契約書の取り交わしで使えるメール例文まとめ!ビジネスで使える注意点まで解説

契約書を送る場面になると、急にメール文面が不安になりますよね。
「契約書を添付します」だけでよいのか、「ご査収ください」は使ってよいのか、押印後の返送依頼はどう書けば失礼にならないのか、送信前に手が止まる人は多いはずです。

契約書の取り交わしメールで大切なのは、丁寧な言葉よりも「相手が次に何をすればよいか」が一読で分かることです。確認なのか、押印なのか、電子契約の承認なのか、返送なのかが曖昧だと、相手の対応が遅れます。

ロロメディア編集部でも、業務委託契約や発注書のやり取りでは、本文に「確認期限」「返送方法」「添付ファイル名」「不明点の連絡先」を必ず入れています。ここが抜けると、締結予定日の前日に「あれ、先方の確認は終わっているんでしたっけ」と社内で焦ることになるからです。

この記事では、契約書の取り交わしでそのまま使えるメール例文と、送る前に確認すべき注意点を実務目線でまとめます。

目次

契約書の取り交わしメールは目的を最初に書く

契約書の取り交わしメールは目的を最初に書く

「確認依頼」なのか「締結依頼」なのかを分ける

契約書を送付するときのメール例文

契約書を送るとき、本文に「契約書をお送りします」とだけ書いてしまうことがあります。
しかし、それでは相手が確認すればよいのか、押印して返送すればよいのか、社内確認だけで止めればよいのか分かりません。

契約書の取り交わしメールでは、最初に目的を明確にします。
たとえば、「内容確認のお願い」「ご署名・ご捺印のお願い」「電子契約承認のお願い」のように、相手に求める行動を件名と本文の両方に入れるのが基本です。

特に契約書は、営業担当、法務担当、経理担当、代表者など複数人が関わることがあります。
受け取った人が次の担当者へ回す場合もあるため、依頼内容が曖昧だと社内で止まりやすいです。

契約書メールで最初に書くべき内容は、次の4つです。

・契約書の種類
・相手にお願いしたい対応
・対応期限
・返送方法または確認方法

この4つが入っていれば、相手はすぐに動けます。
逆に、どれかが抜けると「確認だけですか?」「押印後はPDFでよいですか?」「原本郵送も必要ですか?」という確認が戻ってきます。

件名には契約書名と対応内容を入れる

契約書を受け取ったときの返信メール例文

契約書のメールで地味に重要なのが件名です。
本文が丁寧でも、件名が「契約書の件」だけだと、相手の受信箱で埋もれます。

契約書の取り交わしでは、件名に契約書名と対応内容を入れましょう。
たとえば、「業務委託契約書ご確認のお願い」「秘密保持契約書ご署名のお願い」「契約書締結完了のご連絡」のように書きます。

件名の例を整理すると、次のようになります。

場面件名例
内容確認を依頼する【ご確認依頼】業務委託契約書の内容確認について
押印を依頼する【ご署名・ご捺印のお願い】業務委託契約書の取り交わしについて
電子契約を送る【電子契約送付】秘密保持契約書のご確認をお願いいたします
締結完了を伝える【締結完了のご連絡】業務委託契約書について
原本返送を依頼する【返送依頼】契約書原本のご返送について

契約書名が件名に入っていれば、相手も社内検索しやすくなります。
契約関連のメールは後から探すことが多いので、件名は短くても具体的にしておくと実務で助かりますよ。

契約書を送付するときのメール例文

契約書の修正を依頼するときのメール例文

内容確認をお願いする契約書送付メール

契約書の返送を依頼するときのメール例文

契約書を初めて送るとき、いきなり「押印してください」と書くと強く見えることがあります。
特に、相手側で法務確認が必要な場合は、まず内容確認の依頼として送るほうが自然です。

この場面では、契約書を添付したこと、確認してほしいこと、修正がある場合の連絡方法を明記します。

件名:【ご確認依頼】業務委託契約書の内容確認について

株式会社〇〇
〇〇様

お世話になっております。
株式会社〇〇の田中です。

先日ご相談しておりました業務委託契約につきまして、契約書案を添付にてお送りします。

お手数をおかけしますが、内容をご確認いただき、修正点やご不明点がございましたらご連絡いただけますでしょうか。
特に問題がないようでしたら、次の手続きとしてご署名・ご捺印の流れをご案内いたします。

可能でしたら、〇月〇日までにご確認結果をご共有いただけますと幸いです。

どうぞよろしくお願いいたします。

この文面では、いきなり締結を求めず、まず確認段階であることを伝えています。
相手が法務確認を挟む場合でも動きやすい書き方です。

ポイントは、「問題がない場合の次の流れ」も書いていることです。
契約書のやり取りでは、今どの段階なのかが分からなくなることがあります。確認段階、署名段階、返送段階を分けて伝えると、相手も迷いません。

契約書を添付して署名・捺印をお願いするメール

電子契約で取り交わすときのメール例文

内容確認が終わり、いよいよ契約締結に進む場面では、相手に何をしてほしいかをはっきり書きます。
「ご対応ください」だけでは不十分で、署名、捺印、PDF返送、原本郵送の有無まで書きましょう。

件名:【ご署名・ご捺印のお願い】業務委託契約書の取り交わしについて

株式会社〇〇
〇〇様

お世話になっております。
株式会社〇〇の田中です。

ご確認いただきました業務委託契約書につきまして、最終版を添付にてお送りします。

お手数ですが、内容をご確認のうえ、問題がなければご署名・ご捺印をお願いいたします。
ご対応後、PDFデータをメールにてご返送いただき、あわせて原本を下記住所までご郵送いただけますと幸いです。

郵送先:〒000-0000
東京都〇〇区〇〇 〇〇ビル〇階
株式会社〇〇 契約担当宛

恐れ入りますが、〇月〇日までにPDFデータをご返送いただけますでしょうか。

どうぞよろしくお願いいたします。

この例文では、PDF返送と原本郵送を分けて書いています。
契約書の取り交わしでは、「メール返送だけでよいのか」「原本も必要なのか」が曖昧になりやすいため、必ず明記してください。

最近は電子契約も増えていますが、紙契約の場合は原本の扱いが重要です。
片方だけが押印した状態で止まると、締結日や保管方法の確認が後から必要になります。

契約書を受け取ったときの返信メール例文

契約書締結後に送るメール例文

契約書を受領したことを伝えるメール

契約書メールで使いやすい表現と言い換え

相手から契約書が届いたら、すぐに内容確認できない場合でも、まず受領連絡を入れると丁寧です。
何も返信しないままだと、相手は「届いているのか」「確認中なのか」が分からず不安になります。

受領メールでは、受け取ったこと、確認に入ること、返信予定を短く伝えます。

件名:Re: 業務委託契約書のご送付について

株式会社〇〇
〇〇様

お世話になっております。
株式会社〇〇の田中です。

業務委託契約書を確かに受領いたしました。
ご送付いただきありがとうございます。

内容を確認のうえ、修正点や確認事項がある場合は改めてご連絡いたします。
恐れ入りますが、〇月〇日頃までお時間をいただけますと幸いです。

どうぞよろしくお願いいたします。

この文面は、確認に時間がかかるときに便利です。
相手に「今確認しています」と伝えられるため、催促を受けにくくなります。

契約書は社内確認に数日かかることもあります。
特に法務、経理、事業責任者の確認が必要な場合は、受領連絡の時点で返信予定日を入れておくと安心です。

契約書の内容に問題がないことを伝えるメール

契約書の取り交わしメールで注意すべきポイント

確認が終わり、内容に問題がない場合は、次の手続きへ進めるように返信します。
このとき、「大丈夫です」だけではビジネスメールとして少し軽く見えます。

契約書では「内容確認の結果、問題ございません」と書くのが自然です。

件名:Re: 業務委託契約書の内容確認について

株式会社〇〇
〇〇様

お世話になっております。
株式会社〇〇の田中です。

ご送付いただいた業務委託契約書につきまして、社内で確認いたしました。
内容に問題ございませんので、契約締結の手続きへ進めていただけますと幸いです。

ご署名・ご捺印が必要な場合は、対応方法をご案内いただけますでしょうか。
電子契約でのお手続きも可能です。

引き続き、どうぞよろしくお願いいたします。

この文面では、内容確認が終わったことと、次の手続きに進める状態であることを伝えています。
紙契約か電子契約かが未確定の場合は、相手に方法を案内してもらう一文を入れるとスムーズです。

「問題ありません」だけで終わると、相手が次に何をすればよいか迷うことがあります。
契約書メールでは、必ず次のアクションまで書きましょう。

契約書の修正を依頼するときのメール例文

契約書メールで避けたいNG文面

契約書の一部修正をお願いするメール

契約書メールを送る前の最終チェックリスト

契約書を確認していて、支払条件や契約期間に修正が必要だと気づくことがあります。
このとき、言い方を間違えると相手の作成内容を否定しているように見えるため、丁寧に修正理由を伝えましょう。

修正依頼では、修正箇所、修正内容、理由をセットで書きます。

件名:【修正依頼】業務委託契約書の内容について

株式会社〇〇
〇〇様

お世話になっております。
株式会社〇〇の田中です。

ご送付いただいた業務委託契約書を確認いたしました。
内容について、1点修正をお願いしたくご連絡いたします。

第〇条の支払期日につきまして、弊社の経理処理の都合上、「翌月末日払い」へ変更いただくことは可能でしょうか。
その他の条項については、現時点で大きな懸念はございません。

お手数をおかけしますが、ご確認のほどよろしくお願いいたします。

この例文では、修正箇所を具体的に書いています。
「支払条件を見直してください」だけではなく、第何条のどの表現かまで指定すると、相手も修正しやすくなります。

また、「その他の条項については大きな懸念はございません」と添えることで、全面修正ではないことが伝わります。
契約書の修正依頼では、相手の作業範囲を狭める書き方が重要です。

複数箇所の修正をまとめて依頼するメール

まとめ

契約書の修正箇所が複数ある場合、本文に長く書くと読みづらくなります。
この場合は、修正箇所を整理して伝えましょう。

ただし、箇条書きだけで投げるのではなく、冒頭で確認結果と依頼意図を説明すると丁寧です。

件名:【ご確認依頼】契約書修正事項のご相談

株式会社〇〇
〇〇様

お世話になっております。
株式会社〇〇の田中です。

ご送付いただいた契約書案につきまして、社内確認が完了いたしました。
大枠の内容に問題はございませんが、実務運用に合わせて数点修正をご相談したく存じます。

修正をお願いしたい箇所は下記の通りです。

・第〇条:契約開始日を〇月〇日に変更
・第〇条:支払期日を翌月末日払いに変更
・第〇条:成果物の納品方法に「メール添付」を追加

いずれも実際の運用に合わせるための修正となります。
ご確認いただき、問題がなければ修正版をご送付いただけますでしょうか。

どうぞよろしくお願いいたします。

複数修正がある場合は、相手がそのまま契約書に反映できる粒度で書くのが大切です。
「条件を調整したいです」ではなく、どの条文をどう変えたいかまで伝えます。

修正理由も短く添えると、相手の社内確認が進みやすくなります。
契約書の修正は、相手担当者だけで判断できないこともあるため、理由があると説明しやすいのです。

契約書の返送を依頼するときのメール例文

押印済み契約書の返送をお願いするメール

契約書を送ったあと、相手からなかなか返送がない。
締結予定日が近づいて、社内から「契約書は戻っていますか?」と聞かれ、焦る場面があります。

返送依頼では、相手を責めるのではなく、手続き状況の確認として送ります。
いきなり催促感を出すより、「念のため確認です」という形が自然です。

件名:【ご確認】契約書ご返送状況について

株式会社〇〇
〇〇様

お世話になっております。
株式会社〇〇の田中です。

先日お送りしました業務委託契約書につきまして、念のためご返送状況を確認したくご連絡いたしました。

お手続きがお済みでしたら、行き違いとなり申し訳ございません。
まだご対応前でしたら、〇月〇日までに押印済みPDFをご返送いただけますと幸いです。

ご不明点や修正事項がございましたら、遠慮なくお知らせください。

どうぞよろしくお願いいたします。

この文面では、相手を責めずに状況確認をしています。
「まだ返送されていません」と書くと強く見えるため、「念のためご返送状況を確認」とするほうが柔らかいです。

契約書の返送依頼では、期限だけでなく「不明点があれば知らせてください」と添えるのも大切です。
相手が実は契約内容で止まっている場合、そこから確認を進められます。

原本郵送をお願いするメール

PDFで先に返送してもらったあと、原本郵送が必要な場合があります。
このとき、郵送先や宛名が抜けていると、相手が確認のメールを送る手間が増えます。

原本郵送依頼では、郵送先住所、宛名、必要部数を必ず書きます。

件名:【原本郵送のお願い】業務委託契約書について

株式会社〇〇
〇〇様

お世話になっております。
株式会社〇〇の田中です。

押印済み契約書のPDFをご返送いただき、ありがとうございます。
恐れ入りますが、契約書原本につきましても、下記住所までご郵送いただけますでしょうか。

郵送先:〒000-0000
東京都〇〇区〇〇 〇〇ビル〇階
株式会社〇〇 管理部 契約担当宛

送付部数は1部で問題ございません。
弊社側で押印後、控えをご返送いたします。

お手数をおかけしますが、どうぞよろしくお願いいたします。

このメールでは、相手が郵送作業に迷わない情報をすべて入れています。
郵送先だけでなく、送付部数と次の流れも書くと親切です。

紙契約では、どちらが先に押印するのか、控えをどう返すのかが曖昧になりやすいです。
契約書原本のやり取りは、細かいほどトラブルを防げます。

電子契約で取り交わすときのメール例文

電子契約を送付する前の案内メール

電子契約は便利ですが、相手が慣れていない場合もあります。
突然、電子契約サービスから通知が届くと、「これは本物ですか?」と不安に思われることがあります。

そのため、電子契約を送る前に一言メールを入れておくと安心です。

件名:【事前ご案内】電子契約での契約書送付について

株式会社〇〇
〇〇様

お世話になっております。
株式会社〇〇の田中です。

業務委託契約書につきまして、電子契約にてお手続きを進めさせていただきます。
この後、電子契約サービスより確認依頼のメールが届く予定です。

メールが届きましたら、内容をご確認のうえ、画面の案内に沿って承認手続きをお願いいたします。
ご不明点がございましたら、こちらのメールへご返信ください。

どうぞよろしくお願いいたします。

この文面を送っておくと、相手は電子契約サービスからの通知を見落としにくくなります。
特に初回取引の相手には、事前案内を入れるほうが丁寧です。

電子契約では、サービス名や送信予定日時も書いておくとさらに親切です。
迷惑メールに入ることもあるため、「届かない場合はご連絡ください」と添えるのもおすすめです。

電子契約の承認をお願いするリマインドメール

電子契約は紙より早い一方で、相手の承認待ちで止まることがあります。
サービス上では送信済みでも、相手がメールを見落としているケースです。

リマインドでは、相手を急かすより、通知メールの確認をお願いする書き方にします。

件名:【ご確認】電子契約の承認状況について

株式会社〇〇
〇〇様

お世話になっております。
株式会社〇〇の田中です。

先日、電子契約サービスより業務委託契約書の確認依頼を送付しております。
念のため、承認状況について確認したくご連絡いたしました。

メールが届いていない場合は、迷惑メールフォルダに振り分けられている可能性もございます。
必要に応じて再送いたしますので、お手数ですがご確認いただけますと幸いです。

どうぞよろしくお願いいたします。

この文面では、「承認してください」と強く言わず、確認依頼として送っています。
電子契約では相手が本当にメールを受け取れていないこともあるため、再送可能であることを伝えると対応が早くなります。

電子契約のリマインドは、締結期限の前日に送るより、余裕を持って送るほうが安全です。
契約開始日が決まっている場合は、少なくとも数日前には状況確認を入れましょう。

契約書締結後に送るメール例文

契約締結完了を伝えるメール

契約書の署名や押印が完了したら、締結完了の連絡を入れます。
契約書を返送するだけで何も書かないと、相手が「これで完了なのか」を判断しづらいことがあります。

締結完了メールでは、契約書を添付したこと、締結が完了したこと、今後の流れを伝えます。

件名:【締結完了のご連絡】業務委託契約書について

株式会社〇〇
〇〇様

お世話になっております。
株式会社〇〇の田中です。

業務委託契約書につきまして、弊社側での署名・捺印が完了いたしました。
締結済み契約書のPDFを添付にてお送りします。

本件につきましては、こちらで契約締結完了となります。
原本の返送が必要な場合は、別途ご連絡ください。

今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

この文面では、「契約締結完了」と明記しています。
相手が社内で契約管理する際にも分かりやすくなります。

契約締結後のメールは、後から証跡として見返すことがあります。
そのため、添付ファイル名も「締結済_業務委託契約書_株式会社〇〇.pdf」のように分かりやすくしておくと便利です。

契約開始前に今後の流れを伝えるメール

契約締結が終わったあと、すぐ業務が始まる場合は、今後の流れも案内しておくとスムーズです。
契約書だけ完了しても、キックオフ日や初回納品日が曖昧だと、実務が止まります。

件名:【契約締結完了】今後の進行について

株式会社〇〇
〇〇様

お世話になっております。
株式会社〇〇の田中です。

業務委託契約書の取り交わしが完了いたしました。
ご対応いただき、誠にありがとうございます。

今後の進行につきましては、〇月〇日に初回のお打ち合わせを実施し、業務範囲とスケジュールの最終確認を行えればと考えております。
別途、日程調整のご連絡をお送りします。

引き続き、どうぞよろしくお願いいたします。

このメールでは、契約完了後の次アクションまで伝えています。
契約書の取り交わしはゴールではなく、業務開始の準備です。

契約締結後に何も連絡しないと、相手も次に何をすればよいか迷います。
特に新規取引では、締結完了後すぐに進行案内を送ると安心感があります。

契約書メールで使いやすい表現と言い換え

「ご査収ください」は使ってよいが多用しない

契約書メールでよく見るのが「ご査収ください」です。
ご査収とは、内容をよく確認して受け取るという意味です。

契約書や請求書、資料を添付するときに使える表現ですが、やや硬い印象があります。
相手との関係性によっては、「添付にてお送りします。ご確認のほどお願いいたします」のほうが自然です。

使いやすい表現を整理すると、次のようになります。

表現向いている場面
ご査収ください契約書や正式書類を送るとき
ご確認ください内容確認をお願いするとき
ご確認のほどお願いいたします丁寧に確認を依頼するとき
ご署名・ご捺印をお願いいたします契約締結を依頼するとき
ご返送いただけますと幸いです押印済み書類を戻してほしいとき

「ご査収ください」だけで終えると、相手に何をしてほしいのかが曖昧になることがあります。
契約書では、「ご査収ください」に加えて「内容をご確認のうえ、ご署名・ご捺印をお願いいたします」と書くほうが実務的です。

「取り交わし」は契約書のやり取り全体を指す

「契約書の取り交わし」という表現は、契約書を双方で確認し、署名や捺印をして、締結済みの状態にする一連の流れを指します。
単にファイルを送るだけではなく、確認、修正、署名、返送、保管まで含むイメージです。

メールでは、次のように使えます。

「契約書の取り交わしにつきまして、下記の通りご対応をお願いいたします。」

「業務開始前に契約書の取り交わしを完了できればと存じます。」

「契約書の取り交わし方法について、電子契約での対応は可能でしょうか。」

ただし、相手が具体的に何をすべきかは別途書く必要があります。
「取り交わしをお願いします」だけでは、確認なのか押印なのか返送なのか分かりません。

便利な言葉ほど、具体的な手順とセットで使いましょう。

契約書の取り交わしメールで注意すべきポイント

添付ファイルの間違いは必ず防ぐ

契約書メールで最も避けたいのは、添付ファイルの間違いです。
別会社の契約書、修正前の契約書、社内コメント入りのファイルを送ってしまうと、信用に関わります。

送信前には、必ずファイル名と中身を確認してください。
特に、似た名前のファイルが複数ある場合は危険です。

送る前に確認すべき項目は次の通りです。

・契約書名は正しいか
・相手先企業名は正しいか
・契約金額は正しいか
・契約期間は正しいか
・修正履歴やコメントが残っていないか
・PDF化した最終版か

契約書は一度送ると、取り消しが難しい書類です。
送信前の1分確認で防げるミスは多いので、急いでいるときほど落ち着いて確認しましょう。

パスワード付きファイルの扱いを決めておく

契約書をPDFで送るとき、パスワードを付けるか迷うことがあります。
会社によってルールが違うため、自社の運用に合わせる必要があります。

パスワードを付ける場合は、契約書メールとは別メールで送るのが一般的です。
ただし、最近は別メールでパスワードを送る方法自体を見直す企業もあります。

実務では、相手の指定があるかを確認しましょう。
大手企業や上場企業では、ファイル共有サービスや電子契約サービスを指定されることもあります。

パスワード付きで送る場合の文面は、次のように書けます。

「契約書PDFを添付にてお送りします。パスワードは別メールにてお送りしますので、ご確認のほどお願いいたします。」

この一文があると、相手はパスワードメールを待てます。
何も書かずに送ると、「ファイルが開けません」と確認が戻ってくるかもしれません。

契約開始日より前に締結を完了させる

契約書の取り交わしで実務上かなり重要なのが、契約開始日です。
業務開始後に契約書を取り交わすと、トラブル時の責任範囲が曖昧になります。

たとえば、業務委託を開始してから契約条件を詰めると、報酬、納期、成果物の権利、秘密保持の範囲で認識ズレが起きる可能性があります。
契約書は、できるだけ業務開始前に締結しておくべきです。

契約開始日が近い場合は、メールにも期限を明記します。

「〇月〇日の業務開始前に契約締結を完了したく、〇月〇日までにご確認いただけますと幸いです。」

このように書けば、期限の理由が伝わります。
ただ急かすのではなく、業務開始前に必要であることを説明するのがポイントです。

契約書メールで避けたいNG文面

「契約書送ります」だけでは不十分

社内チャットのような感覚で、「契約書送ります。確認お願いします」と書いてしまうことがあります。
相手が親しい担当者でも、契約書メールでは少し雑に見えます。

契約書は正式な書類なので、最低限、契約書名、依頼内容、期限を入れましょう。

NG文面は次のような形です。

「契約書を送ります。確認お願いします。」

改善するなら、こうです。

「業務委託契約書案を添付にてお送りします。内容をご確認いただき、修正点やご不明点がございましたら〇月〇日までにご連絡いただけますでしょうか。」

この違いは大きいです。
改善後の文面では、確認対象、対応内容、期限が明確になっています。

契約書メールでは、短さより正確さを優先してください。
相手が迷わず対応できることが、結果的に一番早いです。

「至急返送してください」は強すぎる

締結期限が迫っていると、焦って「至急返送してください」と書きたくなります。
しかし、この表現は相手を責めているように見えやすいです。

急ぎの場合でも、理由と期限をセットで伝えます。

NG文面は次の通りです。

「至急、契約書を返送してください。」

改善するなら、こう書きます。

「〇月〇日から業務開始予定のため、可能でしたら〇月〇日午前中までに押印済みPDFをご返送いただけますと幸いです。」

このように書くと、なぜ急いでいるのかが分かります。
相手も優先順位を上げやすくなるでしょう。

急ぎの契約書メールほど、感情ではなく状況を伝えてください。
焦りをそのまま文面に出すと、相手との関係性に影響します。

契約書メールを送る前の最終チェックリスト

送信前に確認すべき基本項目

契約書メールは、送った後にミスに気づくと修正が大変です。
送信取り消しができる環境でも、相手が先に開いてしまえば意味がありません。

送る前には、本文と添付ファイルの両方を確認します。

確認項目見るポイント
宛先相手担当者、CC、BCCに誤りがないか
件名契約書名と依頼内容が入っているか
添付ファイル最終版PDFか、別会社の書類ではないか
本文依頼内容、期限、返送方法が明確か
契約情報金額、期間、会社名、担当者名が正しいか
次の流れ署名後、返送後、締結後の手順が書かれているか

特にCCには注意が必要です。
契約内容は社内外の関係者に見せてよい範囲が限られる場合があります。

ロロメディア編集部でも、契約書や見積書を送る前は、本文より先に添付ファイルを開いて中身を確認します。
メール本文が正しくても、添付が違えば意味がありません。

返信期限は遠慮せず具体的に書く

契約書メールで期限を書かないと、相手の優先順位は下がります。
相手も日々多くのメールを受け取っているため、期限がない依頼は後回しになりがちです。

ただし、期限を書くときは押しつけではなく、理由を添えます。

「〇月〇日の契約開始に向けて、〇月〇日までにご確認いただけますと幸いです。」

「社内処理の都合上、〇月〇日午前中までにご返送いただけますでしょうか。」

このように書けば、相手はなぜその期限が必要なのかを理解できます。
期限だけを書くより、理由を添えたほうが協力してもらいやすいです。

契約書の取り交わしは、相手の確認時間も必要です。
送る側の都合だけで短い期限を設定しないように注意しましょう。

まとめ

契約書の取り交わしメールでは、きれいな敬語よりも「相手が次に何をすればよいか」が分かる文面が大切です。
契約書を確認してほしいのか、署名・捺印してほしいのか、PDFで返送してほしいのか、原本郵送が必要なのかを明確に書きましょう。

件名には、契約書名と依頼内容を入れるのがおすすめです。
「契約書の件」ではなく、「業務委託契約書ご確認のお願い」「契約書原本ご返送のお願い」のように書くと、相手も対応しやすくなります。

また、契約書メールでは添付ファイルの確認が欠かせません。
会社名、契約期間、金額、修正履歴、ファイル名を送信前に必ず見直してください。ここでのミスは、通常の資料送付ミスよりも大きな信用低下につながります。

契約書の取り交わしは、取引開始前の信頼づくりでもあります。
丁寧で分かりやすいメールを送ることで、相手も安心して手続きを進められます。

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