1時間当たりの生産性を計算する計算式!エクセルで簡単に算出する方法と実践例

「昨日は8時間働いたのに、結局どれくらい成果が出たのか分からない」
「チーム別に作業量を比べたいのに、人数も時間もバラバラで判断できない」

こういう場面、現場ではかなり起きます。製造なら1時間に何個作れたか。事務なら1時間に何件処理できたか。営業なら1時間あたりいくら粗利を生んだか。コンテンツ制作なら1時間あたり何本の記事・画像・原稿を仕上げたか。数字で見ないと、「頑張った人」と「成果が出た仕事」が混ざってしまいます。

1時間当たりの生産性は、基本的に「成果 ÷ 作業時間」で計算できます。たとえば80件の処理を10時間で終えたなら、1時間当たりの生産性は8件です。売上や粗利で見るなら「売上 ÷ 作業時間」「粗利 ÷ 作業時間」に変えます。

ただし、実務で大事なのは計算式そのものより、「成果に何を置くか」です。件数なのか、売上なのか、粗利なのか、制作本数なのか。ここを決めずにExcelへ数字を入れると、あとで「この生産性って何を意味しているの?」と会議で止まります。

日本生産性本部も、時間当たり労働生産性を「就業1時間当たり付加価値」として示しており、2024年の日本の時間当たり労働生産性は60.1ドル、OECD加盟38カ国中28位と公表しています。つまり、生産性は感覚ではなく、時間と成果を結びつけて見る指標です。(日本生産性本部:労働生産性の国際比較)

目次

1時間当たりの生産性を出す基本の計算式

1時間当たりの生産性を出す基本の計算式

1時間当たりの生産性は、まずこの式で考えます。

1時間当たりの生産性 = 成果 ÷ 作業時間

成果が100件、作業時間が20時間なら、1時間当たり5件です。売上が50万円、作業時間が10時間なら、1時間当たり5万円です。難しい計算ではありませんが、現場で使うときは「成果」の置き方で意味が変わります。

ロロメディア編集部でも、記事制作の進捗を見ていたときに、ただ「今月は30本作りました」だけでは判断できない場面がありました。Aチームは30本を120時間で作り、Bチームは25本を60時間で作っている。総本数だけ見るとAチームが上ですが、1時間当たりの制作本数で見るとBチームのほうが高い。ここまで見て初めて、改善すべき工程が見えてきます。

件数で見る生産性の計算式

件数ベースの生産性は、事務処理、問い合わせ対応、検品、記事作成、画像作成などで使いやすいです。

計算式は次の通りです。

項目数値例
処理件数120件
作業時間15時間
1時間当たりの生産性8件

式にすると、120 ÷ 15 = 8件です。

Excelなら、A2に処理件数、B2に作業時間を入れて、C2に次の式を入れます。

= A2 / B2

この数字を見ると、「1時間で平均8件処理できている」と分かります。担当者別、日別、チーム別に並べれば、どこで差が出ているかも見えます。

ただし、件数だけで評価すると失敗します。

簡単な問い合わせ10件と、複雑な問い合わせ10件は同じではありません。件数ベースで見る場合は、難易度が大きく違う作業を混ぜないことが重要です。

売上で見る生産性の計算式

売上ベースの生産性は、営業、店舗、広告運用、EC運営などで使いやすいです。

計算式は次の通りです。

1時間当たり売上生産性 = 売上 ÷ 作業時間

たとえば、売上が300万円、営業活動時間が150時間なら、1時間当たりの売上生産性は2万円です。

Excelでは、A2に売上、B2に作業時間を入れ、C2に次の式を入れます。

= A2 / B2

ここで気をつけたいのは、売上だけを見ると利益率が見えないことです。

単価は高いけれど原価も高い仕事と、売上は小さいけれど粗利が高い仕事では、会社への貢献度が違います。営業や広告では、売上ベースと粗利ベースの両方を見ると判断しやすくなります。

粗利で見る生産性の計算式

経営やマネジメントで使いやすいのは、粗利ベースの生産性です。

粗利とは、売上から原価を引いた利益のことです。たとえば売上100万円、原価40万円なら、粗利は60万円になります。

計算式は次の通りです。

1時間当たり粗利生産性 = 粗利 ÷ 作業時間

たとえば、粗利60万円、作業時間30時間なら、1時間当たり2万円の粗利を生んでいることになります。

Excelでは、A2に売上、B2に原価、C2に作業時間を入れるなら、D2に次の式を入れます。

= (A2 – B2) / C2

この式は、実務でかなり使えます。

売上だけでは「忙しいけれど儲かっていない仕事」が見えません。粗利で見ると、時間をかけるべき仕事と、改善すべき仕事が分かりやすくなります。

エクセルで1時間当たりの生産性を計算する方法

エクセルで1時間当たりの生産性を計算する方法

Excelで生産性を出すときは、複雑な関数よりも表の設計が大事です。

関数そのものは割り算です。Microsoftのサポートでも、Excelで数値を割る場合は「/」演算子を使うと説明されています。つまり、基本は「成果セル / 時間セル」で十分です。(Microsoft サポート:Excel で数値を乗算および除算する)

問題は、時間の入力形式がバラバラになることです。8時間を「8」と入れる人もいれば、「8:00」と入れる人もいます。ここをそろえないと、正しい生産性が出ません。

時間を数値で入力する場合の計算方法

一番簡単なのは、作業時間を「8」「7.5」「6.25」のように時間数で入力する方法です。

たとえば、7時間30分なら7.5と入れます。6時間15分なら6.25です。小数で時間を入れると、割り算がそのまま使えます。

表は次のように作ります。

A列B列C列
成果件数作業時間1時間当たり生産性
8010=A2/B2
457.5=A3/B3

この形式なら、Excel初心者でも迷いません。

現場で毎日入力するなら、この形が一番おすすめです。時間を時刻形式で扱うより、入力ミスが少なく、数字の意味も分かりやすいです。

時刻形式で入力する場合の計算方法

勤怠データから作業時間を取る場合、「8:00」「7:30」のような時刻形式になることがあります。

この場合、Excelでは1日を「1」として時間を扱うため、そのまま割ると数字が大きくずれることがあります。8時間はExcel内部では8/24、つまり0.3333のように扱われます。

そのため、時刻形式の時間を使う場合は、24を掛けます。

A2に成果件数、B2に作業時間「8:00」が入っているなら、C2には次の式を入れます。

= A2 / (B2 * 24)

たとえば、80件を8:00で割るなら、80 ÷ 8 = 10件になります。

これを知らずに「=A2/B2」とだけ入れると、240のような変な数字が出ることがあります。提出前の集計表でこのミスが出ると、かなり焦りますよね。

0時間や空欄でエラーを出さない式

実務のExcelでは、作業時間が空欄の行や0の行が出ます。

そのまま割り算すると「#DIV/0!」のエラーが出ます。これは0で割ろうとした時に出るエラーです。Microsoftのサポートでも、IFERROR関数は数式がエラーになった場合に指定した値を返せる関数として説明されています。(Microsoft サポート:IFERROR 関数)

エラーを出したくない場合は、次の式を使います。

= IFERROR(A2 / B2, “”)

これで、作業時間が空欄や0の時は空欄になります。

0と表示したいなら、次のようにします。

= IFERROR(A2 / B2, 0)

会議資料や報告書に使う表では、エラー表示を残さないほうが見やすいです。ただし、空欄にすると「未入力」なのか「本当に0」なのか分かりにくくなることがあります。管理用シートなら0、提出用シートなら空欄と使い分けるとよいでしょう。

1時間当たり生産性をエクセルで集計する実践例

1時間当たり生産性をエクセルで集計する実践例

生産性は1行で計算して終わりではありません。

担当者別、日別、工程別、案件別に並べることで、改善ポイントが見えてきます。逆に、ただ平均だけ出すと、原因がぼやけます。

現場で使うなら、「誰が悪いか」ではなく「どの工程に時間がかかっているか」を見るために使うべきです。

担当者別に生産性を出す例

担当者別に見るときは、成果件数と作業時間を人ごとに集計します。

たとえば、問い合わせ対応チームなら次のように作れます。

担当者処理件数作業時間1時間当たり処理件数
佐藤120158.0
鈴木90109.0
田中150256.0

この表を見ると、処理件数だけなら田中さんが一番多いです。

でも、1時間当たりで見ると鈴木さんが最も高い。田中さんは難しい案件を多く持っていたのかもしれませんし、確認作業に時間がかかっていたのかもしれません。

ここで大事なのは、数字だけで評価しないことです。

生産性の差を見つけたら、次に「作業内容の違い」「難易度」「待ち時間」「差し戻し回数」を確認します。生産性は、責めるための数字ではなく、改善するための入口です。

日別に生産性を出す例

日別に見ると、曜日や繁忙時間帯のクセが分かります。

たとえば、同じチームでも月曜は問い合わせが多く、金曜は確認作業が増えることがあります。日別で見ると、単純な平均では分からない波が見えます。

日付成果件数作業時間1時間当たり生産性
5月1日80108.0
5月2日60106.0
5月3日100128.3

Excelでは、C列に作業時間、D列に生産性を置くなら、D2に「=B2/C2」を入れて下へコピーします。

MicrosoftのSUM関数は、セル範囲の数値を合計できる関数です。月間合計を出すなら、成果件数や作業時間をSUMで合計し、その合計同士で割ると全体の生産性を出せます。(Microsoft サポート:SUM 関数)

月間の全体生産性は、次のようにします。

= SUM(B2:B31) / SUM(C2:C31)

ここで、日別生産性の平均を単純にAVERAGEで出すより、合計成果 ÷ 合計時間で出すほうが実態に近くなります。

工程別に生産性を出す例

業務改善で一番役立つのは、工程別の生産性です。

たとえば、記事制作なら「構成」「執筆」「校正」「入稿」「画像作成」に分けます。製造なら「準備」「加工」「検品」「梱包」に分けます。

工程成果数作業時間1時間当たり生産性
構成作成10本5時間2.0本
執筆10本20時間0.5本
校正10本8時間1.25本
入稿10本4時間2.5本

この表を見ると、執筆に時間が集中していることが分かります。

ただし、執筆はもともと時間がかかる工程なので、単純に遅いとは言えません。改善するなら、構成の粒度を上げる、テンプレートを作る、リサーチ素材を先に集めるなど、前工程の設計を見直します。

生産性を見るときは、遅い工程を叩くのではなく、詰まっている理由を見ることが大事です。

生産性を正しく比較するための注意点

生産性を正しく比較するための注意点

1時間当たりの生産性は便利ですが、比較の仕方を間違えると現場が荒れます。

同じ仕事に見えても、難易度、案件規模、顧客対応、待ち時間、承認回数が違います。数字だけを並べて「Aさんは高い、Bさんは低い」とやると、改善どころか不満が増えます。

生産性は、評価より先に業務設計へ使ってください。

違う種類の仕事を混ぜない

まず、違う種類の仕事を混ぜないことです。

簡単な入力作業100件と、クレーム対応100件は同じではありません。記事制作でも、500文字の修正記事と8,000文字の新規記事はまったく違います。

混ぜて計算すると、数字は出ます。

でも、その数字には意味がありません。

比較するなら、同じ種類、同じ難易度、同じ条件に近いものだけにします。どうしても混ぜるなら、難易度係数をつける方法もあります。

たとえば、簡単な作業を1、普通を2、難しい作業を3として、成果件数に重みをつけます。ただし、最初から複雑にしすぎると入力が続かないので、まずは作業分類を分けるだけで十分です。

作業時間に含める範囲を決める

生産性計算で揉めるのが、作業時間に何を含めるかです。

純粋な作業時間だけなのか、確認時間も含めるのか、会議や移動も含めるのか。ここが曖昧だと、部署ごとに数字がズレます。

たとえば、営業の生産性を出すとします。

商談時間だけで割るのか、移動時間や提案書作成時間も含めるのかで数字が大きく変わります。商談だけなら高く見えますが、実際には準備や移動も含めて成果が出ています。

実務では、最初にルールを書いておきましょう。

「作業時間には、準備、実作業、確認、修正を含める」
「会議時間は含めない」
「移動時間は営業活動時間に含める」

このように決めておくと、後で数字の解釈がぶれません。

平均だけで判断しない

平均は便利ですが、平均だけ見ると危険です。

たとえば、チーム全体の1時間当たり生産性が8件だったとします。でも中身を見ると、午前は10件、午後は5件かもしれません。新人とベテランの差が大きいかもしれません。

平均は全体像を見るには便利です。

ただ、改善には内訳が必要です。担当者別、工程別、曜日別、案件別に分けて見てください。

会議で「平均が低いから頑張りましょう」と言っても、誰も動けません。

「午後の確認待ちで止まっている」「校正後の差し戻しが多い」「月曜だけ問い合わせが集中している」まで見えれば、具体的な改善策が出ます。

製造業で使える1時間当たり生産性の計算例

製造業で使える1時間当たり生産性の計算例

製造業では、1時間当たりの生産性がかなり使いやすいです。

なぜなら、成果を「個数」「工程数」「出荷数」として数えやすいからです。もちろん品質や不良率も見る必要がありますが、まずは1時間あたり何個作れているかを見るだけでも改善の入口になります。

ただし、個数だけを追うと不良品が増えることがあります。

生産個数で見る計算例

製造現場なら、まず次の式です。

1時間当たり生産数 = 生産個数 ÷ 作業時間

たとえば、1日で480個を60時間の総作業時間で作ったなら、1時間当たり8個です。

Excelでは、A2に生産個数、B2に作業時間を入れて、C2に次の式を入れます。

= A2 / B2

これをライン別に並べると、どのラインが詰まっているか分かります。

ただし、ラインAは新商品、ラインBは定番商品という場合、単純比較はできません。新商品は段取り替えや確認が多く、最初は生産性が低くなることがあります。

その場合は、ライン別だけでなく、商品別にも集計してください。

不良率も一緒に見る

製造の生産性では、不良率を必ず一緒に見ます。

1時間に10個作れても、不良が3個あれば実質的な成果は7個です。スピードだけを評価すると、現場は急ぎます。その結果、手戻りが増えて全体の生産性が下がることがあります。

実務では、良品数で計算するのがおすすめです。

1時間当たり良品生産性 = 良品数 ÷ 作業時間

たとえば、生産数100個、不良数8個、作業時間10時間なら、良品数は92個です。

Excelでは次のようにします。

= (A2 – B2) / C2

A2が総生産数、B2が不良数、C2が作業時間です。

この式なら、速さと品質の両方を反映できます。

事務・バックオフィスで使える1時間当たり生産性の計算例

事務・バックオフィスで使える1時間当たり生産性の計算例

事務作業では、生産性が見えにくいです。

入力、確認、照合、承認、メール対応、ファイル整理。成果が「何個」と見えにくいため、忙しいのに評価されづらいと感じる人もいます。

だからこそ、件数と時間で見える化すると効果があります。

処理件数で見る計算例

事務作業では、まず処理件数を使います。

1時間当たり処理件数 = 処理件数 ÷ 作業時間

たとえば、請求書処理を1日で90件、作業時間が6時間なら、1時間当たり15件です。

Excelでは次の式です。

= A2 / B2

ここで大事なのは、処理完了の定義です。

入力だけで1件なのか、確認まで終えて1件なのか、承認依頼まで出して1件なのか。これを決めないと、人によって数え方がズレます。

おすすめは、「次の人に渡せる状態」を完了とすることです。

請求書なら、入力、チェック、証憑添付まで終えて1件。メール対応なら、返信完了または担当者へ引き継ぎ完了で1件。こう決めると、数字が実態に近づきます。

差し戻し件数も見る

事務作業では、差し戻しが生産性を大きく下げます。

1時間当たりの処理件数が高くても、後からミスで戻ってくるなら、実質的には効率が悪いです。処理件数と差し戻し件数をセットで見ましょう。

たとえば、処理件数100件、差し戻し10件、作業時間10時間なら、実質処理件数は90件です。

Excelでは次の式になります。

= (A2 – B2) / C2

A2が処理件数、B2が差し戻し件数、C2が作業時間です。

この式を使うと、速さだけでなく正確さも反映できます。

バックオフィスでは、処理速度より「一回で完了する力」が重要なことも多いです。差し戻しを減らすことが、結果的に最も生産性を上げる近道になります。

営業・マーケティングで使える1時間当たり生産性の計算例

営業・マーケティングで使える1時間当たり生産性の計算例

営業やマーケティングでは、件数だけでは不十分です。

架電数、商談数、受注数、売上、粗利、問い合わせ数、CV数。見る指標が多いため、目的に合わせて成果を決める必要があります。

営業活動では、「たくさん動いた」より「どれだけ価値を生んだか」を見るほうが実務に合います。

営業の1時間当たり売上を出す

営業なら、まず売上ベースで見ます。

1時間当たり売上 = 売上 ÷ 営業活動時間

たとえば、月間売上500万円、営業活動時間200時間なら、1時間当たり2.5万円です。

ただし、営業活動時間には何を含めるか決めてください。

商談だけ含めると数字は高くなります。提案書作成、メール、移動、社内調整まで含めると、より実態に近くなります。

営業の改善に使うなら、活動を分解するのがおすすめです。

商談時間当たり売上、提案書作成時間当たり受注額、架電時間当たりアポイント数。このように分けると、どこを改善すべきか見えます。

マーケティングの1時間当たり成果を出す

マーケティングでは、成果を売上だけで見ると遅すぎる場合があります。

SEO記事なら公開本数、検索流入、問い合わせ数。広告運用ならCV数、CPA改善、粗利。SNSなら投稿数、保存数、リード獲得数。施策ごとに成果指標を決めます。

たとえば、記事制作なら次の式です。

1時間当たり記事制作数 = 公開記事数 ÷ 制作時間

ただし、記事数だけだと危険です。

質の低い記事を大量に出しても成果にはつながりません。ロロメディアのようなSEOメディアなら、記事本数だけでなく、公開後の流入、問い合わせ、順位も見たいところです。

実務では、短期指標と長期指標を分けます。

短期では「1時間当たり制作本数」、長期では「1時間当たり問い合わせ貢献」や「1時間当たり粗利貢献」を見ます。最初から全部を正確に出す必要はありませんが、制作効率だけで満足しないことが大事です。

生産性を上げるために見るべき改善ポイント

生産性を上げるために見るべき改善ポイント

計算して終わりでは意味がありません。

生産性の数字は、改善の入口です。数字が低いところを見つけたら、原因を分解します。作業が遅いのか、待ち時間が多いのか、確認が多いのか、ツールが使いにくいのか。

ここを見ないと、「もっと頑張ろう」で終わります。

待ち時間を見つける

生産性を下げる原因で多いのが、待ち時間です。

確認待ち、承認待ち、素材待ち、返信待ち。作業者本人は手を動かしていないのに、案件全体の時間は伸びます。これを作業時間に含めるかどうかは管理目的によりますが、改善対象としては必ず見たほうがいいです。

たとえば、記事制作で執筆そのものは3時間なのに、確認待ちで2日止まる。

この場合、執筆者の生産性だけを見ても改善できません。確認フロー、承認者の空き時間、戻し方のルールを見直す必要があります。

Excelでは、作業時間とは別に「待機時間」列を作ると見えやすくなります。

手戻りを減らす

手戻りは、生産性を大きく下げます。

一度終わった作業をやり直す時間は、ほとんどの場合、利益を生みません。確認不足、要件不明、テンプレート不備、認識違いが原因になりやすいです。

手戻りを減らすには、最初に完了条件を決めます。

たとえば、資料作成なら「誰が見て、何を確認し、どの状態なら完了か」を決めます。記事制作なら、見出し、文字数、内部リンク、画像、メタ情報まで完了条件に入れます。

生産性が低い工程ほど、作業者のスピードより前提条件が曖昧なことがあります。

ツール化できる作業を見つける

毎回同じ作業をしているなら、ツール化を考えます。

Excelのテンプレート、入力規則、関数、マクロ、チェックリスト、管理ツール。何でもよいです。人が考えなくていい作業を減らすと、生産性は上がります。

たとえば、毎週同じ形式で生産性を集計しているなら、Excelに式を入れておきます。

成果件数と作業時間を入力するだけで、1時間当たり生産性、前週比、平均との差が出るようにする。これだけで集計時間が減ります。

生産性改善は、現場に「速くやって」と言うことではありません。

速くできる仕組みを作ることです。

まとめ|1時間当たりの生産性は「成果 ÷ 時間」で出せるが成果の定義が重要

まとめ|1時間当たりの生産性は「成果 ÷ 時間」で出せるが成果の定義が重要

1時間当たりの生産性は、基本的に「成果 ÷ 作業時間」で計算できます。

処理件数で見るなら、処理件数 ÷ 作業時間。売上で見るなら、売上 ÷ 作業時間。粗利で見るなら、粗利 ÷ 作業時間です。Excelでは、A2に成果、B2に作業時間を入れて「=A2/B2」とすれば計算できます。

ただし、時間を「8:00」のような時刻形式で入れている場合は注意してください。Excel内部では時間が1日を基準に扱われるため、「=A2/(B2*24)」のように24を掛ける必要があります。0時間や空欄でエラーを出したくないなら、「=IFERROR(A2/B2,””)」を使うと見やすくなります。

大事なのは、計算式より成果の定義です。

件数なのか、売上なのか、粗利なのか、良品数なのか、公開本数なのか。ここを決めずに生産性を出すと、数字だけが独り歩きします。さらに、作業時間に準備、確認、修正、移動、会議を含めるかも決めておく必要があります。

それでも、いや、だからこそ、生産性を数字で見る価値があります。

「頑張っている気がする」から「1時間で何を生み出しているか」へ変わる。そこから、待ち時間、手戻り、確認フロー、ツール化できる作業が見えてきます。生産性は人を責める数字ではなく、仕事の詰まりを見つけるための数字です。

まずは小さく始めてください。

今週の処理件数と作業時間をExcelに入れる。1時間当たりの成果を出す。前週と比べる。低いところがあれば、なぜ下がったのかを見る。この繰り返しだけでも、現場の改善はかなり進みます。

参考記事

今週のベストバイ

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