ビジネスメールでは、1つの要件だけでなく複数の話題を盛り込みたい場面がよくありますよね。しかし、急に話題を変えると「ぶっきらぼう」「唐突で失礼」と受け取られることもあります。そこでこの記事では、ビジネスメールで話題を変えるときの自然なフレーズや接続詞の使い方、別件の切り出し方を例文とともに紹介します。読めばすぐに実務で活かせるはずですよ。
ビジネスメールで話が変わるときの自然な表現方法
ビジネスメールは文書でのやり取りなので、対面の会話よりも「唐突さ」が際立ちやすいものです。そのため、話題を切り替えるときには緩衝材となるフレーズを挟むことが大切です。自然に流れをつくることで、読み手もストレスなく内容を理解できます。
話題転換でよく使われるフレーズ例
- 「さて、別件ですが〜」
- 「ここからは話題を変えてご連絡いたします」
- 「本題とは別になりますが、〜についてもお伝えいたします」
- 「加えてご案内したいことがございます」
これらは相手に「次の話題が来る」と心の準備を与える役割を持ちます。特に「別件ですが」「加えて」は、定番で使いやすいフレーズですよ。
ただし、同じ表現ばかり繰り返すと事務的で印象が固くなりがちです。メールの文脈や相手との関係性に合わせて、柔らかさやフォーマルさを調整することが大切です。
ビジネスメールで話題を変えるときに役立つ接続詞
話題転換では「接続詞」の選び方も重要です。接続詞は文と文をつなぐ役割を持ちますが、選び方ひとつで文章の印象が大きく変わります。
話題を変える接続詞の使い方
- 「ところで」:少し砕けた印象で、親しい関係の相手に有効です。
- 「なお」:フォーマルな場面に適し、追加の連絡や補足に自然です。
- 「ちなみに」:情報共有を柔らかく行うときに使えます。
- 「一方で」:比較や対比を意識させたい場合に便利です。
たとえば「ところで、次回の打ち合わせについてですが」と書けば、会話のようにスムーズに移れます。一方で役員や取引先に送るフォーマルなメールでは「なお、次回の打ち合わせ日程についても併せてご連絡いたします」とした方が無難です。
接続詞を誤ると違和感のある文章になってしまうため、相手とシーンをイメージして使い分けることが必要ですよ。
メールで別件を切り出すときのスマートな方法
1通のメールに複数の要件を書くとき、一番難しいのが「別件の切り出し」です。唐突に「次に」と書くだけでは、相手に不親切な印象を与えてしまいます。スムーズに切り替えるには、前の話題を区切りつつ、次の話題に誘導する流れを意識しましょう。
別件を切り出す定番フレーズ
- 「別件で恐縮ですが」
- 「恐れ入りますが、次の件についてもご確認をお願いいたします」
- 「もう一点、共有させていただきたいことがございます」
- 「また、別途ご相談させていただきたい内容があります」
たとえば、見積書に関するやりとりを終えた後に「別件で恐縮ですが、来週の会議資料についてもご確認をお願いできますでしょうか」と添えれば、自然に話題が切り替わります。
ここで大切なのは「相手の手間を増やしてしまうかもしれない」という配慮を言葉に表すことです。「恐縮ですが」「恐れ入りますが」を添えるだけで、読み手の印象はぐっと柔らかくなりますよ。
LINEで話題を変えるときの違い
ビジネスでのやりとりがメールからLINEやチャットツールに移行するケースも増えています。LINEのような即時性が高いツールでは、メールに比べて「話題の転換」がより自然に行われます。ただし、気をつけないと雑談と公私の境界があいまいになり、相手に軽すぎる印象を与えることもあります。
LINEでの話題転換フレーズ例
- 「ちなみに〜」
- 「そういえばですが〜」
- 「あと一つだけ確認させてください」
- 「それとは別件で〜」
メールでは堅苦しくなりやすい表現も、LINEでは柔らかく言い換えられるのが特徴です。とはいえ、顧客や上司などフォーマルな相手にはLINEでも「別件で恐縮ですが」といった控えめな表現を選ぶと安心ですよ。
話が変わる場面でのビジネス向け言い換え表現
「話が変わりますが」と直球で書くのは、カジュアルすぎて違和感が出ることがあります。そのため、ビジネスシーンでは一歩丁寧な言い換えを選ぶのがコツです。
自然な言い換えフレーズ例
- 「ここからは別の件になりますが」
- 「切り替えてご案内いたします」
- 「話題が変わりますことをご容赦ください」
- 「続けて別件のご相談をさせていただきます」
たとえば「話が変わりますが、来月の展示会について…」よりも「ここからは別の件になりますが、来月の展示会について…」のほうが柔らかく受け止めてもらいやすいです。
言い換えを工夫することで、文章全体がスムーズにつながり、相手に「読みやすい」と感じてもらえるのです。
メールで本題に入るタイミングの工夫
ビジネスメールでは冒頭の挨拶や季節の言葉を入れることも多いですが、長すぎると「結局何の話?」と不親切になってしまいます。話題を変えるときも同様で、切り替えを引き延ばすより、短い前置きで区切ってから本題に入るのがスマートです。
本題に入る自然なフレーズ
- 「早速ですが、本題に入らせていただきます」
- 「まず最初の件についてご案内いたします」
- 「続いて、本題に移らせていただきます」
このように、メールの目的を明確に示すと、相手も読みやすくなります。特に複数の話題があるときは、番号や段落を分けて「1点目」「2点目」と整理して書くと親切ですよ。
メールで別件を立て続けに伝えるときの注意点
1通のメールに複数の話題を含めると効率的ですが、立て続けに別件を書きすぎると「読みにくい」「優先順位がわからない」と感じさせてしまいます。
注意点のまとめ
- 件数が多い場合は「別メールでご連絡いたします」と分ける
- 優先度の高い話題から順に並べる
- 各話題の区切りに「———」や改行を入れて見やすくする
- 「最後にもう一点」とクッションを入れて締める
例えば「最後にもう一点だけご確認いただきたいのですが」と添えると、読み手も「これで終わりだな」と安心して読み進められます。
複数要件を伝えること自体は問題ありませんが、整理せずに羅列すると相手に余計な負担をかけます。相手の立場を考え、要点を絞りつつメリハリを持たせることが、できるビジネスパーソンのメールの書き方ですよ。
まとめ
ビジネスメールで話題を変えるときは、ただ「話が変わりますが」と書くだけでは不十分です。接続詞やクッション言葉を工夫することで、相手に配慮しながら自然に切り替えられます。LINEやチャットでは柔らかめの表現、フォーマルなメールでは「別件で恐縮ですが」といった丁寧な表現を選ぶのがポイントです。
また、複数の話題を一度に送るときは、優先順位や読みやすさに配慮して整理することが欠かせません。今日紹介したフレーズを取り入れれば、どんな場面でもスマートに話題を切り替えられ、メールの印象もぐっと良くなりますよ。