スマホをポケットやカバンから取り出したら、知らない間に発信していた。取引先や上司に突然電話がかかっていたら冷や汗ものですよね。こうした「勝手に電話がかかる」現象は、誤操作だけでなく、設定やウイルス、場合によっては乗っ取りの可能性も考えられます。本記事では、Android・iPhoneの両方で起こる原因と安全に直すための具体的な対処法を徹底解説します。仕事でスマホを利用する方も安心できる内容になっていますよ。
Androidスマホで勝手に電話がかかってしまう場合の対処法
Androidスマホでは、ちょっとした設定やアプリの不具合で「勝手に電話がかかる」ことがあります。多くの場合は設定を見直すだけで解決できます。
ポケットダイヤルを防ぐ設定
Androidスマホの多くには「ポケットモード」や「近接センサーによる誤作動防止機能」が搭載されています。画面をオフにしている間に誤ってタップされないように働く仕組みです。設定アプリから「ディスプレイ」や「便利機能」の項目を確認し、有効にしておきましょう。
アプリの不具合やバグ
通話アプリや連絡帳アプリが古いバージョンのまま放置されていると、誤作動することがあります。Google Playストアから最新のアップデートを適用してください。また、よくわからないアプリに発信権限を与えていると、勝手に電話をかける原因にもなります。設定から「アプリと通知」→「権限」で確認し、不必要な権限は外すと安心です。
ウイルスや不正アプリの可能性
稀にですが、不正なアプリがインストールされていると、自動的に電話をかけたり、海外番号へ発信させる事例もあります。心当たりがある場合はセキュリティアプリでスキャンし、問題のあるアプリを削除してください。特に無料で配布されている偽のセキュリティアプリや通話アプリには要注意です。
iPhoneで勝手に電話がかかるのはなぜ
iPhoneでも「なぜか電話がかかる」という相談は少なくありません。iOS特有の機能や設定が関係している場合もあります。
Siriや音声入力による誤作動
ポケットやバッグの中で「Hey Siri」が反応し、意図せず発信してしまうケースがあります。特に「電話して」「コール」などに誤反応した場合は要注意です。設定から「Hey Siriを聞き取る」をオフにするか、使用環境を見直すと防げます。
AssistiveTouchやショートカットの誤設定
iPhoneには操作を簡単にするためのAssistiveTouchやショートカット機能がありますが、誤って「特定の相手に電話する」設定を入れていると、ワンタップで発信してしまうことがあります。設定アプリからショートカット内容を確認し、不必要なものは削除してください。
iOSの不具合やアップデート
古いiOSを使っている場合、電話アプリのバグで勝手に発信されるケースがあります。最新のiOSにアップデートして、安定性を確保しておくことが大切です。
勝手に電話がかかるのはウイルスや乗っ取りの可能性もあるのか
「勝手に電話がかかるのはウイルスですか?」と心配する声も多いです。実際には誤操作や設定ミスの方が多いですが、ウイルスや乗っ取りも無視できません。
ウイルス感染のサイン
・知らない国際番号に発信している履歴がある
・勝手にSMSを送信している
・身に覚えのないアプリがインストールされている
こうした症状が出ている場合は、マルウェアの可能性が高いです。早急にセキュリティアプリでスキャンし、怪しいアプリを削除してください。
スマホ乗っ取りのリスク
公共Wi-Fiや不正アプリをきっかけに、スマホを遠隔操作されるケースも報告されています。勝手に電話をかけられるだけでなく、個人情報が抜かれる危険もあります。パスワードや二段階認証の見直し、OSアップデート、そして不審なアプリの削除は必須です。
固定電話や業務用スマホで勝手に発信されるケース
スマホだけでなく、固定電話や会社支給の業務用スマホでも「勝手に電話がかかる」という事例があります。個人の誤操作ではなく、システムや環境に起因するケースが多いため、適切な切り分けが必要です。
固定電話の場合
固定電話で勝手に発信される場合は、以下のような原因が考えられます。
- 配線や機器の不具合
- 内線システムの誤作動
- 電話機自体のハード故障
オフィス内で特定の内線にランダム発信される場合は、PBX(構内交換機)の不具合の可能性もあります。自分で解決するのは難しいため、通信事業者やメーカーサポートに連絡するのが最適です。
業務用スマホの場合
会社支給のスマホで勝手に電話がかかる場合は、管理ソフト(MDM)が影響している可能性があります。セキュリティポリシーで制御されているため、自分で勝手に設定を変えるのはリスクがあります。必ずシステム担当者に報告し、業務上のトラブルを未然に防ぐことが重要です。
乗っ取りや不具合を見極めるチェックリスト
「ただの誤操作」なのか「乗っ取りやウイルス」なのかを見分けるために、以下のチェックリストを確認しましょう。
不具合・誤操作の可能性が高い場合
- 発信先が普段よく連絡する人や直近で開いた連絡先に限られている
- スマホをポケットやカバンに入れているときに多発する
- OSやアプリの更新が長期間されていない
これらの場合は、設定や操作環境の改善で解決できることが多いです。
乗っ取り・ウイルスの可能性が高い場合
- 海外番号や見覚えのない番号に発信している
- SMSやメールが勝手に送信されている
- データ通信量やバッテリー消費が異常に多い
- 怪しいアプリがインストールされている
この場合は直ちにセキュリティアプリでスキャンし、必要であれば初期化や専門業者への相談も検討してください。
誤発信を防ぐ実践的な対処法
勝手に電話がかかるリスクを減らすために、日常的にできる対策をまとめました。
スマホの基本設定を見直す
- 画面ロックをしっかり設定する(PINや指紋認証)
- ポケット検出機能や近接センサーを有効化する
- 通話アプリの権限を必要最低限に絞る
これだけでも誤発信のリスクは大きく減ります。
アプリやOSを常に最新にする
不具合やバグが原因で誤発信が起きることも多いため、定期的なアップデートは必須です。特にビジネス利用のスマホは、セキュリティアップデートを怠らないようにしましょう。
専用アプリを活用する
「通話発信前に確認ダイアログを表示するアプリ」や「誤タップ防止アプリ」を利用すると、ポケットダイヤルや誤操作をかなり防げます。Google PlayやApp Storeで「誤発信防止」と検索するといくつか見つかります。
業務利用では管理者に報告
会社支給のスマホで勝手に電話がかかる場合は、自分で判断せず必ず担当部署に報告してください。情報漏えいにつながる可能性もあるため、組織全体で早期対応することが重要です。
まとめ
スマホや固定電話で「勝手に電話がかかる」現象は、多くが誤操作や設定によるものですが、中にはウイルスや乗っ取りといった深刻なケースもあります。
AndroidやiPhoneでは、ポケット検出機能やSiri・ショートカット設定の見直し、アプリ権限の調整で改善できることが多いです。固定電話や業務用スマホの場合は、機器やシステム側の不具合が原因のこともあります。
乗っ取りやウイルスの可能性がある場合は、早急にセキュリティ対策を行い、必要であれば初期化や専門家への相談も検討しましょう。日常的に設定を見直し、誤発信防止アプリを活用することで、大切な仕事相手や家族に迷惑をかけずに済みますよ。
安心してスマホを利用するために、今日からできる対策を一つずつ実践してみてください。