Wi-Fiルーターの高速通信を支える5GHz帯は、通信速度や安定性の面で魅力的ですが、「なぜか5GHzだけ繋がらない…」というトラブルもよくあります。スマホ・PC・iPhoneなどのデバイス別に異なる原因が潜んでいることも多く、環境や設定を見直すことで解決できるケースがほとんど。本記事では、Wi-Fi 5GHzが繋がらない時の具体的な原因と、タイプ別の対処法を網羅的に解説します。バッファロー製ルーターに関する注意点や、2.4GHzには繋がるのに5GHzだけ接続できないケースなど、ユーザーからのよくある質問にも対応します。
そもそもWi-Fiの5GHz帯とは?
高速通信を可能にする帯域の特徴
Wi-Fiの電波には大きく「2.4GHz帯」と「5GHz帯」があります。5GHzは、以下のような特徴があります:
- 通信速度が速い(理論値で1Gbps超も可能)
- 電子レンジやBluetoothとの干渉を受けにくい
- 屋内向き(壁などの障害物に弱い)
つまり、5GHzは「近距離・高速・安定」を実現する一方で、接続できないときの原因が多様化しやすい帯域でもあります。
スマホで5GHz Wi-Fiに繋がらないときの原因と対処法
機種によっては対応していない
意外と見落としがちなのが、スマホ自体が5GHz帯に非対応なケース。特に格安スマホや古いAndroid端末は、2.4GHzしかサポートしていないことがあります。
対処法
- メーカー公式サイトで対応周波数を確認
- 「Wi-Fi a/ac/ax」対応機種なら基本OK
- 設定アプリから5GHzのSSIDが表示されているか確認
iPhoneで5GHzだけ繋がらないときのチェックポイント
iPhoneの場合、スペックは基本的に5GHz対応済みですが、以下のような問題で繋がらないことがあります。
- 設定リセット後、2.4GHzに優先接続される
- 「5GHzのSSIDに手動接続」していない
- iOSバグや古いプロファイルが干渉
解決方法
- 「設定」>「Wi-Fi」で該当SSIDを削除し、再接続
- ネットワーク設定をリセット(設定 > 一般 > リセット)
- iOS最新版にアップデート
Androidで5GHz Wi-Fiに接続できない場合の原因と対応
表示されない・繋がらない場合
Android端末では、下記のような問題があると5GHz帯のSSIDがそもそも表示されないことがあります。
- 省電力モードがONになっている
- チャンネル帯域が日本非対応(例:W52/W53/W56以外)
- ルーターの設定ミス(DFS対応未設定など)
実践的な対応策
- 端末を再起動し、機内モードON→OFFを試す
- Wi-Fi設定で「詳細設定」からチャンネル帯域を確認
- ルーター設定画面から「5GHz帯を有効化」しているかチェック
PCでWi-Fi 5GHzが繋がらないときの主な原因
ドライバが古い・5GHzに未対応のWi-Fiアダプターを使用している
PCでのトラブルは、OSではなくハード(Wi-Fiカード)の対応状況が鍵です。
対処ステップ
- デバイスマネージャーからネットワークアダプターの型番確認
- 「ac」「ax」が付いていない場合、2.4GHzのみ対応の可能性
- ドライバの更新またはUSB型Wi-Fiアダプターの追加を検討
バッファロー製ルーターで5GHzだけ繋がらないときの対策
固定チャンネル設定と自動切替の落とし穴
バッファロー製ルーターでは、以下のような問題が原因となることが多いです。
- DFSチャンネル使用時に自動で一時切断される
- 初期設定で5GHzがオフになっている場合あり
- 「g/nのみ対応」の端末に接続できない設定になっている
解決法
- 管理画面(192.168.11.1など)から「5GHz」設定をONに
- チャンネル設定を「自動」→「固定(36, 40, 44, 48)」に
- 「無線モード」を「11a/n/ac混在モード」に変更
Wi-Fi 5GHzのSSIDが表示されない場合の確認ポイント
「表示されない」=「繋がらない」とは限らない
SSIDが見えない=電波が飛んでいないとは限らず、非表示設定や端末側の対応状況が原因のことも。
チェック項目
- ルーターでSSIDを「ステルス(非表示)」にしていないか
- 端末側で「5GHzのみ対応のSSID」を認識していないか
- ルーターが高い場所や遮蔽物の多い場所にあるか
「aには繋がらずgには繋がる」症状の正体とは?
この現象は、2.4GHz(=b/g/n)には接続できるが、5GHz(=a/n/ac)には繋がらないという典型的な相性・設定トラブルのサインです。
主な原因と対処法
- ルーターが古く、a/ac未対応 → 買い替え検討
- デバイスのWi-Fiカードがaに非対応 → USBアダプターで補完
- 無線モード設定が分離設定になっている → 同一SSID統一で接続安定
法人や業務利用でのネットワーク安定化のアドバイス
業務用ならではの注意点
- 会議室・離れたフロアでは2.4GHzが安定するケースも多い
- 5GHzはVPNやZoom使用時に帯域確保に優れるが、切断しやすい
- 業務効率を意識するなら「デュアルバンドルーター」+「中継器」が有効
まとめ:原因別の対応を押さえて、快適な5GHz環境へ
Wi-Fiの5GHzが繋がらない問題は、単なる不具合ではなく「設定」「端末スペック」「ルーターの仕様」の組み合わせによって起きていることがほとんどです。スマホやPCなど、利用機器ごとのチェックリストを活用することで、無駄なくトラブルを解消できます。特に、バッファロー製ルーターやAndroid端末を使っている方は、相性や設定確認が解決への近道になるケースが多いため、今回のポイントをぜひ実践してみてください。