Wordの折り畳み機能を解除して全文を表示する方法!◢や▶を消すやり方

Wordで文書を作成していると、見出しの横に「◢」や「▶」が表示され、文章が一部隠れてしまうことがあります。「あれ?全部の内容が消えた?」と焦る方も多いですよね。これはWordの「折り畳み機能」が自動で働いている状態です。この記事では、Wordの折り畳み機能を解除して全文を表示する方法を、Windows・Mac・Web版の順にわかりやすく解説します。見出しが勝手に閉じる、◢や▶を消したい、折り畳みが解除できないときの対処法まで、丁寧に紹介します。


目次

見出しが折り畳まれる仕組みと表示される記号の意味

Wordで見出しを設定すると、見出しの左に「◢」や「▶」のようなアイコンが表示されることがあります。これらは**折り畳み機能(アウトライン機能)**の一部で、文書をコンパクトに管理できるようにするためのものです。

折り畳み機能とは何か

Wordの折り畳み機能とは、見出しに設定された段落をクリックするだけで、その配下の本文を非表示(折り畳み)にできる機能です。たとえば、長い報告書やマニュアルなどを作成するとき、見出しごとに内容を隠せるので、編集時の見通しが良くなります。

この機能が働くと、次のような見た目になります。

  • 見出しの左に「▶」が表示 → 折り畳まれている状態(本文が非表示)
  • 見出しの左に「◢」が表示 → 展開されている状態(本文が表示)

つまり、「▶」が見えているときは中身が隠れているだけで、削除されたわけではありません。クリックすればすぐに開くことができます。

なぜ勝手に折り畳まれるのか

見出しが勝手に折り畳まれる理由は主に次の3つです。

  • 見出しスタイル(見出し1、見出し2など)が適用されている
  • Wordのバージョンが新しく、折り畳み機能が自動的に有効になっている
  • 文書を開いたときに、前回の状態(折り畳まれていた部分)が保存されている

特にMicrosoft 365やWord 2021などの最新版では、自動で折り畳み機能が有効になっています。そのため、意図せず見出しが隠れてしまうケースも少なくありません。


Wordで見出しの折り畳みを解除する基本操作

ここでは、Windows版Wordの折り畳み解除方法を中心に、初心者でもすぐに実践できる手順を紹介します。

方法①:見出し横の▶または◢をクリックして解除

最も簡単な方法は、見出しの左側にある▶(または◢)をクリックすることです。
▶をクリックすれば折り畳まれていた本文がすぐに展開され、◢をクリックすると再び折り畳まれます。

この操作は一瞬でできるため、「折り畳み解除 できない」と感じている多くのケースは、実はクリック操作で解決します。

ただし、見出しが多い文書では1つずつクリックするのが面倒なため、次の方法も知っておくと便利です。

方法②:すべての折り畳みを一括で解除する

文書全体の折り畳みを一度に解除したい場合は、次の手順を試してください。

  1. キーボードで Ctrl + A を押して文書全体を選択
  2. 「ホーム」タブの「段落」グループ右下にある小さい矢印をクリック
  3. 「アウトラインレベル」を「本文」に変更

これにより、すべての見出しの折り畳みが無効化され、全文が常に表示されるようになります。
または、アウトライン表示モードで「すべて展開」を選ぶ方法もあります。

方法③:折り畳み機能そのものを無効にする設定

そもそも「折り畳みなんて使わないから、常に全表示にしたい」という人は、次の設定を行うと便利です。

  1. 「ファイル」→「オプション」をクリック
  2. 「表示」を選択
  3. 「見出しの折り畳みを許可する」のチェックを外す

この設定をオフにすれば、見出しを折り畳む機能そのものが無効になります。
つまり、今後「▶」や「◢」が表示されなくなり、常に全文が見える状態になります。


ワードで◢や▶を消す方法

見出しの横に出てくる「◢」や「▶」が気になってしまう方も多いでしょう。この記号は、見出しが折り畳み対象であることを示すマークですが、設定を変えることで非表示にできます。

方法①:折り畳み機能を無効にして記号を消す

先ほどの設定と同じく、「見出しの折り畳みを許可する」のチェックを外すと、◢や▶は表示されなくなります。
この設定は以下の手順で行えます。

  1. 「ファイル」→「オプション」→「表示」タブを開く
  2. 「見出しの折り畳みを許可する」のチェックを外す
  3. 「OK」をクリックして設定を保存

これで、見出しの横に表示されていた三角マークがすべて消えます。
ただし、この設定を行うと「折り畳む」こともできなくなるため、折り畳み機能を使いたい場合は注意しましょう。

方法②:見出しスタイルを通常の段落に戻す

Wordでは、「見出し1」「見出し2」などのスタイルを適用した段落だけが折り畳み対象になります。
そのため、折り畳み機能を解除したい見出し部分のスタイルを「標準」や「本文」に変更することで、◢や▶を非表示にできます。

手順は次の通りです。

  1. 対象の見出しを選択
  2. 「ホーム」タブの「スタイル」グループから「標準」をクリック
  3. 折り畳みアイコンが消えることを確認

この方法は、特定の見出しだけ折り畳み機能を外したい場合に便利です。


Wordで折り畳みが解除できないときの原因と対処法

見出しをクリックしても展開されない、折り畳み機能を解除しても◢が消えない…。
そんなときは、次の原因が考えられます。

原因①:見出しが正しくスタイル設定されていない

折り畳みは「見出しスタイル」が設定された段落でのみ機能します。
もしスタイルが崩れている場合、クリックしても反応しないことがあります。

対処法:

  • 折り畳みを解除したい箇所を選択し、「ホーム」タブ → 「見出し1」または「見出し2」を再適用する
  • その後、再度クリックまたは折り畳み設定を確認

これで多くの場合、折り畳み操作が正常に機能するようになります。

原因②:文書の表示モードが「アウトライン表示」や「下書き表示」になっている

Wordの表示モードが「印刷レイアウト」以外の場合、折り畳みや展開がうまく動作しないことがあります。
画面右下の「表示モード切り替え」で「印刷レイアウト」に戻してみてください。

原因③:Wordのバージョンやテンプレートの不具合

特に企業で共通テンプレートを使用している場合、古いWord形式(.doc)で作成された文書では折り畳み機能が正常に動かないことがあります。
この場合は、ファイルを「.docx」形式で保存し直すことで改善することがあります。

折り畳み範囲を指定して使う方法

Wordの折り畳み機能は、自動で見出し単位に適用されますが、自分で範囲を指定して折り畳み対象を決めることも可能です。
特に長文レポートや手順書などでは、「ここだけ畳みたい」という部分を指定できると、文書管理が格段に楽になります。

範囲指定の基本ルール

Wordでは、折り畳み機能を適用する範囲を「段落のスタイル」によってコントロールします。つまり、見出し1〜3のようなスタイルを適用すると、その下の段落が折り畳み対象になります。

たとえば、次のような階層を作ることで、範囲を明確にできます。

  • 見出し1:章のタイトル
     ┗ 見出し2:小見出し(折り畳み対象の始まり)
      ┗ 本文や箇条書き(折り畳み範囲内)

もし折り畳みを任意の部分だけに適用したい場合は、その部分を「見出し2」などのスタイルに変更すればOKです。

範囲を指定して折り畳みを使う手順

  1. 折り畳みたい段落の直前に「見出しスタイル」を適用する
  2. その見出しをクリックすると、配下のテキストが折り畳まれる
  3. 展開・折り畳みを切り替えて、必要な箇所だけを表示

これで、特定の章や節だけを開いて確認できるようになります。
たとえば、報告書の「第3章」だけ開きたい場合などに便利です。

注意点とコツ

  • 折り畳み範囲は「段落の改行」で区切られるため、行間に空白行があると意図しない動作をすることがあります。
  • 折り畳み対象を増やす場合は、「見出し2」より下の階層(見出し3など)をうまく活用すると整理しやすくなります。

文書構造を正しく設計しておくと、折り畳みを活かしたドキュメント管理が非常に快適になります。


Word Online(Web版)での折り畳み解除手順

Microsoft 365などのクラウド環境では、**Word Online(Web版)**を利用している方も増えています。
ただし、Web版ではデスクトップ版と比べて操作方法や仕様が少し異なるため、注意が必要です。

折り畳み機能の基本動作(Web版)

Word Onlineでも、見出しスタイルを設定すると、見出しの左に「▶」や「◢」が表示され、クリックで折り畳み・展開が可能です。
しかし、デスクトップ版のように「オプション設定」から機能を完全にオフにすることはできません。

折り畳みを解除する方法

  1. 見出しの左にある「▶」アイコンをクリック
  2. 折り畳まれていた本文が表示される
  3. すべての見出しを展開したい場合は、上部のナビゲーションペインを使う

ナビゲーションペインを表示するには、
上部メニュー「表示」→「ナビゲーションウィンドウ」にチェックを入れます。
そこからすべての見出しを確認でき、クリックで開閉も可能です。

Web版での制限と注意点

  • 折り畳み機能そのものを無効にする設定は存在しません。
  • オフライン版で設定を変更しても、Web版で再度開くと反映されない場合があります。
  • 複数人で同時編集している場合、他の人の開閉操作が自分の画面に反映されることがあります。

Web版は簡易編集向けの仕様のため、折り畳み設定を管理したい場合はデスクトップ版で編集→Web版で閲覧という使い分けがおすすめです。


Mac版Wordでの折り畳み設定の違い

Mac版のWordにも折り畳み機能がありますが、Windows版とは操作手順が異なります。
特にメニュー名やショートカットが違うため、Windowsから乗り換えた人は戸惑うこともあるでしょう。

折り畳みを解除する手順(Mac)

  1. 折り畳まれている見出しの左側にある「▶」をクリック
  2. 折り畳みが解除され、本文が表示される

この操作はWindowsと同様ですが、Mac版では「見出しスタイル」が正しく適用されていないと、三角アイコン自体が表示されません。

折り畳み機能をオフにする設定(Mac)

Mac版Wordでは、環境設定から以下の手順で折り畳み機能を無効にできます。

  1. メニューバーの「Word」→「環境設定」をクリック
  2. 「表示」を選択
  3. 「見出しの折り畳みを許可する」のチェックを外す

これで、見出しの横に表示されていた「▶」や「◢」が消え、常に全文が見えるようになります。
また、Word for Macでは「ナビゲーションウィンドウ」機能もあるため、開閉状態を確認しながら作業することも可能です。


折り畳み設定を活用した業務効率化のコツ

折り畳み機能は、単なる表示機能ではなく、ビジネスドキュメントを整理して効率化する強力なツールでもあります。
ここでは、業務で使える活用アイデアを紹介します。

長文報告書の編集をスムーズに

報告書やマニュアルなどの長文文書では、折り畳み機能を使うと次のようなメリットがあります。

  • 各章・節を折り畳むことで、全体の構成を俯瞰できる
  • 編集対象部分だけを開いて作業できる
  • 必要な章だけ印刷したり、校正したりできる

特に複数人で1つのWordファイルを編集する場合、折り畳みを活用することで、他の章を誤って編集するリスクも減ります。

社内マニュアルや提案書の管理に便利

社内共有文書や営業提案書などでも、折り畳み機能は有効です。
特定の担当者が関係するセクションだけを開いて閲覧できるため、作業の効率が上がります。

また、レビュー時には「折り畳んだ状態で章タイトルだけを確認」することで、文書全体の流れを素早く把握できます。


見出し構造を整理して折り畳みを活かす活用例

Wordの折り畳みを最大限に活かすには、文書構造(見出し階層)を整理することが欠かせません。
乱雑な見出し構成のままだと、折り畳みもうまく機能しません。

見出し階層の基本ルール

  • 「見出し1」:文書全体の章タイトル
  • 「見出し2」:章内の節タイトル
  • 「見出し3」:節内の小項目

この階層を守ることで、折り畳み時もきれいに整理されます。
見出しを使わず太字で区切っていると、Wordが構造を認識できず、折り畳み機能が働かないことがあります。

折り畳みを活かした業務文書の構成例

  • 企画書:
     1章 目的と背景(見出し1)
      1-1 現状課題(見出し2)
      1-2 解決方針(見出し2)
  • 報告書:
     2章 結果と分析(見出し1)
      2-1 データ概要(見出し2)
      2-2 考察と提案(見出し2)

こうした構造で作成しておくと、ナビゲーションウィンドウでも整理され、折り畳みを活かしやすくなります。


まとめ:Wordの折り畳み機能を正しく理解してストレスなく使う

Wordの折り畳み機能は、一見すると煩わしいものに感じますが、正しく設定すれば文書の見通しを良くし、作業効率を上げる便利なツールです。
◢や▶をクリックして開く基本操作から、完全に無効化する設定、Web版・Mac版での違いまでを理解すれば、もう「勝手に折り畳まれて焦る」ことはありません。

ポイントは次の通りです。

  • 見出しスタイルを使えば、折り畳み範囲を自由にコントロールできる
  • 設定をオフにすれば、常に全文表示にできる
  • 正しい階層構造を作れば、業務ドキュメントが格段に整理される

Wordは“ただ文章を書くツール”ではなく、“情報を構造化して管理するツール”です。
折り畳み機能を味方につけて、日々の資料作成をもっと快適にしていきましょう。

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