お手数おかけいたしますが、引き続きどうぞよろしくお願いいたします。
ビジネスメールで使える!表現の言い換えパターン集
「了解しました」の言い換え(ビジネスメール向け)
- 承知いたしました(目上・社外向け)
- かしこまりました(特に丁寧)
- 確認いたしました(事実確認の場合)
- 拝見いたしました(資料・書類など)
- お受けいたしました(依頼・要望)
言い換え文例
- ご依頼の件、承知いたしました。対応を進めさせていただきます。
- ご連絡ありがとうございました。かしこまりました。
- ご案内いただいた資料、拝見いたしました。
クッション言葉を入れると印象アップ
- 恐れ入りますが、
- お手数をおかけしますが、
- ご丁寧にありがとうございます。
相手別の使い分け|これなら失礼にならない!
上司・目上・社外への返信には?
NG例:了解しました。 OK例:承知いたしました。/かしこまりました。
同僚・部下・社内チャットには?
OK例:了解です!/了解しました。/はい、確認しました! ※ただし社内でも距離感がある場合は「承知しました」など丁寧な表現の方がベター
「承知いたしました」と「了解しました」の例文比較
ケース1:納期確認のメール返信
- ❌了解しました。よろしくお願いします。
- ✅承知いたしました。期日までに対応させていただきます。
ケース2:資料確認の返信
- ❌了解しました。ありがとうございます。
- ✅拝見いたしました。ご丁寧にありがとうございます。
ケース3:社内チャットでの返答
- ✅了解です!(同僚・部下向け)
- ✅承知しました!(柔らかく、丁寧に)
よくあるQ&A|「了解」「承知」についての疑問解消
Q1:「了解しました」はどこまでがセーフ?
A:同僚・部下・近しい社内相手であればセーフ。ただし目上や社外には避ける。
Q2:「承知しました」に違和感を持たれるのはなぜ?
A:無機質な印象を持たれることがあるため。クッション言葉や感謝の一言を添えると効果的。
Q3:「かしこまりました」「承知いたしました」どちらが上?
A:「かしこまりました」の方がやや丁寧。接客業やフォーマルなメールでの使用に最適。
まとめ|「了解」と「承知」の使い分けで信頼を得る
「了解」も「承知」も使い方次第で失礼にはなりません。ただし相手や状況に応じて、言葉を丁寧に選ぶことがビジネスパーソンとしての信頼に直結します。定型表現の使い回しではなく、「誰に」「どんな意図で」伝えるのかを意識した言葉づかいを心がけましょう。
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