スマートフォンを長く使っていると、OSのバージョンアップができなくなることがあります。特にAndroid端末では、メーカーやキャリアごとにアップデートの提供期間が異なり、サポートが打ち切られることもあります。
「そろそろスマホを買い替えたほうがいいのかな?」と思うきっかけの一つが、OSの更新が止まることではないでしょうか?
本記事では、Androidの古い端末がなぜバージョンアップできないのか、また強制的にアップデートする方法や注意点について、初心者にもわかりやすく解説します。買い替えを考えている方や、今の端末をできるだけ長く使いたい方にも役立つ情報をお届けします。
目次
Androidのバージョンアップができない理由
メーカー・キャリアのサポート終了
Android端末のOSアップデートは、Googleが提供するものの、実際の配信は端末メーカーやキャリアが行います。そのため、メーカーやキャリアが「もうこの機種はサポートしません」と決めた時点で、新しいOSは提供されなくなります。
例えば、SamsungやSony、SHARPなどの大手メーカーは、通常2〜3年間のOSアップデートサポートを提供します。しかし、それを超えると新しいAndroidバージョンは提供されなくなり、セキュリティパッチのみの更新となります。
また、キャリアモデルの端末はメーカーのSIMフリーモデルよりもアップデートが遅れることが多く、最終的にはキャリア側の都合で更新が止まることもあります。例えば、ドコモやauの一部の機種では、海外版ではアップデートが提供されているのに、日本版は更新が打ち切られることもあります。
ハードウェアのスペック不足
新しいAndroid OSは、より高性能なスマホ向けに作られています。そのため、古いスマホでは「性能が足りない」と判断され、アップデートの対象外になることがあります。
特に、RAM(メモリ)が2GB以下の端末では、新しいAndroidを動作させるのが難しくなります。例えば、エントリーモデルのスマホや低価格のタブレットは、ハードウェアが新OSの要求を満たせず、アップデート対象外となるケースが多いです。
また、新OSは機能が増えたり、動作が重くなることもあります。その結果、古いスマホではバッテリーの持ちが悪くなったり、異常に発熱することもあります。
メーカー独自のカスタマイズOSの影響
Androidはオープンソースですが、メーカーごとに独自のカスタマイズが施されています(例:SamsungのOne UI、SonyのXperia UIなど)。
このカスタマイズが新OSと互換性が取れない場合、アップデートが提供されないことがあります。
また、キャリアによる独自機能(例:ドコモのdメニュー、auのau ID連携など)が影響し、新しいAndroidバージョンに対応しないケースもあります。
キャリア別のバージョンアップができない機種
「自分のスマホはアップデートできるの?」と思っている方のために、バージョンアップができない(またはサポートが終了している)機種をキャリアごとに紹介します。
ドコモ
- Xperia XZ2(SO-03K)
- Galaxy S9(SC-02K)
- AQUOS sense2(SH-01L)
- arrows Be3(F-02L)
- HUAWEI P20 Pro(HW-01K)
au
- Xperia XZ3(SOV39)
- AQUOS R2(SHV42)
- Galaxy Note9(SCV40)
- HUAWEI nova 5T(HWV32)
- OPPO Find X(CPH1871)
楽天モバイル
- OPPO Reno3 A
- Rakuten BIG S
- AQUOS sense4 lite
- Xiaomi Redmi Note 9T
- Samsung Galaxy A7
古いAndroid端末を強制アップデートする方法
「なんとかしてアップデートしたい!」という方へ、強制アップデートの方法を紹介します。
カスタムROMを導入する
「カスタムROM」という非公式のOSをインストールすると、新しいAndroidを使える場合があります。特に「LineageOS」は有名で、多くの機種に対応しています。
ただし、導入にはブートローダーのアンロックが必要で、メーカー保証が無効になるリスクがあります。
ADBツールを使って手動アップデート
Androidの開発者向けツール「ADB」を使うことで、手動でOSをアップデートする方法もあります。しかし、知識が必要な上、失敗すると端末が動作不能(文鎮化)になる可能性があります。
Google Playシステムアップデートを活用する
OS全体のアップデートができなくても、「Google Playシステムアップデート」を適用することで、セキュリティの強化が可能です。
「設定」→「セキュリティ」→「Google Play システムアップデート」の順に進み、最新の状態にしましょう。
まとめ
Androidの古い端末は、メーカーやキャリアのサポート終了により、バージョンアップできないケースが多いです。強制的にアップデートする方法もありますが、リスクが伴うため慎重に判断する必要があります。
「長く使いたい!」と思っている方は、サポート期間の長い機種を選ぶのがおすすめです。例えば、Google Pixelシリーズは最低3年間のOSアップデートが保証されており、比較的安心して利用できます。
もし「今のスマホがアップデートできないけど、まだ使いたい!」という場合は、Google Playのアップデートだけでも忘れずに適用しましょう。
現在使用中の端末がアップデート対象外になっている場合は、新しい機種への買い替えも検討してみてください。