「撮った写真が青っぽい」「動画の色味が不自然」「ライティングが変わると色がバラバラになる」
iPhoneでの撮影時に、こういった色味の違和感や撮影ミスに悩んだことはありませんか?
原因の一つが「ホワイトバランス」。
この記事では、ホワイトバランスの基本から、iPhoneでの調整・固定・マニュアル操作方法、さらにおすすめアプリや動画撮影時のポイントまでを網羅的に解説します。
個人クリエイターやビジネス活用を考えている方にも役立つ実践ガイドです。
そもそもホワイトバランスとは?基礎から整理
ホワイトバランスとは
ホワイトバランスとは、カメラが「白」を白として認識するための色調補正機能のことです。
光の色温度(ケルビン値)によって白が青みがかったり、赤みがかったりするのを補正し、自然な色合いを再現する役割があります。
- 昼光(青白い光)では黄色味がかった補正が必要
- 電球色(オレンジ寄りの光)では青味が加わる補正が必要
iPhoneのホワイトバランス制御の特徴
iPhoneのカメラアプリはオートホワイトバランス(AWB)機能が基本で、
周囲の光に応じて自動的に色温度を補正します。
しかしこの自動補正が、以下のような撮影ミスにつながることがあります:
- 室内での写真が黄色すぎる・赤みが強い
- 青空の下での人物が青白く写る
- 動画撮影中に色味が勝手に変わってしまう
iPhone標準カメラでホワイトバランスは調整できる?
残念ながら、iOS標準のカメラアプリではホワイトバランスの直接調整や固定はできません。
できるのは以下の程度:
- 明るさ(露出)のタップ調整
- フォーカスと露出のロック(長押し)
つまり、撮影中に色味がコロコロ変わるのを防ぐには、
専用アプリや撮影前の環境設定が必要になります。
撮影ミスを防ぐためのポイント
明るさとホワイトバランスを混同しない
- 明るさは露出、ホワイトバランスは色温度
- 明るさを下げても、色味は自然にならない
撮影前にライティング環境を安定させる
- 光源がバラバラ(例:蛍光灯+日光)だとホワイトバランスが乱れる
- 自然光 or 統一されたLEDライトの使用が理想的
AE/AFロックで自動調整の暴走を防ぐ
- 撮影前に明るさとピントを合わせたい箇所を長押し
- 「AE/AFロック」が表示される
- ホワイトバランスもある程度固定される
iPhoneでホワイトバランスを固定する方法とおすすめアプリ
Filmic Pro(有料)
- 動画・写真のマニュアル操作が可能
- 色温度(ケルビン値)を具体的に数値指定して固定できる
- 露出、ISO、シャッタースピードもマニュアル設定可能
Halide Mark II
- RAW撮影対応
- ホワイトバランスのプリセット選択や微調整が可能
- 美しいUIと細かな露出制御が特徴
ProCamera
- 写真+動画両対応
- 「ホワイトバランスプリセット」+「微調整スライダー」
- フォトグラファーやInstagramer向き
iPhoneのホワイトバランスをマニュアル調整する方法
ホワイトバランスの手動調整(マニュアルモード)を使いたい場合は、前述のアプリをインストールし、以下のような手順で調整します。
手順(Filmic Pro例):
- アプリを起動
- 画面右側の「色温度」マークをタップ
- 3200K〜5600Kなど、光源に応じたケルビン値を選ぶ
- 微調整して実際の見た目とマッチする色味に設定
- 設定後は自動で変わらないようWBロック
ホワイトバランスを下げるとどうなる?
ホワイトバランスを下げる=色温度を低く設定すると、画像は青みがかった色合いになります。
- 寒色寄りにしたい風景写真、夜景の演出に効果的
- 肌色が悪く見えることがあるため、人物には不向き
逆に、上げる(色温度を高くする)と赤味が増し、暖かい印象になります。
動画撮影時に注意すべきホワイトバランスの変化
動画撮影時、ホワイトバランスが変化すると**テイクの途中で色味が変わる“色ズレ事故”**が起きがちです。
これを防ぐには:
- AE/AFロックを必ず使用する
- マニュアル制御できるアプリを使う(Filmic Pro推奨)
- 撮影環境のライティングを統一する
とくに広告動画や商品撮影では色味の安定性=信用性に直結するため、ビジネス活用時は要注意です。
よくある質問と解決法
Q. iPhoneで撮った写真が青くなるのはなぜ?
- 白色蛍光灯下で撮影 → ホワイトバランスが自動で高めになり青白く補正
- 特に屋内や夕方など、光源が偏っている場合に起こりやすい
→ AE/AFロック or アプリでマニュアルWBに変更がおすすめ
Q. iPhoneのカメラで色がおかしくなるときの対処法は?
- iOSアップデートで改善することもある
- 一時的にアプリを切り替えてテスト(例:Instagram、LINE Cameraなど)
- 長押しロックで制御が効かない場合は、アプリ導入が効果的
まとめ|ホワイトバランスを制す者が撮影を制す
iPhoneで撮影する際、ホワイトバランスの調整を意識するだけで、写真や動画の完成度は大きく変わります。
- 「青い写真」「色ズレ動画」などの撮影ミスを防ぐには、固定とマニュアル調整がカギ
- 専用アプリを導入することで、iPhoneのカメラが“準業務用機材”に変わる可能性すらあります
特にSNS・広告・商品撮影など、ブランディングや売上に直結する撮影においては、ホワイトバランスの意識が成果を左右する決定的要素になるでしょう。