Wordで報告書や提案書などを作成していると、「同じページをもう一枚コピーしたい」と思うことがありますよね。テンプレートを再利用したいときや、同じ構成の章を複数作るときなど、ページを丸ごと複製できれば業務効率が大きく上がります。ただし、Wordでは“ページ単位”のコピー機能が存在しないため、操作を間違えると図や表がずれたり、レイアウトが崩れたりしてしまうことも。この記事では、Word(ワード)でページを丸ごとコピーする正しい方法や、複製時に崩れを防ぐコツ、別ファイルへのコピー方法まで、実務で役立つ手順をわかりやすく解説します。
Wordでページを丸ごとコピーできる?仕組みと基本の考え方
まず理解しておきたいのは、「Wordに“ページ単位でコピーする”という機能は存在しない」ということです。
Wordは、ページというより「文書内のテキストや段落、セクション」で構成されています。そのため、ページをコピーしたい場合は、ページ全体を選択して複製するというアプローチをとります。
Wordでページ単位のコピーができない理由
Wordでは、Excelのように「ページ」という概念が固定されていません。内容によって改ページ位置が自動的に変わるため、見た目上のページをそのままコピーすることが難しいのです。
このため、「Word 同じページを増やす」や「ワード ページ コピー 追加」といった検索が多く見られるのです。
しかし、ページをコピーする代替方法はいくつもあります。
たとえば、次のような操作が可能です。
- ページ内の内容をすべて選択してコピー・貼り付けする
- セクションをまるごと複製する
- テンプレート化して複数ページを一括作成する
これらを適切に使い分ければ、Wordでもページ単位でのコピーや複製が可能になります。
ページコピーの操作が業務効率を左右する理由
業務文書では、同じ形式のページを繰り返し作る場面が多くあります。
たとえば、以下のようなケースです。
- 月次報告書で毎月同じ構成のページを作る
- 商品企画書で複数製品のページ構成を統一したい
- 契約書や見積書などで同じフォーマットを再利用したい
これらを手動で1から作り直すのは非効率です。
ページコピーの方法をマスターすれば、作業時間を半分以下に短縮できる可能性がありますよ。
Wordでページを丸ごとコピーする基本手順
ここからは、実際にWordでページを丸ごとコピーする方法を紹介します。
ここでは最も汎用的で確実な方法である「手動選択+貼り付け」の手順を解説します。
同じファイル内でページをコピーして複製する方法
- コピーしたいページ内のすべての内容を選択する
ショートカットキーを使うと便利です。
「Ctrl + A」で全選択、「Ctrl + C」でコピーします。
もし複数ページのうち1ページだけをコピーしたい場合は、マウスでドラッグして範囲指定しましょう。 - 新しいページを追加する
ページの最後にカーソルを置き、「Ctrl + Enter」で改ページを挿入します。これで新しいページができます。 - コピーした内容を貼り付ける
新しいページにカーソルを置き、「Ctrl + V」で貼り付けます。
これだけで、同じページを増やすことができます。
この方法は「Word 同じページを増やす」「ワード ページ コピー 追加」といった目的に最も適しています。
ページ内に図や表がある場合の注意点
ページ内に図や表が含まれている場合、単純にコピーするとレイアウトが崩れることがあります。
特に以下のようなケースでは要注意です。
- 画像が「段落に固定」されている
- 表がページをまたいで配置されている
- テキストボックスや図形の位置が相対指定になっている
これらを防ぐには、コピー前に図や表の配置を固定することが重要です。
画像や図形を右クリックして「文字列の折り返し」→「四角形」または「前面/背面」に設定しておくと、複製後も位置が安定します。
複数ページを一度にコピーする場合
複数ページをまとめてコピーしたいときは、以下のように操作します。
- 先頭ページの先頭にカーソルを置く
- Shiftキーを押しながら、コピーしたい最後のページの末尾をクリック
- その状態で「Ctrl + C」でコピー
- 貼り付け先に「Ctrl + V」で貼り付け
この方法で、連続した複数ページをそのままコピーすることができます。
報告書や提案書など、同じ構成を繰り返すドキュメントでは特に役立ちますよ。
ページコピーで図や表を崩さず複製するコツ
Word文書では、「見た目どおりにコピーできない」という悩みが多く聞かれます。
とくに「ワード ページごとコピー 図」「ワード ページ ごと コピー 表」という検索が多いのは、図表が思った位置に貼り付けられないからです。
図や表を固定してからコピーする
図や表を含むページをコピーするときは、配置設定を確認しておくことが大切です。
次の手順で安定したコピーができます。
- コピーしたい図をクリックし、「レイアウトオプション」を開く
- 「文字列の折り返し」→「四角形」または「前面」に設定
- 「位置を固定する」にチェックを入れる
これで、図や表がテキストの動きに影響されにくくなり、レイアウト崩れを防げます。
また、貼り付けるときは「貼り付けオプション」で「元の書式を保持」を選ぶのがおすすめです。
ページ全体を表形式で構成している場合
社内報告書や定型文書では、ページ全体を1つの表で作っているケースもあります。
この場合、ページ単位のコピーが簡単です。
- ページ内の表の左上をクリックして全選択
- 「Ctrl + C」でコピー
- 新しいページで「Ctrl + V」で貼り付け
表全体がまとまってコピーされるため、ずれや崩れが起きにくい構造です。
Wordのページ構成を「表ベース」にしておくと、後からページを複製する際もスムーズです。
ページコピー後に図や表がずれる原因と対処法
それでも「ワード ページごとコピー ずれる」と感じる場合、原因は次のいずれかです。
- ページの余白設定が異なる
- セクション区切りが挿入されている
- 異なる用紙サイズが設定されている
このようなときは、まず「レイアウト」タブから余白と用紙サイズを確認してください。
また、「表示」→「下書きモード」で確認すると、不要な改ページやセクション区切りを見つけやすいですよ。
レイアウトを統一しておくことで、コピー後のずれを最小限にできます。
Wordのページを別ファイルにコピーする方法
Wordでは、ページを同じファイル内だけでなく、別のファイルにコピーしたい場面もあります。
例えば、複数の報告書を1つのテンプレートから作成したいときや、取引先ごとに文書を分けたいときなどです。
ここでは、「ワード ページ コピー 別ファイル」という検索意図に沿って、最も確実な方法を紹介します。
別ファイルにページをコピーする手順
- 元のWordファイルを開き、コピーしたいページをすべて選択
- 「Ctrl + C」でコピー
- 新しいWordファイルを開く
- 「Ctrl + V」で貼り付け
このとき、貼り付けオプションとして「元の書式を保持」を選ぶのがポイントです。
そうすることで、フォントや段落のスタイル、画像位置などがそのまま再現されます。
ページを複製したのにレイアウトがずれる場合
別ファイルにコピーした際にずれが生じるのは、元のファイルと新しいファイルでページ設定が異なるためです。
たとえば、A4縦とA4横、または余白の設定が違う場合、表や画像の位置が微妙にズレます。
対策としては次の2つです。
- 新しいファイルの「ページ設定」を元ファイルと同じにする
- 貼り付け後に「配置」→「ページ中央」などで再調整する
特に業務文書では、1ミリのズレでも全体の印象が変わります。コピー前に設定を揃えておくことが大切です。
Wordページの複製で失敗しないコツと応用テクニック
Wordのページコピーは一見シンプルですが、実際には多くの“つまずきポイント”があります。
最後に、業務で確実に使えるコツと、作業効率を高める応用テクニックを紹介します。
セクション区切りを活用してページ単位で操作する
Wordでは「セクション区切り」を使うことで、ページ単位の設定変更やコピーがしやすくなります。
たとえば、ページごとに異なるヘッダーやフッターを設定したいときにも便利です。
- コピーしたいページの直前と直後に「セクション区切り(次のページから)」を挿入
- そのセクション全体を選択してコピー
- 新しい場所に貼り付け
こうすると、ページ構成を崩さずに複製できるため、提案書や報告書などで章ごとにコピーしたいときに最適です。
ページをテンプレート化して再利用する
何度も同じ構成のページを使う場合は、テンプレート化しておくと便利です。
次の手順で、ページテンプレートを簡単に作成できます。
- 複製したいページを作り込み、レイアウトを整える
- 「ファイル」→「名前を付けて保存」→「Wordテンプレート(.dotx)」を選択
- 次回から新規作成時にテンプレートを開く
これで、ページコピーの手間が不要になり、チーム全体で統一された文書を作成できます。
ページコピーで業務効率が大幅に変わる理由
同じページ構成の資料を1から作り直すのは、時間も労力もかかります。
ページコピーを正しく使えると、作業スピードが2倍以上になることも珍しくありません。
また、複製ミスによる体裁崩れを防げることで、印象の良い資料を短時間で仕上げられるようになります。
まとめ|Wordページコピーで資料作成をスピードアップしよう
Wordでページを丸ごとコピーするには、いくつかのコツがあります。
ページ単位のコピー機能はありませんが、内容を選択して複製すれば実質的に同じことが可能です。
特に、図や表を含むページをコピーする場合は、配置の固定やレイアウト設定を見直すことでずれを防げます。
また、テンプレート化やセクション区切りの活用によって、毎回の資料作成を効率化できます。
正しい方法を覚えれば、「ワード ページごとコピー ずれる」といった悩みも解消し、見た目もきれいな文書を短時間で仕上げられます。
日々の業務でWordを使う機会が多い方は、ぜひこの記事の方法を試してみてください。
「同じページを増やす」操作ひとつで、あなたの資料作成スピードが大きく変わるかもしれませんよ。