スキンケア商品の広告や説明文で「真皮層まで届く」というフレーズを見かけたことはありませんか?しかし、本当に化粧品や医薬部外品の成分が真皮まで届くのでしょうか?
本記事では、真皮層まで届く成分の実態、医薬部外品と化粧品の違い、真皮層に作用すると言われる美容液や化粧水の効果、さらには美顔器との関係について詳しく解説 します。正しいスキンケアの知識を身につけ、効果的なアイテムを選ぶ参考にしてください。
目次
- 1. 真皮層とは?
- 1.1 真皮層まで成分が届くのか?
- 2. 医薬部外品と化粧品の違い
- 2.1 化粧品とは?
- 2.2 医薬部外品(薬用化粧品)とは?
- 3. 真皮層まで届くとされる成分
- 4. 真皮層まで届くとされる美顔器の真相
- 5. 真皮層まで届く美容液・化粧水は存在するのか?
- 6. まとめ
真皮層とは?
肌は大きく分けて3つの層で構成されています。
- 表皮(角質層を含む):外部の刺激から肌を守る。
- 真皮:コラーゲンやエラスチンが豊富で、肌の弾力やハリを保つ役割を担う。
- 皮下組織:脂肪層があり、クッションのような役割を持つ。
真皮層まで成分が届くのか?
化粧品や美容液の成分が「真皮層まで届く」との主張は本当なのでしょうか?実は、日本の薬機法では化粧品の成分は基本的に真皮層まで浸透しないとされています。そのため、「真皮層に直接作用する」などの表現は誇大広告とみなされる可能性があります。
医薬部外品と化粧品の違い
スキンケア商品は大きく化粧品と**医薬部外品(薬用化粧品)**の2種類に分かれます。
化粧品とは?
- 目的:肌を清潔にする、潤いを与える、整えるなどの基本ケア。
- 例:化粧水、美容液、クリーム。
- 規制:人体に影響を与えないレベルの作用しか認められない。
医薬部外品(薬用化粧品)とは?
- 目的:美白・シミ予防・ニキビ予防など、一定の効果が認められた成分を含む。
- 例:美白化粧水、薬用クリーム、薬用美容液。
- 規制:厚生労働省により、一定の効果が認められた有効成分を含む。
ただし、医薬部外品であっても「真皮層まで届く」との表現は認められていません。
真皮層まで届くとされる成分
一部の成分は「肌の奥まで浸透しやすい」とされています。代表的な成分には以下のようなものがあります。
1. ナノ化技術を活用した美容成分
- レチノール(ビタミンA誘導体):エイジングケア成分として注目。
- ナイアシンアミド:美白・シワ改善効果がある。
- ビタミンC誘導体:メラニン生成を抑え、肌を明るくする。
2. リポソーム技術による浸透成分
- ヒアルロン酸リポソーム:保湿力を高める。
- セラミドリポソーム:バリア機能をサポート。
ただし、これらの成分が真皮層まで「直接届く」とは断言できません。
真皮層まで届くとされる美顔器の真相
美顔器の広告では「真皮層まで届く」との表現をよく見かけますが、本当に真皮まで届くのかは科学的に議論されています。
代表的な美顔器には以下のような種類があります。
- 超音波美顔器:振動で美容液の浸透をサポート。
- イオン導入美顔器:微弱な電流で成分の浸透を促す。
- LED美顔器:光エネルギーで肌を活性化。
これらの機器が「真皮層まで成分を届ける」とは断言できませんが、肌のバリア機能をサポートし、成分の浸透を助ける効果があるとされています。
真皮層まで届く美容液・化粧水は存在するのか?
「真皮層まで届く美容液・化粧水」とうたう商品がありますが、前述の通り、日本の薬機法では化粧品の成分が真皮層まで届くと明確に表現することは禁止されています。
ただし、以下のような成分が配合されている美容液・化粧水は、肌のバリア機能をサポートし、結果的に「肌の奥まで届いたような効果」を実感できることがあります。
- ナノ化セラミド
- ヒアルロン酸
- ペプチド
まとめ
「真皮層まで届く」との表現には慎重になる必要がありますが、スキンケア成分の技術革新によって、肌の奥まで働きかける商品は増えています。
- 化粧品と医薬部外品の違いを理解する。
- 「真皮層まで届く」と表現するのは薬機法的にNG。
- ナノ化技術やリポソーム技術による浸透成分をチェック。
- 美顔器を活用し、スキンケア効果を高める。
- 信頼できる情報を基に、自分に合った製品を選ぶ。
科学的根拠のあるスキンケアを選び、正しい知識を身につけることで、より効果的な美容習慣を築くことができます!