取引先に自社まで来てもらうメールを書いているとき、「ご足労おかけいたしますが、よろしくお願いいたします」と入れてよいのか迷うことがありますよね。
意味は合っていそうだけれど、少し硬すぎる気もする。上司に使ってもよいのか、来社前と来社後で表現を変えるべきなのか、送信前に手が止まる人は多いはずです。
結論から言うと、「ご足労おかけいたしますが」はビジネスメールで使える敬語表現です。相手にわざわざ来てもらうことへの配慮を示す言葉なので、取引先や目上の人に対して使っても失礼ではありません。
ただし、使う場面を間違えると不自然になります。相手が来る前なら「ご足労をおかけいたしますが」、来てもらった後なら「ご足労いただきありがとうございました」のように使い分けるのが自然です。
「ご足労おかけいたしますが」は正しい敬語として使える

「ご足労」は相手に来てもらう手間を丁寧に表す言葉

取引先に自社へ来てもらうメールで、「お越しいただけますでしょうか」だけだと少し事務的に見えることがあります。
相手が移動時間を使って来てくれる場面では、「ご足労」という言葉を添えると、こちらが相手の負担を理解していることが伝わります。
ビジネスメールでは、次のような場面で使えます。
・取引先に自社へ来てもらう
・上司や役員に会議室まで来てもらう
・相手に別会場へ移動してもらう
・面接や商談で来訪をお願いする
・来社後にお礼を伝える
この表現は、相手が実際に移動する場合に使う言葉です。
オンライン会議や電話会議では、基本的に「ご足労」は使いません。移動していない相手に使うと、少し違和感があります。
「ご足労をおかけいたしますが」と「ご足労おかけいたしますが」の違い

メールで書くなら、「ご足労おかけいたしますが」でも意味は通じます。
ただ、より整った文章にするなら「ご足労をおかけいたしますが」と「を」を入れるほうが自然です。
ビジネスメールでは、助詞を省くと少し口語的に見えることがあります。
社内チャットなら「ご足労おかけしますが」でも問題ありませんが、取引先や上司へのメールでは「ご足労をおかけいたしますが」と書くほうが安心です。
使い分けるなら、次のように考えると分かりやすいです。
| 表現 | 印象 | 向いている場面 |
|---|---|---|
| ご足労をおかけいたしますが | 丁寧で自然 | 社外メール、上司、正式案内 |
| ご足労おかけいたしますが | 意味は通じるがやや省略気味 | 社内チャット、近い関係 |
| ご足労をおかけしますが | 少しやわらかい | 社内メール、既存取引先 |
| ご足労いただき恐縮ですが | より丁寧 | 目上の相手、役員、重要顧客 |
迷ったら、「ご足労をおかけいたしますが」を使えば問題ありません。
過剰に硬くしたくない場合は、「お手数をおかけしますが、当日は弊社までお越しいただけますと幸いです」と言い換えるのも自然です。
「ご足労をおかけいたしますが」を使う正しい場面

相手に自社へ来てもらうときに使う

商談や打ち合わせで相手に自社まで来てもらうとき、ただ「弊社までお越しください」と書くと、少し一方的に見えることがあります。
特に相手の会社から自社まで距離がある場合や、雨の日、忙しい時期の来社依頼では、配慮の一文があると印象が変わります。
この場面では、次のように使えます。
「ご足労をおかけいたしますが、当日は弊社受付までお越しいただけますと幸いです。」
「ご足労をおかけいたしますが、〇月〇日は弊社オフィスにてお待ちしております。」
「お忙しいところご足労をおかけいたしますが、何卒よろしくお願いいたします。」
この表現を入れると、相手に来てもらうことを当然だと思っていない印象になります。
ビジネスでは、この小さな配慮が大切です。
ただし、使いすぎると重くなります。
1通のメールに何度も「ご足労」を入れる必要はありません。来社案内の最後に1回添えるくらいが自然ですよ。
来社後のお礼では表現を変える

相手がすでに来てくれた後に、「ご足労をおかけいたしますが」と書くのは不自然です。
この表現は、これから来てもらうときの依頼に使う言葉だからです。
来社後のお礼では、「ご足労いただきありがとうございました」「ご足労賜り、誠にありがとうございました」のように使います。
たとえば、打ち合わせ後のお礼メールでは次のように書けます。
「本日はご足労いただき、誠にありがとうございました。」
「お忙しい中、弊社までご足労いただきありがとうございました。」
「遠方よりご足労賜り、心より御礼申し上げます。」
社外向けなら「ご足労いただき、誠にありがとうございました」が一番使いやすいです。
やわらかく、かつ失礼のない表現になります。
一方で、「ご足労をおかけしました」は少し謝罪寄りの表現です。
相手に迷惑をかけた、遠方から来てもらった、予定変更で負担をかけたときには使いやすいですが、通常のお礼なら「ご足労いただきありがとうございました」で十分です。
取引先に使える「ご足労をおかけいたしますが」のメール例文

来社をお願いするメール例文

取引先に自社まで来てもらうときは、場所、日時、受付方法まで書いたうえで「ご足労」を添えると自然です。
ご足労だけ入れても、相手が当日どこへ行けばよいか分からなければ意味がありません。
件名:〇月〇日のお打ち合わせ場所について
株式会社〇〇
〇〇様
お世話になっております。
株式会社〇〇の田中です。
〇月〇日のお打ち合わせにつきまして、下記の通り弊社オフィスにて実施できればと存じます。
日時:〇月〇日 14:00〜15:00
場所:弊社〇〇オフィス
住所:東京都〇〇区〇〇1-2-3 〇〇ビル8階
当日は、1階受付にて「株式会社〇〇の田中との打ち合わせ」とお伝えください。
担当者が受付までお迎えに上がります。
ご足労をおかけいたしますが、当日はどうぞよろしくお願いいたします。
この例文では、最後に「ご足労」を入れています。
先に日時や場所を具体的に示しているため、相手は迷わず動けます。
「ご足労をおかけいたしますが」だけで丁寧にしたつもりになるのではなく、住所や受付方法を整えることが重要です。
相手に来てもらうメールでは、言葉の丁寧さと案内の分かりやすさをセットにしましょう。
会議室や別会場に来てもらうメール例文

自社ではなく、外部会議室やイベント会場に来てもらう場合も「ご足労」は使えます。
ただし、会場が分かりにくい場合は、地図や目印を添えたほうが親切です。
件名:〇〇会議の会場について
株式会社〇〇
〇〇様
お世話になっております。
株式会社〇〇の田中です。
〇月〇日に予定しております〇〇会議につきまして、会場が下記に決まりましたのでご案内いたします。
日時:〇月〇日 10:00〜11:30
会場:〇〇カンファレンスセンター 3階 A会議室
住所:東京都〇〇区〇〇4-5-6
最寄りは〇〇駅A2出口で、出口から徒歩3分ほどです。
当日は会場入口付近にて弊社担当者がお待ちしております。
ご足労をおかけいたしますが、何卒よろしくお願いいたします。
外部会場の場合、相手は初めて行く場所かもしれません。
そのため、「最寄り駅」「出口」「徒歩時間」「担当者が待つ場所」を入れると安心です。
「ご足労」は、相手の移動への配慮を示す言葉です。
だからこそ、移動しやすい情報を添えると、言葉と行動が一致します。
上司に「ご足労をおかけいたしますが」は使えるのか

上司にも使えるが少し硬く見える場合がある

上司に会議室まで来てもらうとき、「ご足労をおかけいたしますが」と書いてよいか迷うことがあります。
結論として、上司に使っても間違いではありません。
ただし、社内の上司に対しては、やや硬く見えることがあります。
普段から距離が近い上司に「ご足労をおかけいたしますが」と送ると、少し改まりすぎた印象になるかもしれません。
社内では、次のような表現のほうが自然な場面もあります。
「お手数ですが、第2会議室までお越しいただけますでしょうか。」
「恐れ入りますが、〇時に会議室までお越しいただけますと幸いです。」
「お忙しいところ恐縮ですが、〇〇会議へのご出席をお願いいたします。」
役員や他部署の部長など、距離がある目上の人には「ご足労をおかけいたしますが」も自然です。
直属の上司には「お手数ですが」のほうが使いやすいでしょう。
役員や目上の人には丁寧な表現として使いやすい

役員、顧問、社外取締役、重要顧客など、より丁寧に案内したい相手には「ご足労をおかけいたしますが」は使いやすい表現です。
特に、相手に会議室や会場まで来てもらう場合は、失礼なく配慮を示せます。
例文は次の通りです。
「ご多忙のところご足労をおかけいたしますが、当日は〇〇会議室までお越しいただけますと幸いです。」
「お忙しいところ恐れ入りますが、〇月〇日は弊社会議室までご足労いただけますでしょうか。」
「ご足労をおかけいたしますが、当日は担当者が受付にてお待ちしております。」
目上の人に使う場合は、依頼内容を明確にしてください。
「ご足労をおかけしますが、よろしくお願いします」だけでは、何をすればよいのか分かりにくいです。
日時、場所、受付方法、所要時間をセットで書くと、丁寧で実務的なメールになります。
「ご足労をおかけいたしますが」の言い換え表現
やわらかく伝えるなら「お越しいただき恐縮ですが」
「ご足労」は丁寧ですが、少し硬い印象を持つ人もいます。
既存の取引先や、比較的カジュアルな関係の相手には、やわらかい言い換えを使っても問題ありません。
使いやすい言い換えは次の通りです。
| 表現 | 向いている場面 |
|---|---|
| お越しいただき恐縮ですが | 来社依頼をやわらかく伝えたいとき |
| お手数をおかけしますが | 幅広く使える表現 |
| ご来社いただけますと幸いです | 自社へ来てもらうとき |
| お運びいただきありがとうございます | 来訪後のお礼 |
| お忙しいところ恐れ入りますが | 移動以外の依頼にも使える |
「ご足労」を使うと少し堅く感じる場合は、「お手数をおかけしますが」で十分です。
ただし、「お手数」は移動以外の手間にも使える広い表現なので、相手が来てくれることへの配慮を強く出したいなら「ご足労」が向いています。
来社後のお礼なら「お越しいただきありがとうございました」
たとえば、次のように使えます。
「本日は弊社までお越しいただき、誠にありがとうございました。」
「お忙しい中お越しいただき、ありがとうございました。」
「本日はご来社いただき、誠にありがとうございました。」
「ご足労いただきありがとうございました」はやや改まった印象です。
「お越しいただきありがとうございました」は自然で、幅広い相手に使えます。
ロロメディア編集部では、初回商談や重要な取材後には「ご足労いただき」を使い、既存の取引先とのカジュアルな打ち合わせ後には「お越しいただき」を使うことが多いです。
相手との距離感で表現を選ぶと、文章が自然になります。
「ご足労をおかけいたしますが」を使わないほうがいい場面
自分が相手先へ行くときには使わない
「ご足労」は、相手に来てもらうときの言葉です。
自分が相手の会社へ訪問する場合に、「ご足労をおかけいたしますが」と書くのは不自然です。
たとえば、こちらが取引先を訪問するメールで次のように書くのは避けましょう。
「ご足労をおかけいたしますが、貴社へ伺います。」
この場合、足を運ぶのは自分です。
相手に移動してもらうわけではないため、「ご足労」は使いません。
正しくは、次のように書きます。
「当日は貴社へお伺いいたします。」
「〇月〇日、貴社に訪問させていただきます。」
「当日はどうぞよろしくお願いいたします。」
自分が行く場合は、「伺う」「訪問する」を使います。
相手に来てもらう場合は「ご足労」を使う。この区別を覚えておけば迷いません。
オンライン会議では基本的に使わない
オンライン会議で「ご足労をおかけいたしますが」と書くのも不自然です。
相手は移動しないため、「足を運ぶ」手間が発生していません。
オンライン会議では、次のような表現が向いています。
「お時間をいただき恐縮ですが、当日はどうぞよろしくお願いいたします。」
「ご多忙のところ恐れ入りますが、ご参加のほどお願いいたします。」
「お手数をおかけしますが、下記URLよりご参加ください。」
移動の手間ではなく、時間を取ってもらうことへの配慮を示すのが自然です。
オンライン会議に「ご足労」を使うと、意味は伝わっても少し古風でズレた印象になります。
特に、Web会議URLを送るメールでは「ご参加」「ご確認」「お時間をいただく」を使いましょう。
「ご足労をおかけいたしますが」の自然な使い方
文末だけに入れると重くなりにくい
「ご足労」を使うときは、文章の中で何度も繰り返さないことが大切です。
冒頭、本文、締めのすべてに入れると、丁寧を通り越して重く見えます。
自然に使うなら、メールの最後に一度添えるくらいがちょうどよいです。
たとえば、次のような形です。
「当日は1階受付までお越しください。ご足労をおかけいたしますが、どうぞよろしくお願いいたします。」
「会場は〇〇駅から徒歩5分ほどです。ご足労をおかけいたしますが、当日はお気をつけてお越しください。」
「受付にて担当者がお待ちしております。ご足労をおかけいたしますが、何卒よろしくお願いいたします。」
この使い方なら、相手への配慮が自然に伝わります。
逆に、メールの最初から「ご足労をおかけして大変恐縮でございますが」と始めると、少し重く感じる場合があります。
「申し訳ございません」と組み合わせると謝罪感が強くなる
「ご足労をおかけし申し訳ございません」と書くと、相手に大きな負担をかけている印象になります。
もちろん、遠方から来てもらう、急な変更で来てもらう、天候が悪い日に来てもらう場合には自然です。
しかし、通常の来社案内で毎回「申し訳ございません」を入れると、少し過剰に見えることがあります。
通常の打ち合わせなら、「ご足労をおかけいたしますが、よろしくお願いいたします」で十分です。
謝罪感を強めたい場面は、次のようなケースです。
・急な来社依頼になった
・相手に遠方から来てもらう
・会場変更で移動負担が増えた
・こちらの都合で相手に来てもらう
・天候や交通事情が悪い日に来てもらう
このような場合は、「ご足労をおかけし恐縮ですが」「ご足労をおかけし申し訳ございませんが」と書いても自然です。
通常の案内か、負担の大きい依頼かで表現を変えると、文章の温度感が合います。
「ご足労をおかけいたしますが」を使った場面別例文
打ち合わせ案内で使う例文
打ち合わせ案内では、日時と場所を伝えたうえで最後に添えるのが自然です。
「ご足労をおかけいたしますが、当日は弊社受付までお越しいただけますと幸いです。」
「お忙しいところご足労をおかけいたしますが、当日は何卒よろしくお願いいたします。」
「ご足労をおかけいたしますが、〇〇ビル8階受付にてお待ちしております。」
この表現は、相手に自社まで来てもらうことを前提にした案内で使いやすいです。
ただし、相手が来る理由や目的を先に書いておくと、より自然になります。
たとえば、「次回のお打ち合わせは弊社にて実施できればと存じます」と書いたうえで「ご足労をおかけいたしますが」と続けると、流れがきれいです。
面接や採用案内で使う例文
採用面接で応募者に来社してもらう場合も、「ご足労」は使えます。
応募者は取引先ではありませんが、会社まで来てもらう立場なので、丁寧に案内しましょう。
例文は次の通りです。
「ご足労をおかけいたしますが、面接当日は弊社受付までお越しください。」
「当日は履歴書をご持参のうえ、弊社オフィスまでお越しいただけますと幸いです。ご足労をおかけいたしますが、何卒よろしくお願いいたします。」
「ご足労をおかけいたしますが、受付にて採用担当の田中宛とお伝えください。」
採用メールでは、丁寧さだけでなく分かりやすさも重要です。
応募者が迷わないように、住所、最寄り駅、受付方法、持ち物を入れてください。
面接前に不安を感じる応募者も多いです。
「ご足労」を使うなら、案内も丁寧にして、相手が安心して来られるメールにしましょう。
訪問後のお礼で使う例文
来社後のお礼では、「ご足労をおかけいたしますが」ではなく、「ご足労いただき」を使います。
例文は次の通りです。
「本日はお忙しい中、弊社までご足労いただき誠にありがとうございました。」
「遠方よりご足労いただき、心より御礼申し上げます。」
「本日はご足労いただきありがとうございました。いただいたご意見をもとに、社内で検討を進めてまいります。」
このように、お礼と次の行動をセットで書くと自然です。
「ありがとうございました」だけで終わるより、打ち合わせ後の流れが見えるため、相手も安心できます。
来社後のお礼メールは、当日中か翌営業日午前中に送るのがおすすめです。
相手が時間を使って来てくれたことへの感謝は、早めに伝えましょう。
「ご足労をおかけいたしますが」のNG例と改善例
相手が来ない場面で使うのは不自然
「ご足労」は便利な敬語ですが、何にでも使えるわけではありません。
相手が移動しない場面で使うと、意味がずれます。
たとえば、オンライン会議の案内で次のように書くのは不自然です。
「ご足労をおかけいたしますが、下記URLよりご参加ください。」
この場合は、次のように直します。
「お手数をおかけしますが、下記URLよりご参加ください。」
「ご多忙のところ恐縮ですが、下記URLよりご参加いただけますと幸いです。」
「お時間をいただき恐縮ですが、当日はどうぞよろしくお願いいたします。」
オンラインでは、足を運んでもらうわけではありません。
手間や時間への配慮を示す表現に変えましょう。
自分の訪問に対して使うのは間違い
自分が相手先に訪問する場面で「ご足労」を使うのも避けてください。
これは、相手ではなく自分が移動するためです。
NG例は次の通りです。
「ご足労をおかけいたしますが、明日貴社へ伺います。」
改善するなら、こうです。
「明日、貴社へお伺いいたします。」
「明日はご指定の時間に貴社へ訪問させていただきます。」
「明日のお打ち合わせでは、どうぞよろしくお願いいたします。」
自分の行動には「伺う」を使い、相手の来訪には「ご足労」を使います。
この使い分けができるだけで、メールの違和感はかなり減ります。
「ご足労」と一緒に使うと丁寧な表現
「お気をつけてお越しください」を添える
相手に来てもらうメールでは、「お気をつけてお越しください」を添えると柔らかい印象になります。
特に、雨の日、遠方からの来社、駅から少し歩く場所では使いやすいです。
例文は次の通りです。
「ご足労をおかけいたしますが、当日はお気をつけてお越しください。」
「お忙しいところ恐縮ですが、どうぞお気をつけてお越しくださいませ。」
「会場まで少し距離がございますので、お気をつけてお越しいただけますと幸いです。」
この一文があると、単なる来社依頼ではなく、相手の移動に配慮している印象になります。
ただし、近距離の社内移動などでは少し大げさに見えることもあります。
社外の相手には自然に使えます。
上司や社内向けには、関係性に応じて使いましょう。
「お待ちしております」と組み合わせる
「ご足労をおかけいたしますが」と相性がよいのが、「お待ちしております」です。
相手に来てもらうだけでなく、こちらが迎える姿勢を伝えられます。
例文は次の通りです。
「ご足労をおかけいたしますが、当日は弊社受付にてお待ちしております。」
「お忙しいところ恐縮ですが、〇〇会議室にてお待ちしております。」
「ご足労をおかけいたしますが、当日は担当者一同お待ちしております。」
この表現は、来社案内や面接案内に使いやすいです。
ただし、「お待ちしております」だけでは場所が分からないため、必ず具体的な集合場所を書きましょう。
相手が当日迷わないように、受付方法や担当者名も添えると親切です。
「ご足労をおかけいたしますが」を使うときのメールマナー
住所や受付方法まで書く
「ご足労をおかけいたしますが」と書くなら、相手が迷わず来られる情報をセットで書きましょう。
言葉では配慮しているのに、住所や受付方法が分かりにくいと、実際には不親切になってしまいます。
来社案内では、次の情報を入れると安心です。
・日時
・住所
・ビル名と階数
・受付方法
・最寄り駅と出口
・当日の連絡先
これらがそろっていれば、相手は当日迷いにくくなります。
特に、複数の入口があるビルや、入館手続きが必要なオフィスでは、受付方法まで書くことが大切です。
たとえば、「1階受付にて担当者名をお伝えください」とあるだけで、相手の不安は減ります。
丁寧な敬語より、当日の動きが分かる情報のほうが実務では助かることもあります。
相手に来てもらう理由を自然に伝える
相手に来てもらう場合、なぜ来社が必要なのかを書いておくと納得感が出ます。
「弊社までお越しください」だけでは、相手によっては「オンラインではだめなのかな」と感じるかもしれません。
たとえば、次のように書くと自然です。
「当日は実際の資料をご覧いただきながらご説明したく、弊社にてお打ち合わせできればと存じます。」
「設備をご確認いただく必要があるため、弊社オフィスにて実施できれば幸いです。」
「関係者が複数名参加するため、弊社会議室にてお打ち合わせを予定しております。」
このように理由を添えれば、相手も来社の必要性を理解できます。
そのうえで「ご足労をおかけいたしますが」と続けると、自然な流れになります。
まとめ
「ご足労をおかけいたしますが」は、相手にわざわざ来てもらうときに使える正しい敬語表現です。取引先、上司、役員、応募者など、目上の相手にも使えます。
ただし、より自然に書くなら「ご足労おかけいたしますが」ではなく、「ご足労をおかけいたしますが」と助詞を入れるほうが整っています。
使う場面は、相手に自社や会場へ来てもらうときです。自分が相手先へ訪問する場合や、オンライン会議では使いません。
来社後のお礼では、「ご足労をおかけいたしますが」ではなく、「ご足労いただきありがとうございました」と表現を変えましょう。
取引先へのメールでは、日時、場所、住所、受付方法、当日の連絡先まで書いたうえで、「ご足労をおかけいたしますが、どうぞよろしくお願いいたします」と添えると自然です。
言葉だけ丁寧でも、案内が不十分だと相手は迷ってしまいます。
ビジネスメールでは、敬語の正しさだけでなく、相手が不安なく動けることが大切です。
「ご足労」は、相手の移動への配慮を伝える便利な言葉です。場面に合わせて使えば、丁寧で感じのよい印象を残せます。















