年末のご挨拶を紙で出す余裕がない。けれど、取引先やお客様、同僚にはきちんと新年のひと言を届けたい。そんなときに活躍するのが「LINEで送るデジタル年賀状」です。本記事は、無料で使えるおすすめアプリ、静止画と動画の作り方、ビジネス向けの文例、マナーまでを一気通貫で解説します。制作から送信、既読管理までのコツもまとめたので、今日からスマホ一本でスムーズに新年対応が進められますよ。
LINEで年賀状を送る無料アプリ
まずは「無料で作って、そのままLINEで送れる」ことにこだわって4つ厳選しました。どれも基本無料で始められ、用途に応じて有料オプションを足せるタイプです。
はがきデザインキット(日本郵便公式)
・公式の年賀状アプリ。スマホ版は作成したデザインをそのまま「LINEの友だちに画像を送る」機能を提供しています。印刷やコンビニ出力も選べるので、紙とデジタルを併用したい方にも便利です。
・おすすめの使い方
事前に相手別のテンプレを複数作っておき、三が日に送信。あいさつの抜け漏れを避けたい場合は、送信先をメモアプリでチェックリスト化しましょう。
つむぐ年賀
・完成データを高解像度の画像として保存し、LINEやSNSに送れます。画像保存時はアカウント作成が必要ですが、作成と送信自体は無料で始められます。テンプレや素材が豊富で、写真入りデザインに強いのが特長です。
・おすすめの使い方
家族写真や製品写真を入れた「一枚完結」の年賀状に。名刺代わりのQRコードやURLを差し込むと、問い合わせ導線のある年始メッセージになります。
Canva
・無料テンプレートが充実。画像でも動画でも作れて、完成データをそのままLINEで送れます。ロゴ入れ、ブランドカラー適用も簡単で、社外向けの整ったデザインをスピーディーに作成可能です。
・おすすめの使い方
部署共通のテンプレを一つ決めて、宛名やメッセージだけを各自で差し替え。統一感のある年始挨拶を短時間で量産できます。
Adobe Express
・こちらも無料テンプレと編集機能が豊富。写真を差し替えて文言を入れるだけで、シンプルで上質な年賀状が完成します。Canvaと作法が似ているので、触りやすいです。
・おすすめの使い方
お堅めの取引先や役員向けに、落ち着いた配色・余白多めのデザインを選択。品のある新年ビジュアルが短時間で仕上がります。
ライン年賀状作り方(静止画の最短ルート)
制作〜送信までの一連の流れを、無料ツール前提で最短にまとめます。
手順の全体像
・テンプレ選び
CanvaやAdobe Express、はがきデザインキット、つむぐ年賀の無料テンプレから、送る相手に合うデザインを選びます。写真入りか文字主体か、先に方針を決めると迷いません。
・差し込み要素の準備
ロゴ、顔写真、QRコード(コーポレートサイト・採用情報・ショップページなど)を用意。QRは黒に近い濃色でコントラスト強めに。
・書き出し設定
画像はJPGまたはPNG。長辺1080〜2048px程度にしておくと、画面でも粗さが目立ちにくく、LINE送信時の圧縮でも破綻しにくいです。
・送信
友だちまたはグループのトークに画像を添付。複数先へ一斉に送るときは、配信タイミングを午前と午後で二分し、返信対応の負荷を分散するのがコツです。
失敗しない3つのチェック
・読みやすさ
背景と文字のコントラストを確保。白地に濃色文字が無難です。
・情報の優先順位
「新年の挨拶」→「一言の近況」→「連絡先やURL」の順に。
・誤送信対策
取引先への一斉送信は、送信前にテストで自分の別アカウントへ。ミスを物理的に止められます。
デジタル年賀状を無料で作る方法(ビジネスの型)
同じテンプレでも、言葉の置き方で印象が変わります。ここでは静止画版の“型”を紹介します。
型A:取引先・顧客向け
・デザイン
落ち着いた色合い、余白多め。ロゴは控えめに。
・レイアウト
中央に新年の挨拶。その下に「昨年の御礼」と「本年もよろしく」。フッターに連絡先とURL。
・ひと言
「昨年は多大なるご支援を賜り、誠にありがとうございました。本年も変わらぬご厚誼のほどお願い申し上げます。」
型B:パートナー・同業向け
・デザイン
トーンはややカジュアル。共同実績の写真や数字を小さく添えても印象的です。
・ひと言
「昨年はご一緒した案件で多くを学ばせていただきました。本年も互いにとって実り多い一年にしていきましょう。」
型C:採用・コミュニティ向け
・デザイン
写真やチームの様子を前面に。明るさ重視。
・ひと言
「本年も『〇〇をワクワクさせる』挑戦を続けていきます。共感いただける方は、ぜひ一緒に。」
LINE 年賀状 スタンプ 無料の活用と注意点
「画像を作り込む時間がない」「カジュアルな関係が中心」という場合、無料スタンプや着せかえも選択肢です。年末年始は公式の“あけおめ”企画が行われることが多く、期間限定の着せかえやキャンペーン情報が公開されます。
・活用のコツ
スタンプだけで終わらせず、短い一文を添えると丁寧です。例「昨年はお世話になりました。本年もよろしくお願いいたします。」
・注意点
ビジネス一次接点の相手には、スタンプ単発は控えめに。まずテキストで挨拶、その後にスタンプで柔らかさを添える順番が無難です。
lineで送れる無料動画年賀状の作り方
動画は印象に残ります。短尺でも動きが入るだけで“特別感”がぐっと上がるのが利点です。
CapCut(無料)で作る
・テンプレートから「年賀状」「お正月」などを検索し、写真とテキストを差し替えるだけ。音楽付きテンプレもあるので、無音推奨の相手にはBGMオフで書き出しましょう。
・書き出し
MP4で1080pを選択。LINEのトークで問題なく再生されます。
・おすすめの構成
1枚目に挨拶、2枚目に昨年のハイライト写真、3枚目に本年の抱負やお知らせ。合計10〜15秒が見やすいです。
Canvaのアニメーション
・静止画テンプレに軽い動きをつけた動画書き出しも可能。ブランドカラーやフォント統一が簡単なので、複数人で作るときに崩れにくいのが利点です。
年賀状の代わりにLINEを使うときのマナー
紙からデジタルへ切り替える場合の“角の立たない”運用ポイントを押さえておきます。
・お相手を選ぶ
初めての取引や目上の方には、紙を併用すると安心。相手の慣習を優先しましょう。
・送信時間
元日朝の一斉送信は返信が集中します。関係性に応じて元日昼以降や仕事始めに分散を。
・差し込み対応
社名・役職の表記ミスは印象を下げます。テンプレは最低2種類(社外フォーマル、社内・親しい関係)用意してください。
・返信導線
文末に「本年のご挨拶はLINEにて失礼いたします」「ご返信はお気遣いなく」など一言あると、相手の負担を減らせます。
スマート年賀(スマートねんが)の現状と代替策
かつては「LINE上で完結する年賀状サービス」として注目され、テンプレの購入・作成・送付までLINE上で行える仕組みが提供されていました。
一方で、年ごとに提供形態やキャンペーンが変わるため、最新の有無は都度確認が必要です。2025年シーズンはサービス移行により提供がなかったとの報告もあり、実施状況は年次で変動します。直近は本記事で紹介した「はがきデザインキット」や「つむぐ年賀」を使い、画像としてLINE送信する運用が現実的です。
LINEで年賀状を送るときの例文(コピペでOK)
状況別に、すぐ使える文例を用意しました。敬語の度合いと文字数を調整してご利用ください。
取引先・顧客向け(フォーマル)
新年あけましておめでとうございます。
旧年中は格別のご厚情を賜り、心より御礼申し上げます。
本年も変わらぬお引き立てのほど、何卒よろしくお願い申し上げます。
株式会社〇〇 〇〇部 〇〇
取引先・顧客向け(少しカジュアル)
新年おめでとうございます。
昨年はご一緒した案件で多くの学びをいただきました。
本年も成果にこだわって取り組んでまいります。どうぞよろしくお願いします。
パートナー・同業向け
あけましておめでとうございます。
昨年はコラボの機会をいただき、ありがとうございました。
今年もお互いにとって実りある一年にしていきましょう。
採用・コミュニティ向け
新年あけましておめでとうございます。
今年も「〇〇をワクワクさせる」挑戦を続けます。
共に取り組んでくださる仲間も募集中です。詳細はQRからご覧ください。
親しいお客様・ユーザー向け
あけましておめでとうございます。
昨年は〇〇をご利用いただき、ありがとうございました。
今年もさらに使いやすく、楽しい体験をお届けします。どうぞよろしくお願いします。
LINEで送る年賀状アプリの使い分け(無料中心)
・短時間で量産:Canva、Adobe Express。テンプレの差し替えで統一感が出せます。
・写真主体で“1枚完結”:つむぐ年賀。家族写真や製品写真との相性良し。
・紙も併用:はがきデザインキット。印刷導線とLINE送信を同居させやすい。
・動画で差別化:CapCutの年賀テンプレ。10〜15秒の短尺で十分映えます。
画像・動画をLINEで送る時の技術メモ
・ファイル形式
画像はJPG/PNG、動画はMP4。サイズは大きすぎると圧縮が強くかかるので、静止画は長辺1080〜2048px、動画は1080p前後がバランス良好。
・比率
正方形は誰にでも見やすい万能型。製品写真を大きく見せたいときは横長も有効です。
・QRコード
背景とのコントラストを確保。周囲に余白(クワイエットゾーン)を残すと読み取り精度が上がります。
送り先の整理と一斉送信のワークフロー
・ラベル管理
社外フォーマル、社内、友人など3〜4カテゴリに分け、テンプレと文例を固定化。
・段階送信
元日朝だけに集中させず、元日昼、二日朝、三日朝と分散。返信対応とSNS露出のタイミングも調整できます。
・既読とフォロー
重要先は既読が付かなければ三が日明けに再送。関係性によってはメールでも補完。
よくある質問
「LINE 年賀状 スタンプ 無料」だけで済ませても失礼になりませんか
親しい関係なら問題ないことが多いですが、ビジネス一次接点にはテキスト一言を添えた方が安全です。公式の“あけおめ”企画や無料配布は毎年変わるため、年末に最新情報を確認しましょう。
年賀状画像が荒れるのはなぜ
サイズが大きすぎて送信時に強い圧縮がかかるケースが多いです。静止画は長辺1080〜2048pxを目安に抑えると改善します。
住所が分からない相手へも送れる?
画像や動画ならLINEだけで完結します。はがきデザインキットのスマホ版や、つむぐ年賀で作って画像送信が簡単です。
今年の体制メモ(スマート年賀の代替含む)
「スマートねんが」のようなLINE完結型の公式施策は年次で変更されます。直近は、はがきデザインキットのLINE送信機能、またはつむぐ年賀やCanvaで画像を作りLINEで送る方式が安定。動画はCapCutで差別化、スタンプは公式の年末年始企画を状況に応じて活用、という組み合わせが現実的です。
まとめ
無料でも、ビジネスに耐える「整った新年の挨拶」は十分つくれます。
鍵は三つ。
・無料アプリを使い分ける(はがきデザインキット、つむぐ年賀、Canva、必要に応じてAdobe ExpressやCapCut)
・相手別にテンプレと文例を用意し、送信タイミングを分散する
・毎年変わる年末年始の公式キャンペーン情報を“年末に再確認”する
これで「年賀状の代わりにLINE」で、失礼なく、手早く、新年のコミュニケーションを整えられます。準備は今日が最短です。気持ちが新しいうちに、まずは一つテンプレを作り、チームの共通資産にしておきましょう。